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相棒19 第4話「藪の外」 感想 大人はみんな怨憎会苦の中にある

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着物を美しく着こなしたいなと思う、aoikaraです。

 

きらびやかな着物ではなくて、普段着のように着こなしたいですよね。ああいう女性になりたいものです。

 

というわけで今回のテーマは、着物姿の高梨臨さんが美しかった…

 

相棒19 第4話「藪の外」 感想

 

です。

※ネタバレも含みます。

 

▼相棒19 第3話「目利き」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

 

相棒19 第4話 ゲスト・スタッフ

  • ゲスト:高梨臨 窪塚俊介
  • 脚本:児玉頼子
  • 監督:杉山泰一

 

相棒19 第4話「藪の外」あらすじ

特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、小手鞠(森口瑤子)から、後輩の芸者・叶笑(高梨臨)を『怨憎会苦(おんぞうえく)』から救ってほしいと頼まれる。怨憎会苦とは、仏教用語で怨み憎む相手にも会わなければならない苦しみのこと。

 

事情を聞くと、叶笑は芸者見習いだった15年前、暴行未遂事件にあったというが、最近その犯人が出所。周囲をうろついているので、目的を探ってほしいという。

 

ところが、その男が一昨日、かんざしで首を一突きされ、殺害されていたことが判明。また、男の勤め先が、叶笑の得意客・吉岡壮介(窪塚俊介)が社長を務める会社だったことがわかる。

 

そんな中、凶器のかんざしから叶笑の指紋が検出され、取り調べを受けることに。いっぽう、独自の捜査を続けていた右京と亘は、15年前の暴行未遂の現場付近で、別の窃盗事件が発生していたことを知る。

 

15年前の事件と現在の殺人に繋がりが!?

窃盗事件にかかわった意外な人物とは?

忘れたい過去が男女の運命を狂わせる!

 

参考元:第4話「藪の外」2020年11月4日(水)|ストーリー|相棒 season19|テレビ朝日

 

GOODポイント

  • いやあ、高梨臨さん演じる叶笑さんの着物姿、本当に美しかったなぁ。愛想がない凜として表情もまた好きだと思う人がいるんじゃないかなぁ。
  • こてまりさんの小料理屋ではない着物姿も素敵でした。さすが元芸者さん。所作が美しかったです。
  • 右京さん、お座敷であぐらかいてる!右京さんのあぐらってなんとなく珍しい感じがします。勝手に正座のイメージでした。
  • 「特命係の…二人ぃ!」とためながらもビシッと言う伊丹よかったなぁ。最近はけっこうゆるっと「特命係のご両人」ぐらいの柔らかい言い方だったのが、ライバル感取り戻してバチバチしているの楽しいです。
  • お座敷遊びにウキウキしちゃうのが芹沢っぽくていいですよねwバシッと伊丹にたたかれているのも笑うw
  • 出雲さんにもいじられている青木かわいいよw「元特命係の青木年男さん」って呼び方最高だよねw冠城君と一緒に「人気者」呼ばわりw
  • のせられて仕事頑張っちゃう青木もかわいいよw
  • 犯人を追う右京さん!久しぶりにアクティブ右京さんを見られてうれしい。
  • 人の恋路についてぐいぐい聞いてくる右京さん、本当に無粋wま、女心わからないブラザーズですから。
  • 「細かいことを気にする」右京さんについて「けっこうめんどくさい人ね~」と言いながらも、「私は細かいことは気にしないタチなんで」というこてまりさん、いいなぁ。おおらかな感じで特命係を包み込んで、ときに利用してくれそうで、バランスがよくて好きです。

 

気になったポイント

  • 暇課長、まだおしゃれな色のチョッキ着ちゃって!あの柄のネクタイも気になるなぁ。何柄なんだろう。
  • かんざしは料亭近くにあったのかもしれませんが、最初の場面では位置の説明がなく、どう考えても鑑識が見落とすわけないよなという感じだったのが気になりました。料亭と神社との距離がよくわからないけど、どうなんだろうな。
  • 15年後の姿を演じるために、未成年を演じてくださった往年俳優のお二人頑張ってくださった!あれは若い俳優さんでもよかったんじゃないかなぁ。
  • 右京さんの青木君に対する「おやおや、もしや徹夜ですか」は完全にパワハラでしょ!期待されたら頑張っちゃう青木、全然褒められなくてかわいそう。まあ、人間性の問題かなぁ。
  • 強盗しようとして別の犯罪と遭遇したら、とりあえず「やめとこ!」ってなりそうですよね。それでもやっちゃった感じが、今回の事件起こしちゃった理由にもつながっている気はします。
  • 犯人は刑が少しは軽くならないかなぁ。脅されていたわけだし、殺意があるというよりは偶然の状況で襲ったって感じだし、あの状況で殺そうとまでなるのもこわいっちゃこわいけど、あの人もあの人でかわいそうだなと私は思ってしまいました。

 

感想

怨憎会苦な想い合いに惹かれて

今回の話、見た瞬間だけでなく、どういう話だったのかなと自分の中で思いを馳せて考えることで、より好きになっていきました。単純に「好き」と言い切ってしまうには難しい、複雑な感情もあります。でも、好き。

 

物語の中に出てきた「怨憎会苦(おんぞうえく)」という仏教用語。

自分が怨んだり憎んだりしている人とも会わなければならない苦しみ

今回の叶笑さんがまさにそんな怨憎会苦の中にあって。

 

叶笑さんを思うと、そもそも彼女を襲った男さえいなければ、今でもずっと笑顔で芸者のお仕事ができていたと思うんです。あんな経験があれば、そりゃ愛想もなくなってしまう。彼女自身、あんなことがなければとずっと思って生きてきたと思うんです。

 

でも、あまりにもつらすぎるその経験がなければ、吉岡さんには出会わなかった。でも、吉岡さんは自分を助けてくれなかった人。だけど、想いが募っていく。怨憎会苦の中にあって。

 

吉岡さんもまた、自分が強盗未遂なんてしなければ、今は成功しているとはいえもっとまっとうな人生を歩めたはずで。そして、叶笑さんを自分で助けられなかったという負い目があって。笑顔を失ってしまった彼女を見て、もっと早く助けていればと思っていて。

 

だけど、そこで出会っていたからこそ、自分に負の過去があるからこそ、彼女に惹かれていって。

 

過去の過ちやつらい経験がなければ、今より幸せではあったけど、出会うこともなかった。だから、お互いにとって怨憎会苦。じゃあその恋心や愛情や、まだそこまではいかない淡い想いが嘘なのかというとそうではなくて。

 

おどろおどろしさの中にあるきれいなもの、という感情は誰にでもあると思います。この部分を描くのってすごく繊細で、それでいて情熱的で、すごい着眼点だなと思いました。

 

特命係の二人が「恋愛感情」的なものとして言い切ってたけど、まだそこまででもないのかもしれないです。だから言い切らなくてもいいし、右京さんの無粋さも極まって、二人の淡い想いが引き立っているのもよかったですね。

 

ただ、最後に二人きりにして、二人に委ねてくれたのは本当によかった。叶笑さんが最後に見せてくれた笑顔、本当に美しかったな。

 

それにしても、ここまで見込んで特命係に頼んだのだとしたら、こてまりさんって策士だわ~。ちゃんと藪の外に二人を放ってあげたもんなぁ。

 

大人の恋とか愛とかって怨憎会苦なのかも

もしかしたら、大人の恋とか愛とかって、怨憎会苦の中にあるんじゃないかと思いもしました。もちろん、誰もが叶笑さんや吉岡さんほどつらい過去を背負っているわけではないですが、人生の全てが真っ当ではなくて、誇れない過去もあるじゃないですか、大人になったら。

 

だから、人を好きになっても躊躇する。自分が背負っているものを相手は受け止めてくれるんだろうか。逆に相手が背負っているものも受け止められるんだろうか。相手と向き合えば向き合うほど、自分の怨みがましさ、憎らしさと向き合うことにもなる。それが怨憎会苦で。

 

子どものときに好きだったら「好き」と言えるような刹那的な部分はなくて、全て自分の責任で自分を背負っているからこそ、「好き」なんて簡単には言えないし、関係を進めるのも臆病になるし。

 

でも、気持ちがどんどん大きくなっていくから、そんなのどうでもいいってくらい「好き」って感情で動いちゃうんだよなーって感じも描かれていて、なんかよかったですね。うん、大人。めちゃくちゃ大人な話だ。

 

二転三転でわくわくさせられて

ドラマの展開としても二転三転して、話が進められていくごとにどうなるのかわからない、この風呂敷ちゃんとたためるかなって不安もありながらでしたが、私としてはきれいにたたまれてすごくほっとしました。

 

読めない、よく考えたらたしかにそれはあるな、みたいな展開の変化が面白かったです。吉岡さんが強盗したときにリュックを投げた理由とか、前後の伏線がちゃんと活かされているとかもあって。

 

わがままを言うなら、秘書がもう少し親密感出してたらもっとよかったかも。ないものねだりです。いいものだから、もっといいもの求めたくなるだけ。わがままですね。今のままでも十分良い話でした。

 

淡い喜びの中に絶望もあって

叶笑さんが怨憎会苦の中から抜け出せたと思うとよかったなとは思うのですが、ただなぁ、犯人のご家族の気持ちを思うと切ないですね。間違いを犯したけど受け止めて、支えてきてくれただろう家族を裏切ってしまったわけで…。

 

一番の極悪人はあの殺された人だとは思うんですよ。女性を暴行して、反省もせず、居合わせた強盗犯を逆恨みしていて、さらにまた同じ女性を襲おうとして、もう最悪じゃないですか。みんなそいつに振り回されていて。

 

殺しちゃった犯人もなぁ…。うーん。でも、やっぱり一線は越えちゃいけないですよね。一線を越えるか越えないかってときに、たぶん越えちゃう人なんですよね。それが犯罪となると、やっぱり許されてはいけないことなのでしょうね。

 

あと、うわあとなっちゃったのは吉岡さんの秘書の方。関係があった女性をずっと秘書として雇っていて、「もう2年前のこと」と言っちゃう吉岡さんもいやいやいやと突っ込みたくなるけど、あの秘書もなぁ。

 

恋敵を襲った男に鉢合わせさせようって発想、恐ろしすぎません?その話を聞いた吉岡さんがどう思うか考えると、もうありえないってなっちゃうでしょうに。彼女もまた怨憎会苦の中にいたのかもなぁ。

 

次回:右京と因縁の事件!?

収賄疑惑を持たれている参議院議員の白河への“嫌がらせ”を捜査するよう命じられた特命係。その義母は右京とも因縁のある相手だった。そんなとき、白河の息子が誘拐される事件が起きて…。

次回の脚本家さんは、相棒18 第7話「ご縁」を書かれていて、私はとても好きでした。相棒の世界観が見事に描かれていて!オチも良くて!

 

さらに冨士眞奈美さんの圧倒的な存在感にもウキウキ!相棒とベテラン大女優さんという組み合わせも、これまた面白い話が多いのでね。

 

あと黒崎さん!いつの間に記者になってたの!好きなんだよな~右京さんのこと信奉しててw悪い人になっていないといいけど…。

 

と、楽しみな要素が多くて期待が膨らんでしまいます。楽しみにしています!

 

 

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