目利きが良いとは思えない、aoikaraです。
人を見る目がある!とか言ってみたいですけどね、なんかわかっているのに判断を誤ることが多いなと過去の経験を思い出しながら遠い目をしております…悲しい。
というわけで今回のテーマは…
相棒19 第3話「目利き」 感想
です。
※ネタバレを含みます。
▼相棒19 第2話「プレゼンス(後篇)」記事はこちら
第3話 ゲスト・スタッフ
- ゲスト:山本浩司 及川いぞう
- 脚本:神森万里江
- 監督:権野元
第3話「目利き」あらすじ
詐欺などの経済事件を扱う警視庁捜査二課の係長・尾崎徹(及川いぞう)が、遺体で発見された。
同僚の刑事いわく、尾崎が追っていた詐欺グループの仕業に違いないという。
独自の捜査に乗り出した特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、尾崎が死の直前にしていた不自然な買い物に着目。実演販売士の酒井直樹(山本浩司)から話を聞く。しかし、酒井は口達者な食えない男で、これといった手掛かりは得られなかった。
一方、捜査本部では、尾崎の追っていた組織は、3年前も同様の手口で犯行を重ねていたグループだとあたりをつけていた。当時、その組織には、尾崎の情報屋を殺害した疑いが浮上したものの、証拠不十分で罪に問えなかったという。
殺人事件は自分たちの管轄だと主張する一課と、一連の事件に因縁がある二課が激しく対立する中、右京と亘は酒井と尾崎の意外なつながりに気付く。
特命係が追う実演販売士の男に不審な過去
殺害された捜査二課の係長にも別の顔が…!?
特命係が二転三転する事件の真実を追う!
参考元:第3話「目利き」2020年10月28日(水)|ストーリー|相棒 season19|テレビ朝日
GOODポイント
- 焦げたペンについて、本当に必要な証拠なら持ち去ればいいのにという着眼点、私も思っていました。右京さんと嗅覚が一緒でうれしい。
- 右京さん、実演販売する側からすると「客として論外」と言われていましたね。むしろ疑り深いので突っ込ませて、それに全部答える形を取ったら、めちゃくちゃ説得力のある実演販売になりそう!
- 冠城君にいじられている青木を見て、ちょっぴり笑っちゃってる麗音さんがかわいい。そうそう、青木がいじられてリアクションしている人がいなかったから、めちゃくちゃわかるわ~ってなってました。
- 詐欺グループのモヒカンさんが今回のMVPです。異論は認めます。ビジネスマン風の口ぶりからの、取調室で大号泣にめちゃくちゃ笑いましたw
- 尾崎さんの家のキッチン、めっちゃおしゃれだったな。
- どら焼きを食べるてるおにほっこり。
- 「僕、お手柄でしょ?」のウキウキ青木かわいい。まあ、たしかにお手柄な情報なんだけど、タイミングが最悪でしたwそういうところも青木らしくていいね。
- 詐欺グループの人間だとしても、きちんと救って公正させようとした尾崎さん、めちゃくちゃ良い人、良い警察官だなぁ。酒井さんを救ったのは本当に尾崎さんだよ。
- 洗剤をこてまりさんにプレゼントするのはナイスだ。たしかにどう考えても一番実用的に使ってくれる登場人物でしょう。
- 酒井さんが一人で家の掃除している暗い場面、何か胸にぐっと迫るものがありました。
気になったポイント
- 最初に飛び降りようとしている女性を止めている警察官たち、ものすごく数が多かったですね。
- 右京さんの飛び降りを止める際の「事故物件になってご近所さんにいい迷惑」発言はちょっとキツい言い方だなぁと、私は思っちゃいました。うーん。
- いくらテレホンカードで連絡を取り合っているとはいえ、あんなに大量に財布に入れておきますかね?わりかし部屋が片付いている人だったので、ものぐさにあんなに入れておかない気がするなぁ。
- 家で掃除をさせられているという暇課長に対して「結婚に失敗した」と発言した冠城君に、ちょっと違和感がありました。いや、自分の家なんだから自分で掃除するものだし、それだけで「失敗」と言い切るほど暇課長の奥さんとか家族をバッサリ切っちゃうの、結婚観とか価値観が古くない?って思っちゃいました。個人的な考えですが。
- こてまりさんがウキウキしているときの音楽、今までありましたっけ?こてまりのテーマ、とかなのかしら。ウキウキ。
- 相棒って相棒がいるのに相棒を無視して話しかけるときありますよね。どういうことかっていうと、今回の酒井さんの「あなたはだませないと思った」と右京さんへの言葉。いやいや、その場に冠城君もいるよ!ってなっちゃう。
本編とは関係なく個人的に「お!」となったポイント
- 実演販売士の酒井さんが「行くわよ」と言うので、レジェンド松下さんを思い出してしまいました。あのお方、本当にすごいのよ。
感想
ボーダーラインから、またつらい
今回のメインゲスト、山本浩司さんは相棒Season9 第8話「ボーダーライン」という話に出演なさっていて、とても印象的な役でした。なんというか、すごく重くのしかかってくるような話で。あれは一度見たら忘れられない。
その俳優さんが久しぶりの出演で、とはいえ違う役だったので、今回こそは報われていてほしいと思っていたのですが…うーん、今回もまたつらい。
過去には詐欺も働いていたけれど、きちんと改心して、実演販売士として真面目に生きている姿は立派だったと思います。
ものすごく口がうまいっていうよりは、リアルな温度感で話すなぁという印象で。現実味のある言い方をするというか。特命係の話をはぐらかしてもテクニックっぽくなくリアルで、それが話す内容に説得力を持たせるのかなと感じました。
ヤクザだけでなく弁護士、そして警察絡みの犯罪に立ち向かって、でも恩義に感じている人はかばいたくて、それで責められるなんて…。じゃあ酒井さんはどうすりゃよかったのよ、と思っちゃいます。精一杯のことをしたと思うけどなぁ。
もっと実演販売を掘り下げてほしかった!
少し前にカンブリア宮殿で実演販売の会社を取り上げていて、それがとても面白かったんですね。教育からしっかりしていて、儲かる仕組みも作っていて、さらに今のコロナ禍でどのように実演販売をしているのかみたいな流れもあって。
今回の話の中でも、実演販売のテクニックはいくつか紹介されていましたよね。最初につかむお客さんが大事だとか、陳列はわざと間を空けて変われている感を出すとか。
個人的には、もっと実演販売を深く深く掘り下げても良かったんじゃないかな~と思いました。口がうまければ売れるってわけでもないし、詐欺のような怪しい雰囲気もない。商品一つ一つをとことん研究して、掘り下げているから、情報がすごく正確なんですよ。
怪しげな雰囲気なんてなくて、きちんとした業界なのでそこは伝えてほしかったです。詐欺と絡めちゃうのは、一つの描き方とはいえ、うさんくさいよねという共感を呼ぶような形で「実際は違うのにな~すごい業界なのにな~」みたいな目線を持ってしまいました。
辛辣な「目利き」の一言
右京さんが酒井さんに投げかけた最後の一言、「目利きなら尾崎さんのことも理解すべきでしたねぇ」というのは、私としては「ええーそれは言わなくてもいいじゃん」と思ってしまいました。
だって酒井さん、たしかに過去に詐欺をしたのは絶対にダメだけど、それからは全うに生きてきて、捜査協力もして詐欺をなくそうと頑張っていたわけで。
自分が詐欺に手を染めることになった本元をなんとか捕まえようとして、信じていた人が実は裏切り者だと感じて、それで感情的になって、信じていた人を信じられなくなる判断になってしまうのも仕方ないと思います。
信じていた人に自殺されただけでもしんどいのに、右京さんのような「目利きならー」と言ってしまうのは、あまりにも残酷ではないですか。酒井さんは、そこまで言われるようなことをしたのでしょうか。
言われた後、酒井さんはすごい顔をして振り向いていましたが、私もあんな気持ちでした。右京さん、あの一言はいらなかったんじゃないかなぁ。自分を守ろうとしてくれていた人を守れなかった現実に向き合っているのに…つらい。まあでも、絶対に犯罪は許さない人だからかなぁ。
全体的に「令和なのになぁ」という気持ち
あくまで私の意見なのですが、最近の相棒を見て、こう少し前時代的な描写や演出が多いように感じます。
捜査一課は肉体派、捜査二課はインテリ、見た目でわかりやすくする。縦割りのシマ争い。証拠もないのに怒号で責める。男はこう、女はこう…とか。
全体的に、少し前の刑事ドラマを見ているような感じが少しします。もう令和なんだけどなぁ、と置いてけぼりになっているのは私の方なのか。いや、警察というのはもしかしたら、そういう時代のズレがあるのがリアルなのかもしれませんが、現状として知らないのでなんとも言えず。
時代に合わせて変化、進化してきている相棒なので、警察としての描き方も令和に合わせていってくれたらうれしいなと思います。時代に合った価値観があるんじゃないかなと。
まあでも、私の感覚に合わせてっていうのは非常にわがままなので、あるがままの相棒を受け入れていこうとは常々思っているつもりです。
次回:こてまりさんからのご依頼
特命係の二人は、小出茉梨から後輩の芸者・叶笑を救ってほしいと頼まれる。彼女は15年前に暴行未遂事件に遭い、その犯人が出所して、追いかけ回されているという。しかし、その男は殺害され死亡。しかも、叶笑が懇意にしている会社社長に勤めていたらしく…。
いやー高梨臨さんきれいねぇ、というのが予告を見た感想。着物が本当に似合うわぁ、惚れ惚れ。そして、こてまりさん話というのもなかなかスパイスが効いていて、気になります。たぶん、この社長とかいう人が犯人だよ、と適当な推理予想をしておきます!当たるはず…なわけないか。
というわけで次回もしっかり見ますよ!
▼相棒19 第4話「藪の外」記事はこちら
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