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相棒19 第5話「天上の棲家」感想 脈々と受け継がれる毒

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天上とはほど遠い、下界に住んでいるaoikaraです。だから何なの、下界楽しいもんねって感じです。

 

というわけで今回のテーマは…

 

相棒19 第5話「天上の棲家」感想

 

です。

※ネタバレも含みます。

 

▼相棒19 第4話「藪の外」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

相棒19 第5話 ゲスト・スタッフ

  • ゲスト:冨士眞奈美 湯江タケユキ 内田裕也
  • 脚本:斉藤陽子
  • 監督:権野元

 

相棒19 第5話「天上の棲家」あらすじ

特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、収賄疑惑が持たれた衆議院議員の白河達也(湯江タケユキ)が、自宅にゴミをまかれた“嫌がらせ”の捜査を押しつけられる。

 

白河家は、大臣を輩出した政治家一族で、長年実権を握っているのは、達也の義理の母・貴代(冨士眞奈美)だった。貴代には、24年前、夫が収賄疑惑のさなかに自ら命を絶った過去があり、当時二課だった右京が、捜査を担当していたという因縁が。

 

そんな中、達也の息子が誘拐されかける事件が発生。“告発者X”を名乗る人物から、達也宛に『会見を開き、罪を告白しなければ、家族を殺す』という脅迫文がもたらされた。

 

Xとは、収賄疑惑を報じた日刊誌の情報源で、取材したのは、特命係と繋がりのある元検事の黒崎(内田裕也)だった。黒崎いわく、達也は白河家の婿という窮屈な立場を飛び出し、対立派閥に入るため、金が必要だったのではないかという。

 

その後、Xの要求通り、会見を開いた達也だったが、衆人環視の中で予想外の発言を始める。

 

収賄疑惑で追い詰められた国会議員がまさかの反撃

背景には二課時代に右京が捜査した事件の呪縛が!?

24年の時を経て驚きの真実が解き明かされる!

 

参考元:第5話「天上の棲家」2020年11月11日(水)|ストーリー|相棒 season19|テレビ朝日

 

GOODポイント

  • 冒頭のワイドショー風番組がリアルでしたね。警察24時のときもありましたが、こうやって相棒でドラマじゃない別の番組を見る、みたいな感じは面白いな~と思います。
  • 相棒ってヤクザとか政治家の部屋を作るのうまいですよね。いや、うまいって本当かどうかはわからないですが、ありそうというか。何かしらの格言があって、メッセージ性が強いのが好きです。
  • 「平身低頭お願いしてます」を上から言ってる伊丹に笑いました。
  • 黒崎さんの右京さんを信奉している感がかわいい。
  • 黒崎さんと冠城君、この代は転職しがちな法務省事情。
  • 収賄疑惑のあった会社の常務がめちゃくちゃ怪しい!存在感すごい!と思っていたら全然関係なかった!いい存在感でした。
  • 鎖を引いて明らかに「入るな」感出している白河家の2階に上がり、普通に部屋に入っていく右京さんに笑いました。それ、ダチョウ倶楽部さんの「押すな!」じゃないよ!
  • 捜査一課のみんなでカップラーメンすすってる!なんかいい!
  • 暇課長っていつもジャケットを脱いだチョッキのイメージがあったので、今回はジャケットを着ていて「なんだかフォーマル!」と思っちゃいました。いや、いつもあの格好で出勤しているんだよね。
  • 今シーズン、けっこう昔の相棒BGMが使われている気がします。昔を思い出してちょっとうれしい。

 

気になったポイント

  • 収賄事件、現実の事件で思い当たるものが…。
  • 右京さんが水色のネクタイをしているの、珍しいなぁと思って見ていました。
  • 病院の診察室に入っていく右京さんにちょっとぎょっとしました。それにお医者さん立ち去るかなぁ?他の患者さんもいるしさ。女性だし処置中だし、さすがに診察室を出てからでもいいんじゃないかなぁ。
  • 出版社にある見出しの数々が実際にあった出来事を連想させますね。
  • 白河議員の奥さん、ケガした方の手で旦那さんを殴っていましたよね。私はこれで「ははーん手のケガは嘘で、奥さんも共犯なんだな」なんて伏線だと思っていたら、そういう結末として描かれておらず、手についても触れられず「?」となりました。あれは拾ってほしかったな…。
  • 白河議員が奥さんに「落ち着け」と言った直後に感情的になってるのこわい。そういう人なんだろうなぁ。
  • 「犯罪者に立ち向かう!自分は負けない!」みたいな記者会見をしたら世論は味方になるって展開でしたが、どうだろうなぁ。私はどちらかというとネットは炎上するだろうなぁと思いました。
  • かまってほしがる青木君かわいいな。素直じゃないんだから。
  • パソコンで書かれた遺書は本人じゃない節、そろそろ確定でいい気がします。捜査一課もあんなにあっさり「自殺」って決めつけるかな、と感じました。
  • 秘書の人、誘拐用の衣服をその場に捨ててたけど、それすぐバレそうだな。ワンチャン、バレていいやつだからかな。
  • 特命係の2人が、証拠となる毒の容器を素手で触っていたのが気になりました。ハンカチとかで取らないかなぁ。

 

本編とは関係なく個人的に「お!」となったポイント

  • 白河議員が毒で亡くなった後、貴代さんがお茶を飲んでいたのですが、その器が本当にいい色でした。調度品がいちいちおしゃれだったなぁ。
  • 白河議員の自宅にマスコミがやってきて、奥さんが大量のカメラとマイクを向けられる画面、圧がすごかったです。いつも私たちはカメラ側から見ていますが、向けられる側はこんなにも圧があるのか、詮索しようとする人のおどろおどろしい感情が渦巻いているのかと、ぞっとする心地でした。
  • 子どもが連れ去られそうになって、「助けて!」じゃなくて「なになに?」って言っちゃうのは妙にリアルだなぁと思いました。

 

感想

冨士眞奈美さんの存在感たるや

今回の話は、一にも二にも貴代さんを演じられた冨士眞奈美さんの存在感がものすごかったですね。場面ごとに置物が変わって、それがまたなかなか見かけないデザインだったので、華があったずっと見てしまいました。

 

今回の話の核であるとか説得力って、やはり冨士眞奈美さんの存在感がとても大きいと思います。チャーミングさもある方なので、その軽やかさもあって、それでいて重厚感もありました。

 

右京さんとは24年前にも因縁があるという役柄で、貴代さんからすると本当にいやですよね。事件終わりに「いずれまたお伺いします」とかいって、24年後にやってくるんですよ。いやー、本当に嫌な刑事です(笑)

 

脈々と受け継がれる呪縛、というか毒

今回の出来事は全て白河家を守るためのもの。脅しをする人間が政治家の秘書の家まで特定するのは難しそうだなと思ったので、秘書宅が襲われたという話で、秘書が関わっているのではないか、と感じました。

 

自分たちは選ばれた人間で、天上の棲家にいるのだと考えている人たちは、私は直接的に出会ったことはないですが、いるのだろうなとは思います。

 

痛ましい事件を見て、なぜと思うような態度を取っている人を見て、“上級国民”様だと皮肉たっぷりの感情を抱いた気持ちを思い出しました。

 

とてつもなく崇高な政治家という自分たちの血を受け継いでいくために、所詮は他人である男たちは切り捨てていく。貴代さんは昔からずっと変わっていなく、自分の筋を通しているのだなと感じました。

 

右京さんはそれを「呪縛」と呼んでいましたが、私は「毒」だなと感じました。それこそ貴代さんが男たちを殺した毒のように、じわじわと蝕んでいて、そして脈々と受け継がれている。

 

貴代さん単独の犯行のようになっていましたが、母娘のアイコンタクトを見ると、おそらく娘も知っていたのだろうなと私は感じました。物語では描かれていなかったので、私の勝手な推測でしかないですが。

 

そして、残された娘もその毒を受け継いでいくのかなと。そして、あの息子のだいき君が引き継いでいくわけですよね。まだ毒は残ってるし、続いていく。事件は解決したものの、恐ろしい毒の余韻を感じました。

 

貴代さんがその毒を飲んで自殺してしまうのではないかと、最後まではらはらとした気分でしたが、そうではなかった。死んでいった男たちと、生きていく女たちと、生死の線引きという意味でも自分たちが選ばれた人間だという意識があったのかな、とも思いました。

 

どうしようもない人を家に招き入れているのも当人たち

右京さんや冠城君は、白河家の呪縛や、あまりにも命を軽んじている行動に対してひどく感情的に怒っていました。まあ、当たり前なんだけど。でも、白河家の人たちには響かないだろうなぁと思いました。だって、そういう人たちだから。

 

でも、ああやって家族にもなった人を切り捨てられるくらい、殺した人たちを「価値がない」と思っているわけですが、そんな「価値がない」人を二度も招き入れているのも白河家の人間で、貴代さんなんですよ。

 

だから、自分たちはとても立派だと思っているけれど、結局はどうしようもない人を招き入れてしまうような人たち、それぐらいのステージやレベルの方々なんだと皮肉めいた見方をしてしまいましたね。だから、たぶんこれからも同じような生き方をしていくんだと思います。

 

右京さんや冠城君が怒らなくても、白河家は身を滅ぼしていくだろうなと思ったので、私はあまり感情的にはならなかったです。逆にひどい?

 

あ、でも、息子さんのだいき君にトラウマを植え付けたのはちょっとな…。誰かに連れ去られそうになるってものすごくこわい体験だし、それが家族の仕業だと知ったら恐ろしすぎるし。個人的な要望として、特命係にはそこも指摘してほしかったですね。

 

黒崎さん準レギュラーに期待してもいい?

冠城君の友人で、右京さんを信奉している黒崎さん、ちょこちょこ出てきてくれていましたよね。今回はかなりがっつり出てくれて!

 

検察官をやめて、まさか記者になっていたとは。右京さんと同じ芯があるからこそだなぁと思いましたね。右京さんの「法の正義より、事実としての正義を追いかけたい、ということですね?」に、自分のこと超わかってくれてる~みたいな感じが微笑ましかったです(笑)。好きだわ~。

 

今回は記者がスクープを書いたのがきっかけとなる話だったので、もしかすると風間楓子の話だったのかな、と思いました。あくまで憶測ですが。

 

週刊誌の記者である風間楓子がいることで、世間のスキャンダラスな目線や反応といった、視聴者が目にするメディアの世界に近いような、橋渡しになっていたのかなと今思います。その視点を取り入れるために、メディア側、世間側という目線の人物は欲しい。その視点や立場として、黒崎さんが必要だったのかなだったのかなと思いました。

 

とはいえ本当に私の個人的な憶測です。最初から黒崎さんゲストの話だっただけかもしれないし。ゲストに役者さんのお名前があるし。

 

だけど、黒崎さんのキャラクターはとても好きなので、記者としてちょこちょこ特命係に会いに来てくれるような、準レギュラー的ポジションになってくださるといち視聴者としてはとてもうれしいです!

 

風間楓子の代わりというわけではないです。代わりはいません。唯一無二の女優さん、唯一無二のキャラクターです。全く新しいキャラクターとしての黒崎さんがいてくれたらうれしいなという思いです。

 

黒崎さんの上司役のおかやまはじめさんもお顔が知られた俳優さんですし、これから出版社も一緒に出てくれそうな予感があるんだけどな~どうだろうな~。

 

 

次回:どこまでが芝居か、現実か

マンションの敷地内で電子部品メーカーの派遣社員の男性が死亡する事件が発生。風俗店のドライバーをしている松野と名乗る男から、通報を受けて首にドクロのタトゥーを入れた男と争っていたと証言を得る。しかし、特命係は松野の証言に違和感を持っていて…。

うおおお、橋本じゅんさんだ!売れない役者さんという役柄で、どこまでが演技でどこまでが現実なのか、ダマされながら見ることになりそうで楽しみです。

 

脚本は瀧本智行さん。相棒では初めましての方ですね。監督や脚本家をされているようですが、不勉強なもので見たことある作品がありませんでした。わからないからこそ、どんな話になるのかとても楽しみです。

 

 

aoikara

 

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