終わって今ったらロス感よりも、充足感と、ちょっとだけ続きを見たいという気持ちがあるaoikaraです。ドラマがないよーっていうロスな感じはないけど、それでも特別な気持ちがします。
というわけで今回のテーマは…
カルテット 最終回 後編 感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※一部ネタバレもしています。ご了承ください。
▼前編のネタバレ記事はこちら
最終回のGOODポイント
- 初めてみんなが別荘に来るシーンを思い出すような、別の誰かを出迎えるシーン。でも、しっくり来てない感じが良かった。
- 肉の日キャンペーンの牛・ブタ・鶏のコスプレがかわいすぎる!でも、なかなかに残酷なキャンペーンですよね。
- 「まともなのは僕だけだ」で、無職の別府君がめっちゃ恐い。
- マキさんの影響でみんなの過去が有名になったのに、家森だけ取り上げられた記事がないww
- マキさんの録音レコーダーに声を入れてる別府君、怖い怖い怖い恐い。
- ノクターンがのくた庵にw和服で接客w
- そーめん(マロニー?)をはさみで切って食べるスタイル、なんだか楽しい。
- 別府君の嫉妬顔、恐い。あれはコロッケデートシンドロームですね。
- すずめちゃんとコロッケデートするとか言う家森さんが「幸せしかないね」っていう、本音が見え隠れしているところがなんか良い。
- Googleマップでマキさんの居場所を探す別府君、さすが元マキさんのストーカーだわ。
- 「ヒトゴロシハデテイケ」って、最初に大きく書きすぎたから後半の文字が小さいって指摘する大家さんグッジョブ。優しい大家さんなんだろうなあ。
- 住宅街の住宅が多すぎる!
- お互いを「諭高さん」「司さん」って呼び合う二人、すずめちゃん曰く「すーっごい嫌なんですよ」。すごくわかる。
- 名言:「コロッケと弁護士は最強」
- 衣装を決めるときのみんなのファッションショーが楽しいw
- コンサート当日のみんなの服、ボーダー…運命なのかもね。
- のくた庵(元ノクターン)のオーナーと奥さんのほのぼの感に癒やされる。
- 家森を追いかけていたヤクザみたいな、実は普通の会社員で副部長の奴、演奏会に来てるじゃん!
- 唐揚げレモンは学習したのに、今度はパセリ談義の家森。マキさんが理解しちゃうから厄介。腹が立ってレモンを全部かけちゃうすずめちゃん、ナイス。
- エンディングを車の中で歌っていたのは良かったですね。4人とも楽しそうでした。
最終回の気になったポイント
- マキさんが抜けたカルテットに来た女性を「いい人」と呼ぶ。そこまで「いい人」には見えないけど…前はどんだけ恐ろしい人が来たのだろう。
本題の前にここだけは語らせて!
出ました、やっぱり出ましたよ有朱。
みんなを引っかき回すことはなかったけど、ちゃんと再登場してくれましたね。めっちゃ金持ちっぽい外国人と一緒に!!!
「人生チョロかった~~~~!!!」
って発言が、実に有朱らしくて良かったです。でも、演奏は楽しんでいたのかな。いや、あれは隣の男性に見せるためのパフォーマンス?やっぱり恐すぎる有朱が健在でうれしかったです。
みんな変わったけど、変わってなかった
マキさんのことが話題になることで、カルテットの環境も変わってしまって。すずめちゃんは二度寝しないし、家森は週7で働いているし、別府君は無職だし、コーン茶はもうないし…。
ああ、変わってしまったんだなって思ったような、マキさんの切なさを感じました。というより「私が変えてしまったんだな」という罪悪感でしょうか。
でも、演奏してみたら変わってなかった。やっぱり三流の演奏家で、音楽が好きで、だからわかりあえて。そんな描写がとても良かったと思います。
陳腐な感動押し出しコンサートでなくて良かった
「大ホールで演奏する」という夢、どんな形であれ叶えられたのが良かったです。前回の私のブログ記事でも言及していましたしね。
4人の夢である「大きなホールで演奏したい」が叶うといいな…なんて。この現実的なドラマに限ってありえないかな?
引用元:当ブログ「【ドラマ】カルテット 第9話 感想 マキさんはやっぱりマキさんなんだよ。みんなわかってる。 - 中卒フリーライターほぼ無職。」
見に来た人たち全員が感動するような、そんな展開だったら嫌だなぁと思っていました。だから、途中で空き缶を投げ込まれたり、帰る人が続出したり、その方が自然だなと思いました。だって、カルテットドーナツホールは三流だから。
興味本位で来た人達にとっては、とてもつまらない音楽。でも、知ってる人には彼らを語る音楽。知らない人にも届く音楽。三流だから全員には届かない。でも、届く人がが一人でもいるなら、やっぱり幸せなことなんですよね。
そこが良かったです。のくた庵のマスターと奥さんも、有朱も、家森を追いかけていたヤクザっぽい会社員も、ドラクエを聞いてわくわくしてた中学生たちも。そこに届いてたから、なんだか幸せな気持ちになりました。
マキさんの「こぼれちゃったのかな」の意味
コンサートで演奏する曲目、マキさんが選んだ最初の曲が「死と乙女」というタイトルでした。すずめちゃんに意図を聞かれたときに
「こぼれちゃったのかな。内緒ね」
って言ってて。あれはどういう意味なんだろうと考えていました。
「乙女」と「早乙女」がかかっている?
まず「乙女」というタイトルが、マキさんが名義をもらっていた「早乙女真紀」にかかっているということ。
マキさんの本名は「やまもとあきこ」なんですけど、それでもやっぱり自分は「早乙女真紀」なんだと思いたかった、そんな気持ちが「こぼれちゃった」なのかな、と思いました。
だとすると、内緒にする意味はないような気も…。
「死」に至らしめた「乙女」ってこと?
純粋にタイトルだけを見ると、「死」と「乙女」というワードが目に付きます。マキさんは義父を殺したかもしれない疑惑の人だったわけです。義父の不審死はマキさんが殺した…という罪の告白とも取れます。
「内緒だよ」の意味も通じますよね。
加害者に「安息」を与えたかった?
これはマキの元夫・幹生が言ってたことですが、マキが本名を捨てて名義を買った理由を「慰謝料を払い続けている加害者を救うため、存在をなくそうとしたから」と言っていました。
だとするならば、別人になることで、彼に安心感を与えたかったということになりますよね。
この「死と乙女」という曲では、病気に苦しむ乙女が死神に「死」を誘われる対話が描かれているそうです。そのなかで死は苦しみではなく「安息」として描かれている。とはいえ、知らない人にとっては苦痛のように感じます。
そんな風に、自分なりのやり方で、加害者を救うために「安息」を与えた「乙女」だったのかも?
とはいえ、正解がないのがこのドラマらしさのような気もします。
帽子の女は誰?
あの帽子の女性は、おそらくカルテットの4人に手紙を贈った「音楽を挫折して、なぜ4人が三流のくせに音楽を続けているのかわからない人」だと思います。
「椎名林檎さんが演じてるのでは?」なんてTwitterでは話題になってましたけど、別の女優さんのようです。でも、彼女は席を立たずに見ていた、そこに彼女の疑問の答えもあるんじゃないのかなと思えました。
嘘から生まれる真実がある
最初の出会いは“嘘”でした。でしたけど、でもそれが本当になった。4人じゃなきゃダメになった。それってすごく素敵なことですよね。音楽が好きな人たちがいて、思いも一緒で、人間的にもみんな好きで…。
感動的な人間ドラマというわけではないですけど、でもそこに居心地の良さを感じるような、すごく良い結末でした。
ドラマは終わりだけど、カルテットドーナツホールは終わらない
と、感じました。みんな音楽を諦めようか、ってなってたけどそうじゃない。また元通りになれた。恋愛がどう片付くかとか、カルテットとしてどうするんだとか、そういうのが最終回に全てうまくいくはずがないんですよね。
むしろ、通過点なんだなって感じさせてくれるラストで良かったです。だから、すずめちゃんが言っていたように、「みぞみぞしてくる」んです。そんなラスト、ちょっと物足りない気持ちもしたけど、でもハッピーエンドで良かった。
というわけで、この物語も終わりましたが、まだどこかで続きそうな気もします。この関係性を築いてからだと、マンネリな気もするのでここで終わりでも良いのかも。とにかく、3ヶ月間とても楽しかったです。みぞみぞ、な3ヶ月でした。
じっくり見たいドラマだから、Blu-rayとかDVDを買う人多そうですね。
良かったらポチッとください。
励みになります。
aoikara
▼前編のネタバレ記事はこちら
▼関連記事はこちら
▼お仕事のご依頼はこちらまで