走ると足がつるか膝を痛めるaoikaraです。走るの苦手…マラソン足袋だとたぶん足の裏が痛くて仕方ないと思います。
というわけで今回のテーマは…
陸王 第2話 ネタバレ
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。
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第2話 あらすじ・ネタバレ
新しいソール探し
老舗足袋屋のこはぜ屋では、マラソンシューズを開発中。しかし、生ゴムのソールの耐久性が悪く、すぐに穴が空いてしまう。履いてほしいと頼んだ、ダイワ食品陸上部の茂木裕人(竹内涼真)からも何も連絡は来ていない。
こはぜ屋の4代目社長である宮沢紘一(役所広司)は、「実績」と「新しいソール」を課題に挙げる。ソールの素材として、銀行の元担当者だった坂本太郎(風間俊介)からの“置き土産”を見せる。
それはシルクレイ。軽い、硬い、弾力があるとソール向きで、繭で作られている天然素材。飯山産業の飯山晴之(寺尾聰)という人物が開発したらしい。アリムラスポーツの有村融(光石研)も太鼓判を押す。
ただ、飯山産業は倒産して、飯山も行方不明。交渉すらできない。すると、縫製課のリーダー・正岡あけみ(阿川佐和子)が「みんなで探そう」と意見を述べる。それに皆が賛同。専務の富島玄三(志賀廣太郎)は不安げだった。
茂木の新しいフォーム
茂木はマラソン大会でケガをしてしまい、新しい走法でトレーニングを始めている。ミッドフッド着地走法だ。ニュースでライバルのアジア工業陸上部・毛塚直之(佐野岳)の活躍をしり、やる気になっている。
茂木が控え室に行くと、紘一から手紙が届いていた。内容はこはぜ屋が足袋屋であること。ランニングシューズ陸王を預けたこと。地面を掴む独特の感覚と、軽さ、そしてケガのしにくさが魅力だということ。ミッドフット着地走法を実現できること。一度試してもらえればわかってもらえる、と綴られていた。
茂木は「勘弁してほしい」ともらったマラソンシューズをロッカーにしまってしまう。
息子の思い
紘一は妻・美枝子(檀ふみ)と娘・茜(上白石萌音)と食卓を囲んでいた。ソールの新素材について話している。と、息子の大地(山崎賢人)が帰ってきた。
紘一は人探しを手伝うよう頼む。しかし、大地は就活の面接だと断る。紘一は「本当に良いと思ってやってんのか?」と、大地の就活のやり方に否定的。大地も「面接の方が大事!つぶれかけた足袋屋のできもしないマラソンシューズに…」と言いかけて、紘一もぶち切れる。
父子ケンカは母娘が止めて、何とか事は収まった。
見つからない
社員たちがいくら探しても、飯山は見つからなかった。夜逃げ同然で引っ越したらしい。倒産した時点で特許も取られそうなものだが、シルクレイは実用化できないので本人が持っている。つまり、死蔵特許だった。
富島は高い特許使用料は払えないと言う。銀行からも目の敵にされていて、これ以上業績が落ちたら今後の融資さえも難しいと。マラソンシューズ開発には一貫して後ろ向き。
と、紘一に坂本から電話が来る。飯山と会えることになったのだ。
特許料
紘一は坂本と飯山と会う。取り立て屋に追いかけているらしい。シルクレイをマラソンシューズに使うと説明する紘一。しかし、その展望に期待できない飯山は使わせる気はないらしい。さらに、特許使用料として
5,000万円
を要求する。坂本は死蔵特許なのにふっかけすぎだと、製品ごとに何%かロイヤリティが入る方式を提示。売れれば、5,000万円以上手に入るメリットもある。しかし、専属契約にしてコケたら困ると飯山は相手にしない。
飯山の様子からほかにも特許を使用したいという会社があるのか気になる紘一。「関係ない」と話を濁す飯山。さらに、シルクレイを作る設備投資に1億円かかるとも言い、紘一に諦めるよう言う。
「会社が倒産するってのは地獄だぞ」とも続けて。坂本は法的整理が済んでいるか気にしている。特許使用者として、銀行に信用されるため素性を聞かれるだろうと気にしたのだ。飯山は一言。
「俺のことを信用してないのはおめえだろ」
と、紘一を見ていった。話し合いは決裂に終わった。
飯山晴之という男
飯山はそのままふらりとコンビニへ。高い酒を見ながらも、安いカップ酒を買う。家は一間の小さな部屋。妻・素子(キムラ緑子)がいる。足袋屋のことを妻にも話すと、「協力したら?」と返される。しかし、値切ることばかり考えていると相手にしていないことを伝える。
素子の本音は「少しは働いて」だが、飯山は一発当てたい様子。怪しい男が家の近くに来て、取り立て屋ではないかと震える二人。飯山は「でっかい商売になるかもしれない話がある」とつぶやく。
ソールの厚さ
一方、茂木はアトランティスのシューフィッター・村野尊彦(市川右團次)から、フォームを変えるためにソールを薄くしたらどうかとアドバイスを受ける。ソールが薄い方が良いと聞いて、ふとこはぜ屋もマラソン足袋を思い出す茂木。村野は協力的だった。
しかし、アトランティスの営業部長・小原賢治(ピエール瀧)はヒールを薄くする案に否定的。ヒールが厚いR2の売りを消してどうするのかと。小原は「走れない皿ブレットは駄馬以下」「ケガは癖になりやすい。再発の可能性が高い」と言う。
営業担当の佐野淳司(小籔千豊)に「そういうこと」と命じる。
新しいソール素材探し
紘一はシルクレイではない新しいソール素材を探すことにしたが、どれも見劣りする。有村にも相談するが、シルクレイが最適で使えないのは残念だと落ち込む。
有村は大学の知人に相談してシルクレイの素材を調べてもらっていた。結果は想像以上にマラソンソールに向いているとのこと。さらに天然素材ともなれば、素晴らしいと。ほかに代わる素材はないと断言する。
それを聞いた紘一も「おかげで私も腹が決まりました!」と言う。
紘一の決意
紘一は飯山に会いに行く。と、飯山は誰かと会っていたようで、車から降りて手土産を持っている。紘一も「どうしても使わせてほしい」と頭を下げて、手土産を渡す。他社のシルクレイ特許契約も気になるが、飯山は守秘義務だと答えない。
「また出直してまいります!」と紘一は一礼。
夫婦の夢
飯山は料亭に連れて行かれたらしい。妻への手土産としてシャンパンや豪華な懐石弁当も渡された。アメリカの会社でヨット素材を開発しているらしく、契約すれば年間5,000万円の特許使用料が入ってくるとのこと。今月中にも正式契約すると話す。
素子も喜ぶ。飯山の「迷惑をかけた人にも借りを返せる」という言葉に「そうなるといいわね」と頷く。
シルクレイの“でっかい仕事”
紘一は坂本から、飯山に話を持ちかけているらしい会社について聞く。アメリカ外資のシカゴケミカルという会社。全米ナンバーワンの業績を誇る。その会社が特許を使いたいとなれば、使用料に数千万円は払うだろうと話し、紘一は不安な様子に。
就活の厳しさ
宮沢家。大地の部屋に茜が勉強を教えてほしいと言う。名門大学を目指しながらも「自分がやりたいことがわからない」と言う茜。また、兄が工学部で技術者を目指していたのに、居酒屋に就活しようとしていることも驚いていた。
いたたまれず、席を外す大地。落ち込んでいる紘一と鉢合わせ。「新しいシューズなんてそんな簡単にできない」と言う大地。紘一も「やりたくもない営業の就活をして結果ができたのか?」と返す。「うまくいかないのはおまえの中に迷いがあるからだ」。
大地は「俺だって、勉強した分野のやりがいある仕事を希望した。でも、厳しいこと言われて落とされまくってそんな気持ちは忘れた。世の中から自分が全否定されてる気分だった。親父にわかるか?」と言う。
紘一はハッとしたように「そうか!」と納得し、「大地、ありがとう!」と感謝した。
思い出してほしい気持ち
夜、紘一は飯山を待って、会う。信用してもらうために「会社、見に来ませんか?」と提案する。しかし、飯山は「信用して欲しかったら金だよ、金」と言うだけ。紘一が思わずシカゴケミカルの話を持ち出すと驚いたが、意見は変わらず。
会社の飲み会にて、紘一は自分の思いを明かす。「最初はやりがいのある仕事だったけれど、倒産してきつい言葉も投げかけられて忘れてしまった。会社に来て、昔を思い出してほしい」と。飯山は倒産後、繊維関係にも務めていたらしい。
富島は「悠長なこと言ってられん!」と憤怒。「商品化のめどがないなら止めるべき!」と前に進まない状況を心配し、いらだっていた。
二人の技術者
飲み会終わり、あけみは紘一になぜ飯山にこだわるのか聞く。「自分でもわかんない」と答える紘一。本日も会社に、一人でミシンをかけにいく。思うことも募り、失敗してしまう紘一。
一方、飯山はとある場所にいて、何かに覆われたものを見ていた。
「あなたのためなら何だってする」
ダイワ食品にて、茂木は佐野からアトランティスのサポーターから外されたことを聞く。契約打ち切りではなく、あくまでケガを治すことに専念してほしいと体面を話す佐野。「治して戻ってきて」という言葉を最後に、その場から去る。
村野は「スポンサー契約を続けられるように働きかける」と茂木を励ます。そして、佐野に怒りをぶつける村野。「故障して使い物にならない」と本音を明らかにする佐野。「故障しても、茂木は将来有望な選手だ!」と村野の怒りは収まらなかった。
茂木は控え室で着替えながら、契約したときのことを思い出した。さまざまなメディアに記者陣のフラッシュが焚かれる中での契約は、栄光を手にした瞬間だった。そのとき、小原は「アトランティス社は、あなたのためなら何だってする」と言った。怒りがあふれ、茂木はマラソンシューズを投げ捨てる。
同じ頃、毛塚は小原に食事に招かれて、「アトランティス社は、あなたのためなら何だってする」と話しかけていた。
そんな茂木は、ロッカーにしまっていたこはぜ屋のシューズを見つける。手にする…が、やはり履くことはなかった。
調子にのる男
コンビニに行った飯山。以前、迷っていた高い酒を2つも買う。素子にはヨットのパンフレットを見せて、すでに夢見心地。素子は、その後連絡が来ていないことが気がかりだったが、飯山は気にしていない。
と、家に紘一がやってきた。しかし、ドアも開けずに追い返す。毎日毎日働く素子も腹が立ち、飯山は家から追い出されてしまう。
一人、外に出た飯山。紘一が来て、思わず「しつこい!」とキレる飯山。紘一はこはぜ屋のパンフレットを渡す。飯山は紘一が着ているはんてんを気にする。「いい生地だ」と。
4代目まで務めた紘一を褒めて、はんてんの後ろに描かれているとんぼを見て「勝ち虫」とつぶやき、「縁起がいいんだろ?」と話しかける。にらむように見て、「ちょっとだけだぞ」と会社を見に行くことを承諾した。
技術者が見るこはぜ屋
翌日、紘一が飯山をこはぜ屋に連れてきた。「ぼろい」「馬鹿の一つ覚えみたいに足袋ばかり作ってるのか」「ばあさんばっかり」と終始バカにしている。
古いミシンを使っているので、また不具合が出てしまう。それを言い当てたのは飯山だった。古いミシンから部品を取るのに、思わず手を貸してしまい、必死に作業する飯山。そんな様子を大地も影から見ていた。
そして、飯山が取ってくれた部品でミシンはまた動き出した。「どうです?」という紘一の言葉に、「いい音だ」と嬉しそうな顔をする飯山。紘一は「もう一つ、お見せしたいものがある」と言う。
紘一の熱意
紘一が見せたかったのは、陸王の失敗作の山だった。紘一は話す。飯山がシルクレイを完成させるのに同じように血のにじむ作業をしてきて、それでも実用されず、一山当てたいのは当然だと。
陸王も同じだと。ただ違うのは「飯山さんは完成させた」と。「性根のずるい、姑息なやつにはできない」。だから「私は飯山さんを信用します」と話す。
そして、シルクレイを使わせてほしいと再度頼む。シカゴケミカルのような大金は無理だが、ロイヤリティで超えられるかもしれない。
「一緒に戦いませんか?あなたのシルクレイを陸王に使わせて下さい!」
そう言って、紘一は頭を下げる。
飯山の結論
飯山は「今日はなかなかいいもん見させてもらった。思ったよりずっといい仕事してる」と話す。ただし「それとこれとは話が別」として、シルクレイの使用は断る。影で見ていた大地は落ち込み、紘一も肩を落とした。
監督の言葉
茂木はトレーニングでやけくそに走っていた。村野や同僚の平瀬孝夫(和田正人)らが必死に止めるがやめない。城戸明宏(音尾琢磨)監督がキレて、茂木を投げ飛ばし、裏へ呼び出す。
「なんだその無様な姿は?そんなだからアトランティスに捨てられるんだ!」
「ケガをしたのは誰かのせいか?運が悪いからか?全部自分の責任だろ!リタイアした時点で応援してきた全ての人を裏切ったんだ」
「選手としてそのケガはもう終わりさ」
続けて
「でもな、そこから這い上がる方法が一つある。ミッドフット着地走法。今までの自分を全て捨てて、生まれ変わるしかない。それができないなら、本当におまえはここまでだ。這い上がれ、茂木!」
と叱咤激励した。茂木は涙が止まらなかった。
必要とされていない
宮沢家。紘一は落ち込んだ様子でシルクレイを眺めていた。大地は飯山はうれしかったのではないかと話す。「少なくとも親父に必要だって言ってもらって」と。「誰からも必要とされてないのは結構きついよ」。
一方、飯山は自宅でシルクレイを完成させたときの思い出話を素子に聞かせている。珍しいことだと喜ぶ素子。
と、シカゴケミカルから電話がきた。うやうやしく電話に出た飯山はみるみるうちに態度が変わる。「どういうことだ!話が違う!」と。シカゴケミカルとしては、特許を使わせてもらうのに倒産した人はふさわしくないと決定したらしい。この件はなかったことに。
飯山は絶望し、素子にも当たる。素子も泣き、「私だって悔しい」と言う。
必要とする人
飯山は一人ブランコに揺られて。またカップ酒を飲んでいる。と、紘一から電話がかかってくる。
「今日はありがとうございました!またいつでも来て下さい。飯山さんがシルクレイを完成させたように、陸王も完成させてみせます!飯山さんは私の目標です」
そんな紘一の言葉に、飯山は「あんた、本当にしつこいやつだな」とつぶやく。
新たな希望へ
茂木は城戸監督の言葉を思い出していた。「生まれ変われ」「這い上がれ」と。そして、ソールの薄いこはぜ屋のランニングシューズを手に取る。
一方、紘一は飯山に誘われてとある場所へ。
茂木はこはぜ屋のシューズを履き、走る。自然とミッドフッド着地走法になることを実感し、笑顔になった。
飯山が連れてきたのは工場の跡地。そこにあったのはシルクレイ製造器だった。「特別に格安で貸してやる」と言い出す飯山。設備投資が大幅に減らせる。そして、
「シルクレイの特許、あんたにつ買ってもらうことにした」
と。紘一は本当にうれしそうだ。飯山は紘一が泣きつくからだとしながらも、シカゴケミカルから見放されたことを明かす。「俺のシルクレイを活かせるのはあんたらしかいない」とさえ言う。
ただし、一つ条件があると。金ではない一番重要な条件だと。
「俺もあんたのプロジェクトに参加させてくれ」
「あんたのせいで思い出しちまった。シルクレイを作ったときのことをな。あんたにも味あわせてやるよ、あの興奮を」と言ってくれた。紘一は涙ながらに笑顔を見せる。
茂木はこはぜ屋のシューズの履き心地を実感し、うれしそうにどこまでも走っていたー。
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という話でした。長くなりましたので感想と2つに分けますね。
aoikara
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