今季も面白いドラマが多くて、うれしいけれど困ってしまうaoikaraです。ドラマ以外のブログ記事も書きたいのですが、時間に余裕がなくてなかなかできないのがつらい…。
というわけで今回のテーマはそんな面白いドラマのひとつ…
下北沢ダイハード 第1話 ネタバレ&感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。
第1話のキャスト・スタッフ
このドラマは小劇場界隈で活躍する劇作家さんたちが、各話を書いていくというオムニバス。スタッフやキャストによって、話の内容もテイストもバラバラなんです。そこで、キャストやスタッフの方々もご紹介させていただきます。
キャスト
- 渡部修 ー国会議員(神保悟志)
- 誘拐犯(吉沢亮)
- 尾本清 ー息子を誘拐された夫(村杉蝉之介)
- 尾本千夏 ー息子を誘拐された妻(桜井ユキ)
- 麗奈 ーSMの女王様(柳ゆり菜)
- 渡部景子 ー渡部の妻(高橋ひとみ)
スタッフ
- 脚本:西条みつとし
- 監督:関和亮
第1話「裸で誘拐された男」あらすじ・ネタバレ
下北沢という街
下北沢のとあるスナックで酒を呑む男・ジョン幕練(古田新太)。スナックのママに、下北沢は「街全体が劇場」だと話す。とても劇的なことが起きる街だと。先週も、スーツケースの取り違えでとんでもないことになったらしく…
スーツケースの中身
下北沢の駅にナイスバディな女性が黒いスーツケースを持って現れた。中に入っているのはなんと裸の男。男は女を「麗奈様」と呼んでいる。
実はこの男、国会議員で選挙を間近に控えている渡部修。ドMでSMに通うほどで、プレイの一貫として、裸でスーツケースに入れられて、女王様の麗奈に運ばれているのだった。
事件勃発
麗奈に電話が入り、スーツケースを置いて話に行ってしまう。そこへ別の男が別の黒いスーツケースを持って待ち合わせにやってきた。すると、待ち合わせていた男が間違えて、渡部が入っているスーツケースを持ち運んでしまう。
麗奈は麗奈で、男が持ってきた別のスーツケースを持ち去ってしまった。
全裸で誘拐された男
スーツケースはとある廃墟のような場所に運ばれる。運んできたのは尾本清と千夏の夫婦。千夏は不安そうで、清が「用意するものは用意した」と励ましている。
話は聞こえてくるが自体が掴めない渡部だったが、こんな状況でも自分が裸だということで、ドMの血が騒ぎ「たまらん!」と興奮していた。
事態を把握
その場所に仮面の男がやってくる。「ちゃんと用意してきたか?」と言って。そして、「このスーツケースの中に1億円が入っているのか、今からこの中身を確認する」と言い出した。息子の受け渡しだとか、身代金だとかいう言葉が飛び交う。
そこで、ようやく渡部は駅前でスーツケースが取り間違えられたことに気づき、誘拐事件の身代金を渡しているところだと気づく。
誰か助けて!
渡部は助けを求めるために警察に電話をするが、要領を得ない伝え方でいたずら電話だと思われてしまう。麗奈に連絡を取っても、プレイの一貫だと話が通じない。
警察が来た?…が待てよ
誘拐犯がスーツケースの中身を確認しよう…とする前に、焦って窓の外を見る。外に男がいると言い出した。警察だろと逆上する。清が反撃に出るが、誘拐犯はナイフを持って、切りつけようとする。と、ぶつかった拍子に仮面が外れた。
警察が来たらしいという声を聞き、渡部は安堵。しかし、今警察が来たら、全裸でスーツケースに入ったドMだということがバレてしまうと大焦り。今頃になって麗奈から連絡が来て、スーツケースから逃げ出したことにお仕置きすると言われてしまう。
誘拐犯はナイフを清に突きつけて、人質にして窓の外に見せつける。渡部は、むしろこの状況は「チャンス」だと考えていた。誘拐犯に言われてやったことにすれば、むしろ世間からの同情を買えると考えたのだ。「ピンチはチャンス」とポジティブになっていた。
誘拐犯の正体は…
誘拐犯が荒げる声を聞いて、渡部は聞き覚えがあると感じていた。そして、思い出されたのは一週間前。久しぶりに自宅で食事をするも、妻の景子には冷たく当たっていた。「来週の水曜日」の予定を聞きたがるが、相手にしない。
渡部は息子の健人に就職しろとしつこく説教をしていた。自分が選挙に出るのに、役者としてぷらぷらフリーターのようなことをしているのは体裁が悪いと言うのだ。
イメージの良い仕事に就けという渡部に対して、健人は「金ぐらい自分でどうにかする」と機嫌悪く言い放っていた。
そして、渡部がスーツケースの中からこっそりのぞき、そこにいた誘拐犯が自分の息子・健人であることに気づいてしまう。
妻に見放された男
警察に連絡しては自分の立場も危ういと考えた渡部は、妻の景子に説得してもらおうと、健人が下北沢で誘拐を働いていることを連絡する。しかし、景子は今日が結婚記念日なのに大切にされない日々に絶望し、手紙を書いて家から出て行こうとしていた。
誘拐の真相
「この誘拐は成功させる」という健人に対して、息子を誘拐されたはずの千夏が「もう無理だよ」と声をかける。実は千夏と健人は不倫していて、身代金の1億円で息子も一緒に三人で海外に逃げようと計画していたのだった。
息子が誘拐に不倫をしていると知った渡部は「犯罪のハットトリック」と称し、自分も「変態フリーターおじさん」になってしまうと心の中で嘆く。
渡部の決意
健人は興奮状態で、千夏と一緒になるためには清を殺さなければと追い詰められている。そして、ナイフを突き立てようとした瞬間…
「やめなさい!!!!」
健人も、千夏も、清も聞き慣れない声に泊まってしまう。そして、スーツから渡部が出てきて「よう、健人」と声をかける。健人も「親父?」と驚く。
健人の誘拐には気づいていて、スーツケースの中に忍び込んで止めようとしたと言い出す。なぜ全裸なのかと言うと、想像以上にスーツケースの中が暑いからだと解説。ちゃんと隠しつつ話す。
そして、自分の思いを話して説得する。「子供を誘拐された親の気持ちがわかるか。もし私が息子を誘拐されたら、生きる希望を失う。どうやって生きたら良いかわからなくなる」と。
誘拐の裏側
「家族は大切だ。かけがえのないものだ。健人、おまえの罪はおれが被る!」とまで宣言。
この場をいろんな人が驚きの目で見つめている。実は「誘拐」というタイトルの舞台だったのだ。客たちも「どんな設定?」「全裸の意味ある?」と疑問符だらけ。ただ、「怖い」という意見だけは皆一致していた。
渡部の長々として説得は続くも、裏方は進めていくしかなく、舞台を終わらせる演出に。音楽が流れ始めて、ようやく渡部もこれが舞台だと気づく。
「ああああああ~!!!!」
という渡部の叫びと共に、暗転していった。
物語の終演
景子は渡部の連絡が気になって、終演後の楽屋を訪れる。楽屋にて、裸だった渡部は服がないので警察官の衣装を着ている。裸でスーツケースにいたことを健人に弁明しようとするが、健人は気にしていない様子。
むしろ、渡部が舞台だとしても、本気で自分をかばおうとしてくれた発言がうれしかったと、笑顔で語る。
そして、景子がやってきて、渡部がいることに驚く。「健人が下北沢で誘拐している」という連絡も、舞台のことだと勘違いしている様子。なぜ、こんな格好しているのかと問われてしどろもどろになっている渡部を、健人が「結婚記念日のサプライズ」だとフォロー。
一度は別れも考えた景子だが、夫が結婚記念日を覚えていて、サプライズまでしようとしてくれたことに心底うれしそうだった。
渡部のもとには麗奈からメッセージが来ていたが、見ずにスマホを消した。そして、家族三人は久々に笑い合う。渡部は心から「全ては家族あってこそ」と思うのだった。
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という話でした。いやーカオスでしたね。というわけで詳しい感想を書いていきます。
第1話のGOODポイント
- 神保さんの姿が情けないよう…(すごく面白い)。なのに体ムキムキ!すごい!見応えある!
- 渡部が「変なことに巻き込まないで!」と怒っていましたけど、裸でスーツケースに入れられているのもよっぽど“変なこと”なんで、おまえが言うな!状態でカオスw
第1話の気になったポイント
- 渡部が麗奈に助けを求めるところで、あまりにも抽象的な言葉で助けを求めていて、そりゃあ通じないだろうと思ってしまいました。リアリティがなくても良いですが、あそこはわざとらしい演出に感じてちょっと残念でした。
- 渡部は息子がゲス不倫の誘拐犯で、自分が全裸スーツケースだとしても、「フリーター」で何とかなると思っているのがなんとも言えないですよねw無職じゃないんだ、っていう。こういうところがおごりだよなぁ。
- なんで柄本明さんがチャリ乗ってるエンディングなんだろうと思っていたら、下北沢でよく目撃されているんですね。
感想
企画がすでに面白い!
小劇場で活躍する劇作家さんたちが、下北沢で起きた「人生最悪の一日」について書き、ドラマ化するというこの企画。これはすごく良い企画だと思うんですよ。ドラマを純粋に楽しめますし、脚本家さんとツボが合えば、劇場に行くキッカケにもなる。
1つのドラマで視聴者はおいしいとこどりできますし、制作者側も知ってもらえる。こういう突飛な企画を思いつくのがテレ東の良さだよなぁと思います。
ぶっ飛んでる!そこがいいじゃないか
今回の話もやけにぶっとんでいましたね。私が好きなドラマ『相棒』でお堅い監察官役をやってらっしゃる神保悟志さんが、まあまあ…哀れな姿になっていてwだいたいお堅い役か嫌な政治家役で、それ以上にドMって設定が珍しくて笑いましたけどw
設定も、場面転換も、話の結末も、全てにおいてぶっ飛んでる!好き嫌いが分かれそうですが、私は好きです。やるならとことんやっちゃえ!と思うタイプなので。カオスな展開に、なぜか雨降って地固まるな結末も満足でした。
リアリティがないと言われたらその通りでもあるんですが、そもそも裸でスーツケースに詰められる時点でリアリティとかなんぞや?って話なんで。突き抜けた方が面白いんですよ。
実はちゃんと作り込まれている
スーツケースを持ってきた男がラフな格好をしているのは、舞台だったからとか。地味に女王様の「何逃げ出してんのよ!」という反応も、取り違えられたスーツケースの中身が空っぽだとか。ちゃんと伏線がありました。思い返すと面白いですね。
なんだかんだでやっぱり舞台っぽい
劇作家さんだからでしょうかね、やっぱり作りや設定が舞台っぽいですよね。それは良いところでもあると思います。ドラマと違う展開のはやさ、大胆な見せ方、オーバーな演技があって。今回はコントっぽくもあるかも?
こういう脚本家さんや演出さんの違いも楽しみながら、あと10回も見られるなんて幸せです。これから出演する役者さんも好きな方ばかりなので、楽しみだらけ。良いですね~。
次回:バイプレイヤー光石研、何やってるんだ!
光石研が気晴らしに風俗店に訪れる。意外と楽しめそうと思っていたが、なんと警察の摘発が入ってしまう。その場に居合わせたロバート・秋山と一緒に、脱出作戦を試みる。
本人役でひどい役を演じていますね、光石さん!バイプレーヤーズとして活躍しながら、いったい何をやってるんですかwというわけで、来週もふざけていそうで楽しみです。
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