学校を中退したaoikaraです。学校好きですけどね。別に嫌いじゃない。中卒だけど謎でしょ。
というわけで今回のテーマは…
西郷どん 第44話「士族たちの動乱」感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
▼ネタバレ記事はこちら
▼西郷どん 第43話「さらば、東京」記事はこちら
GOODポイント
- 役職を辞して鹿児島に戻ろうとした士族たちを止めようとした小兵衛でしたが、結局鹿児島まで来ちゃった!みたいなシーンがかわいかったですwうっかりさんだなぁ。小兵衛がいると和みます。
- 大山が県令か!大出世!
- 若い者たちにずばっと言ってのける糸ちゃん、格好いい!さすが!
- 隆盛と熊吉の温泉シーンはほっこりしました~。ってあれ、スタジオの露天風呂セットですって。スタジオ!?ひゃ~謎の金の使い方~。
- 新八のアコーディオンは笑いました。史実でもああいう人だったそうですね。
- 菊次郎…知らない人になってる!若干西田敏行さんに寄せていませんか?
気になったポイント
- なんか大久保、ものすごーく小刻みに震えていませんか?感情を抑えているからなのか、持病の腹痛を薬で抑えている副作用とかなのか、なんか怖いんですよね。
- おゆうさんが言ってた「1と6のつく日だけ」ってのは、10日とか12日とかも含めるの?21日とか16日だけ?
- 半次郎の刀の腕を見せつけるアピールのためだけのシーン、アクションにものすごく気合いが入ってましたね。たしかに、子どもの頃くらいのアクションシーンって、あまりなかったかも。
感想
次は自分たちが引っ張っていく番と思わなければ
鹿児島に帰ってきた隆盛なのに、すぐに戻ってくれとか、立ち上がってくれとか、懇願されてしまうんですね。半次郎(桐野利秋)が「逃げんでくいやい」って言ったのには、私もイラッとしちゃいました。何も内情知らないのに、何が「逃げる」だと。
だから、糸がズバッと言ってくれたときはスッキリしました。隆盛は自分で必死に奔走して、時代を変えてきた。その隆盛に着いていくのではなくて、今度は若いあなたたちが引っ張れよと。 本当にその通りですよね。
誰かを祭り上げるしかできないのなら、あなたたちがいる意味は何?自分がしたいことは、自分で決めて行動しなさいよと、私も思いました。600人の士族が鹿児島に戻ってしまうほど、隆盛にカリスマ性があるというのもあるのでしょうが。
本妻 VS 妾 怖すぎる
大久保ってナチュラルに人から恨まれるようなことしちゃう性格だったんじゃないかな。内面の機微に疎いとか?鹿児島に本妻がいるのに、東京で妾と子ども作って、その東京に本妻呼んでいるんですよね?おかしいよ~。
それに満寿さんと子どもたち、大久保のせいでひどい目に遭っていて、あまりにもかわいそうでした。恨みを抱くのは勝手だけれど、非力で何か被害を受けたわけでもない、女性や子どもに怒りをぶつけるなんてどうかしています!
そして、満寿は子どもたちと東京にやってきたわけですが、そこには本妻と妾の対面があって…。いやあ、満寿とおゆうの対面シーンは、表面上には出なくても内面の燃えるような情念がバチバチ感じられて怖かったですね。
満寿がいるはずの家からおゆう出てきて、驚く大久保には笑いました。久しぶりに大久保の人間らしい、ちょっと情けない姿を見たように思います(笑)
戦になればまた同じこと
結局新政府への怒りは止まらず、佐賀の乱が起きてしまいました。江藤は勢いづく士族たちを抑えきれなかったようですが、ドラマ上では主導するような立場に見えました。
そういえば、江藤は司法の分野で改革をたくさんして、その一つに写真手配の制度を作ったそうです。しかし、一番最初に写真手配されたのが、なんと江藤という皮肉。なんというか、悲しい運命です。
江藤は隆盛のところに来て、兵を挙げてほしいと懇願しましたが、これじゃまた江戸時代に逆戻り。同じことの繰り返しですよね。武力で政府を奪って、取り返して、これを延々繰り返すのかと、私も思いました。怒りを抱く気持ちはわかるけれども。
ただ、隆盛の言う通り、私情なんですよね。日本という国全体で見たときに、果たしてそれは正しいのか。いや、江藤も広い視野は持っているはず。
しかし、二人は大久保に対する思いがあまりにも違いすぎる。政府を辞めさせられても、信頼を失ったと思っても、ずっと大久保に助けられ感謝し続けている隆盛と。政治的立場でも対立し、政府を追い出された江藤とは。
ただ、「西郷隆盛には失望したぁ」と言われる覚えはない!江藤が政府で力を発揮できたのは、隆盛のおかげでもあるわけです。そこらへんの恩すっ飛ばして、自分に協力してくれなかったら裏切られたみたいな感じは、思い込みも甚だしい。見ていて腹立たしかったです。
私学校とは良いアイディア!
隆盛は、今にも兵を挙げて政府と闘いに出そうな士族たちの不満や怒りを抑えるために、どうしたら良いのかずっと考えていたのでしょうね。本来は、本人が言っていたように百姓として一生を終えたかったわけですから。
そこで、学校。最初は目線をそらさせるための策に感じてどうかなぁと私は感じましたが、結果としては良かったですね。怒りや不満を昇華して、次の世代へつなげる、良いアイディアだったのかも。
県令の大山が政府の金を使ってやったと高笑いするのも、役職を辞めて学校作りに協力した新八も、郷中仲間として協力してくれてうれしかったなぁ。やっぱり隆盛は人望があって、ついていきたくなるカリスマ性があるのだろうな。
最初は受け入れられない桐野も、気持ちを切り替えていましたし。でも、これが西南戦争の火種になるというのは…どういうことなんでしょう?不安でしかないです。
大久保は何を考えている?
大久保は権力を手にして、ますます黒くなっていますね。対立しながらも同じ政府で過ごしてきた江藤を斬首し、さらし首にするというのは…ちょっとなぁ。最後のお役目と称していたのはあまりに冷酷で恐ろしかったです。
一つ気になったのが、大久保が隆盛に対してどう思っているのかということ。岩倉が土佐の者に襲われて、鹿児島も危ないのではないか、隆盛も立つかもしれないと話に挙がったとき、大久保は「西郷が立つことは断じてない」と言い切っていましたよね。
それは隆盛という男の人柄を何よりも知っているからこそ、「ありえない」と思う大久保の心情でしょうか。それは、ある意味で隆盛を信じているようにも聞こえます。真意はわかりません。大久保としても複雑なのか、でも自分でも気づいていないような。
そして、さまざまな地域で反乱が起こりそうな中、鹿児島では隆盛が私学校を作ったと聞いた大久保も不思議でした。ちょっとイッちゃってる目で、「さすが吉之助さあ」と言ったのが気になりました。
この「さすが」はどういう意味なのかと。反乱を起こさないでよく抑えてくれているという意味なのか。政府が士族たちを押さえ込む名目を作るのに、着々と思い通りになってくれている、ということなのか。つまり、隆盛を討つという目的を持っているのかもしれない。
うーん、わからない。あと3回で西南戦争を描ききるとなると、すごく難しそうです。詳しい歴史は知らないので、ちゃんと見て、それぞれの心情を見届けたいなと思います。
次回:結局、戦は起きるのか…
西郷が創立した私学校から目を離すな、と大久保は川路に命じ、密偵を送らせていた。そんな私学校でも政府への不満を募らせる士族たちがおり、ついに爆発。結果、隆盛が立つことになり…
ずっと不満を持つ物たちの暴動を抑えてきた隆盛ですが、いったいどういう心境の変化なのでしょう。仕方なく、という形のようにも思えます。なるべく血を流させないために、交渉するために立ち上がったのかな。次回はいろいろ考えさせられそうです。
aoikara
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