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西郷どん 第39話「父、西郷隆盛」感想 父と子の遠くて近い思い

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f:id:aoikara:20181027125541p:plain西郷どんの犬に癒やされたaoikaraです。 人なつっこさが画面越しにも伝わって、かわいかったです。

 

というわけで、今回のテーマは…

 

西郷どん 第39話「父、西郷隆盛」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼ネタバレ記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

▼西郷どん 第38話「傷だらけの維新」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

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GOODポイント

  • 前京都市長役が歴史学者の磯田道史さんでしたね。今作の時代考証をなさっている縁からでしょう。私も好きな方です。すごい人で。というか、普通に演技がうまかったです。自然でした。
  • オープニングで大久保利通と役名が出てくるとき、瑛太さんが出てくるんですよね。あのシーンが格好良すぎてなんかずるい(笑)
  • 犬かわいいー人なつっこいー毎回犬に癒やされる大河ドラマとか幸せ~!
  • 川口雪篷は調べたところ家庭教師的な役割もしていたとあったので、今のところただの居候だぞとヤキモキしていたんですが、今回はそれっぽいところが見られましたね!一安心。石橋蓮司さんではなく、雪篷さんとして見ちゃうから、演技が良いんだなぁ。
  • フランス帰りで大胆なスキンシップをする従道に妻の清さんがおどおどしているのがかわいい。東京に連れて行く、とかフランスにかぶれているんですけれど、まっすぐな愛情表現が良かったですね。

 

気になったポイント

  • 西郷菊次郎を新京都市長として迎える日に、京都の人たちが「犬でも連れてきはるんちゃいます?」みたいに小馬鹿にしていました。うーん、京都の人なら、もっと遠回しに嫌味を言う気がするなぁ。あれは直接的すぎるような。
  • 西郷隆盛とか、木戸孝允、大久保利通、西郷従道…みんなの名前の由来とか、改名するシーンとか見たかったですね。普通に変わっててちょっぴり惜しかったというか。
  • 東京城はいつ江戸城という名称に戻ったのかな。と、先週から気になって調べてみたところ、どうやら短期間の呼び名だったようで。皇城→宮城→皇居と名前が変わっていったようです。江戸時代が長かったから「江戸城」のイメージが現代でも強いのかもしれませんね。
  • 大きな屋敷に妾を囲っているお偉方…大久保かな?

 

感想

新オープニング!

さて、西郷どんも残り2ヶ月あまり。最後の「明治編」に突入ということもあってか、オープニングが新しくなっていました。より自然が美しく壮大で、いつも見ながら癒やされるというか、うっとりとしてしまいます。

 

そして、まげではなくなった吉之助もとい隆盛も多く出ていますね。長い間「吉之助」と呼んでいたので、世間ではメジャーであるはずの「隆盛」と呼ぶことに違和感があります。鈴木亮平さんのがっしりとした体型変化も見事です。たくましすぎます。

 

そして何よりも印象的だったのが、隆盛と利通のすれ違い。道を分かつ二人の姿を見て、あまりにも切なかったです。隆盛の方は「政府に一蔵どんがいるから」と信頼しきっているだけに…思いがずれていく運命を見届けることになるのでしょうね。

 

二人の妻の対面にドキリ

大島にいる菊次郎を迎えに来たのは、隆盛ではなく妻の糸でした。愛加那さんも会いたいだろうから、隆盛が来ても良いのになとも思いました。ただ、生みの母から育ての母へ継ぐという意味では糸さんが良かったのかもしれません。重要な責務ですね。

 

糸が、隆盛の命を救ってくれたことに感謝を述べると、「やめてくれしょり!好いた人の命を救うのは当たり前!」と愛加那が言ったのが印象的でした。同じ妻として、そして我が子を手放さなければならないという運命に対して複雑な思いがあったからなのかな、とも思いました。

 

同じ人を愛する妻が対面するというのは、なんとも不思議でした。それでも、これまで育てる母と、これから育てる母がきちんと話し合えたのは良かったことなのかもしれません。

 

新しい西郷家

西郷家は借金を返し、以前と比べると少しは豊かな暮らしになっているように思いました。もういない吉二郎を思うと切ない…。本当に苦労してきたんだなと思うと切なさもありますが。女性たちの着物もきれいだったりして、良い物を手に入れられるんだなと、ほっとしました。

 

吉之助はもう家を長く空けることもないし、侍の働きをするわけでもないし、家に帰れば犬が二匹いて、そして離れて暮らしていた息子も来て…変わらないあたたかさがある西郷家ですが、新しくなってもいるのだなと感じました。

 

思っていた隆盛とは違っていたけれど…

私は、吉之助が鹿児島に戻った理由は、自分なりに「民のため」に生きるためだと思っていたんですよね。政府としてではなく、民に寄り添って生きていこうとしたのではないかと。

 

でも、少し違っていました。吉之助は先の戦であまりにも多くの命を犠牲にしてしまい、さらには弟まで死なせてしまったことに対して、とてもとても重い責任を感じていました。だからこそ、自分が政治などすべきではないと考えていたようです。

 

そんな吉之助がしたことは、畑仕事を手伝ったり、困っている人を助けたり。戊辰戦争で犠牲になった人の家を訪れて手を合わせ、夜に一人で許しを請うように泣きながら謝ることもありました。

 

あまりにも重すぎるこの責から、何もできないというもどかしさも感じているようでした。青年の頃のような快活さはなくて、穏やかで力強くはあるのですが、どこか寂しげな表情があるというか。自分の罪は償いきれないほど重いと思っていたのかもなぁ。

 

でも、「何かしたい」「何かしなければ」という気持ちはあったのでしょうね。だから、従道からの東京に来てほしいという頼みも聞いたわけですし。

 

最初、私は東京行きに驚きました。あんなに重々しそうに大久保とある意味での決別をしたのにも関わらず、わりとすぐ(年数でいえばだいぶ経っているでしょうが)戻ってくるのかと。気持ちがころころ変わりすぎやしないかと。

 

でも、よく見て理解もできたんですよね。自分のせいで多くの人を犠牲にして、今自分が世の中を変えたことでもっと苦しんでいる人がいる。その人たちを救うためには東京に行く必要がある。やっぱり隆盛は「民のため」なんですよ。

 

ただなぁ、それが良くない結果を招く気がして…最近はずーっと苦しむ隆盛を見ているようで切ないです。

 

侍はどうするのか

江戸幕府が終わって、藩が力を失って、侍たちはそわそわしますよね。自分たちの役目がなくなってしまうのではないかと。

 

新しい生き方を考えなければならないだろうと思う反面、たしかに大変だよなぁとも思うのです。だって、今までは武士が全てで武士として生きていきたいと思っていた人たちなわけですよね。いきなり「武士はいらん!」と言われたら、そりゃあ存在意義も自尊心も失われますし、つらいですよ。

 

だからこそ、従道のポリスいわゆる警察の発想は良いなぁと思いました。何らかの形で、侍も生きる形が見つかれば良いけれど。それもまた切ない運命のような気がして…。

 

なんてできた息子なんだ

長々と書いてきましたが、今回の主題を全然書いていませんでしたね。そう、吉之助の長男・菊次郎のことです。長男だけれど菊“次郎”。まだ10歳かそれくらいだと思いますが、彼は自分が嫡男ではないことをよく知っていました。それがまた切ない。

 

初めて文字も習い、慣れない剣術に体を痛めながらも、決して弱音を吐くことなくただただ努力していました。口数も少なく寂しげな表情にも見えましたが、従道から鉄道の話を聞くと、幼い笑顔を浮かべていて、隆盛がほっとしたりもして。それでもやはり大人しい。

 

大人になり年老いて京都市長にまでなった菊次郎もまた、子どもの頃を思わせるような落ち着いた人でした。聡いといいますか。身をわきまえているといいますか。父・隆盛の名を出すことを好ましく思っていないようでしたし、距離のある父子だったのかなと思ったのですが…。

 

菊次郎は、母の愛加那からずーっと隆盛のことを聞かされていたのでしょうね。民のために生きる立派な侍だと。覚えていない父親だけれど、菊次郎の中では“憧れ”でもあったのだと思います。だからこそ、熱い部分が見られず失望したわけですし。

 

隆盛が東京に行きたいと言って、糸が「菊次郎のため」と止めたときも、菊次郎自身が「行ってくれしょり」と頼み込んでいました。「父上」と呼び、憧れの父を語り、そんな父のようになりたいと語り、「母上」と呼んで願い出て。

 

いやーなんてできた息子だ!愛加那さん、ありがとう!やっぱり素晴らしい人だよ、あなたは!

 

菊次郎はきちんと父親を尊敬し、憧れていたのだなぁと。ただ距離があったわけではない父子だと知れて良かったです。今回の話は、見ていてとてもほっこりとしました。菊次郎が思いを明かすシーンは、ほろりと来てしまうほど。

 

父と息子の物語でした。そして、今度は父が主体。隆盛は東京で何を見てしまうのかな…。

 

次回:何が違う、何が悪い

大久保は久光を上京させようとするが、大久保の態度に、久光は固辞する。隆盛は状況して新政府に強力するが、反乱は収まらず、権力闘争は続き…。そんな新政府に嫌気が差した隆盛は…。

新政府の雲行きが怪しくなってきましたね。隆盛は信頼していた大久保とは違っていて、戸惑う姿もありそうです。終わりに近づく気配も感じながら、次回もしっかりと見届けたいと思います。

 

 

aoikara

 

▼西郷どん 第40話「波乱の新政府」記事はこちら

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