やっと感想記事が追いついたaoikaraです。ずっと西郷どんの記事は遅れていましたのでね。ちゃんと毎週見てはいたんですよ。
というわけで今回のテーマは…
西郷どん 第32話「薩長同盟」ネタバレ&感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
▼西郷どん 第31話「龍馬との約束」記事はこちら
GOODポイント
- ほらーやっぱり一蔵の弱味っておゆうさんだったじゃーん。やっぱり“そういう関係”になっていたんですね。
- 吉之助のシェイクハンドの勘違いには思わず笑ってしまいました。たしかに、わからないですよね。
- 怒る俊斎に、それとなく諫める格之助。格之助は寺田屋騒動のときもそうでしたが、また板挟み。お互いの気持ちがわかるからこそ、激しくならないように仲を取り持つといいますが…。気苦労が絶えないですね。でも、その姿も格好いいなと思います。
- 龍馬がざんばら頭なのは、侍ではないと見た目でわかりやすくしているからなのかなと思いました。あくまで商人で、桂に言われていたように侍じゃないから、という立場の違いをわかりやすくしようとしたのかなと推測。
気になったポイント
- 一蔵と吉之助の、孝明天皇にも刃向かうような書状を読んだ慶喜は、その思いを踏みにじるようにワインを浸していましたね。って、めちゃくちゃワインを弾いてるんですけど!全然ワインを吸わない紙で、見ていてそのことが気になってしまいました。
- 銃を投げるな!暴発したらと思うと冷や冷やする!
感想
慶喜がどんどん堕ちていく
慶喜はどんどん暗躍していますね。そもそも、長州が刃向かうからこその征伐で、一旦収拾は付いているわけですよ。それで長州が今はおとなしくしているのに、慶喜側から仕掛けて戦の理由を作りたがっているようにしか思えません。
フランスとの接待のためにふきが踊ってもいましたが、なんというか目が死んでいるようで…。前も慶喜からの贈り物に笑顔を浮かべるも、感情を失ったかのような表情でした。何か思うところがあるのかな。慶喜とふきの関係も変化していくのかもしれません。
吉之助の他人に共感する力がすごい
薩摩からすると、長州は敵なわけで、多くの仲間を殺されている憎き相手なわけですよね。俊斎の行動は出すぎていたとは思いますが、思いとしては格之助の言う通り皆が抱いていることではあります。
それでも、吉之助は長州の立場になって物事を考えていました。これはなかなかできることではないなと感じました。本人も言っていましたが、薩摩とか長州ではなく、同じ日本の民として思っているからこその共感力なのかもしれません。
長州は今や日本中の朝敵で、死を覚悟して戦い挑まなければならないような状況。それは薩摩や会津から京都を追い払われて、吉之助に取りはからって慶喜に約束したはずなのに禁門の変、長州征伐が起きてしまったから。薩摩を恨むのも無理ありません。
その憎しみを気持ちの上で乗り越え、当主に罵られようとも、憎き薩摩を頼ることにした桂苦しさや悔しさというのは計り知れません。そのようなことを吉之助に言われて、私もはっとしました。そこまで気づけていませんでした。たしかに、桂も本当に苦しみ抜いて出した結論なのだろうなと、吉之助の言葉で気づいたのです。
桂もそんな吉之助だから以前は「同志」だとまで思い、気持ちを思い出したからこそ、ようやく受け入れてくれたのかなと感じました。
一蔵のサポート力がすごい
一蔵の吉之助を支える力もすごいですよね。そもそも「儀のない勅命は勅命にあらず」とはっきり意思を示したところに、もう痺れました。吉之助が以前していたように、お前がやらないなら俺一人でもやる、という覚悟がすごい。
吉之助が龍馬を通じて長州との貿易のやりとりを行おうとして、国父・久光の許可を得たというのも、おそらくは一蔵の力でしょう。ドラマで描かれてはいませんでしたが。
吉之助が頭を下げたときに、「おいたちは間違っちょらん」と言い切った姿もものすごく格好良かったです。桂を切ろうとまでした男が、深く頭を下げる姿。それ以上に成し遂げねばならないことがあるという信念の感じました。
吉之助も一蔵も、格好いいよ。
頭を下げるとかもう…シェイクハンドしなさい!
長州からの申し出に対して受け入れるものの、薩摩としては長州が頭を下げるまでは一言もしゃべるな、という小松帯刀のお達しがありました。
武士の建前として、薩摩が長州に頼まれたから受け入れるという形式を取りたかったのでしょうが、現代人の一人としては「めんどくさっ」と思ってしまいました。どちらが上とか下とか、頭を下げるとか下げないとか…そういうのが意味ないって話じゃん!
そのせいで交渉なのに全然お互いに口を開かない時間があって…もうもうもう。最終的には俊斎が怒って割って入ってきたところで吉之助が叱りつけて、桂に頭を下げました。頭を下げるまでしゃべるな、とまで言われていたのに、自ら頭を下げるというのはよっぽどの覚悟ですよね。
当時は頭を下げるということは、武士としては非常に情けなく絶対にしたくないことだったように思います。しかし、吉之助が頭を下げたことには信念があった。だから一蔵も小松も久武も続き、薩摩藩士たちも頭を下げた。その姿を見た桂は「負けた」と言いました。本当にそうですよね。
龍馬に促されて桂が「よろしゅう頼む!」とシェイクハンドする姿を見て、本来はこうあるべきだなと思いました。あの瞬間、長州と薩摩はフェアになりましたよね。
どちらかが頭を下げて、上の立場が受け入れるのではなく、お互いにフェアであってシェイクハンドできるような関係が良いなと思うのです。
次回:「お互い難儀な男に惚れたもんやな」
薩長同盟が結ばれた直後、寺田屋で襲われた龍馬はお龍を連れて薩摩藩に保護され、療養すると吉之助を訪ねる。龍馬とお龍の大胆で奔放な様子に、糸は驚いてしまう。それでも、お龍の気持ちに動かされる糸。一方、薩摩藩はイギリス公使パークスを迎えることになった。
お龍さんが予告で言っていた「お互い難儀な男に惚れたもんやな」に、ほんとそれと思いました。お龍さんも糸も、本当に難儀な男に惚れてしまいました。糸の愛が吉之助に伝わって、恋慕に変わっていくと良いなぁ。そして、歴史も動きそう!来週も楽しみです。
aoikara
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