死ぬのが怖い。私は別に病気ではない。私の身近に死が迫っている人がいるわけでもない。今のところ、私の身近に死はない。
それでも、死ぬのが怖い。真剣に考えてしまうと、発狂しそうになる。だから、意識的にその恐怖心を抑えている。何も考えないように。
でも、ときたま「死」に触れる機会があったり、そんな話を見聞きしたり、孤独な夜に、ふとその恐怖を思い出してしまう。
自分の意識がなくなってしまうこと、何も考えられなくなってしまうこと、今この状況が全て消えてしまうこと。恐ろしくて恐ろしくて、考えただけで
わああああああああああああ
と、叫び出したい気分になる。
この前も、眠れない夜、とても久しぶりに死の恐怖心が襲ってきて、心の中で叫んだ。怖くて怖くて、枕や布団を握りしめたぐらいでは耐えられそうになくて、考えないように灯りをつけて、スマホを手にした。スマホのパズルゲームに集中して、考えないように考えないように。すーはーと深呼吸をして。
こんな子供のような思いは、法律的には大人になった今でも抱く。いつか達観できるだろうかと考えたりもするが、まだまだできそうにない。今だって、その感情を抑えつけて、死の現実を考えずに書いている。
ある人に聞くと「生物として終わる、ただそれだけ」と答えられた。達観しているなと感じた。とても、羨ましい。
私はとても嫌だ。科学的な意味では生命の終了、無にしか過ぎないが、それでは私が存在した意味とは何だろう。今この瞬間、この全てが消えてしまうのか。私の一切がなくなってしまうのか。それは、それはとてもつらすぎる。
私はまだ、死の現実を受け入れられない。幽霊なんて信じていないくせに、死後の世界があってほしいなんて都合良く考える人間だ。この意識が今の形でなくても良い、私の意識が飛んでしまわないで、止まってしまわないで、と思ってしまう。
贅沢な悩みなのはわかる。死と隣り合わせ出ないからこそ、死へ恐怖を抱いているなんて。でも、怖い。とてもとても怖い。
どうやって、みんな死と向き合っているのだろう。どうすれば恐怖心を感じずに済むのだろう。
恐怖心を押さえつけながら、たまに、ほんのたまに、そんなことを思う眠れない夜です。
aoikara
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