「おまえら負け組なんだよ」とか言っちゃう人って本当にいるのかな、と思うaoikaraです。そういう人には近づかないことにします。
というわけで今回のテーマは…
陸王 第4話 ネタバレ
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。
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第4話のあらすじ・ネタバレ
喜びに満ち溢れて
老舗足袋店のこはぜ屋は、シルクレイの完成を祝して社員みんなで飲み会。飯山晴之(寺尾聰)の妻・素子(キムラ緑子)や、銀行員の元担当者・坂本太郎(風間俊介)も来ている。
社長の宮沢紘一(役所広司)は10年後の飯のタネで終わらせたくないと話す。「陸王を世界一のシューズにしたい」と。しんと静まる社員たち。しかし、その後は皆が良い反応をする。
いつも小言ばかりの専務・富島玄三(志賀廣太郎)は、いつも通り「利益が出る目処はいつごろ?」と詰め寄る。しかし、いつもより控えめに。それをも気にならないほど、社員たちは喜びに溢れていた。
黒い影
楽しい気分のまま、酔っ払って帰る飯山と素子。その途中、二人をつける黒い影を見つける。
タイムリミット
ダイワ食品陸上部の茂木裕人(竹内涼真)は、社員の野坂(松尾諭)と面談。茂木は今季のレースに出られるかはわからないと伝える。すると、「君はどうしたい?」と聞いてくる野坂。早めの引退もあると、陸上を辞めることを勧めてきたのだ。
「やめろってことですか?」と茂木も怒り気味。「そうは言ってない」と言いながらも、茂木のケガは再発が多いことも指摘し、若いうちに引退すれば将来はあるが、30過ぎても居場所がないと話す。「まだ間に合う。夢と現実が必ずしも一致するわけじゃない」と言われてしまう。
門前払い
紘一はダイワ食品陸上部の城戸明宏(音尾琢磨)監督に会う。茂木が新しいシューズを履きたいと言ってくれたと話し、足型を取りたいと頭を下げる。しかし、城戸はリップサービスだと一刀両断。ケガが治ればアトランティスからのサポートが復活すると、門前払い。
それでも紘一は食い下がってこはぜ屋のシューズの魅力を話す。茂木のミッドフッド走法に合っていると。しかし、売りたいから利用しているだけど、城戸は意見を変えなかった。
紘一は切なそうに茂木の練習風景を見て、その場を立ち去る。
優秀なシューフィッター
ダイワ食品陸上部には、アトランティスのシューフィッター村野尊彦(市川右團次)が来ていた。アトランティスのサポート選手だけでなく、ほかの選手からも調整をしてほしいと要望されるほど、信頼が厚い人物だった。
信頼関係
茂木は練習後の控え室で、肩を落としていた。村野がやってきて、足を労る。飛ばしすぎだと助言もする。茂木は復帰ができないならやめろと会社に言われたことを打ち明ける。
「焦るな」と諭す村野。「俺が必ずおまえに合ったシューズを作る」と。そして、食事に誘う。ほかの選手も村野のおごりだと、盛り上がる。
希望が消えゆく
茂木が帰る途中、紘一が声をかける。新しいシューズができそうなので、足型が欲しいと。しかし、茂木は「やはり御社の靴は履けない」と言う。
立ち去ってしまう茂木。出てきたところに村野が誰かと尋ねる。茂木がこはぜ屋の社長だと伝えると、あの足袋のようなマラソンシューズを作った人物かと、遠目に気にしていた。
今後の策
こはぜ屋では今後の会議。茂木をサポートできない場合にどうするかという話し合い。その流れで村野の話になる。
椋鳩通運のドライバーでシューズ作りに協力してくれている江幡晃平(天野義久)は「別格」「2000人の顧客の足型を持っている」と褒め称える。さらに「選手のことを一番に考えるシューフィッター」だとも話す。
飯山が紘一に「別の選手を探すか?」と提案するが、紘一の答えはNO。茂木のために、何パターンか陸王を作ることになった。
有望な選手
アトランティスでは特別な部屋で毛塚のシューズの調整が行われていた。村野はソールの減りが早いことを気にするが、営業部長の小原賢治(ピエール瀧)と営業担当の佐山淳司(小籔千豊)は気にしない。
毛塚本人も「俺は俺の実力を評価してくれるシューズを履く。勝てるかは実力」と違和感を気に留めない。
家族団らん
宮沢家では家族四人で晩ご飯。紘一は息子の大地(山崎賢人)から「なんで茂木にこだわるの?」と聞かれるが、その理由をうまく答えられない。逆に「ファンなら説得してくれ」と言うと、「現実は甘くない」と話す大地。
娘の茜(上白石萌音)は「毛塚の方がタイプ」と、こはぜ屋は毛塚のサポートをしてほしいと言い出す。
費やした価値
村野は小原に、毛塚のソールの摩耗が気になると意見していた。しかし、統計のデータに問題がないと小原は切り捨てるだけ。毛塚の開発費に1億円もかかっていて、これ以上金を費やせないと。
「選手のために」という村野に対して、否定的な小原は「おまえの代わりはいくらでもいる」と告げる。
ついに…
こはぜ屋では、ついにシルクレイでのソールが完成。縫製課に渡して縫い合わせてもらい、ついに陸王の新しいシューズが完成した。驚くほどの軽さに皆驚嘆の声をあげる。問題は茂木が履いてくれるかどうか。
プレッシャー
練習前、茂木は同僚の平瀬孝夫(和田正人)から、毛塚が大会新記録を出したことを聞く。世界陸上まであと5秒だと。
陸上部では城戸監督が、結果の出ない選手たちを叱っていた。張り詰めた雰囲気。トライアルを行って、成績によってニューイヤー駅伝に出る選手を決めると話す。記録次第で出られない選手を決めるとも。
そして、茂木にチームドクターから通常の練習をして良いという許可が出た。仲間たちがアトランティスのサポートが復活すると喜んでいる。ただし、ケガが再発したら部を辞めてもらうと、城戸は最終通告もする。「お荷物を抱えている余裕はない」と。
再度の頼みも虚しく
紘一は新しい陸王を持って、茂木の元を訪れる。実際に履いてもらえばわかると。しかし、プレッシャーが大きい茂木は怒りをぶつけてしまう。「何度来ていただいても同じ。今あなたたちに付き合っている余裕はない」と突き返してしまう。
約束が違う
ダイワ食品陸上部の練習を見に来た小原と佐山。茂木が通常の練習をしているのを見て、小原は驚く。ケガが治るはずないと佐山から聞いていたからだ。ただ、小原の「切れ」という意思は変わらない。
アトランティスの答えは「サポートできない」。ケガが治ったらサポートは復活すると効いていた茂木は戸惑う。小原はデータを見せて、茂木と同じケガでトップランナーに復帰した選手は一人もいないと主張。ケガはまた再発すると。
茂木は再発しないためにフォームを改善したことを話す。大丈夫だということを「村野さんに聞いてくれ」と。しかし、小原は聞き入れない。「誰をどうサポートするかは私が決める」と言うだけ。茂木の走りを見てほしいという言葉にも、うなずかなかった。
失望の末に
約束を破られて怒りに震える茂木は、また無茶な走りをしていた。話を聞いて、急いで駆けつけた村野。説得する、新しいシューズを作ると言うが、茂木は遮る。「アトランティスに俺は必要ない」と。
ただ「村野さんには感謝しています」とも言う。「これ以上期待しても無駄」とも。最後には市販品のシューズも悪くないと皮肉な笑いを浮かべて、「俺のこと、気にしないでください」と走り去って行く。
ひとつの決断
村野は小原に直談判。茂木は十分回復したのだから、約束していたようにサポートを復活しろと。もちろん小原は聞かず。村野、茂木の新走法にあった新しいシューズを届けたいと話す。
しかし、小原は「いくら無駄にする気だ?」と話す。茂木のために費やした金が無駄になったこと、RⅡのイメージが台無しになったと。すぐに結果を出せる選手でなければ意味はない、「不良品はいらない」と話す。
怒る村野は「茂木は不良品じゃない!」と強く否定。それでも小原は、茂木が故障したのは村野のフィッティングが悪かったせいと責任を問う。
村野は違和感を黙認したという責任の一端は認めつつも、宣伝を優先してレースを強行したのは小原たちだと主張。さらに故障した茂木を支えるべきだったのに、サポートを切ったのもあなた方だと。「責任を取るのは我々です!」と言い切った。
しかし、小原は村野の責任を会社のせいにするのかと激怒し、「謝れ!」と謝罪を要求。村野は「アトランティスも落ちたな」とつぶやき、「そこまでおっしゃるなら責任を取りましょう」と言い出した。
「辞めさせていただきます!」
迷える男
一方、紘一は陸王が見ながら、今後どうすれば良いのか迷っていた。
巡り会った男たち
茂木はアドバイスを求めようと、アリムラスポーツの有村融(光石研)を訪ねる。そこに村野がいた。有村が二人を引き合わせようとしていたのだった。
有村に陸王を見てもらうよう勧められた宮沢だが、さすがに恐縮。しかし、村野がアトランティスを辞めたと聞き、驚きつつも気持ちが変わる。「もしよろしかったら」と陸王を差し出す。
有村と村野は「軽いなんてもんじゃない」とその軽さに驚く。繭というソールの素材にも「面白い」とのこと。さらに、アッパー部分の緩みなくしなやかな縫製に、足袋屋の良さを感じていた。
宮沢はまだ茂木には履いてもらっていないことを明かす。村野は、自分が新しいシューズを作ると約束したからかもと話す。約束を守れなかったことを悔やんでいた。
村野は引退するまでその選手の面倒を見たいと考えていた。選手の性格や癖、目標を知り、同じ夢を見ると。それがシューフィッターだと、村野は考えていた。有村が「他社からオファーがあるのでは?」と聞くと否定せず。ただ「大きな企業はもういい」と本音も明かす。
紘一は「うちに来ませんか?」と言う。「ぶしつけですみません」と言いながら。村野はシューズを作ってみてどうかと訪ねる。「わからないことだらけ。だかこそ楽しい。毎日がわくわくする」と答える紘一。「まだ誰も見たことがないすごいシューズを作りたい」とも。
陸王を作るきっかけというのも、茂木がケガしたマラソン大会を観戦し、茂木の諦めない姿をみて決意したと話す。「茂木選手とこはぜ屋は、同じような気がして」と。
「もし茂木選手が世界一のランナーになるなら、我が社も世界一のランニングシューズを作りたい」
と夢を語る紘一。村野は
「その夢、私にも手伝わせてもらえないだろうか」
とまっすぐな目で紘一を見る。
特別な設計
こはぜ屋に村野がやってきた。皆大盛り上がりで歓迎。「今までは選手と同じ夢を見てきましたが、今後はこはぜ屋と同じ夢を見ることにしました。世界一のシューズにしましょう!」と豊富を語る。
専門的な設計図も持ってくる。足の幅に合わせたデザインだ。一つだけ、特別なデザインがあるという。それは、茂木の足型の設計図だった。
味方を連れて
ダイワ食品陸上部の都内トライアルレース当日。紘一は大きな段ボール箱を持ってやってきた。監督の城戸はまた来たことに半ば呆れている。すると村野がやってきて、茂木のためのシューズだと言い、練習場に入れることになった。
村野はアトランティスをやめてからも、選手からの信頼が厚い。そして、茂木に会う。村野はまず新しいシューズが作れなかったことを謝罪。茂木は自分のせいではないかと心配するが、村野は「俺の身勝手」と否定。「代わりに違う靴を持ってきた」と宮沢を紹介する。
村野は、茂木の今のシューズがしっくり来ていないことを見抜いていた。そして、全て茂木の足型の陸王を持ってきたのだ。「履いてみないか?」という村野の言葉に、茂木もうなずく。
村野がしっかりとフィッティングして、茂木が陸王を履く。「軽い、裸足みたいだ」と茂木は笑顔。紘一は今にも涙がこぼれそうな笑顔。
「ずーっと彼が陸王を履いてくれることを目標にしてきました。それが目の前で現実となって」
とうれしくてたまらない様子だった。茂木は村野に感謝する。
嫌味なライバル
小原と佐山もやってきた。村野は堂々とこはぜ屋に協力して、新しいシューズの開発を行っていることを伝える。小原は「リスクを試みないチャレンジ精神」(斬新なシューズ」と紘一を皮肉る。茂木とのことも「負け組会社と負け組選手」と揶揄していた。
陸王の初レース
トライアルレースがスタート。実践さながらで、選手達はそれぞれ得意のレースパターンで挑んでいる。茂木は最後尾に近いところにいる。まだ復帰して間もないので、実力が出せないのかと村野は推察する。
トップ選手がラストスパートをかける。村野が選手を指すと、紘一はよく知っていた。村野の話を聞いて、茂木や周りの選手のことを積極的に知ることにしたのだった。
残り3週となり、レースは終盤。二人の選手がトップを守っているなか、茂木が猛スピードで追い上げてきた。アトランティスの靴を履いた選手と、トップに並ぶ。
村野は「いけー!!」と声をかけて、紘一も「茂木、頑張れ!」と声を張り上げる。そして、茂木は単独トップに躍り出る。
と、糸が切れたように茂木はつんのめって、倒れてしまった。茂木も悔しそうに叫んでいる。
佐山は安心したような表情で喜ぶ。しかし、小原は茂木の猛進に戸惑いを隠せなかった。
希望へ
控え室で茂木を待つ紘一と村野。茂木が帰ってきた。チームドクターによると、再発ではなくただ足を吊っただけだった。紘一と村野はほっと胸をなで下ろす。
「この靴のせい」とも茂木は言う。「こんなに気持ちのいいシューズは初めて」と笑顔になる。「ついついオーバーペースになってしまった。久々に楽しく走れた」とうれしそうだ。村野も「今のおまえにぴったりだ」と太鼓判を押す。
さらに「宮沢さんは信頼できるひとだ」と保証もする。茂木は、紘一をまっすぐ見つめて、
「僕で良ければ、正式にサポートしていただけませんか?」
と言う。紘一は涙があふれる。「もちろん!精一杯あなたの力になりますから!」と感情があふれて止まらない。二人は手を取り合った。
忍び寄る陰
レース後に帰る佐山と小原。佐山は「使い物にならない」と茂木を見放しているが、小原は焦っていた。「おまえの目は節穴か?」と。「茂木のサポートを取り戻せ!」と命じる。
こはぜ屋では、大地がうれしそうに茂木が陸王を履いてくれたことを飯山に報告する。飯山は黙ったまま。工場の窓が、投げ込まれた石で割られていたー。
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と言う話でした。長くなりましたので、感想は次の記事で書きます。
aoikara
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