予想以上にこのドラマの世界観が好きで、みぞみぞしてしまうaoikaraです。みぞみぞって何?
というわけで今回のテーマは…
カルテット 第1話 感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※一部ネタバレもしています。ご了承ください。
あらすじ:“偶然”出会ったカルテットのラブサスペンス
“偶然”出会った4人はカルテットを組むことに
巻真紀(松たか子)は別府司(松田龍平)の運転で軽井沢の別荘にやってきた。ほかにも待っていた世吹すずめ(満島ひかり)と家森諭高(高橋一生)と共同生活を送りながらカルテットを組むことにしたのだった。
実は4人は“偶然”カラオケボックスで出会っていた。噛み合ったり噛み合わなかったりする個性的な4人。共同生活を送りながら演奏できる場所を探す。
その嘘、許せる?許せない?
ある日、雰囲気の良いレストランを見つけるが、そこはすでにベンジャミン滝田(イッセー尾形)という男がピアノ演奏することになっていた。
彼は余命9ヶ月のピアニストとして出演している。しかし、真紀によると何年も前から彼は余命9ヶ月だと言っているとのこと。嘘をついていたのだった。
真紀は独断でレストランと交渉してベンジャミンを降ろし、カルテットが出演できることになる。そこで揉めてしまう4人。そこで真紀は自分の夫が失踪してしまい、帰る場所がないと告げる。
誰が何の嘘をついているのかー
一悶着はあったものの、無事演奏の日へ。演奏は素晴らしいものとなった。そんな彼らは「カルテット ドーナツホール」として活動を始めることになる。
改めて4人で共同生活を始めることにした。実はすずめは真紀の義母(もたいまさこ)に、彼女の友達のフリをして息子(真紀の夫)を殺した証拠を掴んでほしいとのことだった。
というストーリーでした。ついじーっと集中して見てしまう、そんな話でした。始まる前はどういう風にラブサスペンスなのかな?と思いましたが、たしかにラブサスペンスでしたね。
総括:謎の世界観が面白い
状況を説明するようなことがほとんどないんですよね。なんでこうなったんだ?という疑問から、状況を理解するまでが見ている人によって違うでしょうね。
基本的にダラダラと会話していて、私はそこも好きです。どうでもいいよなぁっていうような、でもどうでもよくないよ、って個々では考えていることをだらだらとする。うん、なんでしょう。ライターなのに言葉で表現できないもどかしさ!
そんな「カルテット」の世界観を象徴するようなエンディングの主題歌もすごく良い。椎名林檎さんが作った「大人の掟」という楽曲で、出演者4人で歌っています。声が良い俳優たちばかりだから、すごくすごく良い!
変だけど魅力的。4人の嘘ってなんだろう?
メインの4人が4人とも演技がうまいので、見入ってしまいます。俳優4人の自然な世界観が素晴らしい。この世界観が苦手という人もいるのかもしれないです。癖が強いですし。私はめんどくさそうで、くどくどしくて、絡み合って、そういう世界観が好き。
控えめそうに見えてハッとさせる巻真紀(松たか子)
マキさん(苗字も名前もマキなのでカタカナで書きます)は夫と暮らす主婦。昔はプロの演奏家として活動していたこともある様子。
眠れなくなるとなぜか負の動画ばかりを見てしまう習慣があるようです(「イチローのエラー動画集」「プレミアムリーグオウンゴール集」)
声が小さくて、みんなが聞くときはそっと耳をそばだてる。松たか子さんの声は透き通るようにキレイだから、声が小さい人というのがとても似合う。控えめな人かと思うけど、意外と自己主張も強いし、言ってることには芯が通っている。
ベンジャミンさんを追い出してまで自分たちで演奏しよう、としたのには私も驚きました。そこまでする?って。でも、マキさんならやりそう、4人のなかでそれをやるならマキさんだな、という気持ちにもなりました。
そんなマキさんは夫と幸せな結婚生活を送っている、風だったのですが…。実は夫が失踪していました。しかし、義母は殺したと疑っているようですし…。本当に殺したのかしら?マキさんの嘘はまだまだわかりません。
マイペース、すぎるのかも。世吹すずめ(満島ひかり)
すずめはマキの義母に頼まれて友達になるフリをして近づいた。からあげにレモンを搾ったり、どこでも寝られたり、他人のみかんゼリーを勝手に食べたり、勝手に超高級ティッシュの紫式部を使ったり、とマイペースが過ぎるところがある。
でも、なんとなく魅力的な人。音楽は好きなのだろうけれど、何をして生活していたのかはイマイチ不明です。
それに、友達として人としてマキさんに惹かれている気がします。二人とも「くもりが好き」が一緒でしたし。嘘で近づいたから、すずめはなんとなく罪悪感を感じているような顔をしていた気がしますが。どうなるのかしら?
のらりくらり。別府司(松田龍平)
別府は祖父が偉大な音楽家みたいですね。コネ?で入ったのかよくわからないけど、会社ではボンボンとして見られているような。ドーナツ関係の会社で働いているのと、カルテットの名前が「ドーナツ(ホール)」だったのは関係があるのかしら。
たぶん優しい人なのだと思う。争い事は好きではないようだし。でも、きっと自分が正しいとナチュラルに思ってしまうタイプ。押しつけがましいわけではなく。そのやさしさから穏やかさから気づかないけど。この中では一番常識人っぽくは見えます。
ただ、どうやらマキと偶然カラオケボックスで出会った体を装っている一人でもあります。彼の嘘とは何なのでしょうかね。
うわーめんどくさい人だ!家森諭高(高橋一生)
いつも人を論破したがるのが家森。論理的で「あ、めんどくさい人だ」ってなるタイプ。近くにはいたくないけど、傍から見ている分にはとても面白い人種です。ちなみに道を聞かれただけでキスできるほどのチャラ男です。あ、たまにノーパンです。
また、演じている高橋一生さんがうまいのか、めんどくさい人に見えてしまうんですよね。いろんな役を演じているものだから、彼は何が素なんだろうと思ってしまう俳優さんの一人です。本当に自然体に見えますね。
家森はどうやら美容師のアシスタントをやっているようです。しかもワケアリ?結構な年齢なのにアシスタントというのが気になります。そして、なにやらヤクザ風の男に追いかけられていましたが?
家森もまた、マキに偶然を装って出会った一人。なぜ偶然を装ったのか、彼の嘘とは何なのか。気になります。
あ、あと、別府と一緒に料理を作っているのがツボです。料理担当が男性ってなんか良いよね。
要は許容範囲の話
この話を見て思ったのが、人間関係って許容範囲をどうするかってことだよなぁ、と感じました。たとえば…
- 唐揚げにレモンをかけるかけない
- 壁に画鋲を挿す挿さない
- 冷蔵庫にあるみかんつめつめゼリーを勝手に食べる
- 嘘をついてまで好きな音楽をやりたい
- 人の居場所を奪ってまで好きな音楽をやりたい
- 唐揚げにレモンをかけるのが嫌いなのに2年も言ってない
- 人のティッシュを勝手に使う
などなど…。人間関係を築く上で、これは許せるけどこれは許せないって線引きは人それぞれ。その線引きを広げたり、狭めたりして近づいていくものなのかなと。
これを見ていると私の許容範囲に収まらないこともあったりして(勝手にみかんゼリー食べる、勝手にティッシュ使うetc)、見ててぞわぞわしてしまうこともあります。でも、ぞわぞわしないこともある(画鋲を刺す、からあげレモン)。
それって人それぞれなんだよなぁ、と。それが噛み合わないとすれ違い、噛み合ったら運命、なのかしら。
「愛してるけど好きじゃない」
は、愛情の言葉と取れなくもないですよね。好きという性愛的なものではなくて、家族という親愛に変わったというか。でも、それはある意味でもう女性としては見られないという意味にもなり、良い意味と捉えられない可能性の方が高い。
これまた線引きの違い。マキさんにとっては、自分の許容範囲を超えてしまった言動だったのでしょう。理解できなくもないけど、それってやっぱり人それぞれ違う。うーん、難しい。
やっぱり夫婦は別れられる家族なのかしら。
見終わったら「みぞみぞする」
すずめが言ってた言葉「みぞみぞする」。どういう意味かと聞かれても「みぞみぞするってことですよ」としか答えません。なんだそりゃ、と思ってて、ラストシーンでまた「みぞみぞする」。
あーこの感覚なのかな、と感じました。このドラマの第1話を見終えたときのなんとも言えない感情。心がざわざわするような、くすぐったいところをなぞられているような気持ちになったんです。
これが「みぞみぞする」なのかもしれないですね。
次回:4人の恋模様が動き出す?
すずめは自分以外の男性2人も、マキに何か企みがあるのではないかと疑う。そんな折、仲の良い同僚・結衣とカラオケに出かけた司は「結婚する」と告げられる。カルテットにも演奏してほしいと頼まれる。その件について、諭高が持論を語るー。
またまたややこしそうですね。そして、一方的な片思いも始まるようです。いったいどうなるのでしょうか。今期は楽しいドラマが多くてかなりうれしいですね。このドラマもその一つ。来週も楽しみです。
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aoikara
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