中卒フリーライターほぼ無職。

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いだてん 第6回「お江戸日本橋」感想 情熱にはお金がかかる!

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現状期待されていないaoikaraです。国を背負う期待って本当に大変なんだろうなぁ…。

 

というわけで今回のテーマは…

 

いだてん 第6回「お江戸日本橋」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼いだてん 第5回「雨ニモマケズ」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

 

第6回「お江戸日本橋」あらすじ

オリンピックに送るに足るだけの選手を見つけて喜ぶ嘉納治五郎(役所広司)だったが、派遣費用が莫大で頭を抱える。

 

おまけにマラソンを制した金栗四三(中村勘九郎)は、負ければ腹切りかと恐縮して辞退。短距離の覇者・三島弥彦(生田斗真)は帝大後の進路を考えたいと出場を辞退。そんな二人に治五郎は「黎明の鐘」になれと熱弁する。

 

そのころ、若き日の志ん生こと美濃部孝蔵(森山未來)も師匠・橘家円喬(松尾スズキ)に、車夫ならば落語に登場する東京の街並みを脚で覚えながら芸を磨けとヒントをもらい、東京の“へそ”日本橋界隈をひた走る。

 

GOODポイント

  • 前回、「ばってん」を言い過ぎて怒られた四三は、「しかし」と言い直していましたね。
  • オリンピック予選会の予算、なぜTNGの分まで出さなければならないのか…。彼らお金持ちだよね?自腹でよろしく頼みますよ!
  • せっかくストックホルムオリンピックのポスター掲げているのに、何度も傾いてしまいますね(笑)嘉納さんが怒ったり、可児さんがふらついたりw
  • 大森兵蔵さん、なぜ日本語が苦手なのか(笑)英語で説明するから、四三が全然わからず、こわばった表情で愛想笑いしてるよ!
  • ストックホルムオリンピックのポスターを見た四三、「裸で…」と勘違いして恥ずかしそうにしていましたwまあ、昔々はね。たしかにね、勘違いするよね(笑)
  • 四三がオリンピックに行くことを決めてくれたけど、お金がない!と、可児さんが手でアピールするのが面白すぎましたw
  • 四三に協力的でストックホルムに似たコースを走った方が良いってアドバイスをくれる播磨屋さんがナイスすぎます!清さんも優しいなぁ。流石に車夫だから、東京の道について詳しいですよね。

 

気になったポイント

  • 五りん君、いったい誰の子どもなんだろうなぁ。金栗さんの親族に見せかけて、こののらりくらり感は…むしろ美川君かも?

 

感想

四三「オリンピック辞退します!」

オリンピック選考委員会に呼ばれた四三、ガッチガチに緊張していましたね。表情も体も硬かったです。返事も一拍遅いし、座れって言われてるのに座らないし。

 

そんな硬い表情でも、嘉納先生に褒められたら、子どもが笑顔になるみたいに、ぱあっと明るい表情になるんですよね。ああいうところはなんというか、良いですよね。演技もうまいなぁと思いました。

 

あまりにも負担が大きくて責任も重いことだからと、四三は辞退を申し出たわけですが…。まあそもそもマラソンに挑戦したいという気持ちで、オリンピックがなんなのかすらわからなかったわけですから。

 

ただ、オリンピックに派遣できる実力の人間を見つけたと思っていた選考委員の方々は、そりゃあもう落胆したでしょうね。どんより感が伝わってきました。

 

弥彦「オリンピック辞退します!」

一方、もう一人のオリンピック派遣選手として選ばれた三島弥彦も辞退。彼は進学と言ってますが、大きな理由は家族の反対でしょうね。というか反対すらされない、そもそも“ありえない”というか。

 

弥彦は本音がイマイチ読めないんですよね。本人は行きたいのか、今のところそういう強い意思は見えなくて。

 

家族に遠慮しているからというより、本人も「どうせ自分が好きなスポーツは遊びだから」と思っているような…。毎度毎度言ってますが、弥彦が本気になるところを見たいですね。

 

“オリンピック”の偉大さがまだ認知されていない…

オリンピックの予選会と会見までしましたが、一般的な知名度は全然ありませんね。その中で、人種や宗教なども乗り越えた、平和の祭典なのだという説明は素晴らしいなと思いました。世界が争っている時代に、それは本当にすごいことなのだとも感じました。

 

ここからは完全に私の蛇足。今でこそ四年に一度のスポーツの祭典は当たり前のようにやってきますが、戦争やもろもろで中止になってしまった時代もそう遠くありません。平和の祭典が必ずのように開催されるのは、世の中は良い方向に進んでいるのかも。一方で、まだ争いの絶えない場所だってたくさんあります。

 

国の代表としてスポーツで闘う姿というのは、たしかに平和の象徴。まあ国の権威をかざすため、汚い金にまみれて、不正な採点…いろいろ闇の部分もありましたし、現在進行形かもしれません。そういうのは本当になくなってほしい。

 

そして、選手ファーストなオリンピックが、平和の祭典としてこの先の世にも続いていってほしいな、なんて思いました。

 

なんだかんだやってくれる播磨屋!よっ、粋だね!

足袋を履いてマラソンを走った四三は、買った播磨屋にまあいろいろぶしつけに文句をつけていましたよね。それに激怒した播磨屋さんは、塩をまいて追い返していました。

 

恐る恐る四三が訪ねると、ぶっきらぼうながら新しい足袋を作ってくれていましたね。底を3枚重ねにして、より丈夫にして、破れにくくした足袋。なんだかんだいって作ってくれる、江戸っ子は粋ですね。よっ、播磨屋!

 

憧れの人からの言葉にぐっと来る

今回は四三と、そして孝蔵の、二人にとって憧れの人からの言葉にぐっと来る話でもありました。

 

四三は嘉納からの「黎明の鐘になってくれたまえ」

一度はオリンピックを断り、優勝カップまで返して辞退を再度申し入れようとしていた四三。最初に激高したのとは打って変わって、嘉納は穏やかに話しかけてくれました。お金がなくて力が抜けていたのがちょうど良かったようですね。

 

そして、穏やかでしたが、強い言葉でもありました。

 

「何事も最初はつらい。地震もなかろう。しかし、誰かがその任を負わねば、革新の時は来ない。スポーツもしかり。ここで誰かが捨て石となり、礎にならなければ、次の機会は四年後にしかやってこないんだ」

「日本スポーツ界のために黎明の鐘となってくれたまえ」

 

そして、嘉納は頭を下げました。これはものすごいことですよ。それだけ四三のことを見込んでるってことですから。

 

四三からすれば、ずっと憧れだった人が、自分しかいないと頭を下げているわけです。その重大さをしっかりと感じたように、ぽろっと涙をこぼしていました。あれも良い表情でした。

 

そして、力が抜けたように座って、「行きます!」と鼻水垂らしながら宣言。オリンピックとかスポーツの礎とか、そういう具体的な言葉よりも、嘉納さんの熱意を感じて、受け入れたのではないかなぁと思います。熱いシーンでした。

 

四三はその話よりも、その後に嘉納に抱きしめられて、いわばだっこされたことがうれしそうでしたね(笑)

 

孝蔵は円喬師匠からの「噺はね、脚で覚えるんだ」

一方で賭け事に興じていた孝蔵は、身なりも前よりしゃんとしていましたね。相変わらず車の扱い方は雑ですが、前に比べるとずいぶんと真面目で、「本気なんだな」と伝わってきました。

 

しっかり円喬師匠から指導を受けていましたね。毎日車をぐるぐる。孝蔵は円喬師匠の噺はもう何度も聞いて、耳で覚えていました。が、円喬師匠は言います。

 

「噺はね、脚で覚えるんだ」

「おまえさん、何のために毎日日本橋と浅草を行ったり来たりしてるんだい」

 

そして歩きながら、円喬が話していた「冨久」の中に出てくる町だと気づいて…。噺は耳で聞いて暗唱できたとしても、演るとなったらまた話は別で、それを教えてくれようとしていたんですね。粋だなぁ。

 

日本橋で運命が交錯する!

四三はストックホルムのマラソンコースとして、孝蔵は冨久を覚えるのにぴったりで、日本橋を走り抜ける二人の若者。すれ違う瞬間に花火が打ち上がる演出は、まあ過度とはいえど運命的で、ゾクゾクッとしました。

 

今、自分が打ち込みたいと思っているものに無我夢中になっている若者二人が、日本橋ですれ違う。運命が交錯するような、そんな高揚感がありました。

 

昭和を駆け抜けるのも金栗四三!?

そして、オリンピックが日本に招致されることになった、昭和60年。芝から浅草まで走り抜ける男が一人。「すっすー、はっはー」の息づかい、そのコースを知っている、しかも足袋で…となると一人しかいません。

 

あれは、金栗四三ではないでしょうか。白髪まじりの後ろ姿は年齢を感じましたし、志ん生さんと歳が近いことも感じました。なぜ金栗さんはその当時でも走っていたのか、ただ単に走ることが大好きだからか、それとも…。明治から昭和へ物語がつながっていきそうです。

 

情熱には金がかかる…

嘉納さんたちのオリンピックへの情熱はものすごいのだけれど、いかんせんお金がかかります。その当時で5000円可児さんの給料7~8年分ですって。見ながら「ひゃあ!」って声が出ました。

 

明治30年ごろと比べると、今の物価は3800倍だそうです。*1となると、5000円は1900万円。1800円だとしても684万円…ものすごーく大金です。

 

しかも、嘉納さんは隣国で起きた辛亥革命で、お金に不安な清の学生たちの学費までまかなっちゃって。ポケットマネーから出すとまで言い出して、もう!大風呂敷広げすぎです。そりゃあ可児さんもふらつきますよ。

 

こういう信念は素晴らしいですし、すごい人ではあるんですけどね。でも、お金返せないのは良くない。オリンピック派遣の予算がなくなってしまったのは、もっと良くない!

 

四三はせっかくオリンピック出ることを決意してくれたのに、お金がないのでてんやわんや。「自分のお金なら勝とうが負けようが関係ない」とか言いくるめて、四三に自腹を切らせることを納得させちゃった嘉納さん、本当に悪い大人ですよ!

 

そして、四三は一年ぶりに手紙を書いて、お兄さんにお金の工面を頼んだわけですが…うーん出してくれないと思うなぁ。お兄さん、久しぶりの手紙に渋い表情していたけど、さてどうなることやら…。

 

次回:金がなーい!

嘉納の口車に乗せられて、オリンピック派遣の資金を自腹で払うことになった四三は、兄の実次に、資金援助の手紙を書く。が、返事はない。一方でもう一人の選手である弥彦は…

金はあるけど行けない三島、金はないけど行きたい金栗、なんて予告で言われていましたね。可児さんが「私もないですよ~」って唸ってました(笑)

 

三島は家族に頭を下げるようですね。どうやら決意したのか。

 

そして、四三はどうやってお金を工面するのか。スヤの姿があったので、医者である父に頼むとか?あるいはずっと連絡の取れなかったお兄さんは働きに出ていて、必死でお金を貯めてくれたとか…。どうでしょう。なんとか、行けますように!

 

 

aoikara

 

▼いだてん 第7回「おかしな二人」記事はこちら

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▼いだてん 記事一覧はこちら

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