中卒フリーライターほぼ無職。

在宅Webフリーライターaoikaraの日常ブログです。

スポンサーリンク

いだてん 第3回「冒険世界」感想 人生の“意義”を探していた男と“マラソン”の出会い

スポンサーリンク

f:id:aoikara:20190121173232p:plain

マラソンは走ったことがないaoikaraです。走るのが苦手です。むかし長距離を走ろうとしたら「やめなさい」と家族に止められました。それくらい、客観的に見てひどいほど、走るのが苦手なのです。

 

というわけで今回のテーマは…

 

いだてん 第3回「冒険世界」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼いだてん 第2回「坊っちゃん」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

第3回「冒険世界」あらすじ

家族の期待を一身に背負って上京した金栗四三(中村勘九郎)だったが、東京高等師範学校での寮生活になじめない。夏休みの帰省では、春野スヤ(綾瀬はるか)の見合いがあると聞かされる。

 

傷心で東京に戻った四三は偶然、三島弥彦(生田斗真)ら天狗倶楽部による奇妙な運動会を目にする。マラソンとの運命の出会いだった。

 

一方、浅草の不良青年、美濃部孝蔵(森山未來)も落語にのめり込もうとしていた。のちの大名人、古今亭志ん生への第一歩が踏み出されるー。

 

GOODポイント

  • 全般を通して、このドラマの軽快さが私は好きです。楽しいなぁ。
  • 志ん生さんの弟子になった五りん君。おかずを見て「めざしか、結構です」と断っちゃう図々しさに笑いました。ちゃっかり「俺だって我慢して食ってるのに」と本音を言っちゃう今松にも(笑)
  • 志ん生さんの奥さんであるりんさんを演じていらっしゃるのが、池波志乃さん。志乃さんは志ん生さんのお孫さんなんですって。なんという粋なキャスティング。
  • 東京に行きたいという四三に対して、兄の実次が「嘉納先生にだっこしてもらいにか?」って言って、「いやだっこはいまさらぁ」と返す四三に笑っちゃいました。まあ、たしかにもうだっこはね。
  • 幼い頃に嘉納治五郎にだっこしてもらえなかったことを隠していた四三は、「あれを乗り越えにゃ」と言いました。が、実次は「とつけむにゃあ!」と嘉納治五郎を超えるという意味だと思って、感動しきりでした。良いお兄ちゃんだけど、すれ違い~。
  • 美川君、電車にいる女性に「人妻だ」「未亡人だ」と色気を見出すのはおやめなさい!はしたない!
  • 赤い毛布≒赤ゲット≒お上りさん=田舎者…はあ~勉強になります。
  • 三島和歌子様の薩摩弁、「うわあ、懐かしい!」って思っちゃいました。昨年の大河ドラマを思い出せてうれしいです。
  • 小説「不如帰」の内容を説明させられるシマちゃんかわいそう。心の中で和歌子様に「漢字、わかってんじゃん」と突っ込んでいる字幕が面白かったです。ちゃんとお心を乱さない内容に脚色して伝えていたのが、さすがです。ただ舞台見て、怒ってたな~(笑)
  • 四三「この道をぎゃん行って、ぎゃんぎゃんぎゃーん」、方言がかわいいなぁ。
  • 寮の監督を務める舎監の永井道明の恐ろしさ「二人はまだ知りません」からの、ぶん殴られて「今知りました」のナレーションは笑っちゃうじゃないですか。がっつり体罰されちゃってるー。肋木ってそのためにそう使うの?
  • 四三は入学式で嘉納治五郎を見ただけで胸がいっぱいになってしまって、「オリンピック」の話は全然耳に入っていないようでしたね。そこに参加することになるのかぁ、と思うと感慨深いですね。
  • 実次さん、字がうまいもんだなぁ。賢い人ですし、本当に頼りになる兄ですね。
  • SL電車に乗っている四三を追いかけて見送ろうとしているスヤちゃん、自転車すごいスピード!あれ綾瀬はるかさんが一発撮りでOK出したんですって。すごい!SLは時速30km…って自転車速すぎ!すごいなぁ…。
  • 熱意を燃やす人、「こいつじゃない、間違えました」ってナレーションにもくすりと。
  • 「レンコンの穴から未来は見えない!」とのたまう美川に対して、肋木の隙間から「マラソン」の存在をはっきりと知る四三。志ん生さんの「肋木の隙間から未来が見えた」という落ちはうまい!となりました。なるほどねぇ。

 

気になったポイント

特になし

 

感想

五りん君は金栗四三と関係がある…?

今回の冒頭は志ん生師匠の自宅シーンから。小松君が五りんと名を変えて、志ん生さんの弟子になったようです。勝手に弟子を取ったので、家族や他の弟子からは猛反対されていましたけど。

 

五りん君は最初からですが、ずーっとマイペース。勝手に人の家に来て、水浴び。親からの言いつけと言われていましたが、はて…。金栗四三と関係のある人物なのでしょうか?親子、親戚、あるいは四三に憧れた他人…誰なんだろうなぁ。

 

この家族にして、金栗四三あり

いやあ、金栗家はなんというか、楽しい家族ですよね。子どもも多いし、お父さんの体が弱かったから、みんな「自分が頑張らなければ!」という気持ちが強くて、家族の絆も強いのかもしれませんね。

 

四三が東京へ行くのも、兄の実次は心から応援していましたし、「心配するな」ってまっすぐに言うもんだから…格好いいなぁ。

 

四三が東京に行く日には、電車が出るのを「バンザイ!」と家族総出で見送りに着ていましたね。「未来の嘉納治五郎と、未来の夏目漱石」と言い出す実次に、美川君から「君の兄さんどうかしてるよ」と言われてしまうほど。「そぎゃんね」って同意しちゃう四三にも笑っちゃいました。

 

でも、これだけ温かい家族だからこそ、四三はまっすぐで真面目な人柄なんだろうなぁと思いました。主人公の人柄も好きだし、家族まるごと、好きだ!ちょっとやりすぎなところはたしかにありますが…まあそれもご愛嬌。

 

三島弥彦はオリンピックで挫折を味わいそう

天狗倶楽部についての説明もありましたね。三島弥彦はかなりスポーツ万能だったようで、向かうところ敵なし。「敗北を知りたい」「負けた者の屈辱を味わいたい」なんて言ってました。

 

そんな三島ですが、オリンピックに行って、その思いを果たすことができるのではないでしょうか。世界で何も通用せず、挫折を初めて味わうのかなぁ、なんて。そのときスポーツとどう向き合うのかも気になります。

 

真面目に行くのか、遊びになってしまうのか…どうなんでしょう。

 

そういえば紀行で天狗倶楽部について解説されていましたが、まあとつけむにゃあサークルですね。体育会系そのものというか。当時からしても三島さんは体が大きくて筋肉隆々でしかもお金持ち。そりゃあモテたでしょうなぁ。

 

四三に東京の水は合わないような…

四三は東京へ行ってもすれることなく、真面目ですね。東京という場所だからこそ、真面目っぷりが引き立っているような。私はそんな四三のまっすぐさが好きです。

 

例えば、毎朝水浴びを欠かさず(「きゃーっ!」の声で寮母さんぼびっくり)、ごはんは30回噛んで食べるし、きちんと体操してから、毎日走って韋駄天登校、生徒を抜かす時は必ず「失敬」と言うから、「失敬」とあだ名までつけられています。

 

しかし、本人は楽しいばかりではないようです。電車には酔うし、財布をすられるし、人が多いし、方言はいじられてる(とはいえ愛のあるいじり)、体格差がある大きな人に柔道で放り投げられるし…。

 

熊本に帰ってきたときの方が、生き生きしていましたもんね。それでいて、スヤちゃんに東京の話をするときも、走ってる土とか坂の話ばかりで、真面目さを感じました。

 

四三とスヤさんのロマンはもはや小説のような

四三とスヤさんの関係性ってドラマチックで、もはや小説のようです。二人の再会も微笑ましくて、四三は音楽が苦手だからスヤから教えてもらった「自転車節」を一人で練習していると、ちょっと得意げに言ってました。

 

とはいえ、やはり音痴。スヤさんと一緒に歌うと、その下手さが引き立っていました。しかし、スヤさんは満面の笑顔で拍手。「四三さんの思った通りに歌ったらよか!」と、心から言ってました。もう天使の笑顔にも見えましたね。

 

ところが、四三は母親からスヤさんが見合いをすることを知ってしまうんですよね。明らかに動揺していましたし、あとから落ち込んでもいました。

 

きっと、スヤさんも、たぶん四三には知られたくなかったからこそ、自分のことについて何も言わなかったのでしょうね。なんとも思っていなかったら、世間話のように明かしただろうし、スヤにも四三に対する想いがあるんじゃないかなぁ。

 

落ち込んだまま東京に戻る四三。SL電車に乗っていたら、スヤさんが自転車で追いかけてきて、「お達者で!」と叫ぶシーンは、ぐっと来ました。「自転車節、歌ってね!」と言うスヤに、「あいたかばってんあわれんたい!」と返す四三。

 

「今じゃなか!」とスヤさんに言われてしまう四三ですが、「会いたくても会えない」という歌詞は、まるで二人のことのようでした。

 

見ていて、ドキドキしました。いやあ、ロマンチックだったなぁ。

  

美しい川と書いて美川からも目が離せない

四三の熊本からのお友達、美川君からも目が離せませんよ。小説にどっぷりのめりこんでいるキザなロマンチスト。女性を見るとすぐに小説の人物に当てはめて、自分も感情移入してしまう。彼も独特の人ですね。

 

小説のようなドラマチックな人生を夢見ているからこそ東京に来たのかな、という印象を抱きました。だからこそ、田舎者と軽んじられて、思うようにいかない感じにいらだっているような。

 

四三に「そいならスヤさんのいる熊本に帰ったらいい!」と怒ったのは、目の前で四三とスヤのロマンチックな場面を見せられて、嫉妬に似たようないらだちを感じていたのかなぁ、なんて思ったりもしました。

 

だけど、颯爽と遊女に手を出せない真面目さもあってね。「不浄だ!」とか言いながら、遊んじゃったんだろうなぁ。どんどん堕落していきそうで、不安です。

 

人生の“意義”と“マラソン”の出会い

今回の話は、四三が自分の生き方について考える話だったように思います。海軍の学校に入るという夢がなくなって、どうしたら良い課わからなかった。そこで、自分の幼い頃の苦い記憶でもある“嘉納治五郎”が校長を務める学校に行こうというのは、指針を見つけに行くようなものというか。

 

さらに背中を押したのは、兄・実次ですよね。嘉納治五郎についてしっかりと調べて、無我夢中になれること、打ち込めることがあることを称えていました。弟にも、そんなものがあればと諭していましたね。優しかった。

 

でも、そんな打ち込めるものなんてない四三は、居場所をなくしてしまったみたいに、ぽつんとしていました。

 

そんな迷いの中で、マラソンとの出会いは衝撃的だったでしょうね。きらきらと輝く瞳から、四三の胸の高鳴りが聞こえてくるようでした。いや、胸の高鳴りというよりは荒い息。「すっすー、はっはー」はしっかり聞こえましたよ。

 

走りたいから走ってる、ただそれだけ。それだけなのに、興奮する。自分にも打ち込めるものが見つかった、と気づいた四三が輝いていました。もう、これからも楽しみに決まっているじゃないですか!という展開です。

 

美濃部孝蔵は落語にのめり込み…

一方で、後の古今亭志ん生さんこと、美濃部孝蔵も落語に夢中になっていますね。ネタをコピーして演じたりして、そこにまさかの音痴な歌声でウッキウキで走っている四三とすれ違っているとは!二人は運命的な出会いを果たしていた…と言って良いのでしょうか?

 

次回:地下足袋との出会い!?

学校のマラソン大会で3位になった四三は、嘉納治五郎にも声をかけてもらい、有頂天。無茶な練習も始めて…。一方、嘉納はオリンピックがうまく進まず悩んでおり…。

 ついに、あの予選会へと続いていくのでしょうか。足袋屋っぽいピエール瀧さんとか、シャーロット・ケイト・フォックス(マッサンぶり!)さんも出てきたり、来週も楽しそうだ~。わくわくしながら次を待ちます!

 

 

aoikara

 

▼いだてん 第4回「小便小僧」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

▼いだてん 記事一覧はこちら

www.aoikara-writer.com

スポンサーリンク