中卒フリーライターほぼ無職。

在宅Webフリーライターaoikaraの日常ブログです。

スポンサーリンク

いだてん 第12回「太陽がいっぱい」感想 頑張れ、四三!頑張れ…

スポンサーリンク

f:id:aoikara:20190325203159p:plain

今回のサムネはまぶしさ意識して作成してみたaoikaraです。本当にレースが暑そうでした…。過酷すぎます。

 

というわけで今回のテーマは…

 

いだてん 第12回「太陽がいっぱい」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼いだてん 第11回「百年の孤独」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

第12回「太陽がいっぱい」あらすじ

まもなく金栗四三(中村勘九郎)がマラソンに出場するころ、日本・熊本では、スヤ(綾瀬はるか)が金栗家と共に応援の宴を開催する。

 

一方当の四三は、大森兵蔵(竹野内 豊)を抱えてスタジアムに入り、準備万端とは言えないままマラソンのスタートを切る。

 

序盤は順調に順位をあげていく四三。だが、記録的な暑さと石畳の道が彼の体に異変を来し、幼いころの自分の幻影を見る。そして、森の中へ……。

 

ゴールで待つ治五郎(役所広司)や弥彦(生田斗真)は戻らない四三を必死に探す。

 

参考元:第12回「太陽がいっぱい」| あらすじ | NHK大河ドラマ『いだてん 〜東京オリムピック噺(ばなし)〜』

 

GOODポイント

  • スヤさん、鯛は2週間も経ったら腐ってしまうよ~。気持ちはうれしいけど、ちょっぴりズレているのがスヤさんの良い所ですね。
  • 志ん生「私は私で私の心配」という言い回しが妙に面白かったです。
  • 四三が病気で弱々しい兵蔵を見て、父親の姿と重ねるところに、原点を感じましたね。そういえば、走り始めた理由は、父の願いだったのかもしれない、と。そう思える四三は優しいですね。
  • 夜中にどでかい声で歌うスヤさんw自転車節にぐっと来ました。
  • 出た、オリンピックでも四三の「失敬!」
  • レース展開がわからないので、国旗を掲げるというのは面白い方法ですね。
  • スタジアムで見るの、嘉納「つまらん」
    沿道で見るの、内田公使「つまらん」
    レース展開がわかりづらい時代ですね。
  • スヤさんって「体が丈夫そうだから」でお嫁さんにされたのか。納得の理由でしたwただ、旦那さんが体を壊すのではないか、と心配ですが…。

 

気になったポイント

  • 四三は優しいけど、レース前に監督を背負ってスタジアムに行くのは、体力的には相当厳しいよなぁ。
  • こら朝太、お供えのおまんじゅう食べちゃダメだよ!

 

感想

本当のレースを見ているように「頑張れ!」

四三がマラソンのレース前に準備が遅れて、急いで着替えてスタジアムへ向かうシーン。身構えるような静寂、そして何万人の観客もの割れんばかりの歓声という演出が、とても良かったです。あれだけでもうレースに引き込まれてしまいましたから。

 

飲み込まれそうなほどの応援の声声声…。世界という舞台の大きさを感じました。

 

四三のマラソンは、本当に「頑張れ!」と応援しているような気持ちで見ていました。スヤさんが心から応援していたように、見ている私も「頑張れ!」って。

 

四三が「好き」で走っていたときは、見ている側としてもただただ楽しかったんですよ。ただいろんな重圧もありながら、苦境を乗り越えて、今走っている状況をずっと見てきたわけで。その苦しさも伝わってくる走りでした。

 

スッスー、ハッハー、と息が整えばほっとして。ゼーゼーハーハーと、息が乱れてくればハラハラとして。“呼吸”を印象づけていたのが効果的でしたね。つらさがよーく伝わってきましたから。

 

四三が走りながら見えていたのは、幻想でしょうか。走りながら、心を支えてくれるものたちだったように思います。

 

JAPANじゃなくて日本で。お金を集めてくれたお兄ちゃん。「勝とうなどと思うな。ただ走ればよか」と言ってくれるお兄ちゃん。自分が走ってきたという経験。友人たちの励まし、支え。応援してくれる恩師。憧れの嘉納治五郎先生…。

 

そして、つらいときに励ましてくれるのが昔の自分というのも良かったです。不思議な世界観でした。今回から見始めた人は、いろいろ混乱してしまうかもしれませんね。

 

熱中症(日射病)は予告を見たときから心配でしたが、やはり…。また何度も何度も道をそれるって描写もあったので、きっと四三は道を間違えてしまうのだろうと思っていたら、それもやはりでした。

 

熱い友情にぐっと来る

ポルトガルの選手であるラズロの靴紐がほどけていることに気づいた四三は、「カーペンター!」と呼びかけて、それを伝えてあげていました。「コール、43(Fortythree)!」と自分の名前を呼ぶようにも言ってね。

 

ラズロも四三の足袋の紐がほどけていると教えてくれました。レース前なんてものすごくピリピリする時間だと思いますが、二人の友情は揺るぎませんでした。共にレースに挑むという、同志でしたね。

 

レース中もすれ違うときに、ラズロが合図を送ってくれて、うれしかったです。そこで四三は力が湧いて、坂道を一気に駆け下りて、ラズロに追いついて、抜きました!

 

四三が別の道にそれてしまったときも、「ノオ!」って言って止めてくれましたしね。ラズロ良い人だなぁ。レースは本当に険しくて、厳しい。それでも四三とラズロの友情に心が温かくなりました。

 

四三は十二分に頑張ったよ

四三が行方不明になり、もう本当に本当に心配で。道迷っても走り続けているんじないか、と私は思いました。いつまで経ってもゴールに辿り着かないから、ずっとずっと走っているんじゃないかと。

 

四三は日射病で倒れて、ダニエルと内田公使が助けてくれました。走りきれなかったのは残念でしたが、無事で良かったです。

 

四三は自分でも何が何だかわからないようでしたね。記憶が飛ぶほどぶっ倒れたら、そりゃあわけがわからないですよ。

 

でも、「どんどん楽しくなって」って頑張って思い出そうとしていましたね。オリンピック選手になって、プレッシャーに押しつぶされて、走ることが楽しくなくなっていた四三。でも、また走ってみて楽しくなったんだと、うれしかった。けど、切なかった。

 

仕方ないよ。あそこで無理をしてはいけない。頑張った。四三は十二分に頑張ったよ。レースまでどれだけストレスがあったか。心を平静に保つのだけでもどれだけ大変だったか。

 

だから、「大丈夫だよ」って言いたくなりました。抱きしめたくなるくらいに。

 

自分が勝てず、しかも完走することもできず、今ここにいるのだと気づいた四三の姿は、とても痛々しくて切なかったです。

 

「すいまっせん。すいまっせん」

 

何度も何度も謝って、おびえるように泣いて、見ているこちらまでつらかったです。あんな表情、見せられたらきつい…。四三は頑張ったよ。大変だったよ。よく頑張った。本当に。

 

ムカつく奴のおかげで、優しさをじんわり感じて

たとえレースで勝てなかったとしても、嘉納先生が、四三を信じて待ってくれていたのがうれしかったです。「必ず帰ってくる」と。

 

四三が部屋で寝ていて怒鳴り散らすヤローにはもーう腹が立ちましたね。「情けない!大和魂はどこいった!いくじなし!」うるせー!おまえは何だ!安仁子が「だまんなさい!」ってぶち切れてくれて良かったです。もー腹が立つ!

 

だからこそ、ただただ四三の体を案じてくれている嘉納先生や、「そらあ見つからないわけだ!」って笑い飛ばしてくれる三島天狗の優しさに、少しだけでも心が安らぎました。ほっとしたといいますか。

 

でも、私たち観衆って、ムカつくようなことを言ってしまう側の人間のようにも思います。結果が出なかった人間に「がっかりした」って平気で言ってないかなぁ。「事実だから」を武器にして。

 

でも、結果が出なくて一番つらいのは本人なんですよね。だから、あのシーンはただムカつく人間にムカつけば良いってわけでなくて、我が身を振り返らないとなと思いました。

 

簡単に人を責める前に、その人の気持ちに寄り添ってみるって大事です。それが出来る嘉納先生は尊い。当事者だったからこそ、三島天狗もわかるのでしょうね。

 

日本だけじゃない、スポーツの黎明期

オリンピックをやっているスウェーデンも、当時はテレビもラジオもなく、マラソンレース中の観客はただ待っているだけ。そうか、たしかにそうですよね。それでも 10万人もの人がレースを見たのですから、すごい熱狂っぷりですよね。

 

旗が上げられて順位がわかるようにしていた、というのは面白い発想で、「なるほど!」と感心しました。こういう伝達技術というのも、まだまだ黎明期。

 

レース中に日射病、今でいう熱中症で選手がバタバタ倒れるというのも、今では運営側に責任を求められるようなことで…。

 

四三が道を間違えてしまったのも、分かれ道で誘導員がいないっていう問題もありますしね。今でも競歩とかで誘導を間違えて、レース展開が変わってしまったとかありますが、本当に気の毒です。

 

スポーツの全てにおいて、日本だけでなく、世界でもまだまだスポーツの黎明期なんだなと感じました。それに加えて、日本選手は身の回りのことも全部自分でやらなければならない、それだけでもかなりの負担です。

 

本来は全ての環境が整えられて、選手ファーストにして、やっとベストな状態で競技に挑める。そのスタートラインにも立ててない時代だってことなんですよね。

 

時間を遡るような演出

今回は時間を遡るような物語の運び方が面白かったです。最初に誰かが寝ていて、目覚めて、安仁子「グッドモーニング」の声が聞こえて。起き上がれないので、兵蔵かな?なんて思っていたのですが…。

 

そこに四三がユニフォームに急いで着替えて、スタジアムに向かい、マラソン当日。四三生まれてから、今に至るまで、全ての出来事の回想がありました。

 

レースの後に、冒頭と同じシーンがあったんですよね。安仁子が声をかけたのは四三で、日射病で倒れた四三が目を覚ましたところだったんですね。

 

四三の混乱を演出していたのかなと思いました。今日あったこと、走っていたこと、過去のこと…。頭がぐるぐるして、過去を駆け巡るような記憶が思い出されて…というような。

 

四三、大丈夫でしょうか。精神的に参ってしまいますよね…。弥彦も合わせて、二人とも、日本で叩かれてしまうのでしょうか。それはあまりにも切ないです。

 

でも、この先も四三は走るんですよね。それだけはわかっています。どうやって心を立ち直らせたのか、これは見届けなければ。

 

どうして四三は疾走した?

意識がないまま運ばれた四三は、自分の足取りを確認しに行く。そして、再び走ることに。一方、朝太は「冨久」を完走するまではいかなくとも、健闘して…。

えっ、もうストックホルム編完結なんですか!3ヶ月で終わり?となると、次は…?

 

東京編はまだまだ先だろうから、四三のこの先の人生を描くのでしょうかね。日本初の駅伝も見たいです!

 

そして、東京オリンピックの頃も四三はまだ走っているんですよね。それまでちゃんと見届けるぞ!

 

 

 aoikara

 

▼いだてん 第13回「復活」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

▼いだてん 記事一覧はこちら

www.aoikara-writer.com

スポンサーリンク