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いだてん 第10回「真夏の夜の夢」感想 誰にも頼れないから、自分が強くなるしかない

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白夜は体験したことがないaoikaraです。数日は良いですけど、長い期間は厳しそうです。

 

というわけで今回のテーマは…

 

いだてん 第10回「真夏の夜の夢」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼いだてん 第9回「さらばシベリア鉄道」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

 

第10回「真夏の夜の夢」あらすじ

ストックホルムに到着した金栗四三(中村勘九郎)だが、夜になっても明るい白夜に苦しめられる。

 

大森兵蔵(竹野内豊)の体調が芳しくないため、四三は三島弥彦(生田斗真)と共に自分たちだけでトレーニングを開始。だが、外国人選手の多くが、監督の的確な指導のもと複数の選手で一緒になって練習に励む姿を見て、明らかな差と孤独に滅入っていく。

 

ついに正気を失った弥彦がとんでもない行為に……。

 

その頃、「朝太」になった美濃部孝蔵も、橘亭円喬(松尾スズキ)の話術を必死に盗もうと取り組むが、そのすごさに圧倒される。

 

参考元:第10回「真夏の夜の夢」| あらすじ | NHK大河ドラマ『いだてん 〜東京オリムピック噺(ばなし)〜』

 

GOODポイント

  • 四三、バスルームの冷水で水浴びするようになったんですね。
  • 海外にも肋木がある!って海外から伝わったんだから当たり前なんですけど。日本の小学校にあるもんだから、なんだか不思議な感じでした。
  • いろんな競技に出ることになった四三と弥彦。安仁子曰く「下手な鉄砲もカズちゃん当たる」だそうで。兵蔵が「数打ちゃ当たる」とやさしーく訂正してあげていました。
  • ポルトガルの選手が四三の足を見たがっていましたね。「鹿の蹄みたいだったらどうしようかと思ったよ~」ってことで。たしかに、足袋の形って蹄っぽいですよね。
  • ポルトガルの選手に話したい四三だけど言葉が通じず、通訳のダニエルを呼ぶ。でもダニエルは熊本弁がわからず標準語を考えて…通訳がたくさん必要!
  • ポルトガルのマラソン選手、賞金目当てかよ~と思っていましたが、貧しいからお金が必要だったんですね。うがった見方をしてごめんね。そして素直に興味を持てる姿は素敵。
  • 清さん、孝蔵のために衣装こしらえようとしてくれて優しいですよね。でも、師匠の名前は覚えてw
  • 播磨屋さん、文句言いながら、四三のためにいろいろやってくれてやさしいですよね。
  • 円喬師匠、性格悪いなぁ~。噺が面白いから文句もつけられないのもたしかに。そりゃあ白湯を飲んでもうまくなりたいですね。
  • 冷水浴のしすぎでシャワーを止められた四三w
  • 四三に間違われて写真を使われた弥彦が落ち込んでいましたけど、そもそも四三も「かなくり」じゃなくて「かなくろ」と間違われているのですがそれは…w
  • 四三と弥彦がベッドの上で熱い抱擁を交わす…って書くだけだと誤解されそうですが、良いシーンなんです!もちろん半裸だったので安仁子にも誤解されて、「はあーーーー!!!」と驚かれていました。あの流れは笑うしかないです。これが視聴率へのテコ入れかぁ…。
  • 四三が弥彦の練習に付き合ってあげてましたね。そのとき弥彦が「ちょっと何言ってるかわからない」ってシーンがちょっとツボ。おそらく「大は小を兼ねますけん、長は短を兼ねます!」って言っていたのでしょう。
  • 兵蔵からトレーニングのための写真を撮るよう言われた安仁子なのに、ブレブレ。しかも四三の良い笑顔の写真や花の写真まであって…(笑)かわいいw兵蔵も釘を刺しつつ、「次からは気をつけてね」と優しいなぁ。
  • 水はスウェーデン語で「vatten=バッテン」!?そんなうまい話が…ありました。まさかのつながりに笑っちゃいました。いやあ、うまいことやりよる。
  • 通訳のダニエルのお父さん、オリンピックの公式カメラマンってすごいな。
  • 四三は「アイドントノー」を覚えた!これで質問に答えなくていいのでラクになった!レベルアップ!って感じでしたw
  • ストックホルムの景色、キレイだなぁ。
  • 四三の短歌を詠む感性、好きです。あれも史実で、押し花まで作っていたんだって。ロマンチストだなぁ。
  • 嘉納先生のお出迎えではないんだよなぁ。夏至祭なんだよなぁ。君が代も偶然なんだよなぁ。が、来てくれたところは熱かった!やっとキター!って感じで。
  • 兵蔵の練習法、ちゃんと冊子になってる!反省した可児先生と永井先生が協力してくれたんだ。良かったねぇ。

 

気になったポイント

  • 四三がマラソンコース間違えまくりでしたね。あれって本番でも間違ってしまうという伏線じゃないですよね…。怖い。
  • スポーツ選手に全く関係のない質問をするって今でもありますけど、やめてほしいですよね。政治的なこと聞かれてもなぁ…攻撃されるだから怖い。
  • 白夜ならアイマスクがあればなぁ…と思っていたのですが、すでに手ぬぐいを使ってました。そうだよね。なのに夏至祭で外がうるさいって最悪だ…。

 

感想

まっすぐな四三の人柄は世界にも通じる!

シベリア鉄道で、すっかり外国人への警戒心が強くなってしまった四三ですが、そのまっすぐさというのは海外でも伝わっています。

 

ポルトガル選手との足袋のやりとりは面白かったです。ポルトガルの大工さんでもあるマラソンランナーが、日本の大工が使う足袋を履くというのも、うれしそうでした。「カーペンダーシューズ!」とプレゼントするのも、なんだかほっこりしました。

 

噛み合っているようで、噛み合っていないような会話。言葉はよくわからなくても、気持ちが伝わったというような感じでした。

 

いろんな国の選手がいてピリピリしていたロッカールームも、四三の足袋で一つになって、大盛り上がりでしたよね。しかも新聞にまで取り上げられて!これが史実というから驚きです。

 

もちろん世界記録保持者だから注目されるのもありますが、行く場所をホームにしてしまうまっすぐな人柄というのは、四三の魅力だよなぁとしみじみ思いました。

 

他にも、川で水浴びして女子選手にキャッキャされたり、美しい花を見つけて短歌を詠んだり、まっすぐで優しい。四三がいると、周囲が笑顔になってしまう理由もわかる気がします。

 

「もう限界だよぉ…」本番前に挫折を味わう三島弥彦

ただでさえ白夜で体がおかしくなりそうなのに、次から次へともう本当に大変。「挫折が知りたい」「敗北が知りたい」なんて調子に乗っていた弥彦ですが、本番前の練習で全く歯が立たずズタボロに。

 

体格が違いすぎて小便器が届かないというのも、心が折れそうですよね。弥彦は日本では体格が大きい方で自尊心もあっただろうし、「体の小さな日本人」はつらかったろうなぁ。

 

しかもタイムも伸びない。全然速くない。周りは10秒11秒。自分は12秒台。的確なコーチングをされるわけでもなく、どう対策したら良いかもわからない。今まで何もしなくても1番だったのに…。

 

日本でいつでも注目の的だったのに、四三と一緒にいると「じゃない方」扱いされたり、間違われたりするのも、こたえたでしょう。弥彦は英語がわかるから、自分がバカにされているのもわかっちゃいますし。

 

太陽を嫌う吸血鬼のようになり、酒に逃げてしまっていました。せっかく酒もたばこもやめたのにね。ついには飛び降りようとまでして…。いや、おかしくなってしまうのも仕方ない。そりゃあ心が折れますよ。弱々しい自分に対して、

 

「らしくないと思うかね?本当の僕は違う。もう限界だよぉ…」

 

とまで言い、トイレに閉じこもって便器が硬いと泣いていました。なんだかもう痛々しくて…。

 

でも、四三の言う通り、期待されてないからこそ周りの評価を気にせず戦えるのは強みですよね。負けて当然だから、プレッシャーなくできる。とはいえ、誇り高き日本の代表という気持ちから、いきなり期待ゼロなんて意識に切り替えるのは難しいでしょうが。

 

その後は、四三に檄を飛ばされて、熱い抱擁を交わして、目を覚ましたようです。やっとこさ兵蔵に指導してもらい、フォームも改善されて、タイムも縮めていました。なんでもポジティブに受け止めてくれる四三のおかげで、練習も楽しそうでしたね。

 

差別してくる奴らの言葉もさらっとかわして、自分のことに集中できていました。折れて立ち上がったら、強いぞ!頑張れ!

 

誰にも頼れないから、四三は強くなるしかない!

本当につらいのは四三ですよね。兵蔵はマラソンが専門じゃないからちっともアドバイスもらえない。四三は一人で走るしかない。

 

しかも、病気がひどくてコーチングを受けられない。やせこけた姿を見たら、何も言えない。何も支えがない。

 

痛快男子の三島弥彦も心が折れちゃって、なんとかフォローしようとしても、飛び降りようとするまで追い詰められて。それを必死に引き留めて、訴える四三の言葉が本当に良かったです。

 

「落ちて足ば折れたら走れんばい!一生後悔するばい!」

「我らの一歩は日本人の一歩ばい!」

「速かろうが、遅かろうが、我らの一歩には意味があるったい!」

 

良いこと言いますね。熱い抱擁も良いシーン(笑)でした。

 

その後も孤独に負けないように、弥彦と一緒に練習もしてあげて、ポジティブに元気づけていました。

 

しかも四三は世界記録保持者だから、日本だけでなく世界から期待されるわけで…プレッシャーが大きくてつらい。

 

それなのに誰にも頼れなくて、自分が強くなるしかないなんて…本当につらいです。誰か四三のことも支えてあげてよ、とちょっと切なくなるくらいに。

 

でも、四三は優しくてまっすぐなだけではなくて、国を代表するプライドも芽生えて、強くなったように思います。本当に強いのは四三なのかもしれません。

 

“黎明の鐘”は本当に本当につらい

日本人にとって、初めてのオリンピックは本当に過酷です。海外とスポーツへの意識が全然違いますから。まず、開催国に辿り着くまでがもう大変。別の国では賞金が出るのに、日本人は自腹を切って出場しなきゃいけないし。

 

団長である嘉納先生も全然大事にされていませんしね。海外の見世物か何かと思われていたらしいです。あんなに日本人も盛り上がっているのに、国が守ってくれないってひどいなぁ。

 

練習法も明確ではないし、練習環境も整っていないし、体調やメンタルを管理してくれる人もいないし。そりゃあ弥彦も四三もボロボロになります。

 

スポーツに理解のない時代で、切り開いていかなきゃいけない。孤独です。

 

黎明の鐘になるってつらいです。四三も心が折れかけて、「オリンピック参加は最初で最後」「黎明の鐘は鳴らないでしょう」とさえ思ってしまいました。そう思うほど、最初の一人、最初の一歩はつらいのだなと思いました。

 

この二人がいたから今の日本のオリンピックやスポーツがあるといっても、過言ではないでしょう。

 

JAPANじゃない、ニッポンだ!

夏至祭で四三が「日本の歌をうたって」と言われたときに、これは自転車節を歌うんだろうなぁ、と思っていたので、まさかの君が代で驚きました。嘉納先生が拍手をして、やっと現れてくれたのもぐっと来ました。

 

その後は国のプラカードについて。「JAPAN」ではなく、「日本」が良い!と言う四三に痺れました。

 

「そのまま日本と書くべきです。そうでなければ、俺は出ません!」

 

なんだろう。スポーツの意識が低い日本だから、こんな異国で孤独で、それでもこれからの大いなる一歩のためには、絶対に「日本人だ」ということを忘れちゃいけなくて。

 

だからこそ世界から見た日本ではなく、日本からきた日本人としての「ニッポン」だったのかなと。大和魂だなぁ。世界と戦う日本人なんだ、という気持ちが孤独の中で強くなったのだと思います。強い、そして格好いい。頑張れ、四三!

 

次回:日本人が、オリンピックに挑む!

いよいよストックホルムオリンピックの開会式。「NIPPON」のプラカードを持ち、四三と弥彦が入場する。そして弥彦のレースも始まる。好タイムだったが、海外勢にはなかなか及ばず…

いろんなことを振り切った弥彦が走る姿は、とても生き生きしていました。それが世界トップには及ばないとしても。これがスタートなんだ、という気持ちのわくわくと、不安があります。

 

そういえば今回の紀行で、四三はスウェーデンでも有名だと言われていましたが、なぜなのでしょう。今後の展開でわかるらしいですが…続きが気になります! 

 

 

aoikara

 

▼いだてん 第11回「百年の孤独」記事はこちら

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