生まれも育ちも北海道のaoikaraです。ブログではあまり北海道の記事を書けていません。よし、書くぞ!
ということで今回のテーマは…
北 海 道 弁
です。「すごい」という意味のある「なまら」や、平昌オリンピックのカーリング女子で有名になった「そだねー」などの北海道弁が多く知られていますが、実はまだまだあるんです。
北海道民からすると、アクセントや言葉の使い方は標準語とあまり変わりないと感じているのですが、意外なところで「北海道弁だったんだ!」と気づくことがあります。
そこで、道産子の私もよく使っている北海道弁をご紹介します。北海道は広いので地域によって言ったり言わなかったりすることもあるので、あくまで私が使っていたりよく聞く北海道の方言について解説します。
- 北海道の食べ物に方言あり!
- 北海道弁だけど使ってほしい便利な方言
- 語尾に違いがあるんです
- ちょっだけ違う北海道弁
- 北海道以外で使ったら勘違いされる!?
- まだまだあります!北海道弁
- おわりに
- 参考にさせていただいたサイト
北海道の食べ物に方言あり!
1.ザンギ
ザンギは私も好きです。北海道では「鶏の唐揚げ」のことを「ザンギ」と言います。観光名所の食堂や居酒屋でも、メニュー名は「ザンギ」。もちろん「唐揚げ」という言葉も使います。
私が住んでいた地域では、給食でも「ザンギ」という名前でメニューが出ていました。
2.とうきび
「とうきび」は北海道では名産品。実は「とうもろこし」のことなんです。断然「とうきび」と言いますね。北海道のとうきびは実が詰まっていて、甘くて本当においしいです。ピュアホワイトという真っ白なとうきびもあるんですよ。
北海道スイーツでお土産でも有名なHORIでは「とうきびチョコ」という商品もあるくらい、「とうきび」という言葉は浸透しています。これもおいしい。道産子だけど北海道のお土産はおいしいのでよく食べます(笑)
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3.りんごがぼける
実は梨でんねん!
なんでやねん!「りんごがぼける」とはそういうことではありません。りんごの鮮度が落ちて、シャキシャキとした食感ではなくなり、もけもけとした腐る前の状態のことを「りんごがぼける」と言います。
北海道だけではなく、青森や長野などりんごが栽培されている地域では使われている言葉のようです。それ以外の地域では通じないらしいですが…本当ですか?道産子の私は普通に使うので、ちょっと驚きです。北海道でも使わない地域があるかも。
北海道弁だけど使ってほしい便利な方言
4.うるかす
「うるかす」とは「水に浸けておく」という意味。といだお米を水に漬けておくことも「うるかす」と使うことがあります。
ただ水に浸けておくだけというよりは、水に付けて食器の汚れを落としやすくする、というようなニュアンスも含まれているかと思います。
標準語で「お皿を水に付けて汚れを落としやすくしておいて」と言うよりも、北海道弁で「お皿をうるかしておいて」と伝えた方がかなりコンパクト!これは本当に便利な言葉なので、全国に広まってほしいなと常々思っています。
5.ばくる
「ばくる」とは、「交換する」という意味の北海道弁です。交換し合うことを「ばくりっこする」とも言います。子どもの頃はお菓子とかおもちゃとかを「ばくりっこしよー」と言っていたように記憶しています。
6.なんも、なんも
日常的に使う北海道弁です。「なんも」とは「いえいえ・ちっとも」という意味。かしこまっていない言葉なので使いやすいですし、広い用途で使えます。
お礼を言われて「なんもなんも=いえいえ」。体調を気遣われて元気なときに「なんもなんも=大丈夫」。
「なんもだよ=そんなことないよ」と使うこともあり、否定形なのにキツイ言い方にならないので、すごく言いやすいです。便利!
7.なした?
しんどそうな人がいると「なした?」と声をかけたくなってしまいますね。「なした?」とは「どうしたの?」という意味です。短い言葉で使いやすいですし、親しみを込めて使えます。
同じような言葉で「なして?」「なしてさ?」=「どうして?」と理由を尋ねるような北海道弁もあります。親戚の家に行くと北海道弁が飛び交っているので、つられて使ってしまうことが多い言葉です。
語尾に違いがあるんです
8.動詞+さる
「このペン書かさらないわ」
「あれ、ボタン押ささってたわ」
北海道弁では「動詞+さる」という言い方もします。猿とは関係ありません。使い方は少々ややこしいですが、使いこなせるとかなり便利な言葉です。主に2つの意味があります。
- ①「~することができる」:可能であることを伝える
- ②「~される」:本来の意思に反して不可抗力でされてしまう
例えば、先ほどの「このペン書かさらないわ」は、ペンのインクが出ないとか具合が悪いとかで「このペンで書けない」ということ。つまりは可能であることを伝える①の否定形ということです。
「あれ、ボタン押ささってたわ」というのは、ボタンを押すつもりはなかったのに間違って押してしまったような状況です。つまりは本来の意思に反して不可抗力でされてしまう②の意味。逆に、ボタンを押すつもりだったのに押せていなかったことは、「押ささってない」と言います。
主に「押す」と「書く」で活用されていることが多いですが、地域によってはさまざまな動詞で「〇〇さる」と使われているようです。意外と便利。
9.~っしょ。
私はよく使っています。「~っしょ」とは「~でしょ」「~でしょう」の北海道弁です。「~でしょう」というよりはくだけた言い方なので、丁寧な言葉としては使わず、友達や家族など近しい関係の人に使いますね。
東京弁で言うところの「~じゃん」とも近いと思います。「そんな薄着だったら寒いじゃん」なら、北海道弁では「そんな薄着だったら寒いっしょ」。同意を求めたいときは「~っしょや」という風に言ったりもします。
ちょっだけ違う北海道弁
10.よしかかる
「よしかかる」は「寄りかかる」の意味。私は「寄りかかる」よりも「よしかかる」の方をよく使いますね。北海道では「よっかかる」という風にも言われるようです。
11.誰々
標準語でも「誰々」という言葉自体はありますよね。人の名称がわかっていないときに「〇〇さん」と言うのと同じように「誰々さん」というように。
北海道弁は使い方が異なります。例えば、標準語だと「昨日の飲み会に誰が来たの?」という言い方。北海道弁では「昨日の飲み会に誰々が来たの?」と言うこともあります。「誰」だと単数で、「誰々」だと複数として使っているっぽいですね。
12.幼稚園・保育園
北海道でも幼稚園や保育園は同じ言葉として使っていますが、アクセントが違います。
標準語
ようちえん・ほいくえん
→→→→→ →→→→→
標準語はアクセントが平坦なんですよね。
北海道弁
ようちえん・ほいくえん
↑ →→→→ ↑ →→→→
北海道弁は、最初の音だけ高いんですよね。幼稚園も保育園も同じアクセントだというのが面白いですよね。
北海道のスーパスターでもある大泉洋さんも、過去のドラマで「幼稚園」「保育園」のアクセントの違いでNGを出されていました。私も大泉さんと同じように、北海道弁のアクセントで、最初の音だけ高く発音する言い方をしています。むしろそれが自然。
「幼稚園」や「保育園」だけではなく、北海道弁は地味にアクセントが違う、ということが非常に多いです。標準語を話す人が聞いて指摘するほどでもないけれど、微妙に感じる違和感があったら、おそらく北海道弁のアクセントなのだと思います。
北海道以外で使ったら勘違いされる!?
13.ゴミを投げる
本当にえーいってゴミを放っちゃダメですよ。北海道弁では「ゴミを捨てる」ことを「ゴミを投げる」と言います。「捨てる」よりも「投げる」の方がよく使うと思うなぁ。
学校でもゴミ捨てではなくゴミ投げだった気がします。日常生活でも、捨ててほしいものが合ったら「投げといて」とか「投げていい?」と使いますね。普通に浸透しているので、北海道の外でも使っちゃって「えっ!?」と思われているかもしれないです。
14.鍵をかる
「鍵をかる」というのは「鍵をかける・鍵を閉める」ことです。古い北海道弁に「じょっぴんかる」という言葉があるのですが、じょっぴんとは鍵のことで、鍵を閉めることを指す言葉です。
その「かる」だけが残り、「鍵をかる」という言葉として使われています。「鍵をかける・鍵を閉める」も使いますが、道産子の友人は「しっくりこない」と「鍵をかる」と必ず言います。
15.サビオ
「小松~サビオ取って~」
北海道のローカル番組『水曜どうでしょう』で大泉さんが言ったことで、ちょっとだけ有名になった北海道弁です。何を取ったら良いのかわかりますか?正解は「絆創膏」。
北海道だけ「サビオ」と言うようです。「絆創膏」も使いますが、子どもの頃は「サビオ」「サビヨ」とよく使っていました。
16.こわい
「怖い」「恐ろしい」という意味ではなく、「こわい」という言葉を使います。意味は「体が疲れた」「だるい」「体がつらい」「息が苦しい」で、要は具合が悪いことを伝える言葉です。
年齢層が上の人は「しんどい」や「だるい」より、瞬発的に「こわい」が出てくる印象があります。北海道の外で使っていたら、意味を理解してもらえないかもしれないですね。
17.ゆるくない
「緩い」とは関係がありません。「ゆるくない」という北海道弁は、「大変だ」「苦労だ」という意味で使います。緩いの反対は「きつい」なので、物理的ではなく精神的な意味で「きつい」という意味だと、ニュアンスが合っているのかもしれませんね。
まだまだあります!北海道弁
18.つっぺ
これは使っていて「それどういう意味?」と指摘されたことがある北海道弁です。鼻血を止めるために丸めたティッシュを鼻に詰めることを「つっぺ」と言います。短くて使いやすい言葉ですよね。
「つっぺ」は本来「栓」の意味があり、戸締まり用の棒なども指しています。「栓をする」というニュアンスからは、確かに鼻血を止めるために丸めたティッシュを詰めることも意味としては通じているのかも。
19.こちょばす・もちょこい
「こちょばす」は「くすぐる」、「もちょこい」は「くすぐったい」。「こちょばすからもちょこいべさ」という北海道弁全開の言葉は、「くすぐるからくすぐったいでしょ」という意味になります。
くすぐることを「もちょこす」と言ったり、くすぐったいことを「こちょばしい」と言ったり、さまざまな言い方もできます。
20.したっけ
「したっけ」というのは「そうしたら」という意味。そこから転じて、別れ際に「そうしたらね」「じゃあね」「またね」というような意味合いでも使われます。ただ、別れの挨拶として使うのは、道央圏の特定の世代のみのようです。
話の途中に「そうしたら、…」と使うように、「したっけ、…」と使うこともあります。これは私も使います。北海道弁らしくて好きな言葉です。
おわりに
北海道弁はまだまだあります。上級者は「はんかくさい」とか「あずましくない」とか、いろいろ使います。せっかくの郷土の言葉なので、消えてしまうのはもったいないですし、なるべく使っていきたいものです。
読んでくださった方の地域にある方言や、聞いたことのある北海道弁など、お教えいただけましたら幸いです。
したっけ!
参考にさせていただいたサイト
- 北海道方言 - Wikipedia
- 実は標準語ではない? 「うるかす」が通じる地域を徹底調査 - ライブドアニュース
- つっぺとは - 北海道方言 Weblio辞書
- 「○○さる」という北海道の方言は便利すぎて標準語にしたいレベル – 北海道ファンマガジン [ファンマガ]
aoikara