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【読書感想文】東野圭吾 加賀恭一郎シリーズ 全10作品 まとめ

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週に1冊ペースで本を読むaoikaraです。仕事があったりすると、読書に集中できなかったりして、ペースが落ちることもしばしばです。時間があるときはいくらでも本を読めます。

 

さて、今回のテーマは…

 

東野圭吾 加賀恭一郎シリーズ

 

です。

 

東野圭吾さんの作品である「加賀恭一郎」という刑事が主人公のシリーズです。全10作品あるシリーズ全て読みましたので、このブログで書いた読書感想文なども合わせて、作品をご紹介します!記録まとめの記事のようなものです。それではどうぞ。

 

 ※時系列順・出版年数順(同じ)にご紹介します。

 

1.卒業

大学生 加賀恭一郎の初めての事件

 

あらすじ

加賀恭一郎が大学生の頃の話。同じ大学に所属する仲の良いグループの中にいた、一人の女子学生が死んでしまう。部屋は密室。自殺か、それとも殺人か。友人として、恋人として、さまざまな関係性がうごめく中、仲間を信じながらも真相を導こうとする加賀の姿が描かれる。

 

読書感想文

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私は「加賀恭一郎」をドラマで知ったので、「刑事」という先入観があります。実際にはこちらが初めて登場する作品なので、そもそもは刑事ではないんですよね。大学生で、しかも教師になろうとしている描写もあり、父親が刑事であること以外は刑事との関わりもあまりない存在。

 

加賀には「心に寄り添う刑事」というイメージがあったのですが、その基礎となったのが、この作品に出てくる大学時代での出来事なのかなという想像が膨らみました。理系の東野さんらしいトリックも見所です。

 

2.眠りの森

加賀とバレリーナの恋

 

あらすじ

バレエ団に何も関わりのない男が強盗に押し入り、一人のバレリーナが抵抗して殺してしまう。彼女は正当防衛を主張する。捜査する加賀は、同じバレエ団に所属する浅岡未緒の踊りを見て、人柄に触れ、次第に惹かれていく。

 

読書感想文

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前作で教師を志していたはずの加賀が、なぜか刑事として捜査をしています。その理由は、まだ今作では明かされません。

 

ミステリー小説として最後までわからない展開の面白さはもちろん、恋愛小説としても心に残る作品です。私は実写化されたドラマも観ましたが、小説もどちらも好きです。ぜひラストの違いにも注目してほしいですね。

 

3.どちらかが彼女を殺した 

妹を殺したのは元恋人か、親友か?

 

あらすじ

最愛の妹が殺された。愛知県警豊橋署に所属する刑事の男は、妹の亡骸を一番最初に発見し、“殺人”であることに気づく。誰にも明かさず一人で捜査し、容疑者を二人に絞る。妹の元恋人の男か、親友の女か。犯人はー。

 

読書感想文

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最後まで犯人が明かされないという驚きの作品です。きちんと読むと、ちゃんと答えがわかります。ものすごーく考えながら読むことになります。自力で解き明かそうとするなら、2~3回は丁寧に読み込まないと難しそうです。私は無理でした。

 

あらすじに加賀が出てきませんでしたが、ちゃんと登場します。ただ、今回の主役は、妹の死について調べる男性です。加賀は脇役ですが、刑事としての存在感はきちんと発揮してくれます。

 

4.悪意 

真相は“悪意”に満ちていた

 

あらすじ

人気作家が自宅で殺された。第一発見者は妻と友人の絵本作家。早々に犯人は捕まるが、決して動機を語らない。次々明らかになる殺された作家の本性。その真相は悪意に満ちていた。

 

読書感想文

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絵本作家の男性は、加賀が過去に教師をしていたときの上司でした。その関係性も含めて、今作で加賀が教師になり、なぜ今は刑事になったのかという理由もわかります。

 

「騙されないぞ」というつもりで読んでいるのですが、もう騙されているんですよ。よくわからない説明ですが、読めばわかるはず。「これはすごいよ」と人に勧めたくなるミステリー作品の一つです。

 

5.私が彼を殺した

「私が彼を殺した」と思う3人の容疑者たち

 

あらすじ

婚約中の男性の家に現れた女性。彼女は自分が裏切られていたことを知り、服毒自殺を図る。男は女との関わりを消そうとし、そして新たに殺人が起きた。死因は毒入りカプセルを飲んだこと。容疑者は3人。「私が彼を殺した」それは誰なのか。

 

読書感想文

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こちらも最後まで読んでも犯人が書かれていない作品です。しかも、容疑者となる3人の目線でも描かれており、殺された人間に対する感情もわかるはずなのに。それぞれ動機もわかります。しかし、結局殺したのが誰なのかは明らかにされません。

 

今作も丁寧に読み込むことで、答えとなるヒントを拾い集めて、答えを導くことができます。ただ、本当に難しい!え、私?私は…わかりませんでした!(なので調べて犯人知りました)

 

6.嘘をもうひとつだけ

「嘘」が散りばめられた短編集

あらすじ

仲間の元バレエダンサーが転落死した、元バレリーナの女性。妻が部屋で殺されているのを発見し、息子が行方不明になっている男。恋人が殺された、娘をオリンピック選手にすることを夢見るシングルマザー。交通事故で夫を亡くした妻。居眠り運転で事故を起こした加賀の友人。なぜ、人は嘘を吐く?

 

読書感想文

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「嘘」をテーマにした短編集です。全てに加賀が登場します。今までに比べると重々しさはなく、それでもリアリティは感じられる短編集です。さくさく読みたい方におすすめです。

 

人が嘘を吐くのにはいろんな理由があるのだな、と思い知らされます。性別や性格、立場、環境、状況…さまざまな要素によって感情は全く違うからでしょうね。きっと細やかな感情にはどれ一つとして同じ思いはないのでしょう。

 

7.赤い指

「家族とは?」を問いかける

 

あらすじ

少女の遺体が住宅街で発見される。捜査線上に浮かんだのは、一つの平凡な家族。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」加賀が言う、謎めいた言葉の真意とは?

 

読書感想文

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こちらはかなり重い内容です。行くところまで行き着いてしまった、家族の物語とでもいいましょうか。家族の在り方を考えさせられますね。タイトルの「赤い指」の意味を知ったときが、あまりにも切ないです。

 

8.新参者

日本橋の“新参者”が事件を追う

 

あらすじ

日本橋のアパートの一室で女性が殺された。日本橋署に着任したばかりの“新参者”である、加賀恭一郎が刑事として事件を捜査する。そこには、江戸情緒の残る下町の人々の人情が絡む事情があった。事件を解き明かすだけではない、人の心に寄り添う加賀刑事の真骨頂。

 

読書感想文

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『新参者』の実写化ドラマを観て、加賀恭一郎を知りました。原作もドラマも、日本橋という場所を舞台に、丹念に丁寧に描かれています。事件を捜査しながらも、そこで関わった人たちの心さえも解きほぐしていくような加賀の姿が好きです。

 

9.麒麟の翼

“死者のメッセージを受け取るのは生きている者の義務”

 

あらすじ

酔っ払ったような男が日本橋にもたれかかって寝ている。交番の巡査が声をかけると、その男は刃物を刺されていた。容疑者と思われる男は逃亡しようとして、交通事故に遭い重体。殺された男が日本橋にいた理由とは?なぜ殺されなければならなかったのか?

 

読書感想文

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こちらも映画化された作品を見たことがありました。過去の作品にも登場しますが、加賀と父親との関係性も関わってきます。読んだ後は、自分も省みたくなるような感覚になりました。それくらい身近にあるかもしれない感情や出来事のように思います。

 

10.祈りの幕が下りる時

加賀が知るべきだった真実がやっと目の前に

 

あらすじ

舞台演出家の女性を訪ねてきた、幼馴染みの女性が殺された。近くで焼死体で見つかった男との関連も捜査される。すると、男が日本橋を含む12の橋の名を遺品に書き込んでいることを知り、加賀は動揺する。全ては加賀が一番に知りたかった謎につながっていた。

 

読書感想文

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 作品としては一番新しいのですが、私が同シリーズでしょう説として読んだのは一番最初でした。これも偶然で、映像としては見たことがあった加賀恭一郎シリーズだとは知らず、本を手にしました。

 

おそらくは加賀が生きてきた中で一番に知りたかったことを、やっと知るときが来たのかな。そして、なぜ加賀が刑事になったのか、日本橋署に来たのか、その理由も全てわかります。加賀恭一郎という人物を知る、集大成の作品です。

 

全作品を読んだからこそ、最後にたどりついたときは、胸に来るものがあります。

 

 

以上です。どれも面白いです。ハマったのは小説としての面白さはもちろんですが、私が「加賀恭一郎」という刑事が好きだからでしょうね。人としても刑事としても。自己主張が強かったり個性的ではないけれど、心持ちであったり佇まいが好みです。

 

今後も愛すべき登場人物を見つけられたら良いな。また他のシリーズ物を読んでいきたいと思います。もっともっと本を読むぞー!

 

aoikara

 

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