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学校側の対応にドン引き。地毛が茶色なのに黒染めさせるのは人権侵害

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わけのわからない校則ってありますよね。それだけならまだ良いものの、人の尊厳まで踏みにじるような案件がありました。

 

「地毛が茶色いのに黒染めさせられる」

 

学校側にひどい対応をされていて、久々に気分が悪くなったニュースです。

 

ことのあらまし

頭髪が生まれつき茶色いのに、学校から黒く染めるよう強要され精神的苦痛を受けたとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館(かいふうかん)高校3年の女子生徒(18)が約220万円の損害賠償を府に求める訴えを大阪地裁に起こした。

出典元:損賠訴訟:「髪染め強要で不登校」高3、大阪府を提訴 - 毎日新聞

 

このニュースを見たとき、「またか」と思いました。染髪が禁止なのに、黒染めさせる本末転倒な校則とかルールってあるよなーと。よくある事案なだけに、提訴したのに驚きました。しかし、事の詳細を知ると提訴するのも理解できました。

 

▼詳細はこちら

mainichi.jp

 

学校側の対応が「人権侵害」以外の何者でもない

全ての発言が呆れるしかない

学校側の対応が、もうドン引きするレベルでした。言葉を選ばないなら「何言ってんの?」って言いたくなるくらいに。

 

記事から「ひどいな」と思った事例を抜粋しました。(出典元は損賠訴訟:「髪染め強要で不登校」高3、大阪府を提訴 - 毎日新聞

 

学校側は生徒の入学後、1、2週間ごとに黒染めを指導し、2年の2学期からは4日ごとに指導。度重なる染色で生徒の頭皮はかぶれ、髪はぼろぼろになった。

染色の頻度って多くても月に1度くらい。それ以上になると、ヘアケアが必要になるんですよ。染色でもヘアケアでもお金はかかります。彼女が茶色い髪に生まれただけで、無条件に髪のための経済的負担を背負ういわれはありませんよね。

 

また、明らかに健康被害が出ているのに指導を続けたというのにも違和感です。学校の規律は健康を冒してまで全うすることですか?それは学校側のエゴですよ。

 

教諭から「母子家庭だから茶髪にしているのか」と中傷された

家庭環境を中傷するとか、教育者とか以前に人として下劣。

 

指導の際に過呼吸で倒れ、救急車で運ばれたりしたこともあった。

明らかにやりすぎの教育。

 

文化祭や修学旅行には茶髪を理由に参加させてもらえなかった。

因果関係が謎。生まれたときから「君は文化祭や修学旅行には参加できない」と言ってるようなもん。

 

生徒は昨年9月、教諭から「黒染めしないなら学校に来る必要はない」と言われ、それ以降は登校していない。

高校は今年4月、生徒の名前を名簿から削除。他の生徒や保護者には、退学したと虚偽の説明をしたという。

正当な理由での不登校。にもかかわらず、他の生徒や保護者に対しても嘘を吐くなんて、真摯な対応や指導をしているとは思えない。

 

学校側は生徒の代理人弁護士に「たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる」と説明している。

 

これに関しては本当に「えっ、何言ってんの?」ってなりました。同じ日本人でも個人を踏みにじっているけど、外国人の方だとその国そのもの、人種そのものを否定していることにもつながるって、なんでわからないんだ?

 

記事で挙げられているだけでもこんなにひどいんですよ。もう「うわあ…」ってなっちゃうレベルなんですよ。

 

学校として誰か止めなかったのかな。もうそういう体質だったのかな。この学校全部がダメというわけではないです。生徒とか、信念を持っている先生たちは被害者。しかし、この指導を許していたという環境において、学校側(生徒は除くよ)はやっぱりダメだと思います。

 

「人権侵害」を考える

学校側の対応が、もうひどすぎて言葉を失うくらいだったんで「人権侵害」していると感じました。そこで、人権侵害とはそもそも何なのか、今回のケースはどうなのか、調べて考えてみました。

 

人権とは

そもそも、人権とは何か。これは日本国憲法第十一条で説明されています。

第十一条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

出典元:日本国憲法 / The Constitution of Japan

 

人権とは、人間が生まれながらにして教授する権利のこと。憲法が認めています。また、その人権は現在から未来において揺るぎないものだと日本国憲法第九十七条で記されています。

第九十七条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

出典元:日本国憲法 / The Constitution of Japan

 

さらに、日本国憲法第十三条の生命、自由及び幸福追求権で、人権の在り方について記されています。

第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

出典元:日本国憲法 / The Constitution of Japan 

 

この場合、黒染めが公共の福祉なのかということ。黒染めすることで、生徒の規律は保たれて、地方自治体や学校側としては利益がある。一方、黒染めをした生徒は明らかに健康被害が出ているわけです。

 

これが公共の福祉なのか。私はいち個人の尊厳が踏みにじられている、としか感じません。

 

結論:人権侵害しています

個人的な考えとして、学校側の対応は人権侵害していると思います。

 

彼女が茶色い髪だというのは生まれながらの個性。それが個人としての姿です。その姿こそ彼女が持っている人権です。

 

黒染めを強要したというのは、その人権を侵したことになります。健康被害など実害も受けています。家庭環境について揶揄し、学校行事に参加させなかったり、排除したり、というのは彼女の自由や幸福を奪う行為です。

 

だから私は、人権を侵す、人権侵害だと思います。

 

「黒染め」という解釈をする校則の違和感

そもそも、この学校に関して言えば、「頭髪は黒。それ以外は黒染めすること」という校則があるわけではないのです。

 

校則には頭髪の規定がないが、入学時に配る「生徒心得」には「パーマ、染髪、脱色は禁止する」と記載。学校側は指導の根拠としている。

出典元:「黒染め強要、人格侵害」 地毛茶色の生徒訴え 大阪地裁弁論 - 毎日新聞

 

「染髪」を禁じているんですよね。

 

あれ?なんで「黒染め」は良いんだ?

 

そもそもおかしい制度なんですよ。染髪を禁じるなら黒く染めることもダメなはず。それを指導の根拠にしているって時点で、学校側の主張がブレブレなんですよね。

 

また、今回に関しては「黒染め」は校則でもないらしいのです。「生徒心得」ってなんだそれ。時代の流れに合わせて変えていく部分ってことなんですかね。心得って、拘束力あるんでしょうか?よくわかりません。

 

そもそも「黒染め」は必要なのか

「病気でも染めろ」「肌の色を染めろ」と誰が言うのか

 今回の場合は「地毛が茶色」というケースでした。では、病気や体質で髪の毛の色が黒以外の人にも「染めろ」と言うのでしょうか。たとえば色素の薄いアルビノの方にも「規律が乱れる!」とか言い出すのでしょうか。

 

あるいは今回は「髪の毛」でしたけど、肌の色も言うんですか?「日焼けしていないから不健康だ!」とか「色が黒すぎるから薄くしろ!」とか言うんですか?外国人留学生にも黒染めを指導するとおっしゃっていましたが、肌でも同じ事を言うんですか?

 

それって個人として認めてないってことですよね。髪の毛だって同じ事ですよ。

 

地毛が何色であろうと「黒染め」は必要ない

第一に「染髪禁止」というのが校則の大前提なわけですよね。なのに「黒く染めるのは例外」がもうおかしいじゃないですが。「地毛が茶色なのは例外」の方が自然じゃないですか。

 

というわけで、私は「黒染め」指導に反対です。必要ありません。

 

くせ毛や茶髪の人のために、地毛証明書という方法もあるようですね。学校側がきちんと時間の経過を見て調べてくれるという。なかには、地毛証明書を届けても、知らない先生に指導される人もいるようです。これは学校側の問題だなぁ。

 

とはいえ、学校の先生が地毛かどうかまで調べるのってまた仕事が増えて大変。だから「黒染め」で統一する方がラクなのかもしれません。しかし、そうやって人とは違うことを否定されてしまうのは、教育的観点から見てもどうなんだという感じがしてなりません。

 

校則が法を超えては意味がない

わけのわからない校則って、どんな学校にもあると思うんですよ。私も経験あります。それでも、従う理由があるなら従う。それが思い出して笑えたり、懐かしめるものだったら良いんですよ。

 

でも、今回は違いますよね。明らかに人権侵害。ほかにも人権を侵害するようなことになる校則はダメです。

 

なかには「この高校を選んで入ったから仕方ない」という意見も見かけます。たしかに、「黒染め」指導の学校に入ったのは生徒自身です。しかし、髪が茶色いというだけで家庭環境を揶揄されて、学校行事からもはぶかれて、学校での居場所を意図的に失わせて、それも「仕方ない」んでしょうか。私は仕方ないとは思えないです。

 

まとめ

あくまでこれは訴えた側の意見ですし、本当にどうなのかはわからないところです。一方の意見だけでは判断してはいけない。学校側にはその言い分があるだろうし、大阪府の意見としてそれを聞かないと。きっと裁判できちんと審理されることでしょう。

 

わかっている情報だけで私の意見を書いてしまいました。それは少し反省点。今の情報だけだと、学校側を非難することになります。府立の高校なので、大阪府にも責任があるので提訴されたということでしょう。

 

学校の問題に警察や裁判所が介入することに関して、否定的な人もいます。しかし、私は賛成派です。どんな場所でも悪いことは悪い。社会にある以上、社会で裁かれないと。学校が閉鎖的になりすぎるのは良くないです。

 

学校の中の問題って、すごく変なことが多いんですよ。社会だったら許されないでしょ、みたいなこともたくさんあって。でも、それがあるからこそ「良かった」と思ってる人もいるから、一概には否定できない。だけど、もう立ち直れないほどに痛めつけられて良いとは思えません。

 

時代の流れによって、学校の問題もオープンになると良いですね。今回もきちんと審理されて、ほかの学校も改善されていくことを期待しています。

 

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aoikara

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