中卒フリーライターほぼ無職。

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相棒17 第9話「刑事一人」感想 思い浮かべた顔はサルウィンにいるあの人…

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2018年最後の相棒も見届けたaoikaraです。1年が終わりますね。恐ろしい速さです。というわけで今回のテーマは…

 

相棒17 第9話「刑事一人」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼相棒17 第8話「微笑みの研究」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

 

第9話 ゲスト・スタッフ

  • ゲスト:井上肇 藤原季節
  • 脚本:真野勝成
  • 監督:権野元

 

第9話「刑事一人」あらすじ

サルウィン共和国から働きに来ていた外国人青年が変死体で発見される事件が発生。同じ飲食店で働いていた青年の姉によると、最近、外国人を狙った襲撃事件が相次いでいるという。しかし、なぜか警視庁は手を引き、捜査は所轄だけで行われることに。

 

その方針に不満を持った、警視庁捜査一課の刑事・伊丹憲一(川原和久)は、単独で捜査を開始。それを心配した芹沢慶二(山中崇史)の頼みで、特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)も動き始める。

 

サルウィンといえば、かつて特命係に在籍した“初代相棒”の渡航先だが、政情は相変わらず不安定なよう。襲撃を受けた被害者の中には所在不明の者もいて、捜査は難航する。

 

そんな中、右京は、圧力をかけたと思われる衆議院議員・敷島純大(井上肇)に注目し、その息子・純次(藤原季節)に疑いの目を向ける。

 

いっぽう、単独捜査を続けていた伊丹は、人気のない深夜の路上で覆面姿の集団に取り囲まれて…。

 

GOODポイント

  • 伊丹が芹沢の彼女を「彼女“さん”」ってさん付けするのはちょっと意外でした。もっと乱暴なイメージ…(偏見)。
  • クーポンとか使って牛丼頼んじゃう伊丹。使いそう、割と。デートとかでも使いそう、割とw
  • 夜中に事件が起きて、
    芹沢「おちおち寝てられないですね」
    伊丹「起きて何やってんだよ」
    完全にセクハラ!
  • 冠城君がサルウィンにいる亀山君のことを「特命係の先輩」って言うのは胸熱!
  • 言われる前に仕事をする青木君!めちゃめちゃ優秀!そりゃあ右京さんも「よくできました」と言って、冠城君もイイコイイコしてくれますよ。
  • 政治家の権力で犯罪を揉み消しにする警察組織を、「だから警察は嫌いだ!」と言う青木君。今までで一番正しい使い方!ものすごい正義感じゃないですか!お父さんがそういう権力になびく人だったのかなぁ…とかいう予想。
  • 右京さん牛丼に薬味入れすぎー!
  • 人気のないところで男性が大勢にぼこぼこにされていたところに遭遇して、「きゃー!!!」と叫んでくれるマリアは本当にすごい。私だったら怖がって声が出ないよ。サルウィンは戦争地帯だから、こういうこともあったのかもな。
  • 伊丹がぼこぼこにされてケガだらけになって、もう芹沢が青ざめてやってくるんですよね。特命係に「頼んだ意味ないじゃないですか!」って怒っちゃうくらいに。だけど、伊丹は「病院だから静かにしろ」って言うだけで格好いい…。
  • 伊丹「泣くなよ」
    芹沢「泣いてませんよ」
    伊丹「泣けよ!」
    のやりとりは笑っちゃいました。本当ね、ヤバイんだから泣いて!
  • 死んだふりして生き残るってちょっと深い。
  • 伊丹とマリアに恋の予感…からのまさかのマリアは店長とご結婚。伊丹の恋、3秒で終わる(笑)気まずい感じに笑いました。

 

気になったポイント

  • ってか芹沢、彼女とそろそろ結婚しなよ~。10年くらい前から「彼女」じゃん?いや、同じ彼女なのかはわからないけどさ。
  • 伊丹の暮らしている部屋が意外とおしゃれなんですけど!伊丹って絶対間接照明とか使わないタイプじゃん!畳とかじゃん!という偏見。
  • 暇課長のチョッキが青いの!すごく青いの!冠城君が「ブルーハワイ」って言ってくれて安心。あの青さに触れない方が不思議なくらいでしたもの。
  • 冠城君の入国管理局の白石さん…二人の間に何かあった感がすごい。
  • 白石さんが「私たちには捜査権はないので」って言った後に、冠城君が「あとは我々で」と言うんですが、いや特命係も捜査権ないじゃんってなりました。まあいいか。
  • 政治家さんの表札のフォント…それで良いのか?
  • 純次の仲間の一人の髪の長さが気になりました。地毛だとしたらすごい。ここ2~3年の私より余裕で長い。

 

感想

今回の主役は伊丹と相棒の芹沢

今回の主役はやはり伊丹ですね。真野さんの脚本でびくびくしながらも、絶対に伊丹の退場はないと心から信じきっていたので、ハラハラしすぎず見られました。伊丹良かったです。ぐっと来ました。今回の話はとても好きです。

 

一人で捜査していれば自分が襲われて証拠を得ることができるかも、っていう命懸けの捜査が格好いいですよ。伊丹最高かな。実際ちゃんと証拠も得て、事件解決の功績もあったわけですし。伊丹が本当に格好良かったです。でも、体は大事にしてね。

 

そして、主役の伊丹に対して、捜査一課の相棒である芹沢も頑張っていましたね。捜一トリオだったときも懐かしいな。二人になってからも頑張ってきた相棒の芹沢は、普段は伊丹のことをからかっていながらも、心から信頼しているんだなと伝わってきて良かったです。

 

「おまえらにやられた刑事の相棒だよお!」

 

という芹沢の言葉は痺れましたね。いやあ、相棒至上、芹沢の中で一番に格好良かったってくらい。

 

そして、捜一2人と特命係2人の、4人並びで歩くのもレアでした。最後に捜一と特命係で別れていくのも良いんですよ。各々が相棒だなってうれしくなるから。ドキドキはしたけど、清々しく見られました。

 

人の感じ方はあまりにも違う、殺意の視点が深い

2回見て、「この話深いのかも」と感じました。今回は同じ描写が何回か出てくるんですよね。

  • 牛丼屋でクーポンを見せるが、この時間は使えないと断られる。
  • 店員同士がこちらを見ながら談笑している。

3人の男性が、この同じ状況に遭います。

 

まずは伊丹。

  • 牛丼屋でクーポンを見せるが、この時間は使えないと断られる。→「そっか」とすぐに受け入れる。
  • 外国人の店員同士がこちらを見ながら談笑している。→「なんか笑ってるな」くらいに軽く受け止めている。

まあ、たしかにそうだよねって感じ。そして、一番最初に出てくるこのシーンは、とても何気ない伊丹の日常のように見えて、実は事件の鍵を握る出来事なんですよね。

 

次は、右京さんと冠城君が牛丼屋に来たとき。別の男性のお客さん。

  • 牛丼屋でクーポンを見せるが、この時間は使えないと断られる。→「書いてないだろ!使わせろよ!」と怒鳴るも、従う。
  • 外国人の店員同士がこちらを見ながら談笑している。→「何笑ってんだよ!」とキレる。

たしかに外国人の店員はお客さんを見て笑っていたから、私も最初は伊丹が笑われているのかなと思いました。ただ、悪意のある感じじゃなくて、微笑ましい感じで。

 

しかし、被害妄想に近い形で「自分が笑われた」と思う人もたしかにいるかもなぁ、ともここで感じました。正直に言えば、「被害妄想じゃん。クレーマーだよ。迷惑だな」的な悪い見方をしてしまったんですけど。悪く感じる人もいる、という印象づけだったわけです。

 

そして、サルウィン人の青年を殺した犯人は…

  • 牛丼屋でクーポンを見せるが、この時間は使えないと断られる。→使わせるよう訴えるも、笑顔ではぐらかされて断られる。
  • 外国人の店員同士がこちらを見ながら談笑している。→笑われたような気持ちになる。

彼は派遣切りにあって、どうしようもなく落ち込んだ感情で牛丼屋に入って、クーポンが使えないと愛想笑いで対応されたことに対して、バカにされたような気がしたのでしょうね。それは勘違いなんですが、ものすごく自己肯定感が下がっている状態なので、悪く受け取ってしまったのでしょう。

 

で、また夜に会ったときに、笑顔で会釈されたのを「バカにして笑った」と思って、殴りかかってしまったわけです。

 

伊丹も犯人とされていることは同じなんですよね。でも、全く殺意になんてつながらなかった。怒りさえも起きなかった。

 

人の心の状態とか、相手に対しての考え方とかで、受ける印象ってこんなに変わるのかと思いました。実際にありえそうなことでもありますし。冷静になって客観的に考えると、悪意がなかったことなんてわかるはずなんですけどね。

 

私もすごーく落ち込むことがあるので、どんなことでも悪く受け取ってしまう犯人の気持ちはちょっとだけわかります。でも、殺人はダメですよ。派遣切りどころか、殺人犯(過失致死だけど)になっちゃったわけだし。

 

殺人までいかなくても、こういうすれ違いや行き違いによるトラブルって、人間関係でかなりあるよなぁと思いながら見ました。だから深い。

 

ファッション思想が一番ゲンナリする

結果、殺人犯ではなかったものの、外国人ばかりを襲撃する政治家の息子はまあひどかったですね。しかも、動機はお父さんに構ってもらうためという、父子で解決しておけば良いだけの話に関係ない人が巻き込まれて、本当にひどい。

 

純次という青年は父親がいなかったからこそ愛情に飢えていて、出来も良いわけではなくて、承認欲求が人一倍強いのだと思います。外国人の泥棒を捕まえて、初めて人として認められた。

 

それが歪んだ成功体験になって、何度でもお父さんに認められたくなって方向性を思いきり間違えたのでしょう。その結果に行き着くってところで、もう性根が曲がってるとしか思えないですけどね。

 

境遇には多少同情しますが、人間性についてはいっさいかばいたくないです。外国から働きに来ている人を「害虫」呼ばわりはどうかしてる。そりゃあ伊丹も髪の毛ひっつかみたくもなりますよ。そりゃそうだと思って見ていました。殴りたくもなる。右京さんも見ながら静かに怒っていましたもん。

 

言葉を選ばないならクズ。最低。伊丹の言葉を借りるなら、「人を人とも思わない奴が人かよ?」と。法律上は人だけどねと、大河内さんの精一杯の嫌味のようにも聞こえましたね。

 

で、親子共々、別に外国人に深い憎しみはないんですよ。あまりに過激な思想っていうのと、行動力は一致していないことが多い気がします。過激な思想による暴力と、ただの暴力は、全く別。何も思ってないのに暴力を振るうから、より痛々しいんですよ。

 

いや、過激な思想があれば暴力に訴えて良いわけじゃない。それだって絶対にダメです。ただ、思想がファッションなんですよね。父親は政治家として、その時々の情勢に合わせて優位な方の思想を語る。息子は父親に好かれたくて、同じ思想を元に過激に行動する。

 

だけど、ヤバイ人間はヤバイ人間なりの信念がある。彼等なりの正義がある。あの父子にはその信念もない。正義もない。

 

薄っぺらくて、ぺらぺらで、だからダサイ。ファッション思想。自分の軸があればブレないはず。その軸がないから、父と子で向き合うこともできなかったんじゃないのかなと思います。久しぶりにものすごく腹の立つ人間たちでした。

 

これまた2回見ると面白い

2回見たことは先述しましたが、今回も2回見ることで、物語の深みを感じられて思しかったです。伊丹が牛丼屋ぶつかった人が犯人だったとか、ちゃんと伏線もあって。最初にもう映っているんですよね。

 

1回目見たときに全然気づきませんでした。2回目見て「映ってるじゃん!」って気づいたんですよね。注意力散漫なのが私の悪い癖。

 

そして、牛丼屋のクーポンにおけるそれぞれの対応とか受け止め方の違いも見られるから、その違いも面白い。よくできているな~と感心しました。

 

みんなが心に思い浮かべていた人は

サルウィン、という国名が出てきたときに、もうみんな同じ人の顔を思い浮かべていましたよね。

 

亀山君

 

特命係の初代相棒の亀山薫。サルウィンから来た在留外国人の人が「日本人ボランティア」と言うと、亀山君かな、なんて思っちゃったりね。いや、もっともっとたくさんいるとは思うけど、もしかしたら亀山君かも…なんて淡い期待をしたりして。

 

最後には右京さんが、「サルウィンの知人の顔が思い浮かんだのでは?」なんて伊丹に聞いて、「サルウィンに知り合いなんかいない」って伊丹は答えるんですよね。もう素直じゃないんだから。でも、微笑ましかった。

 

二人きりになってから、冠城君も「右京さんも誰かの顔が浮かんだんじゃないですか?」って聞くんですよね。その答えはわからないけれど、笑顔の奥にはきっと思い浮かんでいたんだろうな。

 

決して誰とは言わないけれど、みんなが同じ人を思い浮かべている。すごく幸せな瞬間でした。もうこうなったら、本当に亀山君が再登場してほしいなぁ。もういなくなって10年か…早いものです。

 

次回:元日で太田脚本とか最高!!!

年末の朝、マンションの一室で男の子が誘拐されてしまった。子どもの母親は若く、祖父は衆議院議員だった。犯人の要求は大物シャンソン歌手にとある告発文を読ませるというもの。しかも、亘は捜査のさなか姿を消してしまい…。犯人の狙いは?そして誘拐された子の居場所は!?

きゃー特命係がホテルマンになってるー!右京さんのベテラン感も良いし、冠城君はさすがのスタイルの良さだし。そして久しぶりの神戸君が出ますね。おかえりー久しぶりー楽しみです!

 

控えめに言って最高な元日スペシャルとなりそうです。絶対に面白い。知らないけど面白い。わくわく。というわけで、今年の相棒はここまで。また相棒の感想を書く日まで、良いお年を…ちょっと早いか。ブログはまだまだ書きます。

 

 

aoikara

 

▼相棒17 元日SP 第10話「ディーバ」記事はこちら

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