亀はあんまり見たことがないaoikaraです。水族館とかだけかなぁ。昔見たことがあるような。大きなリクガメとかは触ったことはなさそうです。
というわけで今回のテーマは…
相棒17 第7話「うさぎとかめ」感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
▼相棒17 第6話「ブラックパールの女」記事はこちら
第7話 ゲスト・スタッフ
- ゲスト:山中崇 関幸治 松田賢二
- 脚本:森下直
- 監督:橋本一
第7話「うさぎとかめ」あらすじ
特命係の亀
ある朝、出勤途中のオフィス街でリクガメを見掛けた杉下右京(水谷豊)。あまりにシュールな出会いに見つめ合ってしまう。右京が後をついていくと、血を流して意識を失ったホームレス男性(山中崇)を発見。
彼のペットと思われるカメを特命係で保護した右京は、冠城亘(反町隆史)とともに襲撃事件の背景を調べ始める。
手掛かりは、テントにあった新聞。調べると、新聞は水曜日に発行されたものばかりで、そこには男性が『詠み人知らず』という筆名で投稿した短歌が、何度も掲載されていたことが分かる。さらに、その作風から、同じ人物がかつて、『うさぎ』という筆名を使っていたことも判明。
右京らは、ホームレス男性が、2年前に失踪した鮫島博文という国土交通省港湾局の官僚であることを突き止める。しかも、2年前と言えば国土交通省に談合疑惑が持ち上がっており…
国交省に問い合わせると、鮫島の同期で人事課長という要職にある杉原裕也(松田賢二)が対応。さらに、鮫島の同期で現在は総務課長を務める谷川栄一(関幸治)からも事情を聞くが、いずれも冷淡に応じるばかり。
そんな中、鮫島が意識を取り戻すが、襲われたときの記憶を失っていて…
参考一部引用:第7話「うさぎとかめ」2018年11月28日(水)|ストーリー|相棒 season17|テレビ朝日
GOODポイント
- 右京さんとリクガメの遭遇は、本人も言ってましたがなんともシュールでしたね。ものすごくコミカルなスタートだったのに、まさか頭から血を流している人を発見するとは…。
- リクガメについて右京さん「彼ないし彼女が」まあ、たしかにどっちなんだろう…。
- リクガメについて調べて、屋内でも完璧な環境を整える右京さんに笑いました。しかもその知識が生きて、すぐにリクガメを飼っている住まいを見つけるのが面白すぎます。
- 右京「(冠城君に)亀、よろしく」
冠城「(青木君に)亀、よろしく」
青木「は?え…亀!?」
の三段オチが面白かったです。 - 冠城君の「犬猫なら家買うのもわかるけど…」の下りで、右京さんが「それは爬虫類に対する偏見ですよ~」と言ってたのには笑いました。まあ、たしかに偏見ですわね。
- 杉原さん良い声すぎる~!
- 亀と戯れる暇課長に向かって、冠城君の「暇か?」は良かったですw
- ヤンキーのヤンキーっぷりに笑いました。伊丹が「ヤンキー」って言ったのもなんだか面白かったです。「って感じい?」とか舐めてる感じがね。でも、最初に係の人に声をかけるのはあまりにも丁寧でしたから、キャラ設定なのかなと思いました。
- 伊丹「特命係の亀…(ニヤリ)」
芹沢「(ニヤリ)懐かしいですね~」
これはもうお宝映像ありがとうございます。久しぶりの特命係の亀…泣きそう。 - 亀と戯れる芹沢に笑いました。めちゃめちゃ楽しそうじゃないですか!そして注意する青木君w
- 犯人に対しての伊丹「気持ちはわかる。寄りにもよって、亀とはな」それね。2重の意味でね。
- 飼い主の元へのったりのったり追いかける亀ちゃんがかわいすぎました。亀かわいいなぁ。
- 亀がいなくなった特命係の亀ロスが面白すぎました(冠城君を除く)。青木君もエサを見ながらもうあげないんだな…みたいに落ち込んでいましたね。友達いないから動物に心開いていたのかも(ひどい)。
- 右京さんの亀の豆知識に冠城君「もう、亀はいいです」ときっぱり。「あっそーですかぁー」と拗ねる右京さんも貴重でしたね。オチまで完璧かな。
- 芹沢役の山中崇史さんと、鮫島役の山中崇さん、奇跡の共演。
気になったポイント
- 今回の話、今までとは違う音楽がいっぱい流れていたような気がします。
- 右京さんの「失礼しまーす」のイントネーションが若干変。「よろしくどうぞー」初出しのときに感じた違和感と似ている!
- 結局亀の名前はなんだったのだろう。まさか鮫島さんも「亀」とか「リクガメ」と呼んでいるわけじゃないだろうし。
感想
「特命係の亀」だけで最高
今回の話は予告から神回となる予感がしていましたが、いやあ本当に面白かった。期待が損なわれず、純粋に楽しめる話でした!
というか、「特命係の亀」というアイディアを思いついたのが本当にあっぱれだなと。それだけで相棒ファンは狂喜乱舞。物語の登場人物も初代相棒の亀山君を想像しつつ、視聴者も完全に亀と亀山君を重ね合わせて(?)見ていましたもんね。発想の大勝利。
右京さんが亀をかわいがる様とか、それを理解できない冠城君とか、なんだかんだで世話をしている青木君とか、触りに来た暇な角田課長とか「特命係の亀」とニヤニヤする伊丹&芹沢両人とか、控えめに言って最高でしたね。
そして、ちゃんと亀がキーパーソン、いやキータートル(?)として役割を果たしてくれていたのも良かったです。
亀かわいいな
「特命係の亀」というパワーワードに内容が負けてしまうのではないかと心配でしたが、終始亀がかわいかったので見ていた楽しかったですね。もちろん内容もですが、亀のかわいさも語らせてください!(笑)
のそのそ歩いたり、しゅっと顔を引っ込めたり、シューシュー鳴いたり、亀ってかわいいもんですね。
鮫島さんがとても大事にしていたのもよくわかります。官僚を辞めて、失踪しても、亀と一緒にいたんだし、愛情深い人です。甲羅をなでなでして一緒に寝るところとか、微笑ましかったです。
そんな恩を感じていたのか、あの亀はご主人様のため加害者にケガをさせて、右京さんを呼びに来て、救ってくれたのかなぁなんて。
鶴の恩返しならぬ亀の恩返し。2年前に失踪して舞い戻ってきた官僚というのは、ある意味浦島太郎状態でしょうか。
と、タイトルの「うさぎとかめ」にちなんで昔話つながりがどんどん出てきちゃいました。
短歌の暗号について解説
物語上、短歌の暗号についてさらっと説明されていたのですが、イマイチ理解しきれなかったので、見直してみました。
鮫島さんが「詠み人知らず」という名前で投稿した短歌は
哀れむな 我は孤独に なかりけり 空が我が家 歌が我が友
実は短歌の5・7・5・7・7の頭文字が数字を表していました。その数字というのが、以下のように当てはまる。
- あ行→1
- か行→2
- さ行→3
- た行→4
- な行→5
- は行→6
- ま行→7
- や行→8
- ら行→9
- わ行→0
したがって先ほどの短歌はこのようになります。
哀れむな 我は孤独に なかりけり 空が我が家 歌が我が友
1 0 5 3 1
10531
という5桁の数字。これは郵便番号を表しています。鮫島さんがいたのは「東京都港区北虎ノ門3丁目」。その郵便番号が「105-0031」。下の句の前に0を2つ足したという解釈なのかもしれません。
これが暗号の導き方でした。どうやら架空の住所と郵便番号のようです。東京都港区虎ノ門の郵便番号は105-0001なので、場所としてはかなり近いという設定なのでしょう。
さすが元官僚と言わざるを得ない
頭にケガを負わされて殺されかけ、記憶喪失になってしまった鮫島さんですが、実は嘘だった。まあたしかに、そもそも自殺か失踪か二択で人生終わらせられて、誰を信じて良いのかわからない状態ですもんね。
自分の身を守るためなら嘘を吐き、記憶喪失のフリもするでしょう。そのしたたかさというか、気づかれないほどの化けっぷりは、元官僚ならではの面の厚さというか。
特命係の二人にも、「お二人のおかげで記憶が戻りました」ってあくまで表向きはそういう体のままでしたもんね。言い方が悪いですが、ものすごく褒めています。
新聞に掲載されるほど短歌がうまく、しかも暗号の郵便番号に当てはめられるテクニックもあるというのは、元官僚だからこその頭の良さを感じました。
そして、自分が失踪したとしても、最高のタイミングを見計らって暴露しに行くところも。ずーっとタイミングを見極めていたんでしょうね。
鮫島さんは“亀”のようにスタートダッシュはできず、切り捨てられてしまいましたが、賭け事にはやはり亀が勝つ。そして、亀らしい優しさもあって、強さもある、そんな人なのでしょうね。
蹴落とされる世界でもある友情
鮫島さんと谷川さんの友情にもぐっと来ましたね。談合のスケープゴートにされて失踪しただけでも重大事だと思っていたのに、自殺するのから救われていたとは…。政治の世界は怖すぎます。あくまでフィクションだとしても、ない話ではないでしょう。
主流派だとしても、意見を覆せることができる力と世渡りのうまさがある谷川さんは、友情も守ってみせたわけですよね。かっこいいなぁ…。
「記憶が戻らないならそれでいい」と言ってたのは、命を狙われるようなことがあったのであれば、その苦しさを忘れてほしいという気持ちからだったのでしょうか。短歌を見るたび「ほっとしました。生きてくれてると思った」と言ってましたし。
ああいう世界は殺伐として、誰が誰を蹴落とすか、そんな日々を過ごすのでしょう。しかも、ものすごく頭の良い人たちが。そんな中であった友情にもたしかなものがあるのだなぁと、ちょっとうれしくなりました。
というか谷川さん、本当に包丁で指切ったのか。お大事に。
日下さん、お久しぶり!
法務省の日下さん、お久しぶりですね。冠城君との対面は、Season16 第1話・第2話の「検察捜査」以来でしょうか。すっかりライバル化したと思っていたのですが、まあ何となく昔の縁もあってギスギスしている感じはなかったですね。
しかも、日下さんから情報をもらう代わりに、「お返しはすぐできそうです」って答えて、本当に鮫島さんが検察庁に行って過去の談合話を洗いざらい話すわけですから、ものすごーくありがたいお返しとなったわけですね。あのやりとりおしゃれでした。
次回:呪い殺すわよ!
認知科学の研究をしている大学教授の男性が心臓麻痺で死亡。しかし、一部では呪い殺されたと話題になる。その犯人が助教の女性だと言う。彼女は教授に強い恨みを抱いていたようで…
ゲスト:佐津川愛美 冨樫真 オクイシュージ
脚本・監督 脚本:金井寛
監督:権野元
また呪いで人を殺すのか…それSeason15 第1話「守護神」でやりましたよね?またそれとは違う感じ?どんな感じになるのか、楽しみに待ちたいと思います。
aoikara
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