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相棒16 第4話「ケンちゃん」感想 屈折した感情を描くのがうまい

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兄弟って難しいよねって思うaoikaraです。最近は家族絶対主義、的な描き方も減ってるけど、兄弟も同じなんだよね。血がつながっているから難しい。

 

というわけで今回のテーマは…

 

相棒16 第4話「ケンちゃん」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。

 

▼相棒16 第3話 記事はこちら

www.aoikara-writer.com

第4話 ゲスト・スタッフ

  • ゲスト:内田朝陽 西井幸人
  • 脚本:金井寛
  • 監督:橋本一

 

第4話「ケンちゃん」あらすじ

特命係の冠城亘(反町隆史)が顔見知りになったコンビニの店員・森山健次郎(西井幸人)が殺害された。

 

捜査一課では、2年前に健次郎の証言で逮捕され、最近仮出所した窃盗犯・宍戸洋介(菅原卓磨)が事件現場付近で目撃されているため、逆恨みの犯行ではないかと消息を追っていた。

 

亘に担ぎ出される形で捜査に乗り出した杉下右京(水谷豊)は、健次郎の遺体の手に漢字の『中』と読める文字が書かれていたのが気になる。

 

そんな中、2人は金融コンサルタントをしている健次郎の兄・真一郎(内田朝陽)から話を聞く。すると、事務員に中井小百合(久保陽香)という女性がいて、健次郎が一方的に好意を寄せていたことがわかる。

 

また、勉強が不得意だった健次郎が最近、大学で数学の講義を受けていたことも判明。指導にあたっていた教授の中垣智徳(山中敦史)と講師の服部由和(池田良)は、健次郎をなぜか「逸材」と評価していた。

 

次々と証言が集まるにつれて、右京は被害者の身に起きた、ある可能性を感じ始める。

 

浮かび上がる複数の容疑者と謎のメッセージ。真相を解く鍵は被害者の不思議な言動の中に?事件に潜む悲劇の方程式を特命係が解き明かす!

 

参考元:第4話「ケンちゃん」2017年11月8日(水)よる9:00~9:54放送|ストーリー|相棒 season16|テレビ朝日

 

第4話のGOODポイント

  • ダブル不倫とか気にしちゃう暇課長が俗っぽくて好きですwすぐそーいうの気にしそうですよねw
  • 益子さん、まさかの釣り好きw猫好き釣り好き、鑑識は多趣味な方が多いのね。にやりと笑った顔が素敵でした。
  • サイバー犯罪対策課でゲームをしている青木君、本当に「お忙しそう」w

 

第4話の気になったポイント

  • 兄の名前って作中で明らかになっていましたか?私の記憶だとないんですけれども…。
  • 大学の地球儀の床が気になる。
  • なんで宍戸は健次郎の家を知ってたんだろう?出所したばかりなのに調べるの早すぎない?
  • 犯人のずさんさとかいろいろ気になるので後述。

 

感想

負の感情をうまく描いていた

今回の話では、二人の屈折した感情が、二つの殺意を作り出して、結果的にケンちゃんが死んでしまうことになったのかなと感じました。

 

「神童」「天才」

一人はもちろん、犯人の服部。小さい頃から天才と言われていて、その分野できちんと大学の講師にまでなっているなんて、私みたいな一般人から見れば十分天才だと思うんですよ。でも、その分野では凡人なんでしょうね。

 

もっと若いころに挫折を味わっていれば、受け入れられたのかもしれないんですけど、挫折を知らなかったから屈折してしまったのかなと。

 

しかも、ぽっと出のケンちゃんがまさに天才だったわけで。ケンちゃんがあざ笑っていたわけではないでしょうが、そう見えてしまったんだろうな。自分の唯一の誇りがぽっきり折られたら、殺意にもなるんでしょう。

 

犯人の自己中すぎる気持ち悪さがよーく表現されてて良かったです。ただ、殺した原因にもなる「空集合」ってさらっと言っちゃうのとか、やっぱり凡人っぽさが出ちゃってると思います。

 

「出来の悪い弟を見る良いお兄さん」

もう一人は兄・真一郎。兄弟ってややこしいんですよ。姉妹もね。すごくよくわかる。仲間でありライバルであり、近い存在だけど交わることはなかったりもして。それぞれの兄弟に、それぞれの複雑な感情があると思うんです。

 

この兄弟の場合は、まさに素晴らしい兄が出来の悪い弟の面倒を見ている、という構図だったわけで。だからこそ兄の言うことは絶対という一面もあった。そこにきちんと信頼関係もあったけれど。

 

それなのに弟が自分以上の天才だとわかってしまった。兄にはどす黒い感情があふれてしまったのでしょう。見下していた人物が、自分よりずっと幸せそうだ、みたいな嫌な友達関係みたいなのありますよね。自分より優秀なのが絶対に許せない、みたいな感情。

 

だから、兄も「天才である弟」を亡き者にしようとしたんじゃないのかな。それもある意味で殺意ですよね。今の弟はいらない、いなくなってしまえ、という。その殺意がキッカケで、ケンちゃんが殺されたのは右京さんの言う通り事実なんですよね。

 

ケンちゃんは兄より自分が天才であるなんて1mmも思っていないでしょうし、それで見下すなんてこともありえなかった。自分の好きな人が奪われたと知っても、それで兄を罵倒することもなかったはず。兄の感情が屈折していなければ、こんなことにはならなかったと思います。悲しいな。

 

後天性のサヴァン症候群ってあるんだ!

サヴァン症候群については知っていました。ドラマ『ATARU』を見ていましたし、その前からも。ただ、後天性のサヴァンがあるとは知らず驚きました。実際に調べると、脳が衝撃を受けたり病気になって、後天的になることもあるそうですね。

 

いきなり共感覚になったり、天才的に物事がわかるようになったら、不安で病院に行くけどなぁ。ケンちゃんは天才的な才能を発揮するようにはなったけど、ちょっとどこか天然な部分もあったのかもね。サヴァンがあるとあるで、生きづらいことも多そうです。

 

トリックに関しては腑に落ちない部分も

ちょっともやもや~っとした部分もありました。風呂敷をしまうためにわざわざ広げました、みたいな感じ。

 

がっつりピンに指紋がついてるじゃん

「空集合」と言ったことに関しては、服部さんの言う通り右京さんの言いがかりだよな~という印象。それよりは、完全にボーリングのピンを素手で持って殴っていましたから、指紋がついているはずですよね。

 

何らかを証明するより、関係者の指紋を照合するだけで良かったんじゃ…と思ってしまいました。

 

逃げるときに誰かに鉢合わせしてないの?

あのボーリング場、人気がないってことで有名な場所のようですが、あの夜だけで5人も来ているんですよね。そこまで人通りもないわけでなさそう。宍戸がすれ違っていたくらいですし、犯人もすれ違ってるんじゃないのかな?

 

というか、すぐに宍戸が来たはずなのに、どこから逃げたんだろう?とかちょっと疑問点が多いです。トリックが微妙。

 

宍戸が会いたがっていた理由

宍戸がケンちゃんに会いたがっていたのは、自分が持っていたお金の枚数をハッキリと記憶していたから。でも、それだけの理由で服役したあとまで覚えて、会いに来て聞きたいと思いますかね?

 

執着心の強い犯人ならわからなくもないけど、宍戸は図体が大きくてこざっぱりしてそうで、そういうタイプには見えなかったんですよ。人は見かけによりませんけど。

 

だから、ケンちゃんがサヴァン症候群ということを印象づけるためにお金の枚数を持ち出して、さらに容疑者を増やすために宍戸というカモフラージュを作って…という“後付け”感を少し感じてしまうんです。もう少し自然にしてほしかった。宍戸の存在が後付けっぽい感じで、わざとらしく感じました。

 

面白い部分もたくさんありましたし、感情の描き方は良かったんですけど、どうもトリックとか細かいことが気になってしまう話でした。

 

次回:米沢さんキター!!!

 特命係の二人は、警察学校にいる米沢守からの要請を受けて、“転落事故”に臨場する。その教官は意識不明の重体。共感の娘の刑事で、事件だからと冷たい態度。二つの事件に関わりがあるのではと、特命係が動き出すー。

ゲスト:南沢奈央 佐戸井けん太 六角精児
脚本:浜田秀哉
監督:内片輝

 

米沢さんキター!!!地味にレギュラーじゃなくなってからも、ゲストとして登場してくれているんですよね。これは嬉しい。久しぶりに鑑識のお仕事をしてくれたらいいな。

 

そして、ゲストの南沢奈央さんは、出ていそうで出ていない。佐戸井けん太さんは、Season3 第1~3話に出てらっしゃいました。「俺はロリコンなんだよ」っていうセリフがめちゃめちゃ印象に残ってるなぁ。

 

そして、脚本家さんは初めての方ですね。書いている作品は見たことがないけど、シンゴジラに企画協力している方なので期待しちゃう!というわけで、次回も盛りだくさんで楽しみです。

 

 

 

 

 

aoikara

 

▼相棒16 第5話 記事はこちら

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