最近は要領が悪くてなかなかブログを書けないaoikaraです。毎週のこの記事も遅れてしまいました。
というわけで本日のテーマは
真田丸 第40回「幸村」感想
です。
訪ねてきた使者は信繁を大阪に呼ぶ者だった
九度山の生活を楽しんでいた信繁(堺雅人)のもとに、宇喜多秀家(高橋和也)の家臣であった明石全澄(小林顕作)が訪ねてくる。大阪城で家康(内野聖陽)と戦ってくれと願いに来たのだった。
本当に信繁に頼みに来たのは、実は片桐且元(小林隆)だった。信繁は一貫して断るも、きり(長澤まさみ)に諭されてある決意をする。
という話でした。大阪城の桃の成長が秀頼の成長も思わせる、良い描写でしたね。しかし、大坂の陣で桃の木も燃えてしまうのかな、と不吉なことも思ったりして…。
【悲報】大坂の陣、ほとんど片桐のせいにされた
九度山に片桐が訪ねてきて、なぜ戦になったのかを話すわけですが、これがもうひどい。結論から言えばほとんど片桐のせいです。とはいえ、片桐は何も悪くないのでかわいそう…。
それでは片桐が大阪の人からも家康からも虐げられてきた一覧をどうぞ!
- 方広寺で清韓(植本潤)に頼んだものの家康にケチをつけられて、直すように頼んでも清韓はグチグチ…。
- 鐘に文言を刻んだ後でさらにケチをつけられる。(ケチをつけていたのが本多正信(近藤正臣)の息子・正純(伊東孝明)だったのでお父さんにそっくりだな~などとも思ってしまったり)
→有名な「国家安康」「君臣豊楽」の方広寺鐘銘事件。家康と豊臣の名前を入れるという趣向をこらしたのに、家康の字が分断しているから冒涜だ!呪詛だ!豊臣は臣豊と反対になってるから呪詛返しで安全なんだろ!というへりくつ。 - しかも家康に会えずに1ヶ月粘る。
- なのに突然来た大蔵卿局は家康に直に会えて、鐘の問題はないと言われる。
- そのせいで嘘をついて事が大きくなる。
- 「1ヶ月もいたなんて家康に寝返る気だろ」と責め立てられる。
- 淀君には「片桐はそんなことしません。そんな勇気ないもの」と上げてから落とされる。
- 大阪城を追われる。
- 徳川「秀頼(中川大志)と家康の唯一の交渉役がいないってことは、徳川に刃向かう気だろ!」
- 結果、戦じゃあああ!うおおおお!
うん、これはかわいそうすぎますよね。片桐さんのせいでは決してなくて、嵌められたのだろうなとしか思えなくて切なかったです。この全てのシーンで「胃薬をちょうだい!」ってなりましたよ。
最後に大阪城に一礼した姿は本当に切なかった。豊臣家への忠義は本物だもの。たしかにちょっと頼りないけれど、片桐さんが虐げられるのがこんなつらいとは…片桐ロスです(まだ死んでない)。
その上で信繁に大阪城を任せるのだけど、それも断られてしまうし…。踏んだり蹴ったりどころではないですね。焼いたり煮られたり揚げられたりもされているレベルです。
しかし、こういう流れを見越した上で片桐さんのキャラ付けをしたのだとしたら、三谷さんは天晴れだなぁと思いました。
信繁ときり、お互いにいなければならない人
信繁は九度山の暮らしに何の不満もなく、そもそも戦が好きではないので片桐の懇願を断ります。それをきりちゃんにも話すんですよね。
きりちゃんはずーっと一緒にいたからこそ、信繁が考えていることもわかる。だからこそ、きりちゃんは問いかける。
きり「行くしかないでしょ。あなたに来てほしい人がいるんでしょ。助けてほしいと思っている人もいるんでしょ」
信繁「私に何ができるのだ」
きり「やってみないとわからないでしょ」
ー中略ー
きり「ここで一生を終えたいの?それでいいの?あなたは何のために生まれてきたの?」
信繁「私は幸せなのだ、ここでの暮らしが」きり「あなたの幸せなんて聞いてない。大事なのは大事なのは誰かがあなたを求めているということ。」
その後もきりちゃんは、信繁が今まで何も残してないし、誰の役にも立ってないし、
沼田では父親(草刈正雄)に振り回され、大阪では秀吉(小日向文世)に振り回されているだけ。聚楽邸の落書きも結局誰かわからなかった、沼田城を求めて談判をして勝ったけど結局は北条に取られたし、氏政を説き伏せに小田原城に忍び込んだけど結局なんとか官兵衛(笑)のおかげ。
「私が大好きだった源二郎様はどこへいったの!私が胸を焦がして、大阪までついっていった源二郎様は…」
信繁「鬱陶しいんだよ、おまえは!何か良いこと言ったつもりだとしたら大間違いだからな!思い上がるな!おまえが言ったことはな、とっくに自分に問いかけておるわ!」
おおーやっと信繁がキレた!いや、きりちゃんがヒロインらしく良いことっぽい感じのこと言ってるなーと思ってたら信繁がつっこんでたので面白かったですw二人はやっぱりいがみ合ってて(だからこそ仲良くして)ほしいのよ。
でも、きりが「もう言わない…二度と!」って言ったら「だが、自分で問いかけるよりもおまえに言ってもらう方がよほど心に染みた。…礼を言う」だもの。やっぱりこの二人は生涯のパートナーなんだろうね。
迷える信繁に過去の思いがのしかかる
きりに問いかけてもらったこともあり、信繁は今一度考えます。自分はどうしたいのか。思い浮かべるのは今まで歩んできた場所、出会った人、その言葉、その行動。(なんでみんなカッコイイのにお兄ちゃんだけ「いっぱいいっぱい」なのw)
皆が皆、自身の思いがあり、自分のさだめに従って生き、その生き様を信繁に見せつけてきたことを見せつけるような怒濤の回想シーンでした。
茶々(竹内結子)の「私たちは同じ日に死ぬのです」という言葉をラストではなくここで持ってきたというのもぐっときました。
さだめに遅いも早いもなく、気づくか気づかぬか。おばば様の言葉が今その時を指しているようでぞくぞくしました。
真田幸村、ここに誕生!
信繁はある決断をします。名前を変えることにしたのです。父・昌幸から受け継いでほしいと言われた幸は決定で、もう一字を考えなければなりません。
それをなんとくじで決めることにしたのです。「大事なことこそくじできめるのだ」というのは、昌幸を思い出してうれしかったですね。自分にとって大切な言葉を書き(「天下統一」「沼田城」「勝頼」など)それを一字ずつにしてくじで選ぶというもの。
くじを引かせたのが息子の大助(浦上晟周)というのも良かったですね。父と子の関係が表されていて。そして出てきた文字は…
村
知っていたけれども、それでもやっときたなという気持ちになりましたね。しかも九度山村の一字というのが、信繁らしくて。そして信繁は再び大阪へー
次回「入城」信繁が武将になるときが来た
大阪城へ向かいたい信繁ですが、どうやって九度山村を抜け出すか策を練ります。そして再び淀君との再会を果たすのです。いやー次回も楽しみです。
そして今回の振り返り。正直、きりちゃんの言ったことは当たっています。信繁は何もしていない。大河ドラマの主人公としては珍しく、あまり主張しないキャラクターです。
いつも物語の主人公は別の誰か。父親だったり、秀吉だったり、三成だったり、兄だったり…。歴史のなかで主張しすぎない陰であるからこそ、違和感なく見られた部分もありました。
でも、いよいよ信繁が本当の意味で主役になるのではないか。それは今までの全ての過去があったからこそ、導き出された必然のことなのだとも感じました。
いよいよ本当に本番。真田信繁が主役になるときをここまで引っ張ってくるとは、最高ですか!最高です!あと少ししかないなんて残念です。この先も楽しみます!
「幸村」は真田丸 完全版 第四集に収録されているようです。
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aoikara
あ、ちなみに回想シーンはNHKがまとめてくれてます。これは素晴らしい!
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