※画像は沼田城の石垣です。
〇〇ロスと呼ばれる現象が多いなか、今から昌幸ロスが心配なaoikaraです。というわけで本日のテーマは
真田丸 第37回「信之」の感想
です。
関ヶ原は東軍が勝利。父と弟の命乞いをする信幸だったが…
関ヶ原で昌幸(草刈正雄)と信繁(堺雅人)がついた西軍が負けた。受け入れられない父ではあったが、諭す信繁。約束通り父と弟を救うために命乞いをする信幸(大泉洋)。真田家の運命はいかに…という話でした。
今週の面白かったシーン
昌幸「おーい」
武士「な、なぜ拙者の名を?」
昌幸「?」
信繁「そなたの名は?」
武士「大井政吉でございます」
おーい!なんだそれ!
ぶっちゃけこれくらいなんですよね。今回は本当に切なく、敗北を感じる話でした。真田家自体は負けてないのだけどね…理不尽です。
今週の真田家
- 松(木村佳乃)「父上たちは、上田でちょこちょこっと戦っただけなんでしょ?」
信繁「ちょこちょこっ…ではありませんでしたが」
松「こっちが勝ったと言うより、向こうが負けたものなんでしょ?」
その通りなのよね。真田のおなごはずばっと真意をつくし、明るいから癒やされますね。 - 朗報:きりちゃん(長澤まさみ)ができる女っぽくなってる!
- さらに朗報!:信繁、ついにきりちゃんを口説く!?
信繁「おまえには礼を言わねばならぬ。これからどうする?」
きりちゃん「源二郎様はどうしてほしいのですか?」
信繁「母上のこともあるし、ついてきてもらえると助かるが…」
えっ、これツンデレなの?ついに信繁がデレたの!? - 悲報:信繁、きりちゃんに何の気もなかった!
母上の具合が悪そうなので上田城へ行ってもらおうとのこと。そのためきりちゃんにも
信繁「上田へ帰っていいぞ」
これはひどい(笑)
関ヶ原が本当にあっさりすぎて…あれ?
前回の関ヶ原があっという間すぎて驚きました。さすがに今回の冒頭でちょろっとやるのかなーと思ってたら…
まったくやらなかったぞ!
潔いというか肩すかし感がすごいですね。小早川秀秋(浅利陽介)が寝返ったという一大事件も一言二言で終了。挙げ句の果てにナレーションで死ぬって言われて、ただただ小さい男だなという印象のみが残ってしまいました。
ただ、三成と刑部の最期は最高にカッコイイ!
石田三成(山本耕史)と大谷刑部(片岡愛之助)は負けた側なのですが、その最期は本当に素晴らしいものでした。信繁は人づてに三成と刑部の最期を聞きます。
刑部のことは、娘であり自身の正室である春(松岡茉優)から。刑部は自身の首を絶対に敵に渡すなとの言葉を残しました。そして…
「治部…楽しかったぞ」
というのが最期の言葉。いや、格好良すぎるわ。本当に武士だったのでしょうね。
三成の最期は加藤清正(新井浩文)に連れられてきた、三成の性質・うた(吉本菜穂子)から。三成が蟄居する前に清正とこそこそと話していたのは、うたのことを託していたのかもね。
いや、でもいろんな人づてで来たとか言ってたし違うのか。秀頼のことを頼んだのかな?
まあ、ともかく三成の最期は切腹が許されず斬首でした。切られる直前に、ニヤリと笑って。実に三成らしい最期でした。
「あのお方は豊臣家のことしか考えておりませんでした」と狂ったように繰り返すうたさん。信繁はその気持ちが痛いほどわかるし、切ないシーンでした。
父・昌幸の悔しさが晴れない
視聴者が肩すかし感たっぷりだった関ヶ原、完全に外野だった真田家にとっても青天の霹靂のような出来事だったのえしょう。実際、真田だけなら徳川には勝っているわけです。
昌幸はやりきれなくて徳川の軍を襲ったり、「信長が死んだときが楽しかった」「生きている実感があった」って言っちゃったり、信幸に対して「役立たず!」と怒鳴り散らして「言い過ぎたゴメン」ってなったり…。
自分らがどうなるのかとかいう不安とか、戦で負けた悔しさとか、そういうものをひっくるめて昌幸が今までで一番怒ってたなぁと感じました。
家康の恐ろしさよ…
家康(内野聖陽)は天下人たる野心と、残酷さを兼ね備える人物になっていますね。まあ主人公・信繁にとっては永遠に敵でいてもらわなければならないしなぁ、立場的に。
信幸が父と弟の許しを請うために言葉を発したら、食い気味に「死んでもらう」。
それはなしになったものの、昌幸から城や武器をいっさい奪い、二度と戦ができぬよう、二度と真田の土地に訪れることがないようにした。ただ殺すだけではもったいない。
生き地獄を味あわせてやれ、そんな気持ちがひしひしと伝わってきました。
たしかに徳川はずーっと真田にこけにされてきたからなぁ。この恨みはらしてやるわーって感じなのでしょう。昌幸は呆然、信繁は冷ややかな目で家康を見つめていたのが印象的でした。
信“之”はお兄ちゃんの意地だった!
話は冒頭に戻りますが、信幸の「何をしても助ける」ときが来た瞬間でした。家康に許しを請うために沼田城を出発する矢先に、舅の本多忠勝(藤岡弘、)が訪れます。
しかし、止めたとしても絶対に行く!父だ、弟だ!それが親子ってもんだ!と息巻く信幸。
その気持ちに感銘を受けた本多忠勝がが一緒に頭を下げてくれることになりました。これはうれしかったなぁ。もう、婿殿の人柄に惹かれていますよね。これが昌幸だったらこうはならなかっただろうな、と。実直なお兄ちゃんだから忠勝も惚れ込んだのでしょうね。
そして信幸以上に家康に頼み込む忠勝(上田城に立てこもるとか、そこまでは言ってないよって信幸が思っていたような…)その甲斐もあって死ぬことだけは免れて、九度山へ幽閉されることになりました。
さらに家康は父親の昌幸とは縁を切れとのこと。それに対して信幸は「かしこりまりました!」さらに、父からもらった信幸の幸の字を捨てよと。これには苦しい表情を見せながらも「かしこまりましたぁ!」とうつむく信幸。
結果、信幸は信之と名を改めます。字は捨てても読みは同じ。「これがわしの意地じゃ」というのになるほどな、と思いました。
捨てよと言われたからただ捨てるわけではない。自分は信之だが信幸を捨てるわけではない、そんな気持ちを感じました。静かだけれど小さな反逆、お兄ちゃんもカッコイイ!
離ればなれになる真田家…今までで一番切なかった
九度山へ行くことになった昌幸と信繁。母や兄、姉たちとは離ればなれとなります。そして、出浦(寺島進)とも。生きていても出浦がもう一度出てくるとは思わなかったので、うれしかったです。
しかし、別れのための再会だったような気もします。大阪城の攻め方を教えているところが切ないですね。出浦と昌幸は家臣と君主ではなく、盟友のような関係性だと感じました。
昌幸と信繁が立ち去るところに「いってらっしゃいませ!」と叫ぶ松。「さよなら」ではなく、また戻ってくるだろうという声をかけるのが、明るい松らしいセリフでした。
そして真田の者たちは皆そのような気持ちなのでしょうね。
次回「昌幸」時は流れ、成長する秀頼。脅威に思う家康。老いる昌幸。
九度山に幽閉された昌幸と信繁、時がだいぶ経つようです。秀頼も大きく成長し、それを脅威に思っているような家康の表情が印象的でした。
そして、昌幸の最期も近づいています…。
ここから大坂の陣までは真田家は暗いだろうなぁ。今回もコミカルなところが少なかったですし、切なかったです。あんなにステキで無鉄砲なお父さんがいなくなってしまうのも、悲しい。
だいぶ時が流れるようなので、それぞれのキャストの変化も楽しみたいなと思います。やっぱり面白い、真田丸!
「信之」は真田丸 完全版 第四集に収録されています。
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aoikara
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