ややこしいといえば野村萬斎さんのややこしや~、日本語であそぼをチラ見していたaoikaraです。
じっくり見るほど子供でもなく、面白いなあと素直に受け取れるほど大人でもなく、そんなときの視聴者です。
さて、本日は
ややこしい言葉の使い分け
第3弾です。
これで終わりって言ってましたが、わからないものがあればまた紹介しますね。
気まぐれ更新します。
というわけで、第3弾もはりきってご紹介します。
ライターや仕事で文章を使う方は必見です。
では、どうぞ!
9.はかる(図る、計る、測る、量る)
まずはかるは「図る」と「計る、測る、量る」で大きく違いがあります。
図るはあることが実現するように努力する、計画する、企てる、という意味合いがあります。便宜を図る、図らずも(計画しない、企てないということなので、思いがけずという意味)夢が叶った、など。
そのほかのはかるは全て数値などを調べる、という意味合いがあります。
計るは時間・数量。タイムを計る、人数を計るなど。
測るは長さ・高さ・面積など数学的な数値。また、温度・血圧など自然界とか人間の数値。身長を測る、体温を測るなど。
量るは重さ・体積。重量、と言いますよね。体重を量る、かさを量るなど。
何を調べるのかに着目して覚えると良さそうです。
まとめると…
- 図るは努力する、計画する、企てる。
- 計るは時間・数量(計る器械がある)。
- 測るは長さ・高さ・面積(2次元)、温度・血圧(人が感じること)。
- 量るは重さ・体積(3次元)。
10.ほしょう(保証、保障、補償)
よく〇〇保険で使われるほしょうという言葉。
実は〇〇の違いで、当てはまるほしょうが変わるようです。
さらに、その言葉の何に重点を置いているのか、がポイントです。
保証は「間違いないよ」「大丈夫だよ」「確かだよ」と請け合うことです。
この保証の重点は責任です。
責任がないと「大丈夫だよ!」とは言えませんよね。
年金などの保険で「ちゃんと支払われますよ!」と請け合っているので、この保証が使われます。
保障は地位、権利、自由、安全、生活などを害(損害)から守ること。
この保障の重点は保護です。
生命保険は「何かあったらその損害から守ります」と保護しているので、この保障が使われます。
補償はその文字の通り、損失や損害を金銭などで償うこと。
この補償の重点は償いです。
損害保険では「損害を補い償う」ので、この補償が使われます。
似ているようでそれぞれ意味が異なりましたね。
簡潔にまとめると…
- 保証は責任。
- 保障は保護。
- 補償は償い。
これを覚えておくだけで使い分けが楽になります。
11.みょうじ(名字、苗字、姓)
あれ、これって同じ意味じゃないの?
と思いますよね。
たしかに意味合いは同じですが、その成り立ちが異なるのです。
名字というのは平安時代にできた言葉です。
その時代の武士は土地を私物化し、自分の支配下にある土地のことを「名田(みょうでん)」と呼んでいたそうです。
その名田が所有者の名前となり、名田にちなんだ字ということで名字と言われるようなったのだとか。
苗字は江戸時代にできた言葉です。
苗字の苗には「遠い親戚」「遠い子孫」などの意味があり、家が代々続くという意味合いがあったそうです。
一族で土地を受け継ぐように、名前も受け継いでいこうという考えが広がってからの苗字、なのでしょうね。
姓は土地とは関係なく、天皇から与えられた役職や地位のことです。
身分が高い人だけが姓を名乗れたのです。
「源」「平」「藤原」と分けることでどの氏族かわかりやすくした、とも考えられています。
藤原氏は増えすぎてしまったため、加賀の藤原=加藤、伊賀の藤原=伊藤、近江の藤原=近藤などと分けられたそうですよ。
全て同じ意味でしたが、そのルーツが違いました。
まとめると…
- 名字は土地やその所有者。
- 苗字は血統・親戚。
- 姓は役職・地位。
12.やわらかい(柔らかい、軟らかい)
同じような意味合いですが、ほんの少し違います。
柔らかいには物理的なやわらかさに加え、精神的な穏やかさ、心が優しいなどの意味もあります。
柔らかい笑顔、柔らかな日差しというように。
対義語は剛。なんだか強さを感じますね。
軟らかいは基本的に物理的なこと・それ以外。
対義語が硬いなので、それに合わせて考えてみるとわかりやすいです。
硬い鉛筆⇔軟らかい鉛筆、硬い文章⇔軟らかい文章などなど。
物理的に弱い、という意味合いで考えるとわかりやすいですね。
さらに物理的な違いに注目してみましょう。
柔らかいはしなやか、ふんわり、という意味合いがあります。
柔らかくなっても形が変わらない、触れたり力を入れても変形しないのです。
ほっぺが柔らかい、体が柔らかい、柔らかい布団など。
軟らかいぐにゃぐにゃ、歯ごたえがない、という意味合いがあります。
軟らかくなると変形する、力を入れて変形すると元には戻らないのです。
野菜や肉が軟らかい、軟らかい地盤など。
まとめると…
- 柔らかいはしなやか、ふんわり。力を加えても形が変わらず元に戻る。
おだやか、心が優しいなどの意味もある。⇔剛 - 軟らかいはぐにゃぐにゃ、歯ごたえがない。力を加えたら変形して戻らない。⇔硬い
自分で調べながら「なるほどな~」という感じでした。
皆様もぜひ参考に!
▼参考にさせていただいたサイト
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aoikara