前回の記事、そして前々回の記事に続き今回がラスト、悪童の感想です。
今回は役者さんの演技などについて一人一人書いてみたいと思います。(敬称略)
演技・役者
森崎博之
役柄は卓球部の元部長。"こんちゃん”
現在は真面目な夫で真面目なパパ真面目な会社員というかっちりとした印象。
リーダーらしい雰囲気と、リーダーにはない堅さがあるな、と感じる役柄でした。
リーダーはよく「ナックスは4人の役者と1人の農業タレント」と自分を揶揄することがありますが、この舞台を観て全くそんなことはない!と感じました。
そこにいるのはリーダーではなかった、ちゃんとしたその舞台の中の人だった。
元部長でみんなを引っ張っていく立場、優しい心も持っている、私生活は画に描いたような幸せな家庭。
それでも本人の心の中にはわだかまりがある…とてもよく伝わってきました。
安田顕
役柄は卓球部の元副部長"巻君”。自分にも他人にも厳しい。
現在は個人で投資会社?(記憶が曖昧ですゴメンナサイ)の社長をやっている。
とにかくカッコイイ!完璧主義で妥協は許さない性格。
クールに見えて実は感情の出し方がヘタというところが安田さんと似ていますね。
安田さんはハナタレナックスの舞台裏の取材で目指す役者が「同じ人に見えない」こととおっしゃっていましたが、全くその通り。
安田さんに見えない。彼は巻君。
クールですがいったん切れると手がつけられないような激情した姿にはドキッとしました。
大泉洋
役柄は授業をサボったり遊び歩いている"エロっち”。
現在は有名な賞をとったこともある画家。女子大生と遊び歩いている。
笑い出すと止まらない、誘うような笑い方は大泉さんっぽい。
何も考えてないように見えて実は考えている。
ちゃらんぽらんに見えるのはそう生きているから。
舞台の途中で見える狂気的な姿に冷静な目で見てしまい、ぎゅっと胸が締め付けられるようでした。
大泉さんとしてはこういった狂気性を持っているキャラクターはあまり観たことがないので新鮮でした。でもしっかりハマってた。
あの場面はすごくゾクゾクしました。
公演の囲み取材で子どもには見せられないと言ってましたが全く本当にそうですね。
新しい大泉さんの姿を見られたような気がしました。
戸次重幸
とにかく結婚おめでとうございます!
いやー結婚できない男がついに結婚ですねーイヤハヤ。
とまあ戸次さんのプライベートはいったん置いておきましょう。
役柄は弱虫、泣き虫、みそっかすの"チャック”。
この廃墟に立てこもったのも彼。
戸次さんの残念なところやチキンな部分がよく現れているなぁと感じました(ごめんなさい!)
そういう部分の戸次さんを全面に押し出したらチャックのようになるのかな、と感じました。
中学校時代にいじられキャラだった人が大人になったらこんな感じなんだろうな~というのがよーく感じました。
いじられているからこその劣等感があって、それが表情や動きに良く出ているなあと感じました。
音尾琢真
役柄はみんなを傍から見守る"西くん”
もう1人の卓球部員"とん平”と最も深く関わっていた人物。
一番最初に登場したのが音尾さん。
音尾さんが目指す役者として「全てアドリブに見えるくらい自然なこと」と挙げていましたが、本当にその通りでした。
音尾さんの一挙一動はそれがアドリブなのか本当の演技なのかわからないくらい自然なんです。
良い意味で音尾さんだとはわからない。
涙で声が一瞬止まってしまったり、手が震えていたり、そういうシーンは演技なのか本当に感情が高ぶってなのか全くわからない。
だからこそ一番感情移入したのはもしかしたら音尾さんかもしれません。
舞台映えするし、音尾さんの演技に引き込まれましたね。
総括
ここには登場しないとん平をめぐって物語が進んでいくわけですが、いないからこそ5人のなかでとん平の姿がどんどん変わっていくんですよね。
とにかく役者って、舞台って、素晴らしいなと思いました。
最初は「うわーナックスが生で見られる!しかも舞台!」と思っていたのが、完全に物語に引き込まれました。
声が響くし、それが体にも響いて、心にも響く。
目で追いきれないほど次々場面が変わっていく。
5人の表情をずっと追っていたくなります。
改めてTEAM NACSというのは"劇団”なのだなと思いました。
役者5人の集まりなんですよ。
それを本当にひしひしと感じましたね。
本当に素晴らしかったです。
来年はTEAM NACS20周年のイベントをやるとか!
チームとしての催しにも期待ですし、今後の公演も気になります。
役者としての5人の姿を見られたこと、その舞台を見られたこと、本当に幸せです。
今後もますます応援したくなりました!
うおーし、まずはイベントに行くためにお金貯めます(笑)