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【ドラマ】100万円の女たち 最終回 感想 小説で誰も死なない理由

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ドラマへの思い入れが強くなると、ネタバレでも感想でも長くなっちゃうaoikaraです。このクセを直したい…。

 

というわけで今回のテーマは…

 

100万円の女たち 最終回 感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。

 

▼100万円の女たち 最終回 ネタバレ記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

最終回のGOODポイント

  • ひとみの不器用そうなお弁当、あれも自分で作ったんだろうな。
  • 慎は自分が見たものを幻覚のように思っていて、それがひとみには「私なんて見たくないもの」と思われて。ああ、すれ違いって切ないなと思いました。すれ違いというか…慎が自分を許せなかったからなのかな。
  • 桜井さんが書店の写真を写メではなくて、ちゃんと現像した写真を慎に見せている描写が良かったです。慎は携帯を持っていませんからね。写メで見せられても、手元には置けない。だから、現像したんだろうな、という桜井さんの配慮になんだかぐっと来ました。

 

最終回の気になったポイント

  • 久しぶりに出てきたみどりの“兄”。そっち側の世界にいったんですね。まあ、忘れてたけど。

 

感想

100万円の“女”たちを語りたい

それぞれの女性について、最終回なのでひとりひとりを語りたいです。

 

佑希が意外とあっさりやられてびっくり

最終回も佑希に振り回されるんだろうな~と思っていたので、ものすごく早くやられてしまって驚きました。ダラダラと引っ張らず、悪は断ち切る。その点ではスッキリしました。

 

たしかに警察に突き出して捕まえるというのは難しいのでしょうが、その人自身を殺すのは簡単。旦那さんも植物人間状態で、周りの人間も遺産相続的な意味で一人減ってくれたらラッキーみたいな感覚なので騒がれることもないのでしょう。

 

それって、慎たちと暮らしていたこととは逆説的でとても寂しいことですよね。

 

死んでもなお格好良すぎる美波

美波がきちんと佑希の正体をわかっていて、それをみどりに知らせていました。美波さん死んでも格好良すぎませんか!それでいて、関わらずに逃げろと、優しさも感じる。

 

強くて優しい。本当にステキな人でした。

 

みどりは美波を目指して

美波の遺書で「佑希から逃げろ」と言われていたのにもかかわらず、それに反抗して立ち向かったのは格好良かったです。

 

美波のようにはなりたくない、と言いながら、人一倍美波のことを気にして、憧れて。美波のように一人で強く生きていくことを決意した姿は本当に格好良かった。美波に見えました。

 

気になることは一つ。佑希を倒したあと、「この気持ちを一生忘れない」と言っていたけれど、それはどんな感情なんでしょう。殺してしまったことへのなんとも言えない後味の悪さ、でしょうか。それを忘れては、佑希のようになってしまうから、という意味だったのかな。

 

菜々果はきっとどこかで生き続けている

菜々果は国民的な女優だったので、きっと誰かの心の中で永遠に生き続けるのだろうなと思います。どこかで「みっちー、ひとみちゃんと一緒なんてずるい」とか言ってそうです。

 

ひとみはただそばにいて

ひとみは最初から慎のファンで、必然の偶然だったけれど出会えて、そのときからずっと思いは変わってなくて。いや、変わったのかな。ただのファンから、一人の男性を想う気持ちに。

 

最初に慎の家にやってきたときと同じようにまた慎のアパートに訪れて、同じような言葉をかけたのはすごくしゃれていました。良い演出ですね。

 

慎にとって特別な女性というわけでなくて、一緒に暮らしていた女性たちはきっとみんな特別で、その一人だったと思うんですけど、それでもすごく幸せな時間だったのだと思います。

 

理屈の対比

今回は出番が少なく影も少なかった花木ゆずw後から出てきたセリフが実は対比になっていることに気づいたので書いてあげてます(本当に嫌いw)。

 

花木ゆずは「自分なりの理屈を見つけて、売れることや面白いということを証明したい」と話していました。

 

それに対して、「失うのが怖いから大切なものを作りたくない」という慎に対して、「理由や理屈がないと生きてちゃいけないの?」と問いかけたひとみ。

 

すごく対照的な言葉ですよね。これって小説や人生とも似ていて。たしかに、こう書けば面白い、こう書いたら売れるという理屈や理論はあるでしょう。人生でも、こうやれば成功するという理由や理屈がある

 

でも、そんな理由や理屈がなくても小説は書けるし、人生は過ぎていく。

 

どちらが正しいか、という話ではないと思います。これは見ている側の人生観で、理屈の対比をどう感じるかが変わる演出なのではないかなと。でも、救われる理由があるなら、理屈なんてなくても良い。あれ、倒錯していますね。そういうことなんです。

 

慎はやっと自分を許せたのかも

ひとみが慎に「もう自分を許してあげて」と言ってたんですが、この物語のゴールってたぶんそこだったんだろうなと思いました。

 

許すこと。

 

慎は、父親が死刑囚で、被害者の母親から罵倒のFAXを受けて、自分の身の回りにいた女たちが死んで、それを全て自分の責任だと感じているところがありました。

 

だけど、それは違うよって言ってくれる人がいて、やっと慎が自分自身を許すことができたのかなと思いました。

 

ひとみは慎のことを恋愛感情として好きで、そばにいたいと思っているようですが、慎にはその気持ちはないと思います。それでも、一緒に暮らしているという結論に至ったのは、また女たちと暮らすことを許した、自分への許しの象徴なんじゃないかなと思いました。

 

小説で誰も死なない理由

このドラマでは、冒頭にこんなセリフが必ずありました。

 

「僕の書く小説では人が死なない。理由は父親が人殺しだからだ。」

 

これが、最終回のラストでこんな風に変わりました。

 

「僕の書く小説の中では人が死なない。それは僕の個人的なルールだ。」

 

この言葉の変化に、12話まで見てきた物語の意味が込められているような気がしました。慎の小説に対する姿勢やこだわりも含まれていますし、自分を許したということの現れでもありますし。

 

言葉として、演出として、すごく素晴らしい描き方、そしてラストだったなと思います。ちゃんと全部しっかりと見てきて良かったと思えました。

 

ちょっと番外編:主題歌がこんなに違って聞こえるとは

このドラマの主題歌、コトリンゴさんの『漂う感情』がいつもエンディングで流れていました。赤と黒を中心にした映像で、少し残酷で寂しげに聞こえていました。

 

でも、今回は物語のラスト一緒に流れてきました。すると、ふっと一変するように明るく寄り添うような歌に聞こえてきたんですよね。これってすごい。同じ歌なのに、こんなに聞こえ方が違う。この感覚はすごく不思議なんですよ。

 

そんな主題歌も含めて素晴らしいラストだったなと思います。

 

総括:濃密度の高いドラマ

映像の美しさや、演出の丁寧さ、微妙の演技の揺らぎ、30分のドラマだからこそすごく濃密に感じました。

 

ドラマとしてとても見事で楽しめました。素晴らしい。こういうドラマに出会えると本当にうれしいですし、私の人生さえも豊かにするような気分になれました。3ヶ月間本当にありがとうございました!

 

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