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下町ロケット2 第2話 ネタバレ 特許侵害で15億円、買収、佃製作所はー?

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15億円なんてもちろん手にしたことはないaoikaraです。15億円どころか同じ桁の金額を見たこともありません。恐ろしいほどの大金です。

 

というわけで今回のテーマは…

 

下町ロケット2 第2話 ネタバレ

 

です。15億円がなかなか重大になってきます。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼感想記事はこちら

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▼下町ロケット2 第1話 記事はこちら

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第2話 あらすじ・ネタバレ

新しいバルブ

佃製作所の社長・佃航平(阿部寛)は帝国重工のエンジン室にバルブを届けに来た。そこで、「次のヤタガラス7号機にはこのバルブは使用できない」と宇宙航空部本部長の水原重治(木下ほうか)告げられる。

 

帝国重工では、以前からロケットエンジンの小型化の開発が行われてきた。その新型エンジンが、ヤタガラス7号機の後の、R3ロケットに搭載する予定だった。ところが、社の方針が変わり、ヤタガラス7号機に搭載されることになった。

 

しかし、新型エンジンの燃焼試験はうまくいかず、不具合が起きていた。ちょうど今作業している社員の中には、佃の娘・利菜(土屋太鳳)もいる。

 

原因はバルブだとも水原は言う。帝国重工ではキーデバイスの完全内製化をめざし、佃製作所には秘密裏に新型バルブシステムの開発も行ってきた。

 

「しかし、ここに来てわかったことがあります」と水原は言う。佃製作所の特許技術なしに、安定的な新しいバルブシステムは開発できないと。今さらだというのは重々承知だとした上で、水原は新型エンジンに搭載するバルブシステムの製造を佃に頼む。

 

佃はありがたいとしながらも、「今からじゃ…」と時間の猶予を考えて躊躇する。「百も承知です!それでも…」と水原は珍しく頭を下げて頼み込む。

 

佃は、もし間に合わなかった場合について尋ねる。水原は「これは佃さんの胸の内に留め置いてもらいたいのですが」と口止めをしつつ、これは帝国重工の社長・藤間秀樹(杉良太郎)の意向であることを告げる。

 

「ヤタガラス最後の1基を、ロケット開発の礎にしたい」と。

 

水原の回想。次期社長と噂されている常務の的場俊一(神田正輝)は、「帝国重工は宇宙に何百億円もの金を捨ててきた。スターダスト、まさに宇宙の塵だ」と毒を吐いていた。

 

宇宙事業を無駄だとし、新型エンジンの開発が間に合うはずがないとして、藤間に責任を取ってもらうつもりだった。そして、またこう言った。「大型ロケットはもう終わりだ」と。水原はそんな的場の言葉を聞かされていた。

 

水原は佃をきっと見つめて言う。

 

「私は完全内製化の見栄にこだわるあまり、あなたがたを軽んじてきた。しかし、今は違う!あなたがたや財前のロケットへの情熱に、私も一技術者として賭けてみたくなったんですよ

 

そして、「何卒ご検討ください!」とまたも佃に頭を下げる。

 

一進一退

佃は話を会社に持ち帰る。経理部長の殿村直弘(立川談春)に技術開発部長の山崎光彦(安田顕)、営業第一部長の津野薫(中本賢)、営業第二部長の唐木田篤(谷田歩)が集まり会議。

 

新型エンジンのバルブシステムについて、山崎は「そうとう難しい」という。技術的にもコスト的にも。「けどやらないと」と佃は言う。

 

本当に帝国重工が大型ロケットビジネスから撤退してしまえば、「あれだって過去のものになる」と佃。そこには、「ロケット品質・佃プライド」の文字が掲げられている。

 

営業の津野や唐木田は金も気にしていた。殿村が開発予算を何とかやりくりするとも宣言。

 

一方で、主力商品になってほしいトランスミッションについて、ギアゴーストから連絡があったと唐木田は言う。正式にヤマタニ製作所のトラクターに、佃製作所のバルブを使ったトランスミッションが採用されることになったとのこと。皆は歓喜に沸く。

 

ギアゴーストは…

そのギアゴーストでは、神妙な面持ちの社長・伊丹大(尾上菊之助)と副社長・島津祐(イモトアヤコ)が、末長孝明弁護士から話を聞いていた。損害賠償の額がかなり大きくなるから、とにかく金を集めるようにと。

 

「それができなければ、御社は早晩行き詰まることになるかもしれない」

 

会社の存続に関わるほどの一大事が起きていた。

 

ギアゴーストの危機…

佃製作所では、唐木田が佃にギアゴーストのことを相談。営業第二部係長の江原春樹(和田聰宏)によると、ヤマタニのトラクターの新着状況を確認しても曖昧で、社長の伊丹もつかまらないとのこと。

 

佃はヤマタニを訪問する機会があるので、そのときに探ってみることを思いつく。唐木田も同行し、ヤマタニの工場へ。ステラエンジンで長い付き合いがあるため、工場長の入間尚人も明るく迎え入れてくれる。

 

本社の調達部長・蔵田慎二(坪倉由幸)も来ており、佃と唐木田はギアゴーストのトランスミッションに佃製作所のバルブが搭載されているので、今後もよろしくと頭を下げる。

 

と、入間と蔵田は困った様子で顔を見合わせる。「その様子じゃ、まだギアゴーストさんから連絡が来てないね?」と入間は言う。「佃さんに相談してはどうかって、言ったんだけどね」とも。

 

蔵田が、ヤマタニとギアゴーストの取引が一旦中止になる可能性を明かす。工場の現場を離れ、落ち着いた場所で4人は話す。あくまで長い付き合いの佃だから話すと蔵田は言い、「この件はどうぞご内密に」と念押しする。

 

3日前、 ギアゴーストの伊丹と島津がヤマタニを訪れ、蔵田と入間に会う。伊丹は、「弊社は不測の事態に直面しております。折り入って相談したいことが…」と話し出す。

 

実はギアゴーストの主力製品であるトランスミッションのT2が、ケーマシナリーに特許侵害を指摘されたのだった。蔵田も入間も表情を歪ませる。

 

すでに相手方の弁護士とも顔を合わせていた。それは、佃製作所とも因縁のある中川京一(池畑慎之介)だった。若い男性の弁護士も連れてきている。

 

島津はきちんとチェックしたはずなのにと戸惑っていた。末長は「空白の18ヶ月」とつぶやく。特許は申請されてから公開されるまでに18ヶ月ある。つまりケーマシナリーが公開される前に、ギアゴーストが申請したのではないかと。

 

仮にそうだとしても、特許侵害には変わらない。T2がアイチモータースに使われて、本来ケーマシナリーが得るはずだった金額を概算した結果…15億円。損害賠償の金額として求めてきたのだった。伊丹も島津もあまりの大きな金額に言葉を失う。

 

末長が「持ち帰り検討する」とした。中川は検討期間を2週間と迫ってきた。会社に戻ってきたギアゴーストの2人。末長は主張自体は正当だと指摘。裁判で争っても勝ち目はないだろうと。なんとか金策を講じてほしいと言う。

 

伊丹はメインバンクからメガバンク、知人のいる地銀などを訪ねたが、15億円からほど遠い額しか集まらなかったと明かす。そこで末長に出資者を探してはどうかと提案された。出資してもらった会社の傘下に入るということだった。

 

そのため、ヤマタニにも出資者になってもらいたいと頼みに来たのだった。しかし、ヤマタニは断った。とぼとぼと帰る伊丹と島津を見て、蔵田は思わず「なんかかわいそうですね」とつぶやく。

 

そこで入間は思い出したかのように、「そういえば、佃製作所は当たってみました?」と聞いた。伊丹としては金額が大きいので、佃製作所にはさすがに…と話していたが…。

 

これまで佃製作所に訪れてはいないことから、他の出資先を探している可能性がうかがえる。もし、ギアゴーストの出資先が見つからなければ、新型トラクターのトランスミッションは、別の会社になってしまう。 

 

佃製作所の困惑

会社に戻った佃は、社長室で山崎や殿村、津野にも事情を話す。あの中川弁護士がまた絡んでいるとのことで、佃は「最低最悪のヘビ野郎だ!」と吐き捨てる。

 

「タチ悪いですよ。よりにもよって、ケーマシナリーとは…」と唐木田は言う。ケーマシナリーはアメリカに親会社を持つ、大手トランスミッションメーカー。その親会社の方針により、ライバル会社を訴えて爆大な和解金をぶんどるという、知財戦略で有名な会社でもあった。

 

殿村としては、ロケット事業もどうなるかわからないのに、新しく始めた事業も行き詰まり、開発費もかかると佃にお小言。「じゃあどうすりゃいいんだよ!」と佃は食べていた大福を投げる。お手上げ状態だった。

 

わるいやつら

その頃、中川は赤い照明がどぎつい、おどろおどろしい店内でワインを飲みながら嬉々としてギアゴーストのことを話していた。中川の隣には、ケーマシナリーの知財部長・神田川敦(内場勝則)の姿も。二人の向かいにはあと二人誰かがいる。

 

中川は2週間で15億円も集められないとして、「勝負あり」と言う。神田川も「勢いのあるベンチャーでしたが、うちの脅威になる前に早めに潰せて良かった」とほくそ笑む。

 

そこに、中川に電話が入る。相手は営業部長・辰野(六角精児)だった。ちょうど出資を願い出てきた伊丹を帰らせているところで、「ギアゴーストへの貸し倒れもせずにすみました」とにんまり笑う。

 

「これでギアゴーストは八方塞がり」と中川は満足げに笑う。さらに、目の前の人物を見て、「あなたも悪い人だ」とも言う。中川の目線の先にいるのは…

 

知恵を寄せ集めて

佃製作所での話し合いも続いていた。ギアゴーストについて、佃は「なあ、その15億、うちから出せないかな?」と言う。さすがにその場にいた全員が立ち上がり、驚く。佃も「冗談だよ」として、それでもギアゴーストがなければ…という思いもあった。

 

殿村にも、津野にも、こんこんと説教される佃。「それに、買収ってのは怖いってもんです」と殿村は言う。あの帝国重工でさえ、三年前に買収したフェイスティング社の赤字の損失を補填するのに、土台が大きく揺らぐ事態になっていると。

 

裁判になれば、ギアゴーストはおしまいだろうと唐木田も言う。すると山崎が、「しかし、その裁判に負けなければいい」と言う。ヘビ野郎=中川弁護士が相手なのだから負けるに決まっていると言う。山崎は「うちはそのヘビ野郎に勝ったじゃないですか!」と返す。佃はひらめく。

 

「そうか…そうだな!ヘビには強敵マングースだ。うちのマングースに相談してみるか」

 

 

マングースの助言

さっそく佃と山崎、殿村で、会社の顧問弁護士・神谷修一(恵俊彰)の事務所を訪問。神谷が資料に目を通したところ、特許侵害の事実を覆すのは難しいとのこと。神谷の常套句「負ける裁判はやらない」ということだ。

 

しかし、「対抗手段がないわけではない」とも神谷は言う。その手段として、クロスライセンス契約を提案する。神谷は説明する。1つの製品に対して、実にさまざまな特許が入り乱れている。

 

今回はケーマシナリーの製品をギアゴーストが特許侵害していたが、その逆もありえる。つまり、ケーマシナリーがギアゴーストの製品を特許侵害している可能性が。

 

お互いに特許侵害している場合は争うのではなく、特許使用を出し合って賠償金を相殺し合う。これがクロスライセンス契約である。調べるのにはかなりの手間がかかるが、「やってみる価値はある」と神谷は言う。

 

佃はさっそくギアゴーストに教えようとするが、「待ってください」と神谷は言う。もし佃製作所がギアゴーストの出資者になれば、タダ同然で会社を手に入れられるかもしれないと。

 

まずはケーマシナリーがギアゴーストを特許侵害していないか、佃が独自で調べる。何か見つけたら、それを内緒にしてギアゴーストと交渉。15億円の損害賠償請求を佃が引き受けるので、買収して傘下に入らないかと提案。出資者が見つからないギアゴーストは、わらをもすがる思いで傘下に入るだろうと。

 

今度はケーマシナリーに、うちの傘下のギアゴーストの特許侵害してますよと伝え、交渉。クロスライセンス契約を結び、15億円を取り下げさせる。これなら佃製作所が15億円を支払わず、タダ同然でギアゴーストを手に入れることができる、という仕組み。

 

佃は、ギアゴーストには内緒でというのが気がかりだった。神谷は「これも立派なビジネスの戦略です」と主張。ただ、どうするかは佃側に任せるとした。

 

ビジネスチャンスは目の前に

話を会社に持ち帰ると、唐木田はすぐにやるべきだと主張。山崎も内緒にすることが気がかりだった。それでも唐木田は、ギアゴーストの顧問弁護士がクロスライセンス契約を提案できなかった落ち度だと主張。

 

また、殿村も会社が発展するかどうかは、「目の前にあるビジネスチャンスをつかめるかどうか」と言い、今回のことを「トランスミッションメーカーになるための大きなチャンス」とも言う。

 

唐木田の「逃す手はありません!」という言葉に、佃も複雑な気持ちを振り切り、「そうだな」と決断した。

 

その後、ケーマシナリーのトランスミッションを技術開発部の社員たちに調べさせることに。山崎の指示で、軽部真樹男(徳重聡)に作業の指揮を命じる。「はあ」と軽部はいつものように気のない返事をしている。

 

それでも、作業をしている立花洋介(竹内涼真)からサイズを測る方法を質問すれば、「スケッチ…難しい場合は投影機を使え」と的確な指示を出していた。ただ、ギアゴーストの知財が自社になることについて、「給料上がるんすかね?」とにやりと佃に不敵に笑ってみせる。

 

立花は複雑な表情だった。気づいた加納アキ(朝倉あき)が声をかける。自分たちもトランスミッションを開発していたのに、結局は別の会社のものを使うのかと、立花は複雑な思いだった。

 

娘のプレッシャー

帝国重工では、新型エンジンの燃焼実験が行われている。利菜も参加。従来の佃製バルブでは、数値が頭打ちだった。

 

佃製作所の進捗状況を聞かれ、「何とか頑張ってるみたいですけど…」と答える利菜。「頼むよ!受けた以上、できませんでしたじゃ困るんだよ!」といらだちをぶつけられていた。

 

トランスミッションへの愛

佃はボウリング場。トランスミッション投法を編み出したが、ボーリングが曲がりすぎてガーター。と、遠くのレーンから聞き覚えのある声が。そこには島津の姿があった。

 

どしゃぶりの雨だったため、佃は島津の古い車で送ってもらうことに。佃は「あれだけの技術をお一人で!」と作業で知り得たことを口走ってしまう。

 

「様子が変じゃありませんか?」と島津も何かに気づく。ぎくりとした佃だが、島津が「変」言っていたのは、車のエンジンの音だった

 

ガソリンスタンドに降りてエンジンを調べることに。島津は自分が子どもの頃の話をする。父親の影響で、機械いじりをするのが好きな子どもだったと。それは佃との共通点でもあった。

 

トランスミッションの魅力にはまったのだと、島津は語る。佃の場合はそれがエンジンだったと明かす。

 

「父がトランスミッションの整備をして、家族で楽しくドライブに行く。それが私のものづくりの原点なんです」

 

島津はうれしそうに語る。また、佃が作ったトランスミッションのバルブについても、「衝撃を受けた」と島津は言う。「何より、ユーザーの立場からものをつくられている!私の原点を思い出させてくれたんです」そう振り返る。

 

「快適で、斬新で、何より人の役に立つトランスミッションを作りたい!

 

それが私の、ギアゴーストの夢なんです!

 

「夢」島津の言葉を、ぽつりと佃が繰り返す。「はい!」島津は明るい表情で返事をした。修理したエンジンも良い音が鳴り、島津はその音に聞き惚れているような、うれしそうな表情をしていた。

 

ギア“ゴースト”の逆襲

佃は自宅に帰宅。利菜の姿もあった。食後、佃は利菜に「島津さんって知ってるか?」と尋ねる。「あの帝国重工の島津さん?」と利菜は食いつく。退社してはいるが、有名な技術者だった。

 

佃は優秀なら帝国重工にいた方が良いのでは、と思っていた。利菜は「優秀すぎたのよ」と言う。

 

島津は帝国重工の自動車開発部門にいた頃、斬新なアイディアを次々に生み出していた。しかし、アイディアが斬新であれば斬新であるほど、社内の人間は認めようとしなかった。今まで帝国重工が作ってきたものを全否定することになるからだった。

 

当時、島津はトランスミッションのプレゼンテーションをしたが、無下に扱われていた。「ユーザーのドライブフィーリングが格段に良くなる」と島津は熱弁したが、それは人それぞれの感覚で、現行でも十分に評価は得ていると

 

プレゼンの場もざわつく。島津は「それは身内の支持であって、世の中の支持ではありません」ときっぱりと言い切る。市場に出れば確実にわかると。しかし、島津の意見は無視されるだけだった。

 

その後、島津はトランスミッションとは全く関係のない、帝国重工の墓場と呼ばれている部署に飛ばされる。ちょうど同じ頃、機械事業部で斬新を企画を次々打ち上げていて伊丹が、人事異動で同じ部署に来た。

 

二人とも今とはまったく違い、何かにおびえているような雰囲気になっていた。帝国重工で大活躍した二人の最後は、存在感のない幽霊のような扱いだった。

 

「幽霊…ゴースト。そうか!ギアゴーストってのはそういうことか!」と佃は気づく。「幽霊のような扱いを受けていた二人のトランスミッションで勝負を賭けるって言う…」

 

そのとき、ギアゴーストの社内では、島津が一人でトランスミッションの部品と向き合っていた。「やっと島ちゃんの夢が形になったのになぁ」いつのまにか帰ってきていた伊丹が、言う。

 

「ごめん、私が見落としなんてミスするから…」島津は申し訳なさそうに詫びる。「島ちゃんのミスじゃないよ。俺たちは運が悪かった、それだけのことだ」ぽつりと伊丹が言う。

 

明くる日、佃はまた殿村、山崎、津野、唐木田を社長室に集めた。そして、「クロスライセンス契約のことなら、やっぱりギアゴーストに教えるべきじゃないか」と唐突に言い出した。

 

皆はもちろん困惑する。トランスミッションメーカーになることが、社長の夢ではないのかと。「ああそうだ、でもギアゴーストの夢はどうなる?」と佃は言う。

 

そして、ギアゴーストの分厚い特許資料を指しながら、「本当にすごい」と言う。構造や仕組みのことではない。「こんなトランスミッションがあったら面白い。もっと人の役に立ちたい。もっと便利な世の中にしたい」そんな思いが、ギアゴーストの夢がここに詰まってると佃は言う。

 

「あの人のトランスミッションは俺のロケットと一緒なんだ。何より大事な夢なんだよ!その夢を、こんな騙すようなマネしてかっさらっていいのか?

 

たしかにビジネスには戦略が必要だよ。けどな、こんなやり方フェアじゃねえだろ。これじゃああのヘビ野郎と一緒だよ!」

 

ばん!と佃はデスクを叩く。

 

「会社だって同じさ。損得以前に、相手のことを思いやる気持ちとか、尊敬の念を持つとか、そういうことが大事なんじゃないのか?人を想う気持ちってのが、俺たちのものづくりに現れてくるんじゃないのか?」

 

そして、伊丹のことも言う。伊丹が出資者を集めるのに苦労したのは、条件に社員全員の雇用を求めていたからだった。何より人を大事にする会社だと、佃は言う。

 

「うちにとってどれだけ大きなビジネスチャンスかはわかってる。でも、どうしてもできないんだよ!

 

伊丹さんの、島津さんの、夢を奪うことはできない!無理だ!

 

佃は表情を歪ませる。そして、姿勢を低くし、手を床に付く。「これは俺のワガママだ。すまん!」そう言って土下座する。

 

皆が止めるように立ち上がる。一瞬遅れて殿村が立ち上がり、「それでいいと思います」と言った。予想外の言葉に、佃も思わず「あ?」と言ってしまう。

 

「それでこそ社長ですよ」

 

そう言った殿村の言葉に、皆も同意した。また自分たちのことを商売下手とも言う。「うちの商売下手は専売特許みたいなものです」殿村が言うと、「いやあ、こればかりは誰も特許侵害してくんねえけどな」と佃が言い、皆で笑う。泣き笑いのような顔だった。

 

希望の光

佃と山崎は、ギアゴーストの会社へ。伊丹は慌ただしい様子で、連絡できていなかったことを詫びる。佃は事情を知っていることを明かし、話があると告げた。

 

島津と末長弁護士も同席し、伊丹にクロスライセンス契約のことを伝える佃。また佃製作所が手伝うことも提案した。あまりの厚意に「良いんですか?」と聞かれると、正直にタダ同然でギアゴーストを手に入れようとしたことを佃は言い、頭を下げる。そのお詫びにと、「改めて力にならせてください」と伝える。

 

末長は弁護士として本来は自分が提案すべきことだったが、時間的猶予もなく難しいだろうと思い、差し控えていたことを明かす。ただ、佃製作所の協力があるなら、可能ではある。ただ、可能性はとても低いとも言う。

 

伊丹は難しいことは承知した上で、「ようやく見えた希望の光です。出資先見つからない今、うちはこれにかけるしかない」と決心する。

 

やり方の違い

ギアゴーストの社員たちが、ケーマシナリーの特許侵害を調べるため、佃製作所に訪れていた。佃は島津を案内する。そこで佃は、ヤマタニから出資先として自分たちを勧められていたのではと尋ねる。

 

島津は「額が額なので」と理由を明かす。また、「知り合って間もないお願いするわけにはいかないと思いましたので」とも言う。また、きちんと報告できなかったことを謝罪もした。

 

作業場では、佃とギアゴーストの社員がたくさんいる。佃製作所の社員が手作業でサイズをはかっていると、ギアゴーストのエンジニア・柏田宏樹(馬場徹)がいらっとした様子で三次元測定機を使うようにと指摘。

 

立花がちゃんと測定できると反論するが、正確ではないと柏田は言う。さらに、最初の取り決め通り、島津の指示通りにしろとも。立花は不服そうだが受け入れた。

 

また、島津は様子見つつ、佃製作所の社員の方法を修正させる。立花は軽部が伝えたやり方と違い、時間がかかるといらだっていた。当人の軽部も面白くはなさそうにしている。

 

伊丹が様子を見に来て、島津が説明している。そこにぬっと軽部が近づく。にやけ顔で、「みんななんでこんなに張り切ってんだかぁ?」と言い出す。島津の顔を覗き込み、「ただで買収もできないなら、もううちには何のメリットもないだろ?」と挑発するように言って、出ていった。

 

予想外の出来事にぎょっとする島津。佃は島津とギアゴーストの社員たちに、軽部の非礼を詫びた。

 

大気圏突破へ

帝国重工では、引き続き燃焼試験が続いていた。水原も様子を見に来ていた。が、燃焼効率が上がらない。佃製バルブの進捗状況について利菜に尋ねるも、何も答えは出ない。社員全員が、利菜を責めるような目で見つめていた。

 

佃製作所では、その新型ロケット用バルブシステムの第8回 耐久テストが行われていた。バルブ開発メンバーと山崎、さらに佃も様子を見に来た。が、5000回の耐久には届かず、スタック(バルブが詰まること)してしまい、皆失望。遠くから島津が様子を見ている。

 

新型エンジンに会わせて、耐久性を高める必要がある。山崎は設計は良いとして、佃はあとは素材かと課題点を挙げる。が、山崎曰く国内外の大手メーカーの、ありとあらゆる素材を使ってもうまくいかなかったと言う。佃は打つ手がないかと懸念する。突破口はないか、データの解析を急ぐとのこと。

 

伊丹は佃にロケット事業の心配をする。「ロケットが飛ばなければ、我々の負けです」と佃は言う。「しかし、逃げるが勝ち、という言葉もありますよ」と伊丹は言う。巨大な壁に立ち向かい、身動きできないほどボロボロになっては元も子もないと。

 

「逃げるですか。どうやら私の性格はロケットと同じでして。一旦発射した以上、まっすぐにしか飛べないようです。大気圏を突破しないことには宇宙には行けませんから。どんな難問にも必ず答えがある。それが私の信念です

 

そんな佃に島津は「強い人ですね」と言う。そんな佃も困ったように、新しい素材について思いついてないと本音を明かす。島津は“素材”と聞いて、少し考えているような表情。

 

佃が去った後、島津は伊丹に言う。もし今回の件がうまくいかなかった場合、「佃さんに出資の件、お願いしてみたら?」と。

 

ヤマタニには、蔵田のもとにダイダロスの社長・重田登志行(古舘伊知郎)が訪れて、新型トラクターの製造が中止したことを聞く。蔵田は濁そうとするが、「訴訟絡み」と口を滑らせる。「もしかして…ケーマシナリーとか?」重田の考えは図星だった。

 

わかり合えない

夜、佃は島津と伊丹を車で会社に送り届ける。以前、島津に送ってもらったお礼だと言って。島津が、ロケットに役立つかもと、小さな町工場を紹介する。面白い素材を扱っていると。

 

そこへ、別の車がやってきた。ずっと張っていた様子。車の中にいたのは、にやり顔の中川。佃は思わず「ヘビ野郎」とつぶやく。詳しい要望を書面にしたと封筒を手渡し、夜逃げされたのかもとげらげらと笑う。

 

そこに佃が勢いよく出てきて、「伊丹さんたちはそんなことしませんよ!」と言う。中川も、もちろん佃の顔を忘れるはずがない。「あんた相変わらずだな!」佃は言う。

 

「世の中のために必死に頑張ってものを作っている人たちの努力の結晶を、法律の穴をぬって奪おうとして!」中川はケーマシナリーはあくまで被害者だと主張。佃も感情的な言葉になりながら反論。

 

「俺には、成長するライバル会社を意地悪く潰すようにしか見えませんがね。ケーマシナリーにも言ってやってくださいよ、技術で勝負したらどうかって!」

 

しかし中川は相手にせず、伊丹たちに期限日の午後1時までに返事するように告げて、去って行った。

 

伊丹も「悔しい」と言う。佃の言う通り技術力ならギアゴーストはどこにも負けない自信があると。「でも、今の世の中、それだけじゃ勝負できない」と伊丹は言うのだった。

 

田んぼを守るということは

殿村は、倒れた父・正弘(山本學)に変わって農作業を手伝うために、新潟県燕市にある実家に帰ってきた。そこで、高校時代の同級生で農家の稲本彰(岡田浩暉)と10年ぶりの再会を果たす。

 

稲本は農業法人を考えていることを、殿村に明かす。農家が生き残る方法だと。また、殿村が実家の田んぼを継ぐ予定はないと知り、「俺たちに…」と貸してもらうことを提案してきた。

 

殿村が父親にそのことを話す。少額だが賃料も入り、田んぼを守ることもできると。「悪い話じゃないと思うよ」とも言う。だが、正弘は「その話、断り!」ときっぱり。「俺が守ってきたもんがあいつらに守れるわけねえんだ!」とむしろ腹を立てていた。

 

さらに、田んぼは今年で終わりだとも宣言。「おめえには無理だ」とも。

 

ロケットがトランスミッションか

新型ロケット用バルブシステム 第9回 耐久テスト。ギリギリのところで、また失敗してしまう。すでにバルブ開発チームの社員たちは疲れ切っていた。山崎は佃への相談として、立花をバルブチームへ連れてくることを提案する。

 

その立花は、トランスミッションの進捗具合が芳しくなく、見かねて投影機を持ってきた。最初に指示していた軽部もにやりと笑っている。「さっさと終わらせるぞ」と軽部は言う。

 

ちょうどその時、山崎が軽部と立花を呼び出す。二人がいなくなった作業場で、ギアゴーストの柏田がいらだちながら投影機を見て、「勝手なことしやがって」とつぶやく。

 

山崎は、立花をバルブのチームに加えたいと言う。立花は乗り気だが、トランスミッションチームの軽部が「だーめ!」と拒否。自分たちの作業もギリギリだと。立花はうちで一番優先すべきはバルブだと言うが…

 

軽部は佃を見つけると、「どちらか一つにしていたけませんか?」と言う。「ロケットなのか、トランスミッションなのか」と。山崎が場を収め、立花は今まで通りの作業を進めることに。軽部は佃をにらみつけるように見て、出ていった。

 

もう一踏ん張り

社長室にて佃と山崎が二人。大福を食べながらしばし休憩。佃は軽部の言葉を「たしかにその通りだな」と言う。ロケットもトランスミッションも、どちらの作業もギリギリだった。

 

ロケットに夢を抱く佃だが、トランスミッションも「知れば知るほど奥が深い」と言う。高性能なエンジンだとしても、作業性能で重要なのはトランスミッション。より人が気持ちいいという感覚に寄り添うため、ユーザーへの意識がエンジンよりも必要だと。

 

そのことを「つかみ所のない気の遠くなるような作業」だと感じながらも、島津が本当に楽しそうに話していたと、思い出す。島津は誰にも負けないくらいトランスミッション愛してるのだと、一つのことを好きになれる「才能だ」と佃は言う。

 

そんな島津さんのためにもと、お互いもう一踏ん張りしようと、佃と山崎は奮起し合う。

 

真のエンジニアとは

立花は投影機を使って部品の測定をするも、特許侵害しているものは見つからない。立花の作業が終わった部品を、もう一度柏田が三次元測定機で調べている。

 

それに気づいた立花が、作業が終わった部品だと指摘。しかし、柏田は作業手順が違うからもう一度調べていると言うだけ。立花も検証自体はちゃんとやっていると食い下がる。

 

いらだった柏田は「さっさと終わらせようと!適当に作業されているように思いましたので!」と怒鳴る。危険を察したように加納が部屋から出て行く。「みなさんにとっては他人事かもしれませんが、この作業にはうちの社運がかかってるんですよ!」と柏田は言う。

 

伊丹と島津も緊張した面持ちで見ている。加納が佃を呼んできた。柏田が「たった一つの見落としも許されないんだよ!」と言うと、立花もいらだちを見せ、「見落としって言いました?今?じゃあそちらはどうなんですか?」と詰め寄る。

 

「特許申請の際に見落としがあったからこうなってるんでしょ?うちはね、おたくの尻ぬぐいをしてるんですよ!」あまりの言い分にさすがに佃も「立花!」と止める。それでも立花は佃製作所にとって最も優先すべきロケットに人材をさけないとして、「もっと効率良くやれよ!」と柏田に言う。

 

柏田は、自分たちギアゴーストが迷惑なのだろうと言う。「そうですよねえ?」と待ってましたとばかりに、煽るように言ったのは軽部。「出ていったもらった方がいいんじゃないですかあ?」という軽部に佃が叱る。一旦休憩となった。

 

「仕事は最後まで全うしろ」と佃は軽部に言うも、「は~い」と気のない返事をされるだけ。この状況に見かねた伊丹が佃を呼び出す。

 

一方、島津は何かに気づいた様子で投影機を見る。立花に、どうして投影機を使ったのかと聞く。立花は、部品が小さく形状も複雑なので、投影機を使って技術者の感覚で測定するようにと、軽部から指示されたと説明する。

 

伊丹に呼び出された佃は社員の非礼を詫びる。だが、伊丹は「彼の言う通り」と言った。自分たちが迷惑をかけていることを受け、「ここまでで結構です。あとの作業は我々だけで」と言う。ロケットも大変なのに迷惑をかけるわけにはいかないと。佃はそんなことはないと止めようとするが…

 

そこに島津が「ちょっとよろしいでしょうか?」とやってくる。投影機での測定もパーツによっては効果的で効率が良く、ギアゴーストの作業とミックスして作業を分類しませんか、と島津は提案。柏田は「そんな…」と言うが、島津が「私が決めたの」ときっぱりと言うと聞き入れる。

 

島津は投影機での測定を「私にはなかった発想」と認め、「エンジンを手がけてきた佃さんならではのアプローチです」とも言った。そして 、軽部を見ながら「素晴らしい発想です」と言う。軽部は驚いたように言葉を失ってしまう。島津は微笑んだが、軽部は目をそらしてしまった。

 

作業時間も短縮できるだろうとのことで、佃も「やってみましょう!」と声をかけ、伊丹にも「頑張ってみましょうよ!」と言う。伊丹もうなずいた。皆の士気も高まる。島津は皆に新しい手順の説明をする。

 

そんな島津を、軽部と立花が少し遠くから見ている。「立派な方ですね」近くにいた加納がぽつりと言う。「会社の立場だとか流儀は関係ない。良いものは良いと思える純粋な気持ちを持っている。あれが本当のエンジニアの姿ですよね」

 

バルブの新素材

会社には殿村が戻ってきて、佃はトランスミッションについて報告。また殿村も実家の田んぼについて話す。友人に貸し出すのも悪くはないと思ったが、父親としては他人に預けると別物になってしまうのだろうと、理解しようともしていた。

 

また、きっと正弘は「まだできるんじゃないか」と思っているのだろうとも殿村は言う。人間の代わりに機械が農作業をしてくれたら…そんな思いを語る。

 

そこに騒がしく山崎とバルブ開発チームの面々がやってきた。「やりました!」とデータを見せる。佃も「なんじゃこりゃ!」と驚く。バルブに適性の新素材が見つかったのだった。それは、島津が紹介してくれた会社の素材だった。帝国重工と相性も良く、コストも2割安くなる。あともうひといき。

 

山崎はこんな素材を教えてくれたことに、島津への感謝を抱いていた。佃は、島津が長い間帝国重工で一人で闘ってきたことから、助けてくれることと夢を思うことを大事にしてきたのだろうと言う。だから、今度は自分たちが力を貸そうとも。

 

そして、バルブの第10回耐久テスト。何度も何度も挫折してきた5000回をついに突破した。成功!開発部の社員たちだけでなく、佃も営業部の社員も、みんなで喜んだ。

 

そして、水原にも連絡が入る。話を聞いた帝国重工の社員たちも歓喜に沸く。水原は自室で、一人でこっそりと跳びはねて喜んでいた。

 

トランスミッションの作業場にも、ロケットの新バルブ開発が成功したことを伝える。社員たち、そしてギアゴーストの社員達も喜び、盛り上がる。「大気圏、突破しましたね」島津は佃に言う。「みんなで手伝わせてください!」と、ロケットチームからの手助けも申し出る佃。「遠慮なくお願いします!」と伊丹も返事をした。

 

いがみあっていた立花と柏田も、力強く握手をした。

 

母の言葉

利菜は、佃と離婚した母・和泉沙耶(真矢ミキ)と居酒屋で会っていた。利菜は実家の佃製作所と勤め先の帝国重工の板挟みにあっており、沙耶はそんな娘を案じていた。「あなたは本当に頑張った。自慢の娘よ」と称えると、利菜も笑顔を見せる。

 

「次の燃焼試験、絶対成功させるから!」そんな娘の力強い言葉に、「でも、ロケットは飛んで見るまでわからない」と沙耶はアドバイス。特に今の帝国重工なら不安もあるだろうとの考えも示した。それでも利菜はやる気に満ち溢れていた。

 

完全な一致

佃社員総出でトランスミッションの特許侵害を調べていたのだが、残り1つ。時間は間に合いそうだが、あとは特許が出るかどうか。

 

そして、回答期限日の朝。最後のトランスミッションもほぼ収穫なし。最後に立花が調べているパーツのみとなった。と、転がったパーツが、床に落ちて高い金属音がする。

 

立花は何かに気づいた様子で、そのパーツをしきりに見て、中からとあるパーツを取り出す。立花の変化に気づき、佃が「どうした?」と声をかける。立花は答えず、今度はT2のトランスミッションから、指先ほどの小さな部品を取り出し、じっと見る。

 

立花がやっと口を開く。「こちらはT2のパペットリリーフです。この特殊な形状、島津さんの特許ですよね?」と確認。少し折れ曲がったような特殊な形をしている。島津はうなずく。

 

そしてと、最初に手に取った部品を取り出す。それはケーマシナリーの大型トラック用のトランスミッションのパペットリリーフ。T2のパペットリリーフよりも大きい。しかし、見比べてみると大きさは違うが形状がそっくりだった。ケーマシナリー製品の販売はT2の1年後。

 

佃の指示により、写真撮って2つを重ね合わせてみることに。大きさをそろえて1つのパーツを比べてみると、大きさは違うが、寸分違わず同じ形状で合致した。

 

「完璧なパクリだぁ。特許侵害だぁ!」軽部の声に、社員達は盛り上がる。佃はまだ喜ぶのは早いとして、島津には特許の資料を確認してもらい、立花や柏田にはパーツの素材を調べさせる。

 

結果、ケーマシナリーの素材は、基本的には特殊な熱処理をされた鉄だが、一部はチタンだと発覚。そう聞いた瞬間、島津の顔に失望の色が浮かぶ。島津の特許では形状が全く同じでも、パーツの数や素材が違えば同じと見なされないとされていた。そこまで特許でカバーし切れていなかったと。

 

つまり、特許侵害にはならない。そう結論づけられると、部屋は失望に包まれる。

 

ギアゴーストの社員たちが、肩を落として帰って行く。代表して伊丹が、「佃製作所のみなさん、我々に力を貸してくださって本当にありがとうございました!」と頭を下げる。そして、社員全員が深く頭を下げる。

 

また伊丹は、佃にトラクターバルブの件を再度謝罪。「できる限りのことをします」というが、あまりにも追い詰められていた。島津も何も言えず。とぼとぼと、ギアゴーストの社員たちが帰る中、佃はもどかしそうに、それでも何もできずにいた。

 

ジ・エンド

その頃、ケーマシナリーの神田川は上機嫌で電話中。相手は弁護士の中川。今日の午後1時が期限となっているギアゴーストの件について。中川は、15億円など払う会社はないとして、「ギアゴーストはなすすべなし。ジ・エンドでございまする」とヘビのような顔でケタケタと笑う。

 

寂しさ

佃製作所では、作業の片付けが行われる。立花が「いなくなったらいなくなったで寂しいな」と言うと、加納は「あれだけやりあっといていなくなったら寂しいって」と苦笑。「でもそうですね」とうなずいた。

 

そんな様子を見ていた佃。山崎に声をかける。「殿たちを呼んでくれ」と。

 

会社として

社長室に殿村、山崎、津野、唐木田のほかに、江原と経理部係長の迫田滋(今野浩喜)も呼び出された。力を尽くしてギアゴーストに協力したが、きっともう終わりだろうと皆が思っていた。

 

「その15億円、うちが払えないかな?」

 

と佃は言い出した。殿村は耳を疑ったように「なんですって?」と返す。

 

「俺はギアゴーストに出資したい」

 

と佃は意思を示す。あまりの大金に全員が引き留める。将来のための蓄えとも諭されるが、佃は「将来ってなんだ?」と言う。会社の主力製品は時代に取り残され、ロケット事業も撤退するかもしれないのにと。

 

だとしても15億円は会社のリスクが高すぎると殿村は止める。徹底的に会社を調べ上げる大手のヤマタニが断ったのだから、もっと小さいうちなんかでは無理だと。それに皆も次々に同意する。佃は思いを語る。

 

「たしかにそうかもしれない。けどな、無理をしてでも掴まなきゃ鳴らないときがあるんじゃないのか?

俺は、リバースエンジニアリングで何も出てこなかったら、ギアゴーストを諦めるつもりだった。俺にとっては何よりもエンジンが一番で、トランスミッションはまだどこかでそこには届いてなかった。

けどな、今はそうじゃない。ギアゴーストのこの技術に惚れたんだ!あの人たちに惚れたんだ!だからこの人たちが築き上げてきたこの技術を何とかして守りたいと思った。この人たちと一緒に働きたいと思った。

でなきゃ15億円なんて金払えるか!

 

皆も真剣な表情で聞いている。

 

「いいか、かつて産業革命が起きたとき、世の中から職人はいなくなるって言われたよな。でも、そうはならなかった。むしろ、それ以前より職人の技術は格段に伸びた。なぜだかわかるか?

そりゃあネジ一本、ボルト一個はただの小さな部品に過ぎないかもしれない。でもな、職人にとってそれは自分のと魂をプライドかけて作った、世界でたった一つの宝なんだよ。作ることが好きで好きでたまらない連中が、もっといいものを作りたい、その夢と情熱が、誰にも負けない技術を生み出したんだ!

ギアゴーストにはその情熱がある。職人としての物作りの情熱がな。あんな素晴らしい会社を見殺しにしてしまっていいのか?彼等の素晴らしい創意と工夫を見捨てちまっていいのか?

あんなトランスミッション、ケーマシナリーには絶対作れない。だから連中は汚い手を使ってギアゴーストを葬り去ろうとしてるんだ。特許侵害だと?損害賠償だと?ふざけるな!同じ技術者として、あの技術を、夢を、絶対に見捨てちゃいけないんだ!

たしかにうちのような町工場がよそ様の会社を買うなんて、身の程知らずもいいところだ。大馬鹿かもしれないよ。けどな、時代の先を行かなきゃ、いずれ時代に取り残される。世の中は変わるんだ!だからその前に俺たちも変わらなきゃいけないんだよ

これは無謀な挑戦かもしれない。でも、その挑戦があるからこそ未来は作られる。夢は形にできる。だからどうか、どうかみんなの力を貸してほしい!」

 

そう言って、佃は皆に頭を下げた。

 

終わりの始まり

ギアゴーストでは伊丹と島津が一人。じっと考えていた伊丹が立ち上がる。そして宣言した。

 

「ギアゴーストは…これで終わりだ」

 

と、そこに佃が来た。殿村と弁護士の神谷を連れて。その5人で話し合い。

 

佃はまだ二人の中に留めておいてほしいとして、「弊社をギアゴーストさんを全力で支援させていただく方向でお考えいただけませんか」と伝えた。殿村も「これは弊社の総意です」と続けた。

 

驚いて言葉の出ない伊丹と島津。神谷が弁護士として説明する。今の佃の言葉で、ギアゴーストへの買収意向の表明とすると。伊丹と島津は真剣に聞いている。

 

「御社がこの話をお受けいただけるのなら、佃製作所は御社をグループの一員として迎え、今後予想しうる損害賠償等の問題において、当事者として誠実に退所させていただくことになります」

 

神谷の言葉を聞いて、島津はぼろぼろと涙こぼす。「佃さん…」伊丹も胸が詰まるような思いだった。佃は笑顔を見せて、「伊丹さん、島津さん、一緒に頑張りましょう!」と声をかける。

 

「ありがとうございます!」伊丹は頭を下げる。佃は満足そうにうれしそうに笑っていた。

 

宣戦布告

当日午後1時。ケーマシナリー側の中川は、伊丹に結論を聞かせろと言ってくる。伊丹が「もう一度確認したいのですが…」と言うが、それを差し置いて弁護士の末長が金は用意できなかったと説明する。また猶予をいただけないかとも。

 

「払えもしないのに、猶予なんて通用しないんだよ!」ドン!と中川は机を叩く。さながら借金の取り立てのような勢い。末長は青ざめている。

 

「いえ、必要ならお支払いします」

 

伊丹はきっぱりと言った。第三者をまじえて15億円という金額が正当であるかを判断できればお支払いすると。

 

予想外の返事に中川は焦る。なぜ資金調達ができたのかと。「社内のことですので、ここで詳しくお話しすることはありません」と伊丹はさらりと述べる。

 

「以前から、弊社の支払い厳守についてお気にされていたようだったので、その心配はご無用だということです。こちらからの返答は以上です」

 

まっすぐな目で伊丹は言い放つ。

 

裏切り者は誰だ

佃製作所では、皆がギアゴーストを買収することを前向きに受け止めていた。殿村は「すごい畑を手に入れる」と言い、佃は「何が実るか楽しみだな!」と意気揚々。

 

一方でケーマシナリーの神田川はいらだちを隠せない。また赤くおどろおどろしい店で中川も伴い密談。中川は「そう簡単に助けられるわけがない」として、「ギアゴーストには確実にに死んでもらいます」とはっきりと言う。

 

「ですよね?」

 

中川は目の前にいる男性に確認するように酒をつぐ。その男はー。

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と言う話でした。全然顔が見えなかったの!あー、あれは誰だ!というわけでかなり長くなってしまいましたので、感想は次記事で書きます。

 

 

 

 

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