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西郷どん 第2話「立派なお侍」ネタバレ まだまだやっせんぼ

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「この大河は面白いぞ!」と言いたいaoikaraです。王道ですね、先週の話でもそう書きましたけれど。視聴率?気にするな!今の時代だったら全然良い方なのですから!今のところは良い作品です。

 

というわけで今回のテーマは…

 

西郷どん 第2話「立派なお侍」ネタバレ

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼感想記事はこちら

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▼西郷どん 第1話「薩摩のやっせんぼ」記事はこちら

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第2話「立派なお侍」あらすじ・ネタバレはこちら

おおらかでまっすぐな二才

薩摩の下級武士の家で、おおらかでまっすぐに育った西郷小吉(渡邉蒼)。島津斉彬(渡辺謙)と約束を交わしてから6年後、18になり吉之助(鈴木亮平)という名に変わり、藩の年貢の管理などをする郡方書役助(こうりかたかきやくたすけ)という役職に就いていた。

 

今年の米の様子を見ると、あまり実っていない。上納するのが難しいと、農民たちは吉之助に助けを求める。「下っ端には決めらん!」と吉之助は上司の井之上(おかやまはじめ)の方を見るが、彼は別の農民からこっそり賄賂を受け取っている。

 

「助けてたもんせ!」

 

という声のもとを吉之助が見ると、まだ子供のおなごが連れ去られそうになっている。どうやら借金取りに身を引き渡されてしまったようだ。

 

吉之助は「何しちょっとか!」と必死で止める。「わいたちだって手ぶらで帰るわけにはいかんど!」と言う借金取りに対して、吉之助は自分の禄を全て渡す。しかし、はした金だと突っ返されてしまう。

 

すると吉之助は、井之上が先ほど受け取っていた賄賂を奪い取り、借金取りに渡す。全額には足りなかったが、娘が連れ去られることはなくなった。

 

井之上は突然の出来事に怒りも感じながら驚いているが、吉之助は怒りに気がつくようすもなく、まっすぐに「ありがとさいもした!」と感謝するのだった。

 

家族が待つ家へ

禄を全て渡してしまい、申し訳が立たない吉之助は、なんとか川でうなぎを捕まえようとする。しかし、失敗。

 

手ぶらで家に帰ることに。西郷家は三男の従道が生まれて十人の大家族となったが、家は貧乏で父・吉兵衛(風間杜夫)と吉之助の禄だけで食べていくのは厳しい。そのため別の仕事もしていた。

 

吉之助はこそこそと帰るが、次男の吉二郎(渡部豪太)に見つかってしまい、気まずそうな表情を見せる。小さい妹や弟たちはうなぎを期待しているが、取れなかったと正直に伝える。

 

さらに母の満佐(松坂慶子)や祖母のきみ(水野久美)から手当を求められるが、農民の娘が借金取りに連れられそうになったので「渡してしもいもした…」と明かし、みな落胆。満佐は思わず「また人助け…」とつぶやく。

 

吉兵衛は怒って吉之助に面と向かい、「ばかたりがぁ!」とブチギレ。小さい妹や弟が腹を空かして待っているのにと叱り飛ばす。思わず吉之助につかみかかり、家族みんなで止めるはめに。

 

友人の出世

 「親子ゲンカの最中なら、出直してた方がよかごわすか?」

 

と、西郷家に声をかける紋付き袴姿の男が一人。きみはその出で立ちに目をやり、見惚れて「よか二才(青年)じゃあ」とうっとり。それは吉之助の幼馴染みの大久保正助(正助)だった。みんなが正助に注目してケンカも中断。

 

「お城がお召しがあって、いよいよ記録所書役助をば承ったことなりもした!」

 

と力強くうれしそうに話す正助。吉之助は正助の手を取り、「そいはよかったがーおめでとう!」と友人の出世に心から喜ぶ。

 

吉兵衛も下加治屋町一の秀才だと正助を称えて、立派な紋付き袴姿を褒める。一方で、自分の息子はみすぼらしい着物に泥だらけという出で立ちに嘆く。民の役に立ちたいという吉之助に対して、「手当を持って帰らんか!」という吉兵衛の一言で、けんかは収束。

 

反りの合わない親子

一方、薩摩藩主の島津斉興(鹿賀丈史)は江戸から斉彬を呼んでいた。斉彬を前に、書状を見た斉興は「なんじゃこれは!」といきなり憤慨。斉彬は「近々大がかりな大砲の調練を致すつもりでございます」と説明。参加藩士は2000人にも及ぶと言う。

 

薩摩藩家老の調所広郷(竜雷太)は「とんでもない」と斉彬の意見をバッサリと切る。莫大な金がかかるので、また財政が火の車になると。斉興も同意し、先々代からの借金返済の目処を立たせてくれた調所を非常に評価している。

 

斉彬は調所の耳元で借金を返しただけでなく、一部を懐に入れたのではと尋ねる。「ちょっと貸してくれんか」とくだけた調子で斉彬は尋ねるが、調所は素知らぬ顔。

 

斉彬は立ち上がり、外を見て「エゲレスの軍艦が!」と言い出す。同席している重臣の赤山靱負(沢村一樹)にも見せるが、何も見えないので赤山は戸惑う。斉彬は「ちごうた、どうやら桜島が呆れているようじゃ」と言うが、斉興も調所も相手にすることはなかった。

 

 農民の現状

吉之助は借金取りから助けた娘・ふき(柿原りんか)と、父親の平六(鈴木拓)の家を訪ねる。小さく、狭く、おんぼろの家だった。

 

平六は女房のタミ(俵野枝)が病気で年貢も払えないと嘆いている。ふきは母親の看病をしながら、吉之助を借金取りから追っ払ってくれた「立派なお侍」とうれしそうに紹介する。

 

ふきは感謝し、吉之助が出してくれた金を必ず返すと約束する。ご奉公に行って、お給金をもらっても良いのだとまで言う。

 

吉之助はお腹が空いているだろうと、白い米の入ったおにぎりを手渡す。弟の一平(生駒星汰)は喜んでかぶりつく。初めて白い米を食べた一平は、そのおいしさに感動していた。そんな様子を見て、吉之助は何も言えず。

 

ふきと平六は申し訳なさそうに遠慮している。吉之助が食べるように促し、ふきもおにぎりを食べるのだった。

 

若き薩摩藩士たち

時は過ぎて夜、正助の就任祝いがされることになり、大勢の人が集まっていた。正助の父・次右衛門(平田満)が話をしていると、吉兵衛が「話が長くてつまらん!」と言いつつも、正助の就任を大いに褒める。吉之助も同席してうれしそうだった。

 

正助は恐れ多い役目に胃が痛くなっていた。大人になった有村俊斎(高橋光臣)は正助のひ弱さをからかいつつも、頭の良さを認めている。

 

赤山もやってきて、尾頭付きの大きな鯛を持ってきてくれてみな大喜び。赤山の後ろには、見慣れぬ若い女性もいる。みんなが誰かと思案していると、赤山が「一緒に延暦寺まで走ったのを忘れたとか?」と言う。

 

するとみんな足の速かった少女のことを思い出し、吉之助が「糸どんか?」と尋ねる。吉之助に気づいてもらった糸(黒木華)はにっこりと褒める。

 

今は赤山のところで学問がしたいと下働きをしているらしい。おなごのくせにと言い出す人もいて、正助が「ご立派なこと」と主張。するとお調子のりの俊斎が「惚れたな」とからかう。正助は否定しつつも、その目は糸を見つめている。しかし、糸が見ているのは吉之助だった。

 

鯛が焼けて酒も回るころ、大山格之助(北村有起哉)が吉之助に、次に禄が入ったら家族のために使えと言われる。「百姓に同情しちょる場合かぁ?」と言うのだ。

 

しかし、吉之助は自分たちよりも貧しい人がいると言い、「借金を肩に売られる娘を放っちょおけるか?」と尋ねる。ずっと食うや食わずで、思い年貢を払っている民がいると。「このままで良かか?」と嘆く。

 

赤山が「おまえはどげんしたか?」と聞く。しかし、知識のない吉之助は「わかりもはん」としか答えられない。「じゃっとん…」そう言って吉之助が思うのは、斉彬の言葉だった。

 

「これからはか弱き者の声を聞き、民のために尽くせる者こそが真の強い侍となる。おまえはそういう侍となれば良い」

 

吉之助は斉彬が藩主になってさえくれればと考えていた。村田新八(堀井新太)が、藩主は久光(青木崇高)を次の藩主に望んでいるらしいと言う。「そいなら、わいらが斉彬さまを担いで…」

 

「甘か」

 

鋭く言ったのは正助だった。「吉之助さあは考えが甘か」と。「おいも斉彬様を渇望しちょっが」と言いつつ、藩主の斉興は500万両もの借金を返済した家老の調所広郷を重んじていて、そのご意向は絶大だと言う。

 

「そん調所様を切って、斉彬様を担ぐのは危うすぎっぞ」と真面目に返すのだった。大山は「殿は調所のいいなり」と言い、俊斎は「おそばめのお由羅様にものう」とふざける。正助は「俺は吉之助さあと真面目に話しとう!」と諫める。

 

女のいいなりになっている殿の気持ちがわからないと言い出したのは有馬新七(増田修一朗)。俊斎が「それは女を知らないから」とからかって、新七が怒ってケンカに。掴み合いになっているうちに、焼けた鯛が外に出て落ちてしまった。

 

それを見ていた糸が、

 

「食べ物を粗末にする人間が、お国の将来を語っちおこがましか!」

 

と叱りつける。誰も言い返せず、しゅんとするだけだった。

 

亀裂は明らかに

城では、斉興が怒っていた。薩摩の沿岸の報告書について不備があったのだ。斉彬が幕府の老中がたに掛け合うと約束する。それでも異国の脅威を語ろうとする斉彬に対して、斉興は「幕府の手先が!」と罵倒して何も聞かない。

 

側室の由羅(小柳ルミ子)は斉彬のような人間に藩主になってほしくないと言う。そして、由羅との子・久光を跡継ぎにと斉興は宣言する。当の久光は困惑。斉彬は立ち去る。

 

赤山が追いかけてきて、斉彬は江戸へ経つと明かす。「薩摩になくてはならぬ人」と赤山が止める。斉彬は、幕府が薩摩の琉球の扱い・密貿易など危ういことに薄々気づいていると話す。父・斉興にはその責めを負ってもらうと。

 

「次にこの地を踏むときには、必ず藩主として戻ってくる。それまでの辛抱じゃ」

 

と言って赤山の肩をぽんと叩く。挑戦的な笑顔をしている斉彬。赤山も不安になりながら、頼りになる姿を見て笑顔になり「はっ!」と答える。

 

嘆き悲しみ

薩摩藩の年貢の取り立ては厳しく、また不正や賄賂なども横行していた。ふきと平六親子が年貢を納めるときも、升からあふれた米は全て捨ててしまい、適当な管理をしている。

 

吉之助は憤慨して、落ちた米も戻すようにと言うが、役人は不浄な米を献上するわけにはいかないと言うだけ。ふきは悲しげな目で呆然としている。

 

吉之助は今年は天気も芳しくなく、これでは農民の借金が膨らむだけだと力説する。しかし、上司の井之上は「そげんがどうした?」と答えるだけ。「定免法で決まっとう」と法を振りかざす。「じゃっとん!」吉之助には抵抗するだけの力はなかった。

 

役人はふきにご奉公して借金を返すようにと声をかける。ふきはたまらず、走り去ってしまう。必死に吉之助が追いかける。

 

ふきは田んぼにしゃがみ込み、遠い目をしていた。「行きたくなか…」と小さく言い、

 

「本当はどこにも行きたくなか!」

 

と大きな声で言う。吉之助はそんなふきを悔しそうな表情で見ることしかできなかった。

 

思いを直接

吉之助は怒りを胸に城に来ていた。ずかずかと入ってきて、正助に止められる。調所に直談判すると言い出すのだ。正助が言うように立派な方なら話を聞いてくれるだろうと。

 

吉之助は調所と会うことが叶う。一定の年貢を納める定免法ではなく、収穫高に応じて徴収する検見取に変えてほしいと吉之助は懇願する。

 

調所は無用な手間暇がかかり、賄賂も横行して、かえって農民を苦しめると受け入れない。吉之助は「今でも不正はおいちょいもす!」と怯まない。部下が無礼者だと激高するが、それでも吉之助は話を止めない。

 

「じゃっとんこんままでは、百姓が食うや食わずで死んでしまいもす!百姓が死んだら、薩摩そのもんがなくなりもす!どうかお聞き届けやったもんせ。お願いございもす!」

 

そう力説して頭を下げる。調所は見下すように吉之助を見て、毎年似たようなやつが来ると言う。「そげん言うなら教えてやろう」。多少の不浄金が回るとしても、年貢の取り立てがうまくいくなら、それもお家のためと図よは言ってのける。「薩摩の家の政を守るための忠義」だと。しかし、吉之助はまだ話を止めない。

 

「民百姓はお殿様からのお預かりものではごあはんか。薩摩の民は、殿様の大切な子供でごわす。我らは、その民百姓を大切に守らにゃなりもはん!

 

おいは、そいが民の上に立つもんの忠義じゃち思いもす!」

 

まっすぐな目で、力強い口調で、吉之助はそう言ってのける。調所は半笑いして、「おぬしなかなか言うのう」と返す。険しい表情になり、「そこまで申すならやってみよ!」と検見取を命じる。吉之助は大いに感謝し、全ての田で丹念に坪狩りすることになった。

 

吉之助がいなくなってから、部下が調所に良いのかと尋ねる。「捨て置け」吐き捨てるように調所が言う。「うまくいくはずがなか」と余裕の表情を見せる。

 

少女の笑顔

吉之助は手伝いにと糸をつれて田へ。糸は男女が一緒にいるのはと人目も気にするがどこかうれしそうだが、吉之助はそんな様子にも気づかず無我夢中で田へ向かう。

 

吉之助は平六を見つけて、検見取になったことを伝える。年貢が楽になるだろうとうれしそうに言いながら。なぜか平六は浮かない表情を見せる。吉之助は気づかない。

 

吉之助はふきにも伝える。久しぶりにふきは笑顔に。糸はふきに自分の家で働けるように父に頼んでみると伝えて、ふきも一生懸命働くとうれしそうに答える。母のタミが「立派なお侍さあ、会えて良かったなぁ」と声をかける。

 

うれしそうなふき。そんなふきを見て満面の笑みを浮かべる吉之助。そんな吉之助を見て笑顔になる糸だった。

 

吉之助は苦しむ百姓を救いたい一心で、清く正しく改めることが大切だと思っていた。しかし…

 

期待とは裏腹に

農民たちは検見取を始めた吉之助に困惑していた。「バレた」のではないかと平六やほかの農民がささやき合っている。

 

吉之助は、田の奥に見える林で目印のようなものを見つける。それに従って、どんどん奥へ。焦る農民たちが吉之助の後を追う。

 

吉之助がたどり着いた先には、広い広い田畑が広がっていた。しかし、地図を見るとここに田はないはずとなっている。追いついた農民たちにどういうことかと尋ねる。「隠し田」と答える農民。

 

検見取になるとこの田も年貢として納めなければならない。それは困ると、農民たちは検見取をやめてほしいと懇願する。吉之助は困ってしまった。

 

迷える男が助けを求めるのは

夜になり、吉之助は一人帰る。農民を救いたいが、わかったことを見逃すわけにもいかないと悩んでいた。

 

吉之助はその足で赤山邸へ。正助や俊斎ら吉之助の幼馴染みもいて、検見取がうまくいったのかと聞かれる。うまく答えられない吉之助。

 

正助はだから余計なことをするなと言ったと話し出す。城に務めるようになって藩の懐事情がわかったと。今何かしでかせば薩摩の財政が達崩れてしまうと。「百姓も苦しかども、お家が潰れたら全てが虚しくなる」と吉之助を止めようとする。

 

吉之助は何か思いついたかのように赤山のもとへ素早く駆け寄り、

 

「赤山先生、斉彬様にお会いしたかでごわす!」

 

と願い出る。正助が無理だと止める。坊主の俊斎は「吉之助さあは子供のこんから斉彬様びいきじゃってなぁ」とからかっている。吉之助は聞きもせず「百姓たちの苦しみをお伝えしたか!」と訴える。

 

赤山は「おはん、そこまで百姓たちんことを思っちょったか?」と驚きながら聞く。「民を救いっちことが薩摩武士の本懐と心得っちょりもす」まっすぐに答える。

 

そんな吉之助の言葉に心を動かされたか、赤山は「言うちゃならんことじゃが」と前置きした上で、斉彬が明朝に江戸へたつことを教える。その前に、吉之助が泥にまみれて百姓の身になって集めた意見をお届けしろ、と命じられる。

 

思いをのせて

吉之助は自分の家に戻り、子供の頃に斉彬からもらった「Cangoxina」と書かれた紙を見つめる。最後に斉彬に会ったとき、

 

「おまえがもっと強い男になっていたらまた会おう。強くなれ!」

 

と約束したことを思い出す。涙ぐんで意気込み、大事そうに紙をたたむ。そして、吉之助は筆を走らせる。

 

「このままにては早晩百姓ともことごとく根絶は必定に候。日々のことにも事欠き候て、いかに出世に働きそうらえども、重き年貢納めることあたわず候。その故に、娘を売り候者もこれあり候。田畑を捨て、逃散する百姓もあまたあり候」

 

早朝。百姓の身になって書いた意見書を持ち、吉之助は清々しい思いで出立する。

 

信じる理由

吉之助が斉彬に会いに行こうとする道中、正助が険しい顔をして待ち伏せていた。斉彬に吉之助の思いが届く保証があるのかと、調所からお咎めを受けるかもしれないと心配しながら忠告しにきたのだった。

 

「おいは、正助が知らんときに一度、斉彬様に会いちょう」吉之助は誰にも明かしていなかった斉彬と偶然会ったことを話し出す。自分が刀で肩を切られて、もう二度と刀を持てなくなってしまったときに。

 

「そんとき、死んではならんゆうてくだそうた。また会おう、ゆいもした。あん御方がおらんければ、おいはもうとっくに死んじょった。じゃっとん、あん御方は苦しんじょる民を思うてくれるち」

 

そして、吉之助はまっすぐな目で正助を見つめ、笑顔で

 

「おいは斉彬様を信じちょう」

 

と言い切り、一人で向かう。

 

その頃、斉彬は江戸に向けてたち、赤山が途中までとお供をしていた。

 

道を阻む者

一方、糸がふきの家に行き、頭を下げて謝っていた。糸の家にも人を雇う余裕がなく、ふきを働かせることができなくなってしまったのだ。

 

ふきは母の看病をしながら、落胆の表情を見せる。それでもすぐ「わかりもした」と受け入れる。糸は家から盗んできたという米を渡す。ふきははばかる気持ちもありながらも、それを受け取る。

 

と、また借金取りがやってきて、ふきが連れ去られてしまう。糸は戸惑い…

 

そんなことを何も知らない吉之助は、希望に満ち溢れた顔で斉彬に会えることを楽しみにしていた。赤山はなかなか現れない吉之助の様子を気にしている。

 

糸は吉之助に知らせるために、俊足で走っている。そして、吉之助のもとにたどり着く。借金取りにふきが連れて行かれそうになっていることを明かし、状況を理解した吉之助は迷わずふきのもとへと走り出した。

 

赤山は桜島の眺めが良いだの、恩馬に水をやれだの、なんとか斉彬を足止めさせようとしている。ときどき後ろの様子を確かめながら。斉彬も赤山の不可思議な行動に気がつき始めている。

 

立派なお侍

平六やタミ、一平が苦しそうに見つめる中、ふきは「心配いらん」と家族を安心させようとする。借金取りは無理にでもふきを連れて行こうとする。

 

そこへ吉之助が現れて「何をしよっとか!」と必死に止める。しかし、借金取りに投げ飛ばされてしまう。「あと少しだけ待ってくりゃれ!」「おいが払う!」とまで言って、地面に頭をこすりつけて頼み込む。

 

するとふきが「お侍さあ、もうよかです」とぽつりと言う。嗚咽まじりで、涙をこぼしながら、ぽつりぽつりとふきが話す。「私が行けば借金が消えもす。おとうもおかあもいっぺんに楽になれる。そいなら、私は喜んで売られていきもす」

 

吉之助は顔を歪ませて、止めようとするが

 

「立派なお侍さあに会えて、うれしゅうございもした」

 

とふきは本当に感謝を込めて言う。そして、いつもと同じ桜島を見て、ぱあっと笑顔になる。「今日も美しかこと…」と見つめて、「私はこん桜島が大好きじゃ!」とはっきりと言い切る。

 

その姿を見て糸は泣き、吉之助は何もできず顔を歪ませる。

 

一方、斉彬一行は休んでいた。何かを気にしている赤山に斉彬が声を掛ける。「お目にかけたか二才がおりもした」と赤山は答える。「百姓のために、薩摩のどっかで泥にまみれてかけずり回っとう」と、赤山は言う。

 

「残念だな」斉彬は言い、時間がないので江戸へと向かう。

 

吉之助はまだ地面から立ち上がれずにいた。悔しくて悔しくて仕方がなかった。

 

「俺は、立派なお侍じゃなか!おなご一人救えん、

 

やっせんぼじゃあ!!」

 

自分を戒めるように、吉之助は顔を歪ませて泣きながら叫ぶ。

 

今宵はここらでよかどん。西郷どん、まだまだじゃ。もちっと気張れ!

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という話でした。あーつらいなぁ。こういう経験を乗り越えて、強い男になるんじゃなかろうかと思います。薩摩弁をそのまま書くの難しか!というわけで感想は長くなりそうですので、次の記事で書きます。

 

 

aoikara

 

▼西郷どん 第3話「子どもは国の宝」記事はこちら

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