中卒フリーライターほぼ無職。

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西郷どん 第1話「薩摩のやっせんぼ」ネタバレ 王道ストーリーになりそうな予感

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 photo by yuko | Flickr

 

大河ドラマに出てくる薩摩弁がめっぽうわからん道産子のaoikaraです。聞き取れないですね~全然。あれはあれで臨場感があって良いのだと思います。雰囲気はわかりますし。

 

というわけで今回のテーマは…

 

西郷どん 第1話「薩摩のやっせんぼ」ネタバレ

 

です。ついに2018年の大河ドラマも始まったー!

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

第1話「薩摩のやっせんぼ」あらすじ・ネタバレ

西郷隆盛の像

東京上野には犬を引き連れて歩く浴衣姿の西郷隆盛像がある。それが建てられたのは、隆盛が亡くなってから21年後のことだった。

 

その当時。華々しくお披露目がされることになり、隆盛の弟・従道(錦戸亮)やその娘・桜子(西郷真悠子)はうれしそうな笑顔を見せている。対照的に、隆盛の三番目の妻だった糸(黒木華)は浮かない表情。

 

桜子が像を覆っている布を取ると、一斉に歓声が上がる。浴衣姿で庶民的だったのだろうと、人々が話している。

 

しかし、糸は一目見て暗い表情のまま「うちの旦那さんはこげんな人じゃなか」と言う。「ちごう、うちの旦那さんはこげんな人じゃあいもはん!」と叫び、周りの人にいさめられてしまう。

 

西郷隆盛とはどんな男だったのかー。

 

西郷隆盛という男

西郷隆盛(鈴木亮平)という男は、とにかく女にも男にもめっぽうモテた。この男がいなかったら、新しい日本は生まれなかった。

 

隆盛は跳びはねるように走る男。息が上がりながらも笑顔。そんな隆盛の右肩には古傷があった。

 

小吉と薩摩の郷中教育

西郷隆盛が生きた時代は今から180年ほど前、日本がまだ鎖国の眠りの中にあるときだった。場所は薩摩。「おはようございもうす!」元気に挨拶をしているのが西郷隆盛が子供の頃、小吉(渡邉蒼)。

 

薩摩では町を区割りした郷中(ごうちゅう)ごとの教育が行われていた。今でいう町内会のようなもの。郷中の年長者が年少者に文武を教育していた。郷中の教育は男子のみに限られた。

 

小吉が年少者たちに勉学を教えているときに、妹の琴(栗本有規)と母の満佐(松坂慶子)は口ずさみながらも炊事をしている。

 

近所の大久保正助(石川樹)は寝坊して、小吉の父・吉兵衛(風間杜夫)に話しかけられる。「気張れ!」と声をかける正助の父・次右衛門(平田満)に対して、吉兵衛が「おまえが気張れ!」なんて言われてしまう。

 

小吉は腕っぷしが強く、相撲も強かった。祖父の龍右衛門(大村崑)が楽しそうに眺めて、祖母のきみ(水野久美)が頼もしそうに応援している。小吉が投げ飛ばせば「よかよか!」と声を張り上げて喜んでいた。

 

薩摩は国を守るために強く立派な侍になるよう育てられていた。戦国の世と変わらぬほどに武道に励み、鍛えていた。

 

子供のケンカ

小吉や正助、同じ下鍛冶屋町の郷中にいる子供たちの村田新八(加藤憲史郎)や有馬新七(伊藤柾樹)を連れて、うなぎを取りに川へ向かう。すると、別に高麗町郷中の大山綱良(犬飼直紀)や有村俊斎(池田優斗)がすでに来ていて、お互いに罵倒し合う。

 

そして、川の中でとっくみあいのケンカに。腕っぷしの強い小吉だったが「ケンカは腹が減る。うなぎ取りで決着をつけっぞ!」と言い出す。小吉がうなぎをするすると掴むと、子供たちはみんな次々にうなぎ取りに必死になる。

 

橋の上からケンカを見ていた大人たちも思わず笑う。そんな小吉の姿を笑顔で見つめる少女が一人。岩山糸(渡邉このみ)だった。

 

お菓子取り大作戦

うなぎ取りが得意な下鍛冶屋町郷中の子供達が勝ち、捕ったうなぎを焼いてみんなで食らう。すると、俊斎が「うなぎよりうまいもんありか知っとる」と言い出した。 俊斎は茶坊主として藩主の別邸に上がっており、そこでたくさんの甘い甘いお菓子を目にしていた。

 

子供たちはみな話を聞くだけでうっとりとした表情に。すると小吉が別邸に潜り込もうと言い出す。今度はお菓子をできるだけ多くくすんできた方が勝ちだと、またも下鍛冶屋町郷中と高麗町郷中の闘いが始まる。

 

二つの郷中の子供達は舟を漕いで藩主の別荘へ。つきしなに天狗のうわさを話し、怖がる子もいる。小吉は「肝試しじゃ!」と楽しそう。

 

海岸に着くと、見知らぬ男の子がいる。実はだったが、誰も正体を知らない。名を「いと…」と名乗るが、みな「伊東」と苗字だと勘違いする。そのまま一緒に別邸に潜り込む。

 

門番の目を盗んで、子供達はみんなで別邸に潜り込むことに正解。城の中を歩いている女中達が持つ、甘い甘いお菓子に目を奪われる子供達。しかし、一人うっかり池の中に落ちてしまった。城の中は大騒ぎ。怒られながらみんなで逃げる。糸の足がめっぽう速い。

 

天狗との遭遇

小吉たちが逃げて走っているのと同じ頃、一人の怪しげな男がカステラを食べながら、大砲に火薬を入れていた。小吉たちはその場所に迷い込んでしまう。と、同時に大砲が大爆発。ケガこそなかったが、みんなへたり込んでしまう。結果、顔がすすだらけになり真っ黒。

 

ゴーグルにマントをした怪しい男も顔が真っ黒になっている。みんな噂の天狗だと恐れおののく。逃げようとすると、新八だけが着物を引っかけてなかなか逃げられない。天狗が来ると恐ろしいと小吉も逃げてしまう。

 

しかし、天狗は新八をひょいと持ち上げて、逃がしてやる。助けてくれたのだった。小吉は「天狗!」と驚くがよーく見て…「にしては鼻が…」と続ける。「天狗にしては鼻が低いか?」その男は聞く。ゴーグルを取るとただの男(渡辺謙)だった。

 

ここに来たことを問い詰められて、事の次第を説明する小吉。「覚悟ならできちょう!薩摩隼人なら、いつでも死ぬ覚悟はできちょう!」と啖呵を切る。

 

険しい顔をした天狗のような男は、顔を崩してからからと笑う。「薩摩隼人が聞いて呆れるわ」と。「おまえは一番幼い仲間を見捨てて逃げた。弱い者の身になれん奴は、弱い者以下のクズだ!」と声を荒らげる。「そういう奴を、薩摩じゃ“やっせんぼ”と言うらしいな」と男は続ける

 

小吉は悔しい表情になる。が、何も言い返せない。正助が許してほしいと頭を下げる。しかし、小吉は引き下がらず「わいはそもそもここで何しよっちょか!」と聞く。男の手下のような者が怒り出すが、男が諫める。

 

「わしはな、ここで、どうやったら異国の天狗をやっつけられるか算段をしておった。恐ろしい大天狗だ。強くなければやっつけられん!」

 

そのまま男は小吉のもとへと歩き、小吉の肩に鞭を置く。軽く叩くようにするだけで、その圧倒的な存在感に小吉は膝から崩れ落ちてしまう。「ここで見たことは誰にも言うな。言ったらぬしらの命はない。いけ!」と男は小吉たちに命じるのだった。

 

子供らがすごすご帰ろうとすると、男は白い紙の包みを小吉に投げ渡す。「口止め料だ!」そう笑顔で言い放つ。

 

そのまま子供たちは舟に乗って帰る。足の速い糸が逃げたと思ったが、きちんと小吉たちを待っていた。男がくれた紙の包みをあけると、そこにはカステラが入っていた。何かはわからない子供たちだったが、みんなで食べて「あめえ~」と喜んでいる。

 

小吉は紙に書いてある「Cangoxina」という文字が気になる。子供たちも「なんねこれは?」と気にするが、意味のわかる者はいなかった。

 

小吉の野望

小吉は家に帰り、弟と一緒にごはんをもりもりと食べる。今日は食後に鰹節までついて、贅沢な食事だ。たくさん食べる小吉を見て、祖母のきみは学問より剣術が大事だと声をかける。良い二才(青年)になれと。

 

小吉は父の吉兵衛に話しかける。「おいは弟や妹ばかりでなく、自分より弱かもんを守りたい。そんためにもっと強くなりたか!」すると一緒に遊びに行った弟が天狗の話をしてしまう。小吉は「天狗のように強か薩摩隼人になりたか」と弟をフォロー。

 

「そして、おいはいつかお城に上がり、その禄でうまい飯を腹一杯食べさせたかでごわす!」小吉の孝行者な宣言にきみは喜び、龍右衛門は波だし、満佐と吉兵衛は頼もしそうに見ていた。

 

夜、きみが小吉と弟妹のきょうだい五人に話を聞かせる。弟や妹たちはすやすやと寝てしまう。小吉は屋根に登り、天狗のことを思い出していた。この日から、天狗は小吉の心の中に棲みついてしまった。

 

薩摩の先を見据える者

一方、その天狗は殿様に呼び出されて、例の別邸に来ていた。殿様とは島津斉興(鹿賀丈史)のこと。天狗と呼ばれた男は、斉興の嫡子・斉彬だった。本来、斉彬は江戸にいる身。「何しに来た!」と斉興から叱られる。斉彬は江戸に影武者を置いてきたと言う。

 

斉興の側室・お由羅(小柳ルミ子)とその息子・久光(青木崇高)も同席している。久光は兄である斉彬のことを心配していた。

 

斉彬はエゲレスが力をつけており、清が戦争で負けると話す。その心配をする久光だが、斉興は「斉彬の西洋かぶれ」と一蹴。清の次は薩摩かもしれないと斉彬は続けて、欧米諸国が押し寄せてくることを懸念し、兵器を開発したいと言う。

 

斉興はそれを「半の金を無駄遣いする気か」と言うだけ。考えが全く違う嫡子に対して、「藩主の座は渡さん」と言い放ち、その場を去る。

 

何もわかっていない久光は純粋に兄の斉彬を心配している。斉彬は「お互い、義弘公のような無双のもののふになりたいものだな」と声をかけて、久光もうれしそうにする。しかし、すぐにお由羅が「あなたはこの薩摩にいない人だということをお忘れなく」と斉彬に釘を刺す。

 

お由羅は息子に「人が好すぎる」と言い、次の藩主は久光だと告げる。しかし、久光は恐れ多いと驚いている。「負けてはなりませぬ!」と強く言うお由羅だったが…

 

妙円寺詣りの変 その一

小吉らは妙円寺詣りに参加。敵中突破後苦闘の末、帰還を果たした義弘公をしのび、太平の世でも心身の鍛練のために、義弘公の菩提寺である妙円寺に向けてお参りをするという年中行事だった。

 

郷中同士で速さを競い合い、今年は一番乗りの郷中にが用意されていると聞き、子供たちは目を輝かせる。薩摩藩重臣の赤山靱負(沢村一樹)が手渡ししてくれると知り、みんなうれしそうだ。下鍛冶屋町郷中では、こっそりと糸が伊東の振りをして妙円寺詣りに参加していた。

 

下鍛冶屋町郷中を煽りに、平之郷中の尾田栄作(中野魁星)らがやってきた。「餅は俺らのもん」と威張る。

 

いよいよ妙円寺詣りが開始。みんな競い合うように走っている。しかし、道のりは長く険しい。4時間も経つと、へとへとになり歩けない子らもいた。

 

そんな中、小吉はまだまだ元気よく歩いている。それを見かけた栄作が目配せして、同じ平之郷中の子供が小吉を転ばせる。誰よりも早く走っている糸を見つけた平之郷中の子は、覆い被さって殴っている。怒った小吉はその子を投げ飛ばし、糸を逃がす。

 

そんな諍いも終わり、小吉らがたどり着くと終着点では赤山が待っていた。そして、した加治屋町郷中が一番乗りだと言う。そこにはが笑顔で一番乗りで来ていた。小吉らは大喜び。

 

糸たちみんなで一番乗りの品である餅をおいしそうに食べる。ふて腐れてやってきて平之郷中の子が、糸を知っていると言い、「おなごが紛れこんでおる!」と追及。

 

糸は自分が「岩山糸」というおなごだと言う。小吉は怒るよりも驚き「足の速かおなごじゃ」と感心する。しかし、ほかの郷中の男の子らは「おなごの助っ人で勝った」と下鍛冶屋町郷中を罵倒。正助は「おまえのせいで恥をかいた。おなごは出ていかんかい!」と糸をしめ出そうとする。糸は涙をこらえている。

 

「いい加減にせんか!」と叱り飛ばしたのは赤山だった。糸になぜ男のなりをしていたのかと聞く。「なぜおなごは郷中に入ったらいかんのですか」涙ながらに糸は言う。「おなごでも学問や剣術や、相撲をしたか!」と必死に言う。

 

しかし、男の子らは「おなごのくせに」とみんなで笑う。「黙らんか!」赤山がさらに叱る。ついに糸は泣き出してしまった。ところが小吉はその理由がわからず、体が痛いのかと心配するだけ。

 

糸は「男になりたか」と泣きじゃくりながら言う。「そればっかりは…」と困ってしまう小吉。「おなごになったことのないおはんにはわからん!」と言い、妙円寺から出て行ってしまった。

 

妙円寺詣りの変二

妙円寺には馬に乗った久光がやってきた。郷中の子も赤山もみな下に下に頭を下げる。久光はどこの郷中が勝ったのかと聞き、赤山が下鍛冶屋町郷中だと答える。久光は下鍛冶屋町郷中の子らに面を上げるように言う。親しげに話しかけてくれる。

 

同じく面を上げた赤山が、久光ではなく付いている者に気づき「あなた様は!」と声をあげて驚いてしまう。小吉もその人物に気づき「あのときの天狗!」と声をあげる。赤山は無礼だと然り、お世継ぎの島津斉彬様だと説明する。

 

斉彬はゆっくりと小吉に近づき、向かい合う。「かっ」と怖がらせつつ笑顔になり、子らに向かって「子は国の宝だ。おまえたちのような者がいれば薩摩は安泰だ。頼もしく思うぞ」と声をかける。小吉はとびきりうれしそうな笑顔になり、頭を下げる。

 

眠れない夜

下鍛冶屋町郷中の子や親たちが、みんな西郷の家に集まる。藩主のお世継ぎである斉彬からありがたいお言葉をいただいたと、みんな喜びに沸いていた。吉兵衛は小吉以上に喜んで、酒をたんまり呑んでいる。しかし、小吉は複雑な表情

 

みなが寝静まった夜、小吉は一人屋根の上でぼうっとしていた。その夜、小吉は眠れなかった。

 

斉彬の「弱い者の身になれん奴は、弱い者以下のクズだ!そういう奴を薩摩じゃ“やっせんぼ”と言うらしいな」という言葉。糸の「男になりたか。おなごになったことのないおはんにはわからん!」という言葉。それぞれ思い出していた。

 

おなごの気持ち

町の中をきらびやかな赤い着物を身につけて、しゃなりしゃなりと歩く者が一人。後ろ姿な女性そのもの。しかし、顔を見るとみな驚いている。どんと人とぶつかり、「おなごは道ん真ん中歩くな!」と怒られてしまう。それは女の成りをした小吉だった。

 

小吉はそのまま川で洗濯をしている者を見る。男と女で分けて洗濯をしていて、「なんで一緒に洗わん?」と疑問に思う。洗濯をしているおなごも「わからん!」と答えるだけ。

 

そんな小吉を見て、ひそひそと笑う者たちがいる。橋の上からまた糸が眺めていた。と、吉兵衛が血相を変えてやってきた。小吉の姿を叱り飛ばす。小吉は疑問を投げかける。

 

「おなごは道ん真ん中を歩いていちょったらで殴られ、洗濯も男と一緒にできん。おなごはつまらん!おなごは損じゃ!郷中に入れてもらえんで、学問も剣術も習えん。

 

同じ人間じゃっとに!

 

おかしか~」

 

そんな小吉を見て、糸は笑顔になっていた。近くの女性に「変わったお稚児さんね」と声をかけられた糸は「面白か人」と小吉のことを言う。

 

夢を現実に

その帰り道、小吉は吉兵衛に「もっともっと精進して、斉彬様の役に立ちたい」と自分の夢を語る。吉兵衛は「おのれの身分をわきまえろ。思い上がるな」と一蹴。貧乏武士の家で大切なのはそろばんだと、それも自分のおかげだと、剣術だけではダメだと諭される。

 

「志は立派だが、大それた望みは口に出すな。身の程知らずっち、笑われるでな」というのが吉兵衛の教え。小吉はしばし納得し「二度と口にしもはん」と受け入れる。ところが「望みが叶うまでは、胸ん中で思うだけにしもす!」と笑顔で答える。吉兵衛は「わかっとらんやないか!」と怒るが、小吉は何も気にせず。

 

それから小吉は一層剣術に励むようになった。気合いが入り、家族も頼もしそうに見ている。ついに使用人の熊吉(塚地武雅)に勝てるようにまでなった。

 

思わぬときに

小吉は正助と楽しげに町を歩いていた。すると、ずっと恨みに思っていた平之郷中の栄作が、いきなりケンカをふっかけてきた。剣術で応戦する小吉は強く、何人も投げ飛ばす。

 

ついに栄作が鞘のついた刀を取り出した。とっくみあいになり、勢いよく小吉の木刀とぶつかる。すると鞘が割れてしまい、そのまま小吉の右肩に…

 

刀でざっくりと切れてしまった。

 

小吉は痛みに叫び声を上げる。小吉は何とか家に帰ったが、傷は深く、三日三晩高熱にうなされていた。

 

その後、小吉は吉兵衛と栄作の家へ。栄作の父は目下の者に抜刀した息子を厳しく叱る。すると、小吉が「いえ、抜刀はしちょもはん!強く振り下ろして、それが割れもうした」と説明する。小さくなっていた栄作も「そ、そうじゃ」と同意する。

 

それでも父親は刀で人を傷つけたことには変わりないと、「腹を切れ!」と息子に命じる。すると吉兵衛が子供のケンカで大げさだと諫める。ケンカ両成敗で栄作もケガをしていると言い、「申し訳ございもはん」と逆に頭を下げる。小吉も父に言われてそれに習う。

 

「まあよか」栄作の父は納得したように去って行く。栄作は去り際に、頭を下げている小吉を見下すように嘲笑し、去って行った。小吉はただただ悔しくて泣いた。

 

もう二度と

その1ヶ月後。小吉の右腕は全く上がらなくなってしまった。医者は右腕が使い物にならないと宣告。父も母も祖父も祖母も、剣術に励む小吉を知っていたからこそ、助けてほしいと懇願するが、医者は何も答えられず。

 

夜、満佐は神様に向かって何度も何度も願い倒していた。自分の腕をあげても小吉の腕を治してほしいと。小吉はそんな母の姿を影から見ていた。

 

下鍛冶屋町郷中の集まりでも、小吉が顔を出すとみな何も言えなくなってしまう。小吉も気まずくてその場を去るしかなかった。

 

小吉はただ一人で歩く。過去の自分の思いを抱きながら。そのときと同じように、木の棒を握り、振り上げようとするが、右肩が痛くて上がらない。その痛みに、自分の情けなさに、小吉は声を上げて泣き叫ぶ。涙をぽろぽろと流して。

 

そこに、馬の鳴き声がー。

 

導く人

馬に乗って走る者が二人。それは狩りをする斉彬と久光だった。小吉は気になって、そばでこっそりと様子を見ている。

 

久光は久しぶりに兄と狩りができたことを喜んでいた。「江戸に帰る前に」と久光が言うと、「江戸には戻らん」と言い出す斉彬。「琉球に行く」さらに「清国にも」と言う。斉彬の志は「全ては日本国を守るため」にあった。

 

そのまま斉彬は一人で狩りに。ざざっと物音がして、銃を構える。と、そこにいたのは小吉だった。「危ねえじゃねえか!」と斉彬は驚く。「またおまえか」と顔を覚えている。小吉は思わず話しかける。

 

「おいはいつか、斉彬様のそばで忠義をつくしとうございもす。じゃっとん…じゃっとん、こん右手で二度と刀は持てなくなりもした。おいはもう、生きていてもしょうがなか人間でござもす

 

そう言って小吉はまた泣き叫ぶ。斉彬は真剣な顔をして小吉を見る。

 

「めそめそするな、やっせんぼ」といつものからっとした調子で言う。そして

 

「死んではならん」

 

と深く落ち着いた声で言う。

 

「侍が思い刀を二本も差して、そっくり返る時代は終わるんだ。これからはか弱き者の声を聞き、民のために尽くせる者こそが芯の強い侍となる。おまえはそういう侍となれば良い」

 

そして、頼もしい笑顔を小吉に見せる。久光が斉彬に声をかけて、戻ることに。去る前に「斉彬様!」と小吉はまた声をかける。「またお会いし問うございもす!」

 

「お前が強い男になったらまた会おう。強くなれ!」

 

そう言って斉彬は去って行った。この頃に島津斉彬が薩摩にいたという記録はない。天狗だったのか、影武者か、それともー。

 

薩摩という場所

しばらく経って、赤山が子供たちに世界地図を見せてくれることになった。大きい世界の中に、日本はとても小さな国だと知り、驚く子供たち。さらに小さい点のようなのが薩摩だと知り、「縄張り争いをしてるのがあほらしか」と言い出す子も。

 

そして、その地図にはあのCangoxinaの文字が。小吉らが赤山にどういう意味か尋ねると

 

「鹿児島」

 

と答える。とても小さいが、異国の地図に記されている。赤山はうれしそうに「世界は鹿児島を見ちょっと」と言うのだった。小吉も楽しそうにその話を聞いている。

 

ここはCangoxina

小吉ら子供たちは城山を走って、そのてっぺんに来る。いつも競争している子供たちは、一番最初に城に上がるのは誰かとまた競争したがっている。

 

いつも腹を空かせていた少年たちが徳川幕府を倒し、新しい日本を築き、動かす中心人物になっていくとは、桜島もご存じなかったでしょう。

 

そこには未来の初代鹿児島令の大川綱吉、宮内大丞の村田新八、枢密顧問官の海江田信義、初代内務卿の大久保利通、そして西郷隆盛がいた。

 

小吉が石に「Cangoxina」と書く。他の子らもみんなうれしそうに見る。ぐぅーと腹の虫が鳴く。子らはみんなでうなぎを取りに行った。

 

今宵はここらでよかろうかい。西郷どん、ここらでたっと気張れ!

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という話でした。鹿児島弁がすごかー。1年で慣れたいもんだね。「します」が「しもす」になるってのは今回で学んだぞー。じゃっとん、まだまだね。というわけで感想は次の記事で書きます!

 

 

aoikara

 

▼西郷どん 第2話「立派なお侍」記事はこちら

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