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西郷どん 第13話「変わらない友」ネタバレ 変わるもの、変わらないもの

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友達は少ないaoikaraです。人格やら性格やら生きてきた人生やらで少ないのも納得です。吉之助のような熱い友情には憧れちゃうなぁ。

 

というわけで今回のテーマは…

 

西郷どん 第13話「変わらない友」ネタバレ

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。 

 

▼感想記事はこちら

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▼西郷どん 第12話「運の強き姫君」記事はこちら

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第13話「変わらない友」あらすじ・ネタバレ

残り一年

安政の大地震の後、篤姫(北川景子)の輿入れは一年延期されることとなった。薩摩藩主・島津斉彬(渡辺謙)は西郷吉之助(鈴木亮平)に、その一年で全ての花嫁支度を済ませるようにと命じる。

 

地震の後の江戸の町は混乱状態。家屋が崩れ、人々が復興のために励んでいた。吉之助は篤姫の輿入れのために働く。着物であったり家財道具であったりを準備するために、ときには吉之助が職人代わりに働くこともあった。

 

思いを託して

そして一年後の安政三年十二月。篤姫が輿入れする日。きらびやかな着物を身にまとい、凜とした表情で待ち構える篤姫。最後に斉彬が言葉をかける。そして、薩摩の守り神だとして白虎の前立てを手渡す。

 

篤姫は江戸城へと向かうかごへ。その直前にふと吉之助と目が合う。吉之助はうなずき、篤姫もそれに応えるようにうなずき、かごに乗り込む。

 

二人がその後会うのはしばらく経ってから。江戸城を落とすか守るかという劇的な再会を果たすのだが、それはまだ先の話。

 

予想だにしない初対面

篤姫は江戸城の女の園、大奥へ。かごの中で不安そうな表情で待ち構える篤姫。かごが止まったのを感じ、外の様子をうかがうようにしている。

 

と、突然かごが開いた。ぎょろっと覗き込むのは家定(又吉直樹)。「わぁっ」と篤姫は思わず驚きの声を上げてしまう。遠くでは「上様、上様!」と呼ぶ女性の声。そのことから篤姫は目の前にいる人物が第十三代将軍徳川家定であると気づく。「あっ」家定も篤姫の反応に驚いたようにたじろいている。

 

篤姫はかごから降り、頭を低くして「篤にございます。お初にお目にかかります」と深々と頭を下げて礼儀正しくあいさつをする。声に緊張をにじませながら。

 

家定はそっと覗き込むように篤姫の顔を見て、「丈夫か?」と尋ねる。「はい」篤姫はしっかりと目を見ながら答える。「死なぬか?」続けて家定が聞く。「…はい、めったなことでは。薩摩のおなごにございますから」篤姫はまっすぐに笑顔で答える。

 

家定はその答えに安心したように表情を緩めて、とことこどまたどこかへ行ってしまう。「あの御方が…」後ろ姿を見つめながら篤姫がつぶやく。

 

薩摩切り子で呑む酒

薩摩藩邸では斉彬が満足そうな表情を浮かべていた。吉之助を呼び、篤姫の輿入れを祝して酒を呑むために上がれと命じる。吉之助は恐れ多そうにしていたが、「君命である!」と言われて、そそくさと上がる。

 

斉彬は美しい薩摩切り子に芋焼酎を注ぎ、吉之助に手渡す。そして「おやっとさあ」と一言告げて、ぐいと飲む。江戸で育ち薩摩言葉など話さない斉彬の、薩摩言葉での労いだった。吉之助は胸がいっぱいになる。

 

酒を呑み、ぐい呑みの美しさに感動する。「ぐい呑みじゃねえ、グラスだ」と斉彬に訂正される。切り子のグラスを集成館で作らせていると言う。そして、グラスを「金のなる木だ」とも言う。薩摩だけでなく日本を救うと。

 

集成館で作らせているのは武器となる原料だけでなく、グラスに宝石、ガス、エレキテル、洋式の農具、印刷、そして今飲んでいる焼酎もだと斉彬は説明する。

 

技術を持った職人が稼ぐ。便利な農具で百姓の仕事も捗る。商人は交易を広げることもできる。「皆が豊かになる」という斉彬の言葉を聞き、「皆が豊かに」と吉之助も反芻し笑顔に。

 

「民が豊かになれば、国も自然と」遠くを見つめる斉彬の目は強く優しい。「殿の夢が果てしなくてとてもついていけもはん」吉之助はそんな風に言う。「夢じゃねえ、もうそこまで来てる」力強く斉彬は答える。また、薩摩の酒を酌み交わす。

 

このときの二人だけの楽しい宴を、吉之助は生涯忘れることはなかった。

 

主君への強き思い

吉之助は品川宿の磯田屋へとやってきた。いつものように同郷の有村俊斎(高橋光臣)や大山格之助(北村有起哉)らが来ている。

 

そこで吉之助から“不犯の誓い”をしたと聞いて驚く。不犯の誓いとは、異性と交わらないという戒律を守ること。薩摩の繁栄のため、斉彬に男の子が生まれるために、吉之助は心から願う。吉之助は実に清々しい表情をしていた。

 

運命の初対面

斉彬は重臣の山田為久(徳井優)と吉之助を連れて、京都の公家である近衛家を訪ねる。当主の近衛忠煕(国広富之)はやってくるなり、笑い出す。「あんたさんの顔が面白うてな」と吉之助を指して笑うのだった。吉之助は戸惑ったような怒ったような顔。

 

斉彬は「例の件について」と話を切り出す。近衛はにやりと笑って、「書状を受け取ってるからわかってますがな」と斉彬からの書状を取り出す。本題を話し出そうとすると、ふと気配を感じ取ったかのように涼やかな風が吹く。

 

やってきたのは一人の坊主(尾上菊之助)。品の良い顔や出で立ちに、思わず吉之助も見入ってしまう。その坊主はさらりと和歌を詠んでみせる。

 

そして、部屋の中に入ってきた。近衛が喜ばしそうに「月照さん」と呼ぶ。月照と呼ばれた男が座る。「ええ香りしてますな」と近衛が言うと、月照は「線香の匂いがついてしもうて、お恥ずかしゅうございます」と品良く答える。

 

斉彬と月照は面識がある様子。吉之助は戸惑っているが「薩摩守家臣、西郷吉之助にございもす」とあいさう。月照は微笑んで「ええ名前どすなぁ」と答える。

 

斉彬が「遠慮なく申し上げます」と切り出す。「天守様の詔をちょうだいいたしたく」と。「天守様」という言葉に何も聞いていなかった吉之助は思わず声を漏らして驚く。

 

「一橋慶喜公を次の公方様に、との詔にございます」

 

斉彬は月照をまっすぐに見つめて告げる。「お~こわ」近衛がからかうように怖がってみせる。月照は何も答えない。近衛からも聞いてやってくれと口添えをする。天守様も月照の言うことなら聞いてくれるだろうと。

 

吉之助はただただ驚いたように月照を見ていた。

 

人の縁

一方、薩摩にて。大久保家での夜の出来事。次右衛門(平田満)と福(藤真利子)が息子の正助(瑛太)に改まって話をする。そろそろ嫁をという話だった。実は藩士早崎七郎右衛門の次女の満寿(美村里江)との縁談話も出ていた。

 

急がなくても良いと福は言うが、正助は受け入れると言う。「満寿どのは賢い方でごわす。時が来たらわかりもうそう」とも。両親は正助が満寿を知っていたことに驚く。

 

実は、吉祥院に碁を習いに来ていた満寿のことを正助は知っていた。真面目で本ばかり読んでいると思っていた息子の話にうれしそうになる父と母だった。

 

帰郷

その年の五月、吉之助が久しぶりに薩摩に帰ってきた。三年四ヶ月ぶりの帰郷。吉之助が家に戻ると、皆で傘作りの内職をしているところ。吉之助に気づくと、家族総出で迎え入れる。

 

弟の吉二郎(渡部豪太)もほかの弟妹たちも、祖母のきみ(水野久美)も、使用人の熊吉も元気だった。嫁入りした妹の琴(桜庭ななみ)も夫の市来正之丞(池田倫太朗)と一緒に手伝いに来ていた。

 

家に入り、皆で座ってだんらん。しかし、疲れているような表情にも見える。実は借金の返済のためにこの家を売りに出すという話が出ている。しかし、吉二郎は家を残したいと内職に励み、さらに市来が藩から四十両も借りてくれたと言う。

 

実家の貧窮を知り、吉之助は何とかしたいが江戸も金がなくてと言うと、家族たちは気にしないほしいと言う。温かい家族に吉之助は「もっと気張らにゃあな!」と意気込む。

 

江戸から帰ってきた男

「吉之助どん!」うれしそうな声で西郷家を訪ねてきたのは正助。その夜、久しぶりに郷中仲間と酒を酌み交わす西郷だった。

 

集まったのは吉之助と正助のほかに、江戸から一緒に帰ってきた大山格之助、薩摩にいた有馬新七(増田修一朗)、村田新八(堀井新太)、吉二郎もやってきた。

 

吉之助は江戸にいても自分は何の役にも立っていないと話す。しかし、同輩たちは篤姫の輿入れでの働きっぷりを聞き及んでいると吉之助を称える。

 

また、格之助が「お殿様(斉彬)は吉之助を気に入っている」という話から、皆が斉彬の話や吉之助がどんな話をしているのかを聞きたがる。吉之助自身は具体的には答えず、「んにゃんにゃ」と複雑な表情で否定する。そんな表情を正助は見逃していなかった。

 

それでも格之助や吉二郎、新七、新八が楽しそうに話を聞き出そうとすると…

 

「だまれ!」

 

吉之助が大きな声で諫める。しんと静まりかえる場。

 

「殿がどんな御方かち、そげん酒を呑みながら話せるもんか」

 「おいが誰に会ってどげなことを話すち全て殿の命令じゃ。軽々しく口にできっことじゃなかど!」

 

本当に怒ったように言う吉之助。酔いが覚めたかのように場は静けさと気まずさが増す。「すまん」新七が言い、「申し訳ございもはん」と吉二郎も頭を下げる。

 

吉之助は黙って席を立ち、皆から遠い場所で一人離れる。

 

気を読む男

空気を変えるように、新八は格之助にも江戸での様子を聞く。格之助は気に入っていたおたま(田中道子)の話をもにょもにょとして歯切れが悪い。

 

すると正助がすっくと立ち上がり、「報告がありもす」と言う。皆がじっと見る。少し離れた場所から吉之助も見る。「恥ずかしながら、嫁をとることになりもした」とはきはきと正助が述べる。

 

吉之助は驚き「ないごてそげな大事なことを言わんとか!」とずかずかと詰め寄る。言える雰囲気ではなかったと正助は苦笑。正助のために飲み直そうと吉之助が提案し、その場がまた和やかになるのだった。

 

友の嫁

翌日、正助以外の吉之助や吉二郎、格之助、新七、新八らでこっそりと吉祥院を覗きに行く。見ると気立ての良さそうな女性が住職と碁を打っている。良い女っぷりに皆褒める。

 

「ないをしよっとか!」

 

不満そうな顔をした正助に見つかってしまう。新八が「天気が良いからお参りに…」と言うが「見え透いた嘘を吐くな!」とすぐにバレる。「みんなでおいの嫁をこそこそ見よって!」と腹立たしそうな声と表情で言う。

 

格之助が「良かおなごじゃあ」と心から褒めるも、正助の機嫌は直らず。それどころか吉之助をこんなところに連れてくるなと注意までする。吉之助は自ら来たと言うが、正助は天下国家の大事な役目を担っている吉之助に「おいの嫁ちつまらんかことに付き合わせるな!」と言い…

 

すると吉之助が気まずそうに正助に目配せをする。その先にいたのは満寿。正助の「つまらんかこと」という言葉を聞いてしまっていた。

 

「大久保様、つまらん縁談ならお断りくりやんせ」にっこりと笑顔で、一縷の怒った感情も見せず満寿は言う。「安心して天下国家のためにお働きやったもんせ」さらりと笑顔で言い、立ち去ってしまう。正助は何も言い返せず呆然。

 

同輩らもあたふたとしていると、吉之助がいてもたってもいられず

 

「正助どんは軽々しくことを決めるような方ではあいもはん!」

 

と満寿に声をかける。そして、正助を連れて満寿の後を追いかける。

 

「満寿どの。正助どんは、天下国家のために働く男に必ずなりもす!そげんなったら江戸や京に行って、幾月も家をあけねばならん。満寿どのは、あとをしっかり守れもすか?

 

まっすぐ吉之助は問いかける。満寿は振り返り、正助をじっと見て「はい」と静かに返事する。「はい、でごわすか」噛みしめるように正助が言う。

 

「じゃっとん、大久保様が私のことがお嫌なら、無理せんでよかです」本当に苦しいというような顔で満寿が言う。「無理ち、そげんこつあるわけがなか!」食い気味に正助が言う。

 

「満寿さあを嫁にしたか」二人はしっとりと見つめ合う。「こげな男じゃっとん、満寿さあが嫁に鳴ってくれたら本当に天下国家を動かせる男になれそうな気がしもす」笑顔を見せながら正助が言う。

 

「よろしくお願いしもす!」正助が頭を下げると、満寿は目尻を下げて本当にうれしそうに笑うのだった。それを見て同輩達も喜びの声を上げて、隣にいる吉之助もほっと笑顔になっていた。

 

いつもの斉彬

斉彬も薩摩の屋敷に戻っていた。吉之助の祈りが通じてか、側室の喜久(戸田菜穂)との間には新しく哲丸という男の子が生まれていた。

 

薩摩の屋敷に吉之助や山田が呼び出される。すると斉彬は山田を席に座らせて、写真を撮らせる。吉之助は「魂を吸われる」と怖がっている様子。山田は恐怖におびえながら逃げ出すこともできず、カメラの前に座らされている。

 

しかも斉彬が別の用事に呼び出されてしまって山田は置いてけぼりに。斉彬はまたべつの機械を側近の関(森岡豊)と作りながら好奇心旺盛に物事に取り組んでいた。

 

兄と弟

斉彬の屋敷には弟の島津久光(青木崇高)がやってきていた。吉之助も斉彬の近くにいる。久光は島津家のために生まれたばかりの哲丸をしっかりと守っていくと斉彬に伝えている。

 

が、斉彬は「この国がなくなるかもしれないときに、お家をどうするなど…」といらだっているような様子。久光の目を見ず、自身の作業に集中している。「こん国がなくなる?」と斉彬の言葉を繰り返す久光。

 

斉彬はまたメリケンが日本にやってきて条約を結ぶよう脅してくると言う。久光はそのために斉彬が武器や大砲を作っていることを承知だと答える。

 

ただ、斉彬が「フランスから軍艦も買う」と言うと、久光は目を見開いて驚き、言葉に詰まる。そして、「兄上はて異国と戦をして勝てるちほんのこ思っち…?」と言いにくそうに言葉を発する。斉彬は呆れたように「わからんか」と言う。

 

「西郷、答えよ!」斉彬が吉之助に命じる。「大事なのは勝つことではなく、異国と対等に付き合うことでございもす」吉之助がしっかりと答えると、それが面白くないように久光は「なんじゃ!」と怒鳴る。吉之助が詫びる。

 

「久光、おまえも変わらねばならん」斉彬は久光の肩をぽんと叩く。吉之助は遠くを見つめるような目をしていた。

 

友の祝言

正助の祝言の日。今か今かと皆で嫁を待っている。正助は吉之助の祝言のときもそうだったと言う。新八が「吉之助さあは嫁に逃げられたけど…」と言いかけて、皆から叩かれる。吉之助は泣いているかのように顔を手で覆う。

 

しかし、それは子どもの頃から仲良くしてきた正助が祝言をあげることに感極まっての涙だった。正助もうれしそうに吉之助の言葉を聞いている。

 

が、吉之助が呼び出される。斉彬の屋敷の者で、「今すぐ登城せよ」とのことだった。とはいえ今は正助の祝言直前。迷う吉之助に、次右衛門が「吉之助、行け」と声をかける。正助も気にしないようにと声をかけて、吉之助は城へと向かう。

 

それと入れ替わるように、正助の嫁となる満寿がやってくる。

 

緊急事態

吉之助が登城すると、山田がそばにいて、斉彬はうなだれていた。その手には老中の阿部正弘(藤木直人)の訃報を知らせる書状が握られていた。

 

一橋慶喜(松田翔太)を次期将軍にするとの働きかけは阿部も協力しておこなっていた。そのため、とりやめするしかないと斉彬は口にする。が、それを聞いた吉之助は

 

「篤姫様がおられもす!」

 

と言う。篤姫が斉彬のために、命がけでこの国を変えようとしていると。

 

「恐れながら、そん思いはおいも同じでございもす!」

 

力強く吉之助は言う。その思いを受け取ったように斉彬は見つめる。それでいながらも「だが今までのようにいかぬであろう」と口にする。何にせよ一刻も早く薩摩を出て、また江戸に向かうとも。

 

吉之助は「一つお願いしたきことがございもす」と斉彬に言う。じっと食い入るような目で見つめながら。

 

友だから

夜遅くになって、吉之助はやっと家に戻ってきた。隣の大久保家もすでに静かになり、祝言は終わっていた。が、正助は起きて待っていてくれた。

 

二人で酒を酌み交わし、話をする。正助は事の次第を聞き、また正助が江戸に戻ることを噛みしめながら酒を呑む。すると、吉之助は自分と一緒に来るようにと言う。「殿に頼んだ」と。

 

大久保正助という国のために働く素晴らしい男がいると。だから何とかと頼み、正助は熊本まで出てくることが叶ったと。そんなことをうれしそうに吉之助はまくし立てて言うが

 

「待ってくいやんせ!誰がそげなこと頼んだか?」正助は怒ったように言う。「頼まれてなかと」吉之助の意思だった。「ないごて上から見下ろすようにそげなこと…」と悔しそうな怒ったような口調で正助は言う。吉之助はその態度を否定するも、その言動が「見下ろしている」と正助の怒りは収まらない。

 

また、斉彬が軍艦だエレキテルだと湯水のように金を使っているときに、どれほど吉之助の弟たちが貧窮に耐えて暮らしてきたかとも正助は言う。吉之助は何も言えなかった。

 

「吉之助は変わってしもうた。…ずっと遠かところに行ってしもうた」

 

眉間にしわを寄せて、正助はぽつりと言う。「おいは、いつかおいの力で江戸に行く!つまらんこつすんな!」怒りをぶつけるように正助は吉之助に言い放つ。

 

「つまらんこつ言っちょるのはわいの方じゃ!」吉之助も怒り、正助の胸ぐらをつかむ。声を絞り出すようにして、

 

「今はこげんくださらんことで言い争っているときじゃなか!こん国を変えるときじゃ!

 

と強く言う。熱い思いをぶつけた吉之助を見て、正助から怒りの表情が消える。目をそらし、振り払うように吉之助の手をどける。首を振り、ふーっ…と溜息をはく。

 

「もう…顔も見たくなか。…おいの前から消えてくいやい」

 

静かに正助は言った。吉之助は何も言わず、そのまま立ち去った。家で一人になった正助は感情の持っていき場がないかのように

 

「あああああ!!!!」

 

と声を上げる。大久保家の寝所で、満寿はそんな正助の声を聞いていた。

 

良き嫁

ケンカ別れをしたまま、吉之助が江戸へ旅立つ日がやってきた。朝、西郷の家の者たちに見送られて、吉之助は旅路へ。

 

同じ頃、大久保家では朝食を終えていた。硬い表情をしている正助を見て、次右衛門と福は心配そうに顔を見合わせる。

 

正助が部屋に戻ると、満寿が旅支度をしていた。それを見た正助は「どうしたとな?」と問いかけ、満寿は「祝言の夜、聞いてしまいもした」と打ち明ける。「今ならまだ吉之助さあに追いつけもす。すぐに行ってくいやんせ」とも。しかし、正助は「おいはいかん」と表情を変えずに答えるだけ。

 

すると、次右衛門と福がやってきた。そして、次右衛門は満寿のことを「できすぎた嫁」と言う。「わいの心の内から、わいの未来のことまで見通しちょる」と。「おいの未来」正助がつぶやく。

 

「今吉之助を追わんとわいの将来は開けん。そうじゃろう、満寿?」次右衛門は聞く。「はい、うちの旦那さあはまっこて良か友をお持ちです!吉之助さあも旦那さあのことを待っておられると思いもす」さっぱりとした笑顔ときっぱりとした口調で満寿は答える。正助はその言葉を噛みしめてー

 

友よ

正助は旅の支度をして、走って吉之助を追いかける。必死になって走る。そして、こちらに帰ってくるように走る吉之助と出くわす。思わぬところで顔を合わせることになった二人。

 

吉之助が戻ってきたのは「忘れ物をしたから」。「そげん大事なものを忘れたとか?」正助が聞くと、

 

「おはんじゃ。大久保正助を忘れてきた」

 

正助は流れ出そうになる涙を止めるのに必死で表情を歪ませる。思いを受け取ったように膝から崩れ落ちる。「吉之助さあ、すまんじゃった!」叫ぶように正助は言う。

 

吉之助は駆け寄り、正助の両肩をつかんでじっと見る。「行っど」吉之助が言う。「行っど」正助も答える。わかりあえた二人は顔をくしゃくしゃにして笑い、笑顔で思いきり走る。

 

こうして正助は初めて薩摩を出ることになった。薩摩の若者二人が荒波の時代に向かって走り出すー。

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という話でした。いやーラストシーンかっこよすぎませんか。青春だなぁ。かっこいいなぁ。というわけで長くなりましたので、感想は別記事で書きます。

  

 

 aoikara

 

▼西郷どん 第14話「慶喜の本気」記事はこちら

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