電子マネーよりキャッシュ派のaoikaraです。保守的とかいうより、システムを変えるのが面倒でズボラなだけです。
というわけで今回のテーマは…
スキャンダル専門弁護士 QUEEN 第7話 感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
▼スキャンダル専門弁護士 QUEEN 第6話 記事はこちら
第7話 あらすじ
氷見江(竹内結子)と与田知恵(水川あさみ)、鈴木太郎(バカリズム)たちは事務所でワイドショーを見ている。
話題に上がっているのは、スマートフォン決済サービス『ペイグッド』のクレジットカード不正利用に関して。顧客のカードが第三者に使用されていたのだ。その報道を聞き呆然とする藤枝修二(中川大志)。どうやら藤枝も被害に遭った様子。
ネットを見ていた真野聖子(斉藤由貴)は『ペイグッド』のシステムエンジニア、芦原江梨子(西山繭子)のセキュリティー対策が甘かったと特定されていると教える。江梨子は与田の大学生時代の先輩だった。
与田から連絡を受けた江梨子が事務所に来た。江梨子は『ペイグッド』のシステム開発チームの責任者で、今回のトラブルに関して責任があることは認める。だが、同社のサービスが始まったのは江梨子が育休に入ってからだった。
もちろん責任は認めつつ、ただ、休んでいる間に問題が発生したのにも関わらず、自分がやり玉に挙げられ、名前や顔までもネットに晒されていることに江梨子は悩んでいた。
『ペイグッド』社の社長、工藤海斗(柳下大)の記者会見に、氷見と与田が潜入。工藤は動揺を隠せない様子だが、氷見たちは謝罪用の芝居と見抜く。工藤ら経営陣は江梨子だけに責任を持って行こうとしていた。
事務所では真野が不正利用の流れを追い、原因は江梨子個人にではなく、会社側の管理上の不備にあったことを突き止める。そのことを、氷見たちは東堂裕子(泉里香)に記事にしてもらおうとするが…。
GOODポイント
- 冒頭の「タクシー」の話の下りで、バカリズムさん脚本のドラマ『素敵な選TAXI』にかけているのかな、なんて思いました。
- 鈴木副所長の全部の話を「コーヒー」に絡めてくる感じが面白すぎました。「コーヒー何杯分だろう」「被害者のと加害者の関係者とコーヒー出てこない人」とか(笑)
- ペイグッドの収入の仕組みについて知ってる真野さんすごい。理由は「お金が好きだから」もうまっすぐに言うから潔いですね。
- 鈴木副所長「仕事ってことにしたマカオ行こうかな。3泊くらい」
藤枝「いいっすねえ~でも、余裕持って4泊とか?」
鈴木副所長「…なんで一緒に行く前提なの?行かないよ?」
ですよね~。行かない理由が「運気が下がる」っていうのも笑っちゃいますけど。 - 真野さん、昔ベガスで誕生日に歳の数の花火打ち上げてくれて、アルパカをプレゼントしてくれた彼氏と付き合ってたって…何している人なんだろう。カタギじゃない気がするなぁ。
- 藤枝君の軽い発言に対して、「はあ?」となる与田ちゃん。「そうだそうだー」とか軽い調子で与田ちゃんに荷担する鈴木副所長が面白すぎます。
- スケート?ショートトラック?みたいに帰って行く鈴木副所長!
気になったポイント
- クレジットカード情報を流出した同僚を笑う会社っておい!
- セキュリティコードの入力を何回やっても大丈夫って、本当に初歩的にも程があるセキュリティの甘さですよね。システムの問題っていうレベルでもないような…。
- 会社の内部事情を明かそうとする社員や弁護士に対して、「どうなるかわかってんだろうな」というのは十分に脅迫事案なのではないでしょうか…。
感想
目の前の人を責めるより、根本から見直す
今回の話も、いろいろと考えさせられました。最初はSEの芦原さんが仕組んだことなのかな、とも思って。SEだったのに育休明けに経理になり、自分の立場を取り戻すために、会社を根本から変えようとしたのかなと。まあ、私の考えは外れていたんですが。
でも、マタハラをされている状況はありましたね。技術者が育休で抜けてしまって、仕事が回らない状態になるので、育休を取る芦原さんに不満を抱いている社員もいました。
「私たちだけでできるんで戻ってくなくていい」みたいな言い分はどうかと思いますけどね。結局、セキュリティの問題が起きたわけですし、「私たちだけで」できていないじゃないですか。
それに「子どもを理由にされても…」みたいに言ったら子どもは生まれないし育たないしなぁ。でも、人員が足りなくてしわ寄せが来るのも事実…。目の前の人に文句を言えばマタハラになるだけで、しかも問題は解決しません。
つまり、それは育休を取る人が問題なのではなくて、育休を取る女性がいたら仕事が回らなくなるくらい忙しい会社の労働環境に問題があるってことですよ。
仕事量ではなく、200億円還元すると言いながら可能な資金は2億円しかないってことで、つまりは人員が足りないのもお金がないのが理由です。
だからこそ、お金があるところに買収してもらえれば、人員を増やせて労働環境も整い、不満や文句もなくなります。根本の解決に導けたわけです。買収した会社にとっても必要な技術を得られたわけで、Win-Win。
このドラマの見方がようやくわかってきました。本当の解決法は何かってのを、視聴者に考えさせるんですね。従来の依頼者がややこしい事情を隠していることが多かったので、裏があるのでは勘ぐってしまいますが、素直だと弁護士さんの仕事もスムーズにいきますね。
目の前の人を責めたところで、問題は解決しないってのは、現実社会でも思うことがあって。たとえば、コンビニで年齢確認を促されて目の前の店員さんに怒る人。
それはシステムへの文句で、コンビニの会社に言うべきで、店員さんに言ったところで何も解決しないんですよ。他のお客さんや店員を嫌な気持ちにして、仕事を滞らせているだけ。
もちろん、現場に意見を言うことは大事ですが、本当に解決したいなら根本からなんですよ。目の前の人を責めても解決しないですよね。
結局目の前に怒るのは、怒りたいだけの人。その場合に根本から解決するのは、他人への攻撃性を自分の中でどう消化させるかという、自分自身への問題だと思うんですよね。
与田ちゃんは藤枝君に厳しすぎるけど、言ってることは正しい
与田ちゃんはいつもキツめですが、今回は特に藤枝君への当たりがきつかったですね。これもパワハラじゃないか、ってくらい。
まあ、自分が大切に思っている大学時代の先輩のことだし、普段の仕事に対する姿勢とかにもいらっとする部分があったんだろうし、与田ちゃんの気持ちもわかりますけどね。
それに藤枝君は、たしかに弁護士としてその目線はどうなんだろう、ってことはたびたびあります。「汗水流して仕事とかするの、もう時代遅れなのかな」とか言うも、与田ちゃんからすると「はあ?」ってなりますよね。そこを評価して守るのが、弁護士の立場でもありますし。
育休やマタハラに対しても、藤枝君「周りがちゃんとサポートしなきゃ」って薄っぺらいこと言ってましたね。与田ちゃんから「言ってる自分が気持ちいいだけでしょ?」って、まさにそれ。具体案が一つも出てきませんでしたし。
家事や育児の“手伝う”発言も地雷ですよね。なぜ怒られるのかわからない人っていうのは、実際「手伝うこと」としか思ってないし、「手伝わないよりは良いことでしょ?」ってそこと比べてどうするって感じでもあって。
まあ、藤枝君もこき使われながらも頑張っているので、評価してあげても良いんじゃないかとは思いますけどね。与田ちゃんが言うことも正しいので、歩み寄ったら良いね。
氷見さんのやり方は鮮やかだけど、与田ちゃんも思うところがあり…
ペイグッドは買収され、労働環境が整いました。芦原さんをスケープゴートにしようとして、社員を駒のようにしか思っていなかった工藤社長は株式を得たものの、大暴落して紙きれ同然で、権威を全て失いました。これもどうやら氷見さんが仕組んだことだったようで…。
いつもはみんなと情報を共有していると思うのですが、今回は氷見さんのスタンドプレーだったようですね。与田ちゃんとしては、ちょっともやってしているようで。うまくいったけど、私の力なのかな、みたいに。
与田ちゃんは、自分の関与していないところで解決されて、不審な気持ちもありますよね。氷見さんがなぜ隠すのか。
なんだったら自分は恩義を感じている先輩のため、という純粋な気持ちだけど、それを氷見さんの利益のために利用された感もある。とはいえ、結果的に依頼人のベストにしてくれたから、文句を言えるってわけでもないし…もやもやしますよね。
氷見さんは吾妻議員と今でも…
氷見さんは過去に吾妻議員の秘書でした。恋人だったかどうかは、わかりませんが。氷見さんが起こした交通事故によって二人の関係は離れていたかに思えたけれど、そうではなかった…。
ペイグッドを買収した会社は、吾妻議員に政治献金していたから。じゃあ、これまでの全て依頼が吾妻議員の利益になっていた、っていう裏展開があったらすごいですけど、どうでしょう。
未だに氷見さんと吾妻議員がつながっているという事実に、私はそんなに驚きませんでした。ずっと協力者なのかと思っていたので。
それか…復讐?うーん、どっちだろう。実は真相はあっさりしていたりして。ちょこっとずつ明かされていき、どんどん気になってしまいます。
次回:リケ“ジョ”とは
医療ベンチャーを立ち上げた研究者の女性2人。髪の毛1本でさまざまな疾病がわかるキットを作り出していた。がしかし、この女性の内1人が、過去に不正した論文を書いていたことからバッシングに遭い…。女性は大学側の男尊女卑の体質に問題があると言うが、論文の不正は事実のようで…
リケジョのどうのこうのっていうのは、過去にありましたけど、これも扱って大丈夫なことなのか心配です。男尊女卑は問題ですけど、それと不正をしていたのを責められるのは、全く別問題ですよね。どう描かれるのか、しっかり見届けます。
aoikara
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