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【ドラマ】コウノドリ 第2シリーズ 最終回 ネタバレ それぞれの道は分かれていても

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クリスマスだ年末だという気持ちが全然ないaoikaraです。なぜなんでしょう。年越し楽しみーとか正月盛り上がるーとかがないからかなぁ。長期で休みが取れるのは楽しみなんですけどね。

 

というわけで今回のテーマは…

 

コウノドリ 第2シリーズ 最終回 ネタバレ

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。

 

▼感想の記事はこちら

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▼コウノドリ 第2シリーズ 第10話 記事はこちら

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最終回のあらすじ・ネタバレ

旅先でも

ペルソナ総合医療センターには、妊婦が緊急搬送されてくる。中国人の夫婦で日本に旅行に来ていたらしい。妊婦はパニックになって泣き叫んでおり、産科医の鴻鳥サクラ(綾野剛)や助産師の小松留美子(吉田羊)は言葉が通じないながらもなんとか励ましている。

 

分娩室に運ばれて出産の準備をするが、小松がジェルネイルを外そうとすると怒り出す妊婦。すると産科医の倉崎恵美(松本若菜)が入ってきて、中国語をぺらぺらと話しながら対応する。その理由は空かしてくれなかったが、なんとか中国人夫婦は納得してくれた。

 

遺された者

一方、ペルソナの産科医である四宮春樹は能登の海にいた。激しく波打っている。喪服姿で、父の晃志郎(塩見三省)からだと手渡された輪島塗の小箱を見ている。その中には四宮のへその緒がある。

 

見ながら、父親の言葉を思い出す。「俺はこのまちを子供が産めないまちにはしない」「このまちのお産を守ことが使命」「ありがとな」

 

そんな父親の言葉の一つ一つを思い出しながら、四宮は激しく荒れる海を見ていた。

 

意外な再会

鴻鳥と小松は中国人妊婦の出産に立ち会う。赤ちゃんの心拍が下がっていて、急ぎの出産が望まれる。NICUからも医者が来て…

 

「新井先生!?」

 

と鴻鳥と小松は驚く。ペルソナを辞めてしまった、新生児科医の新井恵美(山口紗弥加)がいたのだった。そんなことはいいからと二人を促し、出産が進む。

 

準備は整った

一方、NICUには新生児科医の白川領(坂口健太郎)が、新生児科部長兼周産期センター長の今橋貴之(大森南朋)に、新しく働ける場所が見つかったと報告。小児循環器科の研修医として始めると話す。今橋は「熱意が伝わったね」と喜ぶ。

 

新しい命

中国人妊婦は無事に出産。元気な赤ちゃんが産まれた。新井は赤ちゃんを見ながら、優しい笑顔に。倉崎が夫婦に翻訳して伝えて、鴻鳥や小松らみんなが笑顔になった。

 

もう一度ここで

NICUでは今橋が新井をほかの職員に紹介していた。そこへ、ペルソナの院長・大澤政信(浅野和之)がやってくる。なにやらおでこに傷がある。実は、新井が別の病院でNICUに復帰すると知り、ペルソナに戻ってきてほしいと土下座をして頼み込んだときについた傷だった。

 

そういった仕事は自分の仕事だと大澤は言い、上を目指してくれる医者がいることはペルソナのためにもなると白川を見る。

 

同期

 産科医で、今は救命で働く下屋加江(松岡茉優)は屋上で一人寂しそうな表情になっている。そこへ鴻鳥が来て、「お疲れ様」と声をかける。

 

下屋は「白川のこと聞きました?」と鴻鳥に聞く。鴻鳥は「下屋も寂しくなるんじゃない?」と言うが、下屋は笑いながら否定。「前向きな旅立ちだから応援するしかない」と言う。「ただ、私が医者になってから…。ううん、学生実習のときから、白川がそばにいなかったことがないんで」と寂しそうにつぶやく。

 

鴻鳥もその言葉にうなずく。下屋は質問する。「鴻鳥先生は、ずっとペルソナにいますよね?」鴻鳥はその質問には答えず、笑顔で遠くを見つめるだけ。

 

新たな決断

ダウン症の子供を授かり、一度は中絶しようと考えていた高山夫婦。しかし、妻の透子(初音映莉子)が「産みたい」と言い、産むことを決断した。中絶のために入院していたが、夫の光弘(石田卓也)も連れ添って、二人は帰宅。

 

小松は「何かあったらいるでも来てね。私たちはいつでもいるから」と声をかける。

 

病院としてできること

カンファレンスにて、高山夫婦について。ソーシャルワーカーの向井祥子(江口のりこ)は産むと決断しても不安はあるだろうという透子の気持ちを汲む。新井は初めての出産というだけで未知との遭遇で、さらに心配だろうと考えている。

 

鴻鳥によると、心臓病などの合併症はなさそうとのこと。小松は「それじゃあいつものお産と同じ」と考える。白川は「特別に何かをするっていうよりも、肩の力を抜いてもらうことが大事」と言い、倉崎もうなずく。

 

鴻鳥も「特別な子供の育児をするっていうよりも、赤ちゃんがかわいいという気持ちが湧いてくるようなサポートをするのが大事」と言う。今橋は支援センターやダウン症の家族を紹介することもできるが、負担にならないようにしたいとも話す。

 

鴻鳥は「押しつけることにならないようにしたい」と話し、「大切なのは見守ること」としめる。

 

思いは受け取って

四宮は、父がいた病院の院長と看護師に「ありがとうございました」とあいさつをする。看護師はこのまちの赤ちゃんはみんな四宮先生に取り上げてもらったと晃志郎のことを話す。

 

四宮が産科がどうなるのかと尋ねると、院長は「次の産科医を見つけるのは厳しい」と話す。それでも「残したい」と。

 

四宮は黙り、それでも何か言うわけではなく「では失礼します」と東京へ帰っていく。

 

親友

産科の外来に小松の友人で、同じ助産師をしている武田京子(須藤理彩)がやってくる。担当は鴻鳥、小松もそばで話している。

 

赤ちゃんの状態に問題はないが、体重が増えすぎだと小松は叱る。どうも食欲があるらしく、小松は高齢出産だから気をつけてとしっかり指導。

 

産科の部屋で話していると、四宮が帰ってきた。武田に「助産師なんだからしっかり自己管理してください」といつものクールな調子で言う。武田はうれしそうに四宮に近寄るが、学生時代との性格の変化に驚く。

 

鴻鳥も四宮も協力して、武田はペルソナで出産するつもりだった。小松は「みんなで取り上げるスペシャツなお産」と上機嫌。

 

休憩中に、食堂で小松と武田は下屋に会う。若い頃に「お互いの赤ちゃんを取り上げよう」と約束したらしい。小松は「半分はあたしの子供」と言い、武田も「一緒に育てなさいよ」と応じて、本当に二人は仲が良い。

 

そんな二人を見ながら、下屋は「良いですよねー同期って」と言う。二人は腐れ縁と言うが、下屋はほほえましそうだった。

 

武田は自分が助産師だからこそいろんなお産を見てきて、リスクもあることを知っていると不安な顔も見せる。「あんたにはあたしがついてる!」と小松が力強く言う。そんな二人を、下屋は笑顔で見ていた。

 

いつもの日常

産科の部屋では四宮が鴻鳥に感謝する。葬式のために花を贈ってくれたのだった。四宮はいつも通り仕事をこなすが、鴻鳥は心配そうに見つめていた。

 

夫婦のすれ違い

透子は家でダウン症について、預けられる保育園について調べるなど、真剣に我が子と向き合っている。一方、光弘に話をしても、反応が鈍い。自覚しているらしいが、浮かない表情。

 

光弘は自身が小学生の頃にダウン症の子がいたと話す。たまに遊ぶと楽しかったけれど、その子たちのお母さんがとても疲れて見えたと言う。考え出すとそういうイメージばかり膨らんでしまうと。

 

透子は「そんなこと言わないで」と言うしかなく…

 

思いを打ち明けて

透子は一人でペルソナを訪れて、鴻鳥や今橋、小松に夫の話をする。小松は父親側が胎動を感じないので親になるという実感が湧きにくいことに共感していた。透子も「夫を責めてはいけないと思います。私も不安はありますし…」と言う。

 

少し引きつったような笑顔で「ダメですよね、決めたんだから」と自分のことを言う。「私は夫と別れて一人になったとしても、この子を育てなきゃ」と。

 

鴻鳥はダウン症の子の家族の会があると言い、「もし良かったら会ってみませんか?」と提案する。「気分が変わるでしょうか」という透子に、今橋が「絶対に変わるかはわかりませんが、頭の中でイメージしているのと実際の家族とは違いがあると思います」と言う。

 

そして、今橋は「オランダへようこそ」という詩を透子に教える。ダウン症のある子を持つエミリー・パール・キングスリーという方が作った詩だと。

 

本当の気持ち

歩いている白川に下屋が声をかける。白川が別の病院に移る準備を着々としていることを知り、浮かない様子の下屋。「おまえ寂しいんだろ」と白川が言うが、「ふざけんなよ!寂しくなんかないよ!」と言い張って立ち去ってしまう。

 

その後ろ姿を見て、白川ももどかしい表情を浮かべている。

 

母の思い

高山夫婦は向井と小松の案内で、ダウン症の子供たちの会に参加することに。以前、今橋に話しかけていた木村弓枝(奥山佳恵)とその夫(今里真)、長男の優真君(宮下柚百)、そしてダウン症の次男・壮真君(山田楽士)もやってくる。みんないろんな活動をしていた。

 

弓枝やほかのダウン症のお母さんが透子に話をする。「ダウン症のある子は天使、なんていうけど、小さな悪魔になるときもあるからね~」と明るい調子で言う。向井は「子供はみんな変わらないですね」と答える。

 

透子は不安そうな表情が晴れず、「すみません」と言う。「みなさん強いなぁって思って…。私も、もっとしっかりしなきゃって」

 

すると弓枝が「何言ってんの、最初はみんなそんなもんよ」と言う。もう一人のお母さんは「私なんて、退院するときに「外に連れ出して大丈夫ですか?」って聞いたもん」と言う。そのときはそれくらい必死だったと。

 

弓枝が言う。「がむしゃらに子育てして、少しずつ受け止めて、受け入れていくんだよね」と。また、このような家族との交流も心の支えになると言う。

 

弓枝たちが大学に行ってる子もいると明かすと、透子は知らなかったと言う。

 

「そう、みんな知らない。知らないからこそ、いろいろ言われることもある。それこそ、親戚や友達に傷つけられることもある。でも、壮真がああやって元気に遊んでいるのが何より大事。つらいことを言われるより、壮真が元気がない方がつらいもん

 

弓枝はそう朗らかに言う。

 

父の思い

光弘は、遠巻きにダウン症の子たちの活動を見ていた。透子も打ち解けて、笑顔で交流している。

 

それをただ見るだけの光弘を見つけたのは、弓枝の夫。「俺はかみさんと一緒に来たあんたは偉いと思うよ」と言う。光弘は「いや…」と否定。それでも弓枝の夫は

 

「俺は最初どうしても受け入れられなかった。でもさ、ありがちな言葉だけど、あんた一人じゃないよ

 

と言ってくれる。

 

夫婦の思い

そして、高山夫婦は一緒に帰ることに。小松は言う「きっと大丈夫。赤ちゃんに向き合って出した結論だから」と言う。向井は「案ずるより産むが易し」ということわざを挙げて、「意外と大丈夫、なんとかなるもの」とアドバイス。

 

透子も光弘も表情が和らいでいた。その後のエコーでも、透子は以前よりも明るい表情を見せるようになった。赤ちゃんは元気で気持ちよさそうに動いている。そう鴻鳥から聞かされて、透子は本当に幸せそうな表情だった。

 

怖がる

四宮は、父が務めていた能登の病院をパソコンで調べて、産科が休止になったことを知る。父から託された「一日一生」と書かれた言葉を見つめる。そこへ鴻鳥がやってくる。

 

「四宮」
「サクラ」

 

二人は同時にお互いを呼ぶ。鴻鳥が「今夜ちょっと付き合ってくれないかな」と言う。

 

鴻鳥が四宮を連れて居酒屋へ行くと、離島で産科医をしている荻島勝秀(佐々木蔵之介)がいた。気の知れた仲なので、鴻鳥にも四宮にもぐいぐい話しかけてくる荻島。

 

鴻鳥が島の様子を聞くと、当時産まれた赤ちゃんも元気に育っていると荻島が答えて、鴻鳥は安心した表情を浮かべる。定期的にヘルプも来てくれているらしい。みんな島で赤ちゃんが産みたい、気心知れた場所で産めたらと思ってると荻島は話す。

 

四宮は郷土愛やセンチメンタルという耳障りの良い言葉だけで、設備のないところでお産をするリスクがると否定する。「医師一人が全てを抱えるのは無理がある」と。

 

その場はしんと静まり、荻島がシリアスな顔で口を開く。「おまえ…酒が足りてないんじゃないのか?」と笑顔になって継ぎ足す。そして

 

「何をそんなに怖がってんだ?」

 

と言う。はっとするような四宮。「しかめっ面はおまえの本当の顔じゃない。医者はどこにいても、生と死その狭間に立ってる。どれだけ医療が発展しても、すべての命は救えないんだから」と荻島が話し始める。

 

「急いで行きたいなら一人で行きなよ。遠くへ行きたいならみんなで行きなよ」

 

アフリカの言葉で、先輩が言ってたと荻島は言う。「おんなじ産科医。場所は違っても、心意気は同じ。そりゃあこっちと島じゃおんなじ設備ってわけにはいかない。けどな、どこへ行っても、ひとりぼっちで戦わなきゃいけないなんてそんなことはないんだ

 

師弟はいつのまにか

NICUでは、今橋がずいぶんと疲れていて、白川が心配する。「人間も年は取る。そのおかげで、頼もしい後輩が成長する」と今橋は笑顔で白川に言う。

 

「俺、先生の一番弟子になれましたかね?」唐突に白川が聞く。「え?」と、今橋は驚く。笑いながら「それはどうかな」と返す。「すみません、調子にのりました」と白川は反省。

 

「白川先生は僕の弟子じゃない。頼りになるパートナーだよ

 

と今橋はまっすぐに見つめて言う。そして、「今日は家で眠ることにしようかな」といい、「頼んだよ」とNICUを白川に託す。白川は静かに喜びを噛みしめていた。そんな白川を見て、新井も笑顔になっていた。

 

成長

救命の部屋では、下屋が一息ついて眠っていた。救命医の加瀬宏(平山祐介)が声をかけるが、部長の仙道明博(古館寬治)が「寝かしといてやりなさいよ」と止める。そして仙道は、下屋を見ながら「ガッツだけでなんとかなるもんだねえ」と言う。

 

さらに、「今橋先生に産科には返さないって言ってみようか?」などと冗談を言っている。加瀬は真面目な顔を崩さず、「あの人の怒る顔は見たくないです」と言う。「加瀬君手つまんないね」「すみませんね」なんて言う話を、下屋はこっそり聞いていた。口の端を上げて笑顔になり、そして涙をぬぐう。

 

それぞれの居場所

鴻鳥は、自分が育って養護施設を訪れて、養母の小野田景子(綾戸智恵)や子供たちに迎えられる。優しい指付きで、ピアノを奏でる。

 

一方、小松はダウン症の子供たちの会に顔を出し、向井と鉢合わせ。小松は「『オランダへようこそ』って詩、知ってる?」と聞く。向井はうなずく。小松は「私さ、この詩みたいな助産師になりたい」と言う。

 

同じ頃、透子も光弘と一緒にいて、お互いの親たちに『オランダへようこそ』と言う詩を読み聞かせていた。

 

夫婦ですれ違って産後鬱にまでなっていた、佐野彩加(高橋メアリージュン)も笑顔になり、夫の康孝(ナオト・インティライミ)と一緒に娘を抱いていた。

 

一時はダウン症の我が子を受け入れられなかった、森口亮子(奥貫薫)と武史(戸田昌広)夫婦もなおと君と幸せそうに過ごしていた。

 

『オランダへようこそ』

私はよく「障がいのある子を育てるってどんな感じ?」と、聞かれることがあります。そんなとき私は、障がい児を育てるというユニークな体験をしたことがない人でも、それがどんな感じかわかるようにこんな話をします。

赤ちゃんの誕生を待つまでの間は、まるで、素敵な旅行の計画を立てるみたい。例えば、旅先はイタリア

山ほどガイドブックを買い込み、楽しい計画を立てる。コロシアム、ミケランジェロのダビデ像、ベニスのゴンドラ。簡単なイタリア語も覚えるかもしれない。とても、わくわくします。

そして、何ヶ月も待ち望んだその日がついにやってきます。荷物を詰め込んで、いよいよ出発。数時間後、あなたを乗せた飛行機が着陸します。そして、客室乗務員がやってきて、こう言うのです。

「オランダへようこそ!」

「オランダ!?」と、あなたは驚きます。「オランダってどういうこと?私はイタリア行の手続きをし、イタリアにいるはずなのに。ずっと、イタリアに行くことが夢だったのに!」


でも、飛行計画が変更になり、飛行機はオランダへ着陸したのです。あなたは、ここにいなくてはなりません。

ここで大切なことは、飢えや病気だらけの、こわくてよごれた場所に連れてこられたわけではないということ。ただ、ちょっと「違う場所」だっただけ。

だから、あなたは、新しいガイドブックを買いに行かなくちゃ。それから、今まで知らなかった新しい言葉も覚えないとね。そうすればきっと、これまで会ったことのない人たちとの新しい出会いがあるはず。

ただ、ちょっとだけ違う場所だっただけ。

イタリアよりもゆったりとした時間が流れ、イタリアのような華やかさはないかもしれない。

でも、しばらくそこにいて、呼吸をととのえて、まわりを見渡してみると、オランダには風車があり、チューリップが咲き、レンブラントの絵画だってあることに気づくはず。

でも、まわりの人たちは、イタリアを行ったり来たりしています。そして、そこで過ごす時間がどれだけ素晴らしいか自慢するかもしれないのです。

きっと、あなたはこの先ずっと「私も、イタリアへ行くはずだった。そのつもりだったのに」と、いうのでしょう。心の痛みは決して、決して、消えることはありません。だって、失った夢はあまりに大きすぎるから。

でも、イタリアに行けなかったことをいつまでも嘆いていたら、オランダならでは素晴らしさ、オランダにこそある愛しいものを、心から楽しむことはないでしょう。

 

夫婦の願い

その詩を聞いた透子の母・澄江(中村久美)は「良い詩だね」と言い、光弘の母・しのぶ(川俣しのぶ)も「そうですね」と言う。父親たちも笑顔だった。

 

透子は言う。「私は私なりに、赤ちゃんの子育てを精一杯頑張ろうと思います。けど、またやっぱり『イタリアに行きたかった』って思うこともあると思うんです。だから、みんなで支えてほしいんです」

 

光弘も言う「俺も精一杯、透子と一緒に頑張る。透子は一人じゃない、この子も一人じゃない。俺たちの子供だ。どうか、よろしくお願いします!そう言って、両親に深く頭を下げる。

 

澄江は笑顔で答える「この子はみんなの子だものね」。そう言うと、透子は力が抜けたように、ほっと涙ぐみ、お腹を優しくなでた。

 

久しぶりの再会

鴻鳥が医局に行くと、助産師の角田真弓(清野菜名)がいた。二人目の子供の産休から復帰したので、久しぶりの再会だった。夫が子供たちの面倒を見てくれているらしい。

 

小松が熱いラブコールをして戻ってきてもらったと話す。鴻鳥は、少し小松のそんな発言が気になっている。

 

親友の出産

小松の親友、武田は陣痛が来て、夫に伴ってもらいながら子宮口が開くのを待っていた。小松が待っているが、なかなか子宮口が開かないので時間がかかりそうだ。真弓が自分が担当しても大丈夫と言うが、小松は「このお産は最後まで私が見る」と言う。

 

そして、いよいよ出産。しかし、赤ちゃんが息苦しくて徐脈の状態に。鴻鳥も帝王切開を決断し、武田も「赤ちゃん苦しいのいやだから」とすぐに受け入れる。小松は「大丈夫だからね!」と声をかける。

 

オペ室には今橋と白川も新生児科医としてスタンバイ。鴻鳥が執刀医で四宮が前立ち。小松もいて、武田は笑顔。

 

武田の夫の克也(山本圭祐)は落ち着かずに手術室の前で右往左往。真弓が心配して声をかけて、「大丈夫です!チームペルソナは最高ですから」と言う。「あったかくて居心地が良くて、まるで家族みたい」と話す。

 

帝王切開により、無事に男の子が生まれた。最初は徐脈で泣かなかったが、白川と今橋の処置により、元気に泣く。武田も笑顔になる。

 

「助産師なのに、柄にもなく泣けてきちゃった」と涙を浮かべている。鴻鳥は「良いんですよ」と言う。「自分は助産師だからしっかりしなきゃというプレッシャーがあって、頑張ろうとしていたんでしょう」と。

 

「サクラ」と四宮は深刻な目つきで声をかける。「わかってる」鴻鳥が答える。

 

小松が赤ちゃんを抱きかかえて、武田に見せようとすると、一面が血の海になっていた。

 

緊急事態

血が凝固せず、すでに出血が1500mlを超えている。赤ちゃんは元気だが、武田は気が遠くなっている。「鴻鳥先生、頼むわ」と武田は意識が飛びながらも声をかける。「死んだら困るから…」。血圧は下がり、子宮収縮剤も効かない。

 

 新井が小松から赤ちゃんを受け取る。全員で手術のフォローをする。産科危機的出血で、全身麻酔に切り替えて続行。しかし、子宮はいっこうに固まらず、血液は凝固しない。鴻鳥も四宮も、子宮型羊水塞栓症だと認識。

 

キュウリティカルコールをかけて、医者たちを呼ぶ。「武田!」小松が叫ぶ。大量出血は止まらない。今橋が小松に声をかけると、はっとする小松。深呼吸をして「大丈夫です」と答える。

 

下屋や加瀬、赤西吾郎(宮沢氷魚)らが到着。加瀬が心臓マッサージをして、鴻鳥と四宮は武田の対応を続ける。

 

新井は優しい表情で武田夫婦の赤ちゃんを診ていた。「お母さん、頑張ってるからね」と声をかけて。

 

小松が叫ぶ。「武田!ちゃんといるぞ!私はちゃんとそばにいるぞ!」と。2分間の心臓マッサージの後の、脈拍チェック。「来い!戻ってこい!」と鴻鳥が叫ぶ。しかし、脈は戻らない。

 

「武田、生きろ!」

 

小松が叫び、一瞬の静寂。そして、脈が動いた。心拍再開。武田は助かった。

 

親と子の初対面

手術が終わり、眠っている武田の元に、克也が来ている。鴻鳥は羊水塞栓症だと説明して、手は尽くしたが子宮は全摘するしかなかったと告げる。克也はつらい表情ながらも、「妻と子供が助かって良かったです」と声を絞り出す。

 

そして、ゆっくりと武田が目を覚ます。小松が赤ちゃんを横に連れてきて、武田の隣に寝かせる。克也は「よく頑張ったね」と声をかける。武田は赤ちゃんの泣き声に反応するように、手をゆっくりとあげて、優しくなでていた。

 

小松は涙。鴻鳥も安心した表情になっていた。

 

それぞれの決断

産科の部屋にて、四宮は「命が助かって良かったな」と鴻鳥と小松に言う。小松はまさか数万分の一の羊水塞栓症に武田がなるとはと、全身の力が抜けていた。鴻鳥は「そのまさかがありえるのが命が産まれるってことなのかもしれない」と静かに言う。

 

「でも、本当に良かった」と実感を込めて、鴻鳥は言う。

 

何かを決意したような顔つきで、四宮が鴻鳥と小松を呼びかける。

 

「ペルソナを辞めようと思う」

 

と唐突に告げる。「能登に帰る」というのが理由。小松は驚いた様子だったが、鴻鳥は「四宮はそういうと思ってたよ」と納得した表情だった。

 

「早剥の研究は向こうでもできる。金沢の病院に通えば、常に最新に医療の勉強もできる。やろうと思えばどこでもできるんだ」

 

四宮の言葉に、鴻鳥も優しい笑顔で「そうだね」と言う。小松は真剣なまなざしで見つめている。四宮はさらに続ける。

 

「飛び込んでみるしかないと思ったんだ。怖がってるばかりじゃなくて。俺も…赤ちゃんが好きだからな

 

鴻鳥も言う。「四宮は一人じゃない」思いを噛みしめて、「ああ」と四宮も答える。そんな四宮を見て、小松は「自分の行く道、決めたんだね」と言う。そして「よし、私も一歩踏み出そう」と言い、鴻鳥と四宮に呼びかける。そして、

 

「小松留美子、ペルソナを辞めます」

 

と告げた。お母さんのケアに力を入れた場所を作りたいと小松は話す。赤ちゃんを産む前も、産んだ後も、お母さんとその家族の人生の寄り添いたいと。今度はペルソナの外からみんなを支えることができると。

 

鴻鳥は思いの外あっさりと受け入れる。どこか気づいていたから。

 

「離れてたって、僕たちが目指す場所は同じだ」

 

そう鴻鳥は言う。

 

「僕はいつでもペルソナにいて、みんなをつなげていく。お母さん、赤ちゃんと社会を。そして、それぞれの場所で頑張る仲間たちをつなげていく。そういう医者に僕はなりたい。それは、赤ちゃんとお母さんの笑顔につながってると思うから」

 

鴻鳥は笑顔で「うん」と何度も言い、自分の言葉を思い返しながら、「また夢みたいなこと言ってるかな?」と笑う。

 

「まあそうだな」相変わらずの口調で四宮が返す。「いいんじゃないか?夢みたいなことを言わないと、先には進めない」。そう力強く。

 

小松は「ペルソナに来たら、いつでも鴻鳥先生が待ってる。何それ、家族みたいじゃん」と言い、本当にうれしそうに二人を抱きしめる。鴻鳥も「そっか、ペルソナが僕の家族か」と柔らかな表情で言う。

 

小松がふざけると四宮がつっこむいつもの流れ。それでも三人は抱きしめ合ったまま笑顔。「うん、家族だ」と鴻鳥が言うと、四宮が「そうだな」と言う。

 

別れ

NICUでは、白川が別の病院に行く別れのあいさつをしていた。新井は技術を盗んでペルソナに帰ってきなさいと強気に命じる。

 

白川は今橋を見る。「なんて言ったらいいのかな…」と今橋自身が言葉に詰まっていた。「笑顔で送りだそうとは思ってるんだけどね」と言いつつ、向き合ってしっかりと見つめる。「白川先生とは、これまでうれしいこともつらいこともたくさんの思いを共にしてきたからね」

 

そして手を差しだし、「頑張れ」と告げる。白川はその手を握り返し、「はい!」と力強く答える。

 

決意

鴻鳥と四宮がいる産科の医局に、吾郎が「決めました」と言ってやってきた。そして「僕は産科に行きます!」と宣言。「産科は病院の中で、唯一おめでとうって言える場所だから」とうれしそうに話す。

 

「よろしくお願いします!」と頭を下げる吾郎だったが、四宮が「ちょうど良かった。俺はペルソナからいなくなるから、イライラさせられずに済む」と言って立ち去ってしまう。

 

状況を理解していない吾郎はぽかんとした表情で立ちすくみ、言葉を理解した後で「えっ!?」と叫んでいた。

 

仲間の旅立ち

病院から出て行く白川に、下屋が声をかける。見送りに来たのだった。「おまえ寂しいんだろ」と茶化す白川に、下屋は「一生会えないわけじゃないし」と強がって返す。「俺は寂しいよ」と白川はさらりと言う。

 

「おまえがそばにいたから今までやってこれたから」その言葉に、下屋も真面目な表情になる。「ありがとな!」爽やかに言うと、白川は病院から出て行く。どんどん先に行く白川に、下屋は

 

「白川!」

 

大きな声で名前を呼ぶ。「ありがとう!」津から強く言う。拳を上げて「頑張れよ!」と泣きそうな笑顔で言う。白川も表情が柔らいで、笑顔で「おまえもな!」と拳を突き上げて返す。

 

託す者 託される者

屋上にて、鴻鳥と四宮が二人。四宮が「もう何年になるかな」とつぶやく。鴻鳥が「大学のときから」と返すと、「数えるのも嫌になる」と四宮が本音を言う。

 

とりとめもない話をしながら、ふと鴻鳥が「ペルソナは任せろ」と言う。四宮は手を差しだし、鴻鳥がそれを握り返す。二人とも相手を信頼した笑顔だった。

 

待ち望んでいた命

数ヶ月後、透子の出産の日がやってきた。鴻鳥と小松が分娩室にいる。無事に赤ちゃんが産まれた。透子も笑顔で、光弘は涙があふれていた。

 

鴻鳥は思う「出産は奇跡だ」と。

 

謎のピアニストBABYとして、いつものバーでピアノを弾く。そこで思う。

 

「それぞれ別の場所に離れても、僕たちは毎日奇跡のすぐそばにいる」

 

それぞれの場所で

白川は新しい病院で、研修医として小児循環器科で実績を積んでいる。下屋は救命での経験が生きて、瞬時に判断ができるようになった。

 

小松は新しい場所を作るために物件を探し、自分の理想を語る。そんな姿を素敵だと言ってくれる建築士(村上新悟)と出会い、ときめきを感じている。

 

四宮は能登で産科医をしている。パワフルな妊婦たちに対しても、いつもの四宮節でクールに対応していた。そんな能登に、産科の地域医療研修医として吾郎がやってきた。鴻鳥の仕業。

 

「邪魔はするなよジュニア君」と四宮が言う。「体当たりで挑ましていただきます、ジュニア先輩」と吾郎が返す。その名前に、四宮が「ぷはっ」と吹き出す。吾郎は始めて見た四宮の笑顔に意外そうな表情を見せながらも、笑顔で後ろを付いていく。

 

倉崎は新生児科で親子に話をしている。新井は仕事に復帰して生き生きとしている。

 

今橋は透子の外来で、赤ちゃんの心臓に問題がなかったと話す。一緒にいる向井から「ゆっくりゆっくり急がずに。頼れる人はいっぱいいます」とアドバイスされる。

 

透子は明るく幸せそうな表情で「かわいくって困っちゃいます」と子供を愛おしそうに見つめていた。

 

鴻鳥サクラという産科医

そして、鴻鳥はいつものように出産へ。

 

 

奇跡のあとには現実が続いていく。苦しくて、心折れそうになることもあるかもしれない。進む道に迷うことも、あるかもしれない。

 

けれど、僕はいる。ここで赤ちゃんと家族の人生に寄り添っていく。

 

「赤ちゃん産まれまーす!」

 

今日も鴻鳥の声が聞こえる。

 

ようこそ、この世界に!産まれてきて、おめでとう。そして、全ての命に、ありがとう。

 

ーーーーーーーーーー

と言う最終回でした。うん、すごく良かった。ここまで見てきて良かった。そう思える最終回でした。最後まで考えるテーマをくれて、本当に本当に素晴らしいドラマでした。多くを語りたいのですが、詳しい感想は次の記事で書きます。

 

 

 aoikara

 

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