タロットカードに若干興味があるaoikaraです。ただ、占いは信じちゃうから怖くて苦手なんですよね…。
というわけで今回のテーマは…
刑事ゼロ 第9話 感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
▼刑事ゼロ 第8話 記事はこちら
第9話 ゲスト
南果歩 高橋光臣 今野浩喜 粟島瑞丸
第9話 あらすじ
時矢暦彦(沢村一樹)は、別れた妻で敏腕弁護士の奥畑記子(財前直見)に記憶喪失であることがバレ、1週間以内に職を辞するよう言われてしまう。
すぐにでも記憶を取り戻そうと、開業医の叔父・生田目守雄(武田鉄矢)から退行催眠療法を受ける。しかし、追跡中の容疑者に殺されそうになったことが強いショックとなっているようで、うまくいかない。
そんな中、河川敷で女性の変死体が見つかったという知らせが入る。被害者は手足を縛られ、周囲にまいた灯油に火をつけられるという残忍な手口で殺害されていた。
しかも、頭上にはキューピッドの人形、足元には男女の別の人形が置かれているなど、タロットの第6番カード『恋人』の図柄が再現されていた…!
実は昨年、今回と同様にタロットカードの図柄を模した猟奇殺人が3件発生し、記憶を失う直前の時矢が容疑者を逮捕していた。その容疑者こそ、時矢を殺害しようとした能見冬馬(高橋光臣)――つまり時矢の記憶喪失を引き起こした男だった。
能見が殺害した3人の被害者は、過去に何らかの形で殺人に関与していたものの結果的に罪に問われなかった、という共通点があった。今回の被害者も夫を焼死させた容疑で逮捕されながらも保釈されていたことが判明。
だが、能見は逮捕後に素直に犯行を認めて送検され、現在、勾留中。ということは、今回女性を殺害したのは模倣犯なのか…!?
手がかりを求め、時矢は新人刑事・佐相智佳(瀧本美織)と共に、能見が勤めていたインターネットニュース配信社を訪ねるが、その矢先、勾留中のはずの能見から奇妙なメールが届いて…!?
さらに手がかりを求めて、時矢と智佳は、犯罪心理学の権威・藤林経子教授(南果歩)に会いにいくことになるが…!?
参考元:第9話|ストーリー|木曜ミステリー 『刑事ゼロ』|テレビ朝日
GOODポイント
- 時矢刑事、あっさり催眠術にかかってしまうんですね(笑)
- 佐相さん、今回は時矢刑事を「ネオ」「パレオ」と言っていましたね。ちなみにギリシャ語なのだとか。
- 時矢刑事、所轄にまでファンがいるんですね。留置場の人まで。「京都府警に時矢あり」って本当に誰が言いふらしているんだろう。でも、ちょっとあの人怪しいような…。
気になったポイント
- 自分が記憶を失う原因になった容疑者には会いたくないですよね。刑事としては仕方ないんですが、佐相さんの無理強いは、かなり荒療治だなぁと思ってしまいました。
- メールで送られてきた画像を印刷したとき、カーソルまで印刷されていましたね。キャプチャを印刷したってこともないでしょうし、ドラマの小道具のミスプリかなぁ。
- 犯人が逃げるの鮮やかすぎて、内海さん全然捕まえられないの。せっかく福地刑事と挟んだのに逃げられたときは、私まで「何やってんだよ~内海~」って言っちゃいましたもん。
感想
わかるようでわからない真相
いよいよ最終章。時矢刑事が記憶を失ってしまう理由となった事件とも深く関わる話でした。しかし、事件を深掘りすればするほど、真相が複雑に絡み合っているようで、なかなかわからないですね。
私としては、あまりに似すぎているので模倣犯でもなく、能見と外山は共犯ではなく、あくまで実行犯だと思います。他に上で操っている真犯人がいるのではないかと予想しています。それが誰なのか。
そもそも、能見は快楽殺人犯や、裁きを加えるための殺人といった、ヤバイ系の思想の犯人かと思っていたのですが、ちょっと違いますよね。
動機は「秩序の回復」「全ては秩序のため」。秩序を重んじるがあまり、秩序を乱す者を罰するために、殺人を犯している。自分の意思で、義務感で、行っているので「自分が犯人だ」とはっきりと告げていました。
能見が捕まってから始まった犯罪の実行犯だった外山は「自分にはその権利がある」と言っていました。「秩序」とは一言も口にしていなかったんです。動機が違う。
実行犯によって動機を使い分けている。だからこそ、操っている人間がいるのではないか…と思っているのですが、私も観ていて思考がこんがらがってしまっています。
真犯人は心理学者か、それとも…
真犯人としては、犯罪心理学者の藤林経子が怪しいなと感じています。どう見ても黒幕です!って演出ですしね。能見を精神鑑定してみて、責任能力に問題がないとしながらも、どうやら心神喪失という精神鑑定で、釈放させるつもりのようでした。
これで新たに心神喪失という釈放理由で、犯罪者が裁きを受けずに社会に戻る。不起訴・釈放の理由も今までとは違い、能見はコレクターにとって獲得しがいのある、殺されるターゲットとなったわけです。
犯人の特徴として、コレクターや収集欲というのが気になりました。たしかに、タロットカードに当てはめてみたり、別の犯罪や釈放理由にこだわったり、常軌を逸した収集欲のように感じられます。
藤林さんは、部屋の中にフィギュアがたくさんありました。あれは収集欲の現れなのではないかと。
しかも、実行犯だった外山は熟女マニア。藤林さんが好みの女性で、そこに付け込まれて、コントロールされていた可能性はあります。
また、能見は「自分の意思でやっている」と思い込ませ、外山には「自分にはその権利がある」と思い込ませ、実行犯を動かす心理コントロールが実に巧みです。
藤林さんは収集欲という性格、熟女好きに当てはまる年齢や性別、そして犯罪心理学者という、真犯人の特徴に当てはまっているように思うんですよね。さて、どうなんでしょうか…。
時矢刑事が記憶を思い出せない理由は?
今回、時矢刑事が少しずつ刑事時代のことを思い出していましたよね。能見と対峙して、能見が捕まる前と、自分を殺しかけたときのことを思い出していたようでした。
殺されかけたというショックは大きかったものの、そこは覚えていて、何を能見に言われたのかは覚えていない。となると、言われたことが大きなショックだったように思えるのですが…。
時矢も犯人のターゲットなのか。あるいは時矢が犯人で、ターゲットを見つけ出しているのか…とも考えてしまいましたが…。
時矢もターゲットか
時矢も何かしら、刑事として絶対にやってはいけないことをしてしまったのかもしれません。あるいは罪を犯して、逃れて今生きている。その悔いから、刑事の記憶にフタをしたのかもと。
その真実を知っている犯人が、時矢刑事もターゲットにして、能見に殺させようとしたのかもしれません。ただし、あの22人のリストの中のイニシャルには、「T.R」=時矢暦彦はありませんでした。
時矢が真犯人か
今回の真犯人の動機は、収集欲でもありますが、犯罪から逃れた人間を許せないという気持ちもあるように思います。犯罪者を憎む刑事として、その動機はありえますよね。
つまり時矢こそ真犯人。つまりはリンチ。ドラマ『ジョーカー』的な。藤林さんはブラフ。刑事としては絶対にやってはいけないことをしたから、記憶喪失になってしまった…。
どちらも違うかもしれませんが、時矢刑事視点だとするならばと、私はそんな風に推理してみました。
もしかしたら違うかもしれないけど、奥畑弁護士が気になる…
奥畑弁護士の行動がちょっと気になるんですよね。自分の元夫を殺しかけた人間をなぜ弁護するのか。時矢刑事を守るか、その逆かしかない。でないと、わざわざ能見の弁護はしないと思います。
そして、なぜ黒幕っぽい犯罪心理学者の藤林さんと、能見を合わせたのか。それも計算だとしたら…どうでしょう。
外山が好きな“熟女”にも当てはまりますし、いつも違うスカーフをしているという点で、収集欲も当てはまると思います。
もし時矢刑事がターゲットになるとしたら、時矢の罪を知る人間は身近にいるはず。だとしたら、元妻の奥畑弁護士は時矢刑事ととても近い関係にあります。
時矢刑事も、元妻が真犯人だとしたら、それに気づかず記憶喪失になるほどショックだったとしても、不思議はありません。そもそもなぜ別れたのか。そこらへんに犯罪の理由があるのかもしれません。堕胎とか個人的なことかもしれないし…。
普通に元奥さんでただの良い人説もあり得るんですけどね。真犯人と共通点があったので少し気になってしまいました。
タロットカード22枚の意味を調べてみた
今回の犯罪で使われたタロットカードが気になったので、22枚の意味と、実際に犯行で使われたカードを分析してみました。
- 0番 愚者
- 1番 魔術師
- 2番 女教皇
- 3番 女帝 ←2件目:業務上過失致死罪、起訴猶予で釈放、ボイラー室で殺害(方法は不明)
- 4番 皇帝
- 5番 教皇・法王
- 6番 恋人 ←4件目:現住建造物放火罪、保釈中、窒息死、文字が逆さ
- 7番 戦車 ←1件目:現場助勢罪、勾留請求却下により釈放、撲殺
- 8番 力
- 9番 隠者
- 10番 運命の輪
- 11番 正義
- 12番 吊るされた男 ←3件目:重過失致死罪、証拠不十分で不起訴となり釈放、溺死
- 13番 死神
- 14番 節制
- 15番 悪魔
- 16番 塔 ←5件目:業務上過失致死罪、執行猶予で釈放、転落死
- 17番 星
- 18番 月
- 19番 太陽
- 20番 審判
- 21番 世界
犯行はこれからも、それともこれまでも…?
タロットカードの枚数は22枚。リストアップされたのは22人。能見はまだまだ事件が起きると言っていましたが、殺されているとわかったのが数人なだけで、本当は過去にもっと殺されているのではないかと思ったのですが…どうでしょう。
外山は「11番 正義」「21番 審判」
新しい事件の実行犯だった外山は、拳銃で自殺してしまいました。「自分にはその権利がある」と言っていたのが気になったのですが…。
だとすると、「11番 正義」「21番 審判」が当てはまるのかなと感じました。正義を実行している正義や審判という意味につながるのかなと。
能見も殺されるとしたら「5番 教皇・法王」
能見は秩序を何よりも重んじています。秩序を重んじるためなら自らが犠牲になる、と藤林さんが言っていました。殺人はある種の義務感で、自己犠牲というのは殺人者にでもなるということなのでしょうか。
そんな能見も秩序に囚われすぎて殺人を犯す、という罪を犯しているので、犯人のターゲットにされそうだなと思いました。
タロットカードなら…「5番 教皇・法王」かなと。「倫理・道徳・法の遵守」という意味合いがあるので、能見さんにぴったりなカードではないかなと。
時矢は「9番 隠者」か「0番 愚者」
時矢刑事も犯人のターゲットにされているとしたら、能見が示していた「9番 隠者」というのが気になります。慎重であることと能見は言っていたような気がしていて。
内観など、「自分の内との対話」という意味もあるようです。記憶喪失で自分の内面と向き合っている時矢刑事にはぴったりのカードのように思えます。
あとは刑事“ゼロ”というタイトルなので、「0番 愚者」もありえるかなと。正位置だと「新しい自分」、逆位置だと「現実逃避」。記憶喪失になりながらも、新たな刑事人生をスタートさせている時矢刑事の姿と重なるような気がするのですが…どうでしょう。
▼タロットカードについて参考にさせていただいたサイト
- 【図解】タロットカードの意味!大アルカナ22枚の解釈を一覧で解説 | 心理とスピリチュアルの専門家 井上直哉オフィシャルサイト
- 大アルカナ 22枚を理解しよう! | タロットカード「ライダー・ウエイト」意味と実占
次回:時矢の記憶と、真相が明らかになる!?
自殺した外山の遺書が見つかり、「全ては自分の犯行で、能見に罪を着せた」と書かれていた。それが真実なら、時矢は無実の罪で能見を捕まえたことになる。その情報が外部に漏れ、京都府警は非難されて…。時矢の記憶も戻らない。そして、能見は処分保留で釈放。そして、能見から次の犯行予告がなされて…
パレオ時矢刑事が間違っているとは思いたくないのですが…それよりもっと過酷な「刑事の罪」があるのでしょうか。
あれ、次に来るのは「13番 死神」藤林さんが鎌を持っていたのが気になります。そして、「2番 女教皇」からのメッセージ。やっぱり真犯人は女性ということでしょうか。藤林さんが順当ですが、奥畑弁護士という説も捨てきれない…。
そして、時矢刑事が知りたがっていた、能見の言葉とは…?予告映像を見た感じだと、能見は殺されるっぽいんですよね。そして、時矢刑事も刺されていました。タロットカードで剣があるのは「11番 正義」。どうなるんですか、時矢刑事、死なないで!
aoikara
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