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【ドラマ】ドクターX 第5シリーズ 最終回 ネタバレ 私、失敗しないので

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やっぱり、あの決めゼリフが聞きたいと思ってしまうaoikaraです。もう聞けなくなってしまうのか、どうなのか。

 

というわけで今回のテーマは…

 

ドクターX 第5シリーズ 最終回 ネタバレ

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。

 

▼感想記事はこちら

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▼ドクターX 第5シリーズ 第9話 記事はこちら

 

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最終回 あらすじ・ネタバレ

倒れた未知子の行方

ショッピング中に倒れてフリーランス外科医の大門未知子(米倉涼子)は、病院でMRIの検査を受けている。部屋の外ではフリーランス麻酔科医の城之内博美(内田有紀)が不安そうな表情で待っている。神原晶(岸部一徳)も必死に走って駆けつける。

 

翌日、事務所で未知子の検査CT画像を見た晶と城之内は、「どうしてこんなことに?」と衝撃を受けている。

 

未知子が上の階から降りてくると、二人はそそくさと隠す。それも未知子は見抜き、自分のCT画像を見る。未知子は後腹膜肉腫だった。自分で「持ってあと3ヶ月」と言う。

 

自覚症状がなかったという未知子の言葉に、城之内は驚く。しかし、晶は症状が現れないまま進行するがんの存在を知っていた。

 

晶は海外で医者を探すと言い、城之内も同意する。しかし、未知子は意外と余裕な表情を見せる。そして、「私なら切れるけど」と言うのだった。

 

絶対に負けられないオペ

東帝大学病院では、院長の蛭間重勝(西田敏行)が、三人の外科副部長である猪又孝(陣内孝則)、海老名敬(遠藤憲一)、鳥井高(段田安則)にとあるCT画像を見せている。食道がんステージ4Aの診断結果で、蛭間はこの病院でオペをしたいと言うのだ。

 

手術ができる医者は未知子しか思い浮かばない三人の外科副部長たち。しかし、神原名医紹介所は大学病院との取引が停止されている。患者も未知子の執刀を拒んでいると明かす。未知子を知っている人物だと知り、三人の外科副部長は患者が誰かと気にする。

 

蛭間は、患者が日本医師倶楽部会長の内神田景信(草刈正雄)だと明かす。「がんになってもフリーターには切らせられない」と言っているらしい。蛭間にも「私の命は君たち東帝大に救ってほしい」と内神田は伝えていた。

 

蛭間は「オペを失敗すれば、医者としての生命が絶たれる」と言う。難しい表情をしてしまう三人の外科副部長たち。

 

内神田のオペに名乗りを挙げてくれた、東帝大出身の医者がいると言う。そうしてやってきたのは、腹腔鏡の魔術師と呼ばれている加地秀樹(勝村政信)だった。オペにも自信を持っている様子。

 

自信の理由

加地はその足で神原名医紹介所の事務所に行き、麻雀をしながら内神田ががんになってオペが必要だと明かす。CT画像を見せて、未知子も「食道がんステージ4A」と即答。加地は上に行くために、ときにはギャンブルも必要だと話す。

 

未知子は「あんたには無理」ときっぱりと言う。加地は「ギャンブルをギャンブルではなくすために」と言い、未知子にオペの執刀を頼む。しかし、未知子の回答は「いたしません」だった。ボストンに行くのだと話す。

 

それは未知子の手術のためだったが、晶も未知子もその真意を明かすことはなかった。

 

執刀医は誰だ

加地は再び東帝大学病院の院長室に行き、やっぱりオペの執刀は無理と、蛭間に頭を下げていた。三人の外科副部長も同席している。蛭間は加地が未知子に接触したことに感づいているようで、説得できるかもと少し期待したようだった。しかし、すでに新しい執刀医を見つけたとも言う。

 

そして院長室に入ってきたのは、若手外科医の西山直之(永山絢斗)。しかし、西山は「僕にはできません」と執刀を断る。蛭間は食い下がって「あなたしかいない」と言う。息子が父親を救うという美談を作ろうとしているのだった。

 

「患者を殺すなー」

 

と言いながら、未知子がやってきた。「このオペは私にしか無理」とも言う。また、自分が後腹膜肉腫のステージ3であることも明かす。重篤な病気に、医者たちは言葉を失う。

 

加地も、だからオペを断ったのかと気づく。「そんな状態でオペ室に立てない」と答える未知子。ただし、オピオイドという鎮痛薬を使えば、一時的に痛みを抑えて手術が可能だと話す。

 

それを聞いた海老名は「そんな体でできるわけがない!」と未知子を止める。しかし、蛭間は「素晴らしい!」と言う。未知子の出入禁止も一時的に介助すると言い出す。未知子以外の医者たちは困惑するしかなかった。

 

極秘カンファレンス

 東帝大の少人数の医者たちだけが集められて、内神田のオペの極秘カンファレンスが行われることになった。始まる前に、原守(鈴木浩介)や森本光(田中圭)が未知子が後腹膜肉腫なのかと加地に聞き、症状を気にしていた。

 

城之内や西山、三人の外科副部長も同席してカンファレンスが始まる。未知子はCTを見ながら内神田の症状を話し、4時間での終了を目指すと言う。あまりにも短すぎる時間に、加地や原は驚く。

 

未知子は「ハイブリッド人工血管」が必要だとも言う。アメリカにある最新の人工血管だそう。内神田のオペには金に糸目を付けないとされているらしく、猪又が承諾する。

 

話が終わると、未知子はお昼休憩に行ってしまう。いつもと変わらない未知子の態度に、森本は本当に病気なのかと疑うほどだった。

 

退室後、ハイヒールでいつものようにかつかつと歩く未知子だったが、腹部に痛みを感じていた。

 

外科副部長たちの心配

料亭にて、蛭間と三人の外科副部長が、未知子のCTを見ながら症状を話していた。腫瘍に大動脈が巻き付いて、とてもではないが手術ができる状態ではない。

 

鳥井は未知子の執刀を考え直してほしいと、蛭間に直談判する。「この状態でもしものことがあったら…」と言う。

 

蛭間は鳥井と自分が未知子に命を救ってもらったことを上げて、「大門未知子が外科医として完璧な仕事をしたから」と述べる。今回の内神田のオペも「完璧な結果を得なきゃダメ」と言うのだった。

 

さらに、未知子がオピオイドを使えば内神田のオペが可能だと言っていたことも告げる。鳥井はそれでも未知子にリスクがあることを懸念するが、「大門だったらやるよ、失敗しないんだから」と一刀両断。鳥井も「何かあったら…」と心配は止まない。

 

「じゃあ、鳥井先生、あなたが執刀しますか?」と言われてしまうと、研究一筋の鳥井は何も言わず引き下がってしまう。

 

「内神田会長のオペは、大門未知子が執刀する」

 

と蛭間は宣言。しかし、三人の外科副部長たちは何も言わない。蛭間から求められて、ようやく小さな「御意」を言うのだった。

 

父と子

内神田は東帝大学病院に入院。病室に蛭間や三人の外科副部長が訪れて、西山を執刀医だと紹介する。父親を助けたいという強い思いがある、と蛭間が語る。内神田は、西山と二人きりにしてほしいと伝えて、二人は向かい合う。

 

「君が執刀医になったことをうれしく思う。誇らしい」そう言う内神田に、西山は小さく「嘘だ」と言う。確認するように「嘘だ!」と強くもう一度述べる。

 

「本当は大門先生のような失敗しない医者に切ってもらいたい。そう、患者になったあなたは強く思ってるんじゃありませんか?」

「だけど、あなたの立場がそれを許さない。あなたがフリーランスの医者のオペを受ければ、大学医局の権威は地に落ちる。あなたは、あなたが築いてきた組織に殺されるんです

 

西山はそんな皮肉を言う。内神田は険しい顔で、「そんなくらだないことを言っているならオペの準備をしろ」と命じる。そして「出て行きなさい!」と大声で告げるのだった。

 

医者としての仕事

未知子は医局で内神田のCT画像とにらめっこ。医者たちは未知子の病状も知っているので、誰も何も言わずしんとしている。未知子はもう1時間も立ちっぱなしで画像を見ている。副部長たちもさすがにと心配している。

 

いたたまれなくなった海老名が「内神田会長のオペは大切だが、自分の身体のことを考えろ」と面と向かって言う。しかし、未知子は何も答えず、就業の午後5時なので城之内と一緒に帰ってしまった。

 

西山が後ろから走って追いかけてきて、「大門先生」と声をかける。「あの人は、フリーランスの医者を大学病院から排除しようとしてる張本人ですよ。なのに…なんで、無理をしてまでそんな奴を救おうとするんですか?」と聞く。「そんなことより、一日でも早く大門先生の治療をしないと!」といつになく熱のこもった口調で訴える。

 

 未知子は「あんたのお父さんでしょ。助けたいでしょ」と言うだけ。立ち去ってしまう未知子の背中を見つめる西山。すると城之内が話しかける。

 

「敵だろうと、味方だろうと、良い人だろうと、悪い人だろうと、そんなこと関係ないの。患者ならオペをして助ける。それが誰であってもね。大門未知子は、そういう医者なのよ」

 

そう言って微笑んで、城之内も病院を後にする。それを加地が影から見つめていた。未知子が大好きな焼肉のクーポン券を持ちながら。

 

未知子と過ごしてきた医者たち

海老名、加地、原、森本の四人は焼肉屋へ。みんなほろ酔い気味。海老名は「大門は幸せだったのかなぁ」とつぶやく。加地は「幸せだったんじゃないか」と言うが、原が「幸せなわけない!」と言う。今まで自分はどんな病気でも治してきたのに、いざ自分が病気になったら誰もオペできないなんてと。

 

皆、暗い面持ちになる。沈黙を破ったのは加地。「大門のオペ、俺がやる!」と言うのだった。海老名も「じゃあ助手につく!」、原も「寄り添います!」、森本も「森本光にも切らせてください!」と全員がやる気になる。

 

未知子を救うことでみんなが心を一つにしていた。

 

パートナーの語らい

病院からの帰り道、未知子は城之内とたい焼きを買って、二人で楽しく会話をしながら食べる。

 

未知子の動じない姿を見て、城之内はいたたまれず「なんでそんなに強いのよ?」と聞く。城之内自身が病気になったときはもっとじたばたしていたと言う。

 

「今までさぁ」未知子は話し始める。「考えたこともなかった。どんな医者も、一度は患者になってみるべきだね」と笑顔で言う。

 

「患者になるのってさ、意外と怖い。知らなかった」

 

意外な本心を語る。城之内は、病気になったときに未知子が「しておきたいことはないの?」と聞いてくれたことを話し、未知子にも聞く。「一緒にできるならしようよ」と。

 

未知子は考えて、すぐに「ないな、何にも」と答える。「だって、私死ぬなんて思ってないもん。私は今まで、どんな難しいオペでも患者を見捨てたことはない」。城之内が泣きそうになりながら「うん」とうなずく。

 

「今回もそう。たとえ患者が私自身でも」未知子らしく、強いまなざしでそう言う。城之内はかける言葉もなく、未知子から楽しい話題を振る。涙ぐみながら、二人は笑顔だった。

 

助けたい人はここにも

同じ頃、西山は一人医局でまだ調べ物をしていた。内神田のCT画像やカルテを見て、考え込んでいる。そして、未知子のカルテも見ていた。

 

師匠の思い

未知子が事務所に帰ってくると、空っぽのウイスキーの瓶と使い込んでトランクが置いてある。晶がボストンに行く準備をして、飲んだくれているようだ。

 

晶は未知子に気づくと、「今すぐボストンに行きましょう?」と言う。優秀な医者たちが待っていると。明日は内神田のオペで、未知子のオペは明後日。スケジュールに無理があるので、このままでは間に合わないと。

 

未知子は「明日のオペは私にしかできない」と返す。晶は珍しく環状を振り乱して、「患者のためならなんだってするのに、自分のことはどうして後回しにするの?あんたも患者なのよ、未知子!」と言う。

 

晶は「私が切る」とまで言い出す。もちろん、自分が医師免許を剥奪されたこともわかっている。だからこそ、晶は何もできない自分を悔やんでいた。「悔しい!一番大事な愛弟子のオペができないなんて!なんのために医者になったのか、私…」

 

未知子も晶の言葉を聞いて、涙が流れる。

 

「あなたには、もっともっと生きていてもらいたい。もっと生きなきゃダメ!」

「ボストンに行って!お願いだから!未知子…お願い!

 

晶も感情のままに、激しく思いを述べる。未知子も泣きじゃくりながら、晶を抱きしめる。「わかったから、わかったから。だから、泣かないで」。そう言いながら未知子も泣く。二人は泣きながら抱きしめ合った。

 

それでも医者は

夜が明けた頃、未知子は自分のノートになにやら書き込んでいる。晶はぐっすりと眠ってしまったようだ。未知子が布団をかけてあげている。晶の寝顔を見て笑顔になり、「行ってくるね」と小声で言う。そして、病院へと向かった。

 

手術の前に

内神田の手術当日。病室に西山がやってくる。「全力を尽くします。よろしくお願いします」と頭を下げる。内神田は「頼んだぞ、直之」と息子の名前を呼び、託す。

 

未知子は病院へ向かう道中、腹部の激しい痛みに襲われて、うずくまってしまう。「はぁっ」と声が上がってしまうほど、苦しんでいた。

 

オペスタート

オペの準備室にて、助手らはみんなそろっているが、未知子だけが来ない。連絡も取れない。見学室の三人の外科副部長たちも、未知子の身を案じていた。麻酔科医としてオペに入っている城之内も、未知子を心配している。

 

未知子が来ないまま、手術の準備は整った。院長室で中継を見ている蛭間が、手術を始めろと電話で命令する。迷った結果、西山が「僕がやります」と執刀を立候補。「父親ですから」と力強く言う。加地が「フォローしよう」と動き、原も助手に入る。

 

そして、未知子がいない手術室で、西山が執刀のもと、手術は始まった。そんな手術室の様子を見ながら、猪又は蛭間が失敗しても良いと考えているのではないかと述べる。息子が父親を救おうと挑戦したが、願い叶わず失敗した。これこそが正真正銘の美談だというのではないかと。

 

西山は険しい表情をしながらも、スムーズにオペを進めていく。加地もそのスピードに驚き、原も「腕を上げたな」と感心するほどに。

 

しかし、「これは…」と西山が驚く。腫瘍が思っているよりも大動脈癖に癒着している。加地に術野を広げるよう言うが、これ以上は無理と言われてしまう。三人の副部長は「インオペしろ!これ以上は踏み込むな!殺すな!自分の親だろ!」と命じる。

 

それでも西山は何とか手術を続行しようとする。加地や原も不安そうな目で見つめる。しかし、西山の手が止まってしまった。父親の顔を見て、「インオペします」と苦しそうに告げる。

 

「インオペするな!」

 

そう声を上げたのは、未知子だった。「遅刻してんじゃねーよ」と加地がいつものように声をかけて、海老名たちも大いに喜んでいる。

 

未知子は術野を見て「頑張ったじゃん」と西山を褒める。そして、未知子に執刀医をバトンタッチした。

 

大門未知子という外科医

未知子の手により、オペは驚くようなスピードで進められていく。

 

一方、事務所では晶が悪夢にうなされながら、ようやく目を覚ます。未知子がいないこと、そして「8225」と書かれている未知子のノートを見つける。その中身を見て「これって…」と何かに気づく。

 

未知子は順調にオペを進めている。見学室で見ている海老名が何度も言うと自覚しながら「さすが大門」とつぶやく。その見学室に晶がいつものスーツ姿でやってきた。猪又が出禁になったと止めるが、「大門未知子の最後のオペになるかも知れませんので、どうぞお許しください」と言うと、それ以上は何も言わなかった。

 

オペは当初予定していた4時間をゆうに過ぎている。未知子の様子がおかしい。意識が少しずつ飛びながら、「はぁー」とため息を吐いたり、苦しそうにしている。晶は心配そうに未知子を見て、「薬の効果が切れてきたのかも」とつぶやく。

 

「未知子」と、晶が見学室から声をかける。未知子は晶の目を見つめる。そして、

 

「私、失敗しないので」

 

と震えながらも力強い声で言う。未知子は痛みで震え始めている。その苦しそうな姿に、加地や原も心配する。西山が「代わります!」と言うが、聞かない。びっしりと汗もかいている。

 

「外科医の手術力は最初のトレーニングで決まる」ふと、未知子が話し出す。

 

「どれほどの熱意を持って手術を学ぶか、どれほどのうまい外科医の手術を見るか」

「川の水が流れるように基本手技を反復し、美しい最終術野を作る。それが理想の手術。そして、一番大事なのは、どんなに厳しいオペでも、決して患者を見捨てないこと」

「私の、大事な師匠が教えてくれた」

 

それを聞いた晶は、涙ぐみながら「あんたって子は…」とつぶやく。みんな、みんな未知子の言葉に、オペに感動していた。

 

そして、最後の縫合が終わり、オペは成功。「お疲れ様!」「ブラボー!」と労いの声がかかる中、未知子はいつものように素手で患者の内神田に触れて、状態を確かめると手術室を出て行く。

 

限界を超えて

未知子は手術室を出てすぐに、腹部の痛みに耐えきれず倒れてしまう。医者たちはみんな駆けつける。見学室から見ていた晶も一目散に駆けつけて、「未知子!」と声をかける。三人の外科副部長も急いで来た。中継で見ていた蛭間も見つめていた。

 

未知子は苦しみながらも、自分の治療について命じる。第5オペ室が空いているので、ストレッチャーで未知子を運ぶことに。震える手で、オペの執刀医に「あんた」と西山を指名する。

 

「私は…患者でも失敗しないので」

 

そう震える声で告げると、未知子は意識を失ってしまった。ストレッチャーでオペ室へと運ばれる未知子。それを蛭間が阻む。「一刻を争うんです!」そう告げて、「そんなことわかってるよ!」と蛭間が答える。「私だって医者だ!」と。

 

「内神田会長の術後管理もせず、よってたかって大門未知子のオペか!それでも東帝大学病院の医者か!」

 

蛭間は大声で言い放つ。城之内が一歩前に出る。

 

「大門未知子を殺したいの?あんたこそ、それでも医者か!この…くそじじい!!

 

副部長たちが内神田の手術管理をやると述べて、ほかの医者たちを未知子のオペに向かわせる。城之内や西山、加地、原、森本は「御意!」と返し、手術室へと急ぐ。

 

患者としても失敗しない理由

未知子をオペ室に運び、西山や加地、原、森本がCT画像を見ながら術式を相談する。そして、西山による後腹膜腫瘍切離術がスタート。

 

晶は見学室で手術の様子を見ている。そこに蛭間もやってきた。

 

出血が多く、大動脈の癒着が激しく、なかなかオペを進めることができない。焦る医師達。「どうするの執刀医?」と城之内が西山の尻を叩く。西山は考えた挙げ句、「術式変更」を決める。腫瘍と血管をまるごと取り除き、人工血管でつなげる術式を提案。「大門がなんで執刀医にしたか、わかるような気がする」と加地も術式変更に同意。

 

手術を見ながら、蛭間は「さすがの大門先生でも、自信の腫瘍がこれほど困難な状態だとは気がつかなかっただろうね」と言う。晶は「それはどうでしょう」と言い、8522と書かれた未知子のノートを見せる。

 

「なっ」と西山が戸惑う。大動脈裂孔の上まで大動脈が剥離していて、人工血管での置換が困難なのだ。もうこれ以上は無理…という状況。みんなが何も述べず、ただただ時間だけが過ぎていく。

 

すると、

 

「もし、大動脈乖離が拾い場合は、ハイブリッド人工血管を使って置換する。未知子が書いてるわよ」

 

見学室から、晶が伝える。医師たちは、内神田の極秘カンファレンスで、未知子がハイブリッド人工血管が必要だと述べていたことを思い出す。自身のオペのために必要だったのかと、みんな喜ぶ。「転んでもただじゃ起きないわね」と城之内もうれしそうに言う。森本が走り、人工血管を取りに行く。

 

晶がノートの続きを読んでいる。「ステングラフトと人工血管を組み合わせてハイブリッド人工血管は、乖離した血管でもステントの圧着によって、縫合せずに固定できる」。この他にも、自分のオペの術式と手順が細かくノートに書いてある。

 

ノートを渡された蛭間は、それを食い入るように見る。晶が言う。「起こりうる全てのケースを予測して、完璧に準備する。それが、大門未知子が失敗しない理由です」と。蛭間は「大門先生は、いつもこんなことを?」と聞く。「はい、どんな患者にも必ず」そう晶は答えた。

 

森本がハイブリッド人工血管を持ってきて、置換の術式が行われる。みな、手を動かしながら未知子の言葉を思い出していた。一人一人の心に染み着いた、大門未知子という医者の姿を。

 

「私、失敗しないので」

 

いつもそう言い切る未知子の姿を。

 

最後のメロンと請求書

その後、晶は院長室を訪れる。いつものように、内神田会長のオペの請求書とメロンを手渡す。蛭間は清々しい表情で「ありがとう」と言う。

 

請求書を見ようとしないのを、晶は聞く。末期がんの父親を息子が救ったとして、内勘だと西山が雑誌で対談するなどオペは大きな話題になったらしい。「最後くらいは言い値でお支払いしますよ」と言うのだった。

 

とはいえ、一応見ておこうと蛭間が請求書をのぞくと…

 

35億円

 

これは晶の冗談だった。「大門未知子は残念だったね」と蛭間は言う。「もっとオペしたかったろうに…」と。晶は表情を変えず「運命ですから」と受け入れている。「本当にありがとう」と蛭間が言い、「お世話になりました」と晶が頭を下げる。

 

最後の請求書を残して。蛭間がその中身を見ると…

 

50,000,000円

 

というとんでもない金額だった。

 

何かが変わる

東帝大学病院では、三人の外科副部長たちによる総回診が行われている。原や森本は、未知子がいなくなってしまった病院は何一つ変わらないと嘆いていた。

 

と、病院にスーツ姿の人々が大スーツ姿の人々が大行列で入ってくる。中には段ボールを持っている者もいる。

 

同じように、日本医師倶楽部にもスーツ姿の大行列がぞろぞろと向かっている。その頃、内神田は自身のセカンド写真集を眺め、秘書の雉沢真之介(矢島健一)が褒め称えていた。

 

すると、スーツ姿の人物が面と向かい、東京地検特捜部と名乗る。雉沢は察して、「私はしらなあああいいい!!!」と立ち去ってしまう。同じように蛭間のもとにも東京地検特捜部の人間たちが駆けつけて、人工知能診断システム収賄容疑で話を聞きたいと言うのだった。

 

さよならフリーランス

城之内は名医紹介所の事務所を訪れる。閉業を知らせるビラが入っていた。その中に入り、雀卓を見て笑顔を浮かべる。ふと、目に入ったのは、未知子と晶が海外にいたときの写真だった。

 

また一から始める

晶は猫のベンケーシーと一緒に外国の海辺に訪れていた。地元の新聞でも日本の医療界のことが報じられていて、内神田と蛭間が収賄容疑で逮捕されたことを知る。

 

晶はベンケーシーに「未知子とはここで会った。全てはここから始まった」と話す。そして、「また始めるわよ!」気持ちを新たにする。

 

場所はキューバ、大学病院。多くの医者たちを前に、契約の条件と称して晶が紙を配る。そこには「Michiko Daimon」の名前がある。現地語でその契約書を読み上げる医者たち。そして、それに答えるのは、大門未知子だった。

 

「例えば、論文の下調べ」「いたしません」
「学会のお供」「いたしません」
「院長回診、教授回診」「いたしません」

 

そして「以上」と言い切ると、医者たちがざわめく。見慣れた光景を見た晶と未知子は顔を見合わせて、笑顔になる。

 

未知子が病院を歩くと、医者が「成功を祈る」と話しかける。未知子は現地語で答える。

 

「私、失敗しないので」

 

これは、一匹狼の女医の話である。例えばこの女、群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスとたたき上げのスキルだけが、彼女の武器だ。外科医・大門未知子、またの名をドクターX。

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うわあああー超かっこいい終わり方じゃないですか!興奮冷めやらぬ!というわけで次の記事で詳しい感想を書きます!

 

 

aoikara

 

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