大学どころか高校すら卒業してないけど、大学は無償化にしてほしいaoikaraです。まあ、無償化になっても行かないです。ってか行けないです。能力が足りないんだ!
というわけで今回のテーマは…
大学無償化
についてです。
- 大学無償化って本当?
- 大学を無償化するメリット・デメリットって?
- お金がなくて優秀な人には返納不要な「給付奨学金」もある
- ヨーロッパでは無償化している国も多い!
- 大学無償化に対して、私の考えは大きく3つ
- 反論意見に反論したい
- 全ての人が平等に教育を受けられるようになりますように
- 参考にさせていただいたサイト
大学無償化って本当?
「教育国債」で大学無償化へ
先日、このようなニュースを見ました。
自民党が高等教育=大学を無償化しようって動いているらしいです。なんでも「教育国債」を発行して、授業費を捻出しようってことのようです。
で、「教育国債」って何だ?
そもそも「国債」って何?
国債というのは国が借金をするための証券。国債を発行することによって、銀行や証券会社、保険会社、個人がそれを買ってお金を払うことで、財源を確保する仕組みのことです。ちなみに貸した側には、国からきちんと利息ももらえます。
平たく言えば、国の借金ってことですね。もっと詳しく知りたい方は、こちらのサイトがかなり役立ちます。
中卒な私でも理解できます。とってもわかりやすいです。
国が「教育国債」という借金をして教育費を捻出する
「教育国債」は、国がお金を持っている側からお金を借りて、それを教育のために使う、ということのようです。
つまり、国民個々人にとっては大学に無償で行けるというわけですね。
大学を無償化するメリット・デメリットって?
メリット①:経済的な負担が減る
なんと言ってもお金がなくても能力があれば大学に行ける、経済的な負担が減るのはありがたいことです。
ちなみに大学に入学してから卒業するまで、いくらくらいお金がかかるのでしょうか。四年制大学と考えて国公立・私立大学含めて学費を調べてみました。
※国公立は平成27年、私立は平成26年のデータ
※国立は標準額、公立・私立は平均額。
- 国立大学 授業料 535,800 × 4 + 入学料 282,000 = 2,425,200
- 公立大学 授業料 537,857 × 4 + 入学料 397,721 = 2,549,149
- 私立大学 授業料 864,384 × 4 + 入学料 261,089 = 3,718,625
これ以外にも教科書やゼミの研修、留学などのほかの学費もかかるわけです。大学に行くというのは、本当にお金がかかることなんですね。
この負担分が減るのであれば、今まで経済的な理由で大学に行くのを断念していた人も行けるようになるでしょう。また、「子供を大学まで行かせたいけど経済的に厳しい」と、いう理由の少子化が少し改善するかもしれません。
デメリット①:「お金を出してもらった」という責任感がなくなる
大学というのは「親からわざわざお金を出してもらって行ったんだから、単位を落とさないように勉強しないと」という一種の責任感もありますよね。無償化されるとそれがなくなってしまう、という懸念もあるようです。
デメリット②:教育格差による経済格差が広がる
今まで勉強はできなくても、お金があれば大卒になれた(選ばなければ)。それでそれなりの企業に就職し、それなりの給与をもらうことができていた人もいるわけです。
しかし、お金がなくても勉強ができる層が大学無償化で行けるようになれば、勉強ができない層は大学へ行けない可能性が出てきます。勉強ができる人は評価されるし、できない人は評価されない。教育格差が広がるわけです。
たとえば、私立大学は無償化しないままだったら、勉強はできなくてもお金がある層は大学に行ける層も残るでしょう。しかし、お金もなくて勉強もできない人は絶対的に大学には行けず、学歴主義な環境では不利になってしまいます。
つまりできる人は評価されて、できない人は評価されない。まあ社会ではあたりまえと言えば、あたりまえの一面でもあるんですけど。で、教育格差がそのまま経済格差につながり、より格差が拡大する可能性もあるってことですね。
お金がなくて優秀な人には返納不要な「給付奨学金」もある
お金がなくても大学に行きたい場合の現状はどうなっているのか。奨学金を利用する人が多いでしょう。しかし、奨学金はいわば借金。返済義務があり、社会人になってからも返済のために経済的に困窮するのには変わりないという人もいます。
しかし、本当に優秀な人であれば返納不要な「給付奨学金」を利用することもできるのです。借金ではなく給付という形で受け取れる奨学金ということ。返済義務はありません。
大学によって独自の「給付奨学金」を設けているところがあり、成績優秀な学生であれば1年間に決まった金額を給付したり、学費が免除されたり、指定された場所で働けば免除されるなど種類もさまざまあるそうです。
▼こちらのサイトの「給付奨学金」の情報が本当に詳しい!
気になる方はこちらを見ると、本当にわかりやすくまとめてあります。自分が希望する大学にもあるか、当てはまる項目はないかなど調べてみるのも一つの手です。
ヨーロッパでは無償化している国も多い!
北欧やフランス、スイスを初めとしてヨーロッパでは国公立大学の学費が無料という国は多いようです。授業などによって学費がかかることもありますが、それでも10~20万円だったり、10万円もしないところがほとんど。額が段違いに安いのです。
▼詳しくはこちらを参考に
ドイツでは留学生でも授業料が無料で、一定金額(2万円もしない!)を払えば、交通費も無料になる地域などもあるらしいです。
▼詳しくはこちらのサイト
newsphere.jphttp://newsphere.jp/world-report/20150621-1/
大学無償化に対して、私の考えは大きく3つ
上記のいろんな情報を踏まえての私の意見はこれ。
- 国公立の学校はすべて無償化すればいい
- 私立は無償じゃなくてもいい
- 学歴だけではなく“能力”で評価される社会・企業になってほしい
です。
1.国公立の学校はすべて無償化すればいい
私は大学の無償化に大賛成です。だって、まったく同じ能力を持っている人がいて、一人はお金があるから大学に行けて、一人はお金がないから行けないなんてそんなアホな話はない。もちろん高校もね。
もっと言うなら幼児教育だって「お金がかかるから」と受けられない世帯もあるわけです。そう言うと「お金がないのに子供を産むな」という人もいるんですよね。でも、少子化は改善しろという人もいる。そりゃあ子供を産みたい社会とは言えない。
お金はなくても全ての人が平等に教育を受けられるように、幼児教育から大学までの無償化、私は支持したいと思います。それが子供を育てやすい環境とかにもつながればうれしい。
じゃないと、お金持ちはお金持ちに、貧乏人は貧乏人にしかなれないじゃないですか。お金があるから大学に行ける。お金がないから大学に行けなくて、またお金がない世帯になって、お金がない子供になる。
貧困から抜け出せる仕組みがないと、格差が広がるだけ。無償化は経済格差を打破する一歩になるのではないでしょうか。
もちろん全ての人が大学に行けというわけではないけど(そもそも私は中卒だし)、行ける権利はもらっていて当然だと思います。
先述した給付奨学金という制度もありますが、全ての大学が採用しているわけではないので希望している大学に入れるとは限りません。また、住んでいる地域によっても経済的に有利不利というのがあるでしょう。
であれば、国として大学を無償化にするのが最善なのではないかと思うわけです。
2.ただし、私立は無償化じゃなくてもいいのでは?
政府は私立も無償化と考えているみたいですが、個人的には私立は無償化にしなくても良いと思います。そもそも公的なものではないわけだし。
だからお金がなくても優秀な人は国公立に行けば良いし、学力は高くなくてもお金があるから大学に行きたいなら私立に行けば良い。それはそれで、どっちもありなんですよ。ある意味、棲み分けにもなると思います。
ただ、特定の大学でしか学べない分野もあるわけで。それが私立だったりするわけで。となると私立も無償化した方が良いのかな、なんて思いますが…。でも、棲み分けという意味でやっぱり私立は有償が良いのではないかと思います。
3.“能力”評価する社会に、“能力”を理解して働く場所を選ぶべし
社会で評価されるのは学力ではなく能力であるべきなんですよね。もちろん「仕事ができる」ことが第一。業界によっては「特殊な能力が高い」こと、「その人にしかできない」ことなども能力と言えるでしょう。
また、「学力が高くて良い大学を出ている」ことも、とある視点では能力かもしれません。キャリアとかもある意味学歴での評価ですし。さらに、「誰よりも真面目に努める」こともある意味能力だし、評価してくれる場所もあります。
できる人を評価するのはもちろんなんですけど、できなくてもまだちゃんとやろうとしている人はできる人ほどではなくても評価されるべきだと思うんですよ。やる気のない人は切り捨てられても仕方ない。
そして自分の能力とは何か見極めることも大切ですよね。自分の能力を発揮できない場所で働いていても、意味がない。学歴が評価される場所、頑張りが評価される場所、仕事能力が評価される場所、自分の能力と合わせて考えなければならない。
問題なのは、能力はあってもお金がないから希望する業種に就けない。門戸が開かれないとことです。お金がないから大学に行けないことは「不運だったね」「仕方ないよ」では済まされないことだと思うんですよね。
全ての人を平等に、はとても難しいことなのですが、浮かばれなかった人達を救う方法ではあってほしいと思います。
反論意見に反論したい
おそらく無償化に伴って、いろんな反論意見もあると思います。それに対しての、私なりの反論です。
「社会に出れば学歴など関係なく実力で評価される」
まあ、この言葉は事実です。例えば香川照之さんなんかは東京大学を卒業していますが、彼が東大卒だから演技も評価されているわけではないですよね。
芸能界なんて特に実力で評価される場所ですけど、普通の企業でもそう。学歴が高くても仕事ができないなら出世しない、クビなんてこともあるわけですから。だから、わざわざ大学を無償化にしてまで大卒を増やさなくても良いという理論というわけですね。
でも、逆を聞いたことがありますか?中卒だけどものすごく仕事ができるから雇う、という話。そもそも、大卒でなければ雇う基準に満たしていないという企業が大半ではないですか?
社会に学歴は関係ない。でも、社会で働くための選択肢は学歴によって変わります。大学を卒業しなければなれない職業もある。とある大学に行くことで高い給与や階級を手に入れられる職業もある。
たとえばその大学に入るだけの能力はあっても、学費が払えないからと行けないのであれば、社会に出る前に実力とは関係ないところで振り落とされてしまうのです。それをなくすために、無償化は必要だと思うわけです。
「義務教育は中学まで。それ以降は教育を受けたいのであれば、お金を払うのはあたりまえ」
ごもっとも。義務教育は中学まで、最低限の教育は中学で終了。では、なぜ企業は中卒を採らない?最低限の教育が終了しているなら、中卒から雇って働かせた方が教育もしやすいし効率的のはず。
でも、そうしない。なぜ大卒を採るのか?大卒は今やあたりまえのことのように就職の基準となっているんですよ。だとしたら中学までは義務だとしても、大学までは進める権利も同時にあるべきではないでしょうか。
実力があっても、大卒でなければ就職さえできないこともあります。就職できても学歴だけで給与に差ができてしまうこともあります。もちろん企業によっては実力主義で評価してくれるところもあるでしょう。
大卒でなければ、そういう実力を評価してくれる企業・業種を選択すれば良いのかもしれません。しかし、 そういう業種がすべて給与が良いかと言ったら別です。実際、中卒と大卒では生涯賃金もかなり異なります。
参考元:ユースフル労働統計 労働統計加工指標集 2016(PDF)
photo by aoikara
中卒と大卒の生涯賃金は、男性では7,820万円、女性では8,660万円もの差があるんです。しかも、正社員で60歳まで働いた比較です。学歴がなければ正社員になれる可能性も下がります。だとすると、もっと差ができる場合だってあるということ。
お金がない環境で育っていれば、給与が良い仕事に就きたいと考えるでしょう。しかし、もっとも効率良くそうするために大学に行くという選択肢は、お金がないのでできない。
だったら学歴だけではない就業の基準をもっと作るなり、お金がなくても大学へ行って就業の可能性を広げられるなりすべき。そこで後者の方法があるなら、採用しない手はないって話なわけですよ。
全ての人が平等に教育を受けられるようになりますように
ということに尽きます。いろいろ書きすぎましたが、結局はそれ。無償化はその一歩になれば良いと思います。
以上です。私は見聞が狭いものですから、意見が偏っていると思います。さまざまなご意見があれば、ぜひお寄せください。
参考にさせていただいたサイト
- はてなブックマーク - 大学無償化へ「教育国債」…自民が検討方針 | 読売新聞 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
- 国債とは何か?
- 国公私立大学の授業料等の推移(PDF)
- 返済不要! こんなにある「給付奨学金」ガイド | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
- 学費が安いヨーロッパの大学13カ国をまとめました。〔2016年版〕 | Tatsumaru Times
- ドイツの大学授業料、留学生も無料 卒業生4割が5年納税でペイ 少子化対策になる? | NewSphere|ニュースフィア
- ユースフル労働統計 労働統計加工指標集 2016(PDF)
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