中卒フリーライターほぼ無職。

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【ドラマ】BORDER 贖罪 感想 すごい、すごいドラマだ

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このドラマを観て「ダークヒーロー誕生」と言ってる人がいて、なるほどな~と思ったaoikaraです。たしかに、闇側の人間として正義を全うする。あんまりそういう話は見たことがなかったからピンとこなかったけど、納得です。

 

というわけで今回のテーマは…

 

BORDER 贖罪 感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方は見てからどうぞ。

 

GOODポイント

  • 小学生の徒競走ばりに全力で走る立花。ああ、もう大好きだよ!この話のなかの少ない癒やしポイントです。立花がいてくれて良かった…。
  • コロコロって「粘着クリーナー」って言うんですね。ひとつ、勉強になりました。
  • 石川のスーツの色がグレーから黒に近くなって、またグレーに戻る。ボーダーを超えた象徴、戻ってきた象徴。という感想をネットで見てすごい着眼点だなぁと感心しました。これは見返したい。
  • だからこそ、久高が白のスーツというのは、対極にいるまっさらな正義という意味だと言う人もいて、なるほどな~と思いました。すごいなぁ。

 

気になったポイント

  • 立花の過去話、重いけれど彼の人となりを知れて良かったです。ただ、女の子を保護するやり方はもっとなかったのかなと。問い詰めて罪を自供する犯人なんかほとんどいないんだし。実の娘を陵辱する親だったらなおさらのこと。でも、女の子が今幸せならそれは良かった。
  • 赤井って石川を救うキャラなのかな?最後に「闇から見える希望の光だから」って説明されていたけど、割と損得で動くタイプだと思っていたので意外。
  • 取調室が録画されてないのかな~ってそわそわしました。追うなら完璧に仕掛けないと。

 

感想

物語としての完成度が高いドラマ

こちらは連続ドラマの続編として作られた作品。過去作でリアルタイムで見て、そして何度か繰り返して見ました。

 

ただの死者の声が聞こえる刑事、という設定はどこかにあってもおかしくないですし、それでもとても丁寧に作られた面白い作品だなと。最初はそんな風に思っていました。

 

でも、どんどん悪に導かれてしまう。正義を貫こうとしたら限界がある。主人公が崩壊していって、最終回のラストシーンで犯人を突き落としてしまったのは衝撃的でした。

 

「こちらの世界へようこそ」

 

という、死者の言葉も含めて。それで終わり。救いもなにもない、まさにBORDERを超えてしまった人間の話。すごく胸に残るものがあって、鮮明に覚えています。あの表情、あの無音、あのぞっとする感じ。これで終わりなのかという突然のことと、完成度の高さに驚愕したものです。

 

だから、続編があると知ったときは、すぐに「絶対に見る!」と思いました。

 

石川の思いが初めてわかったのが最後のシーン

物語は静と動のバランスよく、飽きることなく見られました。だから、最後まで気づかなかったことがあるんです。石川が安藤に思いを語ったとき、この物語で初めて石川が自分の本当の気持ちを打ち明けた場面だなと気づいたんです。

 

この長い長い物語の中で、今まで気持ちを語ってなかったのかと、驚かされました。その真意は安藤にとって意外だったように、私にとっても意外でした。ああ、その答えになったんだと。たしかに、苦しんでいた姿から解放されたような顔でした。

 

それが正解なのか、そうでないのかはわかりませんが。

 

小栗旬さんの表情の演技が素晴らしい

このドラマの素晴らしさは、主演の小栗旬さんの演技にも大いに関係してると思います。過去作も本当に素晴らしかった。ただ正義感の強い刑事が、どんどん染まって行ってしまう姿に、こちらも食い入るように見つめて。

 

今回も、石川が何も語らなくても、その表情を見てああでもないこうでもないと心の中を邪推していたものです。最後の石川の思いを知った場面で、じゃあこの表情はどういう意味だったんだろう、いろいろと考えさせてくれる、素晴らしい演技でした。

 

本当にうまい。本当に素晴らしい。

 

石川が“贖罪”を受け入れ、“通過儀礼”と認識したタイミングはいつか?

全部を見て思ったことは、石川はいつ安藤を殺したことを“贖罪”と受け入れて、通過儀礼と認識したのかな、ということ。順を追って考えてみました。

 

 最初の取り調べ“混乱”

最初は、自分が安藤を殺してしまったことを受け入れられてないように感じました。「記憶がありません」と言っていたのはもちろん嘘で。

 

安藤の言葉を借りるならば「真実と嘘との境界線」にいたのでしょう。どちらにも身を委ねられない状態で。警察官として人として正義を考えれば、真実を述べれば良い。ただ、捕まってしまっては、もう二度とこの能力を使って正義を全うすることはできない。これも安藤の言っていた通り。

 

だから、まだ自分がしたことに戸惑い、混乱していたように感じました。

 

2度目の取り調べ“迷い”

2度目の取り調べでもどちらつかず、迷っていました。

 

死者の女性を見つけて“決心”

現場に行くときに死者の女性を見つけて、そこからも迷いがありました。でも、助けてほしいと言われて、正義を貫くことを決心した。いつもと同じように。

 

悪魔を倒すために“正義”

そこからは、どうすれば彼女を殺した犯人を捕まえられるのか。それだけを考えていました。そのためにはどんな手でも使って。正しくはないけれど、犯人を捕まえるという意味でこれは石川の正義が戻ってきたように感じました。

 

自分から取調室に行ったとき“決意”

事件が解決して、石川が自ら取調室に向かったとき、「思い出したこと」と話そうとしたのは真実だったように思いました。鈴木への感謝の言葉も、長くは会えないことを暗示していたのではないかと。だから、真実と向き合う決意。

 

赤井から電話がかかってきたとき“変化”

しかし、赤井から電話がかかってきて、自分が犯人ではないように働いたと察します。そこで、石川のなかで変化が生まれたのだと思います。

 

自分の本当の意識と、自分を取り巻く環境に思いを馳せて。

 

私が思うに、贖罪と認識したのはこのタイミングです。

 

最後の取り調べ“贖罪”

そして、最後の取り調べで嘘を吐いた。殺したのに、殺していないと。ただ、それは自分が闇の世界に落ちるための贖罪だった。安藤の言葉として話ながらも、あれは完全に石川自身の言葉でした。

 

安藤との会話“決別”

そして、安藤に自分の思いを伝えることで、決別したのでしょうね。同じ世界の人間。だからこそ、もう安藤はいる必要がない。

 

でも、これは私が見た感想です。もしかすると、石川は最初からもうわかっていたのかもしれません。見た人によって感じ方が違うのかな。多くを語りすぎない、このドラマの良いところです。

 

やっぱりBORDER

今回の話のテーマは贖罪。でも、やはりボーダー=境界線なんだなと思いました。過去作で石川が飛び越えてしまった境界線。そして、それを受け入れたという境界線を超えた。見てから、タイトルを噛みしめる。味わい深いです。

 

最後の後ろ姿

気になるのは最後の後ろ姿。殺された男の子の遺体があった場所を、見つめる男。あれは誰だったのでしょうか。

 

ひとつは石川。そちら側の世界で生きていくと決めた、石川の新たな決意を背負ったのかもしれません。

 

私は、安藤が言っていた「石川に近づいてくるそちら側の住人」のように思いました。これから石川に待ち受ける未来を予感させるような。そんな後ろ姿。

 

前も多くを語らず終わったのに、今回も同じ。いや、死者はよくしゃべるんですけどね。それでも、やっぱりいろいろと想像を掻き立ててくれて、面白いドラマでした。素晴らしかったです。

 

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aoikara

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