嘘はダメだけど、優しい嘘を知るとその心までは責められないaoikaraです。悪意のある嘘はダメですけどね。
というわけで今回のテーマは…
anone 第9話 感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
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第9話のGOODポイント
- 万平が家にいて、ハリカがお土産を置こうとして、るい子と万平が「置いて」「戻して」とすれ違って被ってしまうのが面白かったです。日常のもどかしさの作り方がうまいなぁ。
- ハリカのデート?の準備をしてあげるのが微笑ましかったです。からかう舵とるい子とか。「私が選んだの」って買ってきた服を着たハリカを見て、自慢げに言う亜乃音とか。るい子が髪をとかしてあげたりとか。ほっこりするなぁ。
第9話の気になったポイント
- 「そうことだから」と言って香澄が喫茶店にお金を置いていくシーン。あれが一万円札っていうのもね。なんかね。ハリカはこの一万円札の重みを知っているんですよ。香澄はわかってないな、と象徴するシーンだったように思います。
- 陽人君が「これ何の花?」って担任の先生に聞いているのに無視するのには「はあああ?」ってなりました。あんな教師もいるけれど、ちゃんと真摯に向き合ってくれる先生はいっぱいいるよ!無視はないわ。
感想
理市が怖い
今回の理市は怖かった。今までも何度も怖いと書いてきたと思います。それ以上に、怖かった。人の首を絞めても「仲間になりませんか?」と言ったり、警察に追われているのに奥さんに「絶対に見抜かれない偽札があるんだ」と言ったり。
なんだろう。最初見た時から得体の知れない人だなぁとは思っていたんですが、より得体の知れなさが強くなったというか。人間味があるとわかりかけていたような気がしたのですが…。
見れば見るほどわからない。なんかもう心の中を1mmも理解できないほどに怖かったです。
だから奥さん大事にしろって言ったのに
夫が犯罪をやらかして、とうとう理市の妻である結季も離れていきましたね。そもそも、理市がインサイダー取引で逮捕されて1年間も刑務所に入っていたという過去に驚きました。ただ会社を奪われただけだと思っていたので。
いや、奪われたのは本当なのかも。嵌められて、自分に罪をかぶせられたとか。だからこそ、金で見返してやりたい。正義がまかり通らない世の中で、偽札を作って何が悪い、というような動機があったのかもしれません。あくまで憶測ですが。
何にせよ、夫が逮捕されて、刑務所に入って、それでも待ってくれて寄り添ってくれる奥さんがいたわけですよ。そう考えると本当に良い奥さんですよ。そりゃあ「そんなにお金って大事かな?」と聞きますよ。一度捕まってるんだもの。信じたいからこその質問だったでしょう。
そんな奥さんから軽蔑のまなざしを受けて、もう二度と娘にも会わせないと言われて。あのときの理市の表情は…なんでしょう。悲しみとも怒りとも言えないような。俳優さんってすごいですね。私は言語化できないなぁ、あの表情を。
それでもまだ偽札を作る。理市をそこまで支配する動機って何なんでしょうね。
気づいてしまった陽人はどうなる?
陽人君は、ついに自分が犯してしまった火事という罪に気づいてしまったようです。私は理市が思い込ませているのかなと思ったのですが、どうやら事実だったようで。
それを知ることになったのは、理市が久しぶりに玲のもとに来たから。「この街を出てく」とわざわざ言うところには、理市の優しさも少し感じたような。「私がうざったいから?」といつまでも自分本位な玲にはちょっと嫌気が差しましたけど。まあ、事実を知らないから仕方ない。
陽人君はどうするんだろう。理市はどうするんだろう。
ハリカの嘘に胸が痛む
ハリカはやっと彦星に会える…と思っていたのですが、その前にまさかの香澄と鉢合わせ。というよりは香澄の待ち伏せのように私は思えてしまいます。
治療を受けるお金がある、彦星が助かるとわかったときのハリカの表情、涙。こちらもほろっとしてしまうほどでした。ああ、良かったなあって。そこに下心も何もなくて、命が助かった後にどうしようなんてことはなくて。ハリカの優しさが感じられました。「好きだから」とか「一緒にいたいから」とか言う香澄とは対照的で。
でも、ハリカがいるから彦星はお金をもらわない。このままでは死んでしまう。私は香澄のやり方は卑怯だなと思ってしまいました。「あなたから説得して」とかではなくて、「私は助けてあげられるのに…あなたがいるから…」って感じがしてしまう。これは私の見方が偏っているのかもしれませんが。
そして、ハリカは彦星に会いに行きます。でも、一度も顔を合わせずに。他愛もない話をして、どぎまぎとして。でも、ハリカは“悪い女”を演じるんです。彦星の話を聞くのは「悲しい漫画を読んでいるような」感じて出面白かったと。
過去のことは何も覚えていない。忘れちゃった。今から映画を見て、食事をする相手がいる。ただの知り合いのお見舞いに行くのにも理解してくれている。そろそろ彦星との会話も面倒くさい。もう連絡はやめて。
ハリカは、声に悲しみや泣いていることが伝わらないように、必死で話していました。涙もいっぱいいっぱいこぼして、それでも、声だけでは彦星にはわからないように“嫌な女”になって。彦星もショックだったでしょう。絶望したでしょう。
でもね、夢の話をして覚えているハリカが、彦星がぶどうぱんを好きって覚えているハリカが、ぶどうぱんを買ってきてくれたハリカが、薄いブルーのパジャマを着ていることを覚えているハリカが、そんな嫌な女なわけないんですよ。彦星が思い描いているハリカなんですよ。
それは言えない。彦星の失望のことばに、涙を流しながら首を横に振るハリカを見て、もう…それはもう切なかったです。すごくすごく悲しかったです。すごく残酷で、すごく優しいハリカの嘘はつらすぎました。
これをきっかけに彦星が治療を受けてくれると良いけどな。それと、病室の前で崩れ落ちるように涙を流していたハリカを、彦星の弟が見つけていました。それを、彦星に伝えてくれていたらなと思います。それだけが、ハリカと彦星をつなぐ希望というか。
二人でまた一緒に流れ星を見てほしいなぁ。ファンタジーみたいなのにね。感情移入して泣いてしまうんですよ。
舵とるい子の寄り添い方にキュン
舵とるい子の距離感にもキュンとして。るい子はずーっと舵と一緒にいたいと思っている。でも、舵は余命わずかでそれを叶えることができない。だから、嘘を吐いて、るい子を突き放そうとした。
でも、るい子はすごく察しが良い人なんですよ。全てお見通しで。だから生きづらさもある女性だと思うんですけど。舵の余命のことも気づいているんです。きっとね見てるから。気づいているから。寄り添いたいって思っている人だからね。
「看取りたい」って願いを言葉にして抱きしめて、舵は重荷を下ろしたように抱きしめて息を吐く。そんな二人の寄り添うシーンはなんだかドキドキとして、やはりほろっときてしまうようでした。
すべてが崩壊するような
偽札作りがバレる。もうバレたでしょう。つらいなぁ。亜乃音は捕まる。理市は逃げる。ハリカはどうする?一つのほころびで全てがわかってしまうのでしょうね。この展開から、みんなが幸せになれるようなラストなんてあるのかしら。
それでも希望を持ちたいと思っちゃうのは私のわがままなのかなぁ。
次回:全てクライマックス
理市は陽人が火事について気づいていることについて動揺していた。一方、ハリカは亜乃音の家で一人いつものように過ごそうとする。るい子と舵は温泉旅館にいて、添い遂げようとする。
ハリカは鑑別所で彦星から手紙が届く。さらに、意外な面会者と会い…。理市が未だに逃げ回っていることを知り、亜乃音を思うハリカは理市を探そうとする。
理市の偽札作りの本当の動機とは。そして、4人が選んだ運命の行方はー。
最終回、放送は終わってしまったんですが、私はまだ見てはいないです。きちんと見届けて、ブログでも書きます!
aoikara
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