お金は欲しいaoikaraです。でも衣食住事足りていれば十分。偽札はいらないよ。というわけで今回のテーマは…
anone 第5話 感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
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第5話のGOODポイント
- るい子が亜乃音にあって「自首します」と言ったとき、なぜかハリカ経由で伝えようとしているのが面白かったです。そりゃあ1000万円奪われたら怒るよなぁ。洗濯物をたたもうとして拒否している小競り合いも面白かったなぁ。
- 舵の焼きうどんを食べて「おいしい」と言うハリカ。それを喜ぶ舵とるい子を見て、「ハリカちゃんは何食べてもおいしいって言うんです」っていう説明がなんかほっこりしました。この短い間でも、ハリカのそういう性格に気づいているんだなーと思って。
- 舵の焼きうどんを絶対においしいと言わない亜乃音でしたが、ちゃんとあとで言ってましたね。おいしかったんだろうなぁ。
- 「話さざる」という言葉に噛みまくる亜乃音とるい子に笑っちゃう。
- 家族になりすますことを万平にあっさりとバラす亜乃音w「付き合ってさしあげましょう」という花房の優しさと、3人の芝居の下手さに笑いましたw
- ハリカ「大学生です。文学部です。テニスサークルです」設定細かい!
- るい子のくしゃみ「かわいい~」。スマホで取り出す面々もおかしいの。
- 前髪が短くなったと触れて気づいて、ふふって笑うハリカがかわいかったです。
- 彦星の夢の中に出てきたパン屋のハリカ、かわいいなぁ。
- 「初めての鍋にみかん鍋はないだろ」 という説明に、タイタニックさながらのファーストキスを例に挙げるるい子に笑いました。あのたとえは妙に納得したんですけどね。亜乃音は頑なにみかん鍋は「おいしくないでしょ」を貫いているのも面白かったです。
第5話の気になったポイント
- 創業者から弁当屋で働く夫になっても「私は変わらず好き」と言ってくれる奥さんなんてすごくできた人じゃないかー。何かそんなに嫌なんだよー理市。
- 理市の家にピンポーンって来た人が玲なんじゃないかと思って冷や冷やしました。
感想
血のつながりではない“家族”を感じた
今回は初めてと言って良いほど、ほのぼのとしました。ずっと見守ってきたハリカと亜乃音、舵、るい子が家族のようになっていて。血がつながっていないけど、変に気を遣わず、自分らしくいられて、好きなことを好きなようにして。
不思議な居心地の良さを感じました。日常にある幸せを噛みしめることができて。ハリカが「あのね」と彦星に話すことには、幸せがにじみ出ていました。
1年前にやっていた、同じ脚本家の坂元裕二さんの作品『カルテット』を思い出しました。あんな雰囲気。ちょっと似てます。家族でもない四人が共同生活して、anoneと違うのは恋愛要素もあるけどドロドロしているわけではなくて。
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anoneは一人なんですよ、みんな。一人だった人たちが、一人じゃなくなって、そこに幸せがあるっていう。そういう感じ。うん、今まで見てきたからこそ、第5話での温かみを感じられたのだと思います。
帰る場所
亜乃音がハリカに「もうここはハリカちゃんの帰る場所なんだからね」って良いセリフだなあと思いました。それは、舵に言った「生きるより暮らしましょうよ」というセリフとも通じている気がして。
帰る場所があるって良いですよね。誰かが待っててくれる。帰ってきたら「おかえり」って当たり前のように言って、「ただいま」ってあたりまえのように返して。私もある。だからほっとできる。
帰る場所ってのは暮らしがあること。「行く」というのはちょっとちがって生きること。それは似ているようで、全然違うことなんです。受動的に自分を受け入れてくれる環境があるって幸せなことなのかもなと。「行く」や「生きる」は能動的んですよ。幸せを掴むよ!って感じ。そうではない幸せがanoneの中にありました。
ただ、もしかして亜乃音の距離の近さが、他人でも家族のように近いこの感じが、玲を苦しめていたのかもしれないなとも思いました。なんとなく、依存ではないけれど、そんなような感じもして。あくまで予想でわからないですけどね。
ハリカと彦星が会えるといいな
彦星は自分の命が残り少ないと知って、希望を見出すことを恐れていました。死ぬのを待つ、ただその待つ間に楽しい話を聞いて、目を閉じて一日を終える。未来を話すと期待してしまうから、死ぬのが怖くて生きたくなる。そうならないように。
でも、死を身近に感じて、その中で見た夢でハリカに会って、「いつか」を思うようになって、ハリカにも会いたいと感じられるようになったのは一つの前進のような気がします。ハリカといつか会ってほしい。会ってほしいけれど…その先は切ない。
でも、会ってほしいな。彦星が「会いたい」と予定でもない未来の「いつか」だとしても思ってくれたのがうれしかったです。ハリカの気持ちを思うとね、本当に良かったなぁと思うのです。
「あのねあのね」のハリカに戻っていた
ハリカは、亜乃音が自分を受け入れてくれて、帰る場所ができたように思います。自分の心の中でもそう思うようになったというか。
彦星を見守って帰ってきてから、「あのねあのね」って小さい時のハリカのように戻っていたんです。私、第1話を見た時、ハリカが「あのね」と話していた頃に戻れるようになる物語だと思うと感想を書いていたんです。それが見られたなぁと思って。
でも、ちょっと切なくなる部分もありました。ハリカだけが夢中に話しているんです。周りのことが全然見えていなくて、それでもすごく楽しそうに話している。るい子も舵も怪訝そうな顔はしないけれど、食事時に食器を片付けているのに、まだ話す。
ハリカは夢中になると周りが見えなくなってしまう。それで疎外感を感じるようになっては切ない。亜乃音は話を聞いてくれていました。もちろんるい子と舵も嫌がってはいない。でも、なんだろう。本来のハリカを取り戻せているのに、失われていくものもあるような感じがして、怖いです。
理市マジ怖い
すごく和やかなムードだったのに、理市が来て空気が一変しましたね。ゾクッとしました。けだるそうで感情の起伏が激しくないように見えた理市。
それが偽札作りに成功して、「やったあああ!!!」とはしゃいでいました。それがまず珍しくて「こんなに感情を露わにする人なんだ」と思いました。
そして、亜乃音の家にやってきて、四人に偽札について淡々とプレゼンするかのように話し出したところは、なんかもう怖かったです。なんというか、彼が優秀なビジネスマンだったとき、こんな風に話していたんじゃないかと思わせる部分もあって。
成功して奪われたものを取り返したいという気持ちはわかります。正統なやり方では誰も味方してくれないから、人を騙して嘲笑ってやりたいって気持ちなのかなぁ。
そして傘!これ絶対に亜乃音が気づきますよね。怖すぎる…。
次回:偽札作りへの勧誘
理市から偽札作りを持ちかけられた4人。断りつつもハリカや舵、るい子はそれぞれの事情により気にはなっていた。翌日、理市の弁当屋を訪ねようとしたハリカは、偶然例の息子・陽人と知り合い、心を通わせる。
舵は偽札作りに一歩足を踏み入れようとしていた。るい子に激しく怒られるが、舵は珍しく声を荒げる。偽札用の紙を「捨ててきて」と渡されたハリカはそれを…
亜乃音は例の婚約者が既婚者の理市だと知り、別れるように頼む。すると理市は火事の話をしだして…
舵が偽札作りに乗り気になっているんですね…。「何かを作りたい」「この世に残したい」という思いが、“偽札”という形になってしまうのは切なすぎます。そして彦星に会いに来たのは誰!?恋敵とかマジ勘弁だよー。
全員脅されて、結局はやることになるのかな。亜乃音の夫も何かを脅されていて、だから偽札を作ったんじゃないか。だから今玲と付き合っているんじゃないか、なんて疑ってしまいます。目が離せない来週も見逃せません。
aoikara
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