中卒フリーライターほぼ無職。

在宅Webフリーライターaoikaraの日常ブログです。

スポンサーリンク

相棒19 第6話「三文芝居」感想 この世は舞台、人はみな役者

スポンサーリンク

f:id:aoikara:20201122164208p:plain

舞台はあまり見たことがないけれど、今回の話で見てみたくなったaoikaraです。

 

今の時代なかなか難しいけど、でもいつかまたね、きっとね。きちんと対策をしてね。舞台だからこその芝居ってあると思うから、感じたいな。

 

というわけで今回のテーマは…

 

相棒19 第6話「三文芝居」感想

 

です。

※ネタバレを含みます。

 

▼相棒19 第5話「天井の棲家」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

 

相棒19 第6話 ゲスト・スタッフ

  • ゲスト:橋本じゅん
  • 脚本:瀧本智行
  • 監督:権野元

 

相棒19 第6話「三文芝居」あらすじ

マンションの敷地内で、電子部品メーカーに勤める派遣社員の男性が死亡する事件が発生。通報者は、出張風俗店のドライバーで、たまたまマンションに店の女性を送り届けたという松野優太(橋本じゅん)と名乗る男性。

 

松野によると、被害者と首筋にドクロのタトゥーがある金髪の男が揉めていて、「鈴木」と呼ばれた金髪の男が鞄を奪って逃げ去るのを目撃したという。捜査一課は、被害者の勤務先をかんがみて“機密情報”に絡んだ殺人事件とにらんで捜査を進める。

 

いっぽう、独自の捜査に乗り出した特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、松野の目撃証言に不審なものを感じ、関係者に事情を聞く。すると問題の夜、松野が仕事を休んでいたことが判明。

 

亘が厳しく追及するが、元劇団員だという松野は、突然シェイクスピアの芝居を演じ始めるなどして煙に巻く。

 

そんな中、一課はドクロのタトゥーがある半グレ上がりの鈴木という男を逮捕。男は、被害者から闇金の借金を回収していたことを認めるが…!?

 

無関係を装う通報者に驚くべき過去が…

逮捕された半グレ男との意外な接点とは!?

特命係が現代社会の悲しい歪みを目撃する!

 

参考元:第6話「三文芝居」2020年11月18日(水)|ストーリー|相棒 season19|テレビ朝日

 

GOODポイント

  • 物語の冒頭、ワイパーの音が妙に大きくて、これから何が起きるのかそわそわと予感させるような感じが良かったです。今回は音がすごくよかったなぁ。
  • 右京さんと冠城君がたまたま事件に遭遇した理由を「二人で散歩していたら」って絶対あり得ないようなこと言うのが憎たらしくていいですよねw
  • あ、芹沢のネクタイがピンク!やっぱりえんじ色よりピンクだよねぇ。
  • 伊丹のエセ関西弁!レアだ~。
  • ドライバーが送り届ける風俗で働く女性を、右京さんが「エスコートした女性」と言っていて、品のいい言い方だなぁと感心しました。
  • 捜査一課の取調中に下から覗く特命係に笑うw
  • 見返したら山田さんの名前、ちゃんと呼ばれていて伏線になってる。さりげなさすぎてすごい。
  • 女子社員役の柳ゆり菜さんは有名な女優さんだから、この先の展開はなんとなく予想できたのですが、源氏名を呼ばれたようで振り向くという伏線があるとは!そこは気づかなかった。右京さんすごい。
  • 冠城君に「おや、珍しく気が合いますね」と言う右京さん。本当にねw
  • 風俗店へやってきて、女の子と話をしようとする特命係。冠城君が恐ろしいほど速いスピードでウィンクを連打していて笑いましたw何あの特技w結果「きも」と言われててさらに笑いましたw
  • 首にドクロのタトゥーが入った鈴木、出雲さんがとっ捕まえていたの格好よかった~!先輩たち(伊丹&芹沢)何してんの!w
  • 松野さんからシェイクスピアと聞いて、イギリス大好きだから話に乗ってきちゃって多弁になる右京さんが面白すぎました。右京さんって、たまに、ちょっと変な人と意気投合しますよね。まあ右京さんも十分に変な人か。
  • あ、暇課長、勝手に右京さんの帽子を被ってる!紳士らしくてお似合いですよ。
  • お店の女の子たちも現実的な話とか説教聞かされているより、松野さんのホラ聞いている方が現実逃避できて楽しいのかもな。
  • 青木君の「僕を見くびるなよ、冠城亘」「舐めるなよ、冠城亘」は、伊丹の「特命係の~」並みに定着してきてませんか?決め台詞かな。かわいいやつだな。

 

気になったポイント

  • 捜査一課が聞き込みに行くとき、必ず出雲さんが立っているんですよね。聞き取りされている側も気を遣っちゃいそうだし、ちゃんと席を用意すると思うし、気になるなぁ。
  • 冠城君が声をかけても全く反応しない皆様。さすがにチラ見くらいはしそうだなと思っちゃいましたけど、実際のところどうなんだろ。
  • 青木が調べた内容を紙で持ってきたのに違和感がありました。いや、警視庁の習わしとしてなのか。サイバーなんだからデータで持ってきそうな気がして。
  • 風俗店でやめたらデータは全部消してほしいですよ。ゴミ箱に残ってるとか恐怖でしかない。
  • 右京さんと冠城君が、山田みなみさんに「れいなさん」と外で、しかも会社前で声をかけたのはデリカシーないなぁと思っちゃいました。プライバシーに関わることだし、人目を避けた場所でお話してあげてよ、つらいよ。

 

感想

橋本じゅんさんに魅せられて

今回の話、私はすごく好きでした。

 

個人的に相棒で「いいな」と思うのは、ゲストが絶対にこの人でなければならないという役柄と、ストーリーの面白さが合わさったときだと思っています。今回はまさにそんな話。

 

橋本じゅんさんが演じられている、芝居にのめり込みすぎてやってはいけないことまでしてしまったけど、今でも舞台を愛してずっと一途に演じ続けている舞台役者と、複雑に絡み合ったストーリーとが、ものすごいシナジーを生んでいたというか。最初の登場のときから、ぐっと引き寄せられて、最後まで魅せられました。

 

伏線がちりばめられているシーンが多かったので、話の結末はなんとなく予想がついていました。これは品のない私の自慢なのですが、予想が当たっていました。それでも、超えてくる演技のパワーがあって、圧倒されました。

 

世界観がものすごく強かったので、けっこう癖の強い話ではあると思いますし、つらくてしんどいシーンも多かったので、見ているときはざわざわしました。殺された人間は圧倒的に嫌なヤツだったし、松野さんが主人公という舞台を見ているような設定であると客観的な視点もあるはあります。

 

それでも松野さんという人がすごく魅力的に見えて、いろんな感情にさせられるエモーショナルな話で、よかったなぁと思います。

 

見返すと、最初におまわりさんに「風邪引かんように」って気遣うとか、松野さんの人柄がぎゅっと凝縮されているんですよね。いやあ、人物像を本当にしっかり掘り下げてる話だ。いいなぁ。

 

歴代の中でも好きな話かも。すごい語りたいもん。

 

「三文芝居」というタイトルがいい

また「三文芝居」っていうタイトルも効いていますよね。役者と聞いて嘘だろと思うようななんだかうさんくさそうな、下手そうな雰囲気を醸し出して。最初から、「三文芝居」の芝居をしていたんですよね。

 

芝居を続けたいがあまり詐欺に手を染めたという、役者として一番やってはいけない芝居をしてしまったという意味での「三文芝居」でもあり。いろんな意味を持たせるタイトルもすごくよかったなと思います。

 

松野さんは本当に役者でした。最後の、シェイクスピアの「マクベス」でのセリフが物悲しくて、余韻がありました。

消えろ、消えろ、つかの間の燭火

人生は歩き回る影法師

哀れな役者だ

 

舞台の上で大げさに見得を切って

出場(でば)が終われば消えてしまう

 ドラマより引用

 

舞台を見終わったときの余韻のように

特命係はというか、右京さんのスタンスとして「真実は必ず暴く。どんなにつらい真実だとしても、向き合うことから救われる」みたいなところがいつもありますよね。

 

それでも今回は、松野さんの詐欺がみなみさんのお父さんを自殺に追いやったことは言わなかった。おそらくは犯罪に関する真実は暴くべきだけど、今回の事件に直接的には明らかにしなくてもいい真実であったからだと思いますが。

 

惚れているから助けた、と演じている松野さんの真実を暴かなかった。特命係としては、松野さんの一世一代の演技を、犯罪が関わらない範疇で、役者として尊重したのではないかなと少し感じてしまいました。

 

同じくシェイクスピアに魅せられた人間として、松野さんの舞台に魅せられた人間として、なんて想像をしてみました。私の勝手な解釈なんですけどね。

 

でもね、みなみさんはいつか真実を知ってしまうと思うんですよ。調べればわかることですし。松野さんと偶然の共通点だと思っていた関西弁も、そりゃ同じ場所で父親が詐欺にだまされていたわけで、当たり前で、心の温かさも全て奪われてしまうような…。そんな未来を想像すると苦しくて、救いがないのかなと悲しくなります。

 

だけど、舞台を見終わったときに「これは作り物だよ」なんて言われたら興ざめじゃないですか。見終わった直後くらいは余韻に浸っていたいじゃないですか。

 

それと同じように、今だけは、松野さんに助けてもらったという、温かな余韻がみなみさんの中に残っているといいなと思います。

 

演出もいい!

今回、演出がいつもと少し違うような感じがあったというか、工夫がたくさんあったなと思いました。

 

事件現場を前と後ろから両方の視点で撮ってみたり、特命係登場でわざと顔を隠してみたり、青木君が特命係の部屋にいるのをズームアウトで入れてみたり。それこそ舞台を見ているような感覚になりました。写し方の工夫っていうのもすごく面白くて、私は楽しかったです。

 

橋本一監督もなかなか独特の撮り方で面白いんですけど、権野元監督も面白いなと思ったので、次どう撮るのかなというのも楽しみです。あくまで素人意見ですが、視聴者として映像もとても印象的でした。

 

次回:ブラックパールの女、キターーー!!!

2年前に起きたアポ電強盗事件の被疑者が、白骨遺体で発見された。当時容疑者を逮捕できなかった捜査一課は、忸怩たる思いで捜査に乗り出す。とある男が自白をするが、平成の毒婦こと遠峰小夜子が、同日同刻に別の場所でその男を目撃したと言い出し…

遠峰小夜子、3回目の登場ですね。最初に登場したとき、本当にこわかった。そして2回目の話、実は私まだ見ていなくて、しっかりと見ておこうと思います。

 

次回も楽しみ、というよりはううーん、ゾクゾクとします。こわいな。それでもやはり怖い物見たさで楽しみです。

 

 

aoikara

 

▼相棒19 記事一覧

www.aoikara-writer.com

スポンサーリンク