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相棒18 第9話「檻の中~告発」感想 復讐の究極が対極

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告発することは特にないaoikaraです。秘密にするほど重要な案件を抱える立場じゃ内ですからね。

 

というわけで今回のテーマは…

 

相棒18 第9話「檻の中~告発」感想

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼相棒18 第8話「檻の中~陰謀」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

 

第9話 ゲスト・スタッフ

  • ゲスト:中村育二 山崎樹範 中村優子
  • 脚本:神森万里江
  • 監督:権野元

 

第9話「檻の中~告発」あらすじ

遠隔操作技術の第一人者である大学教授の皆藤武雄(中村育二)は、横領の罪で逮捕されていたが、それは研究の乗っ取りを目論む准教授・高瀬佳奈恵(中村優子)がでっち上げた冤罪であることが判明。3000万円の保釈金も戻り、皆藤の保釈も決定的になった。

 

特命係の冠城亘(反町隆史)は、旧友で週刊誌記者の桝本修一(山崎樹範)が、皆藤の保釈を受けて、何か事を起こすのではないかと危惧していた。が、本人を問い詰めても軽くかわされてしまう。

 

一方、杉下右京(水谷豊)は、佳奈恵が皆藤を陥れた巧妙な手口を解明したものの、なぜ彼女が危険な橋を渡ってまで皆藤を檻の中に閉じ込めようとしたのか、動機が掴めずにいた。

 

そして、いよいよ皆藤が保釈される。右京と亘が今回の事件の背景にまだ見えていない何かがあると感じ捜査を続ける中、ついに皆藤の恐るべき“復讐計画”が動き始める…。

 

混沌とする状況の中、未曾有のテロ計画が発動!?そこには特命係と因縁を持つ権力者の影が…。特命係は真相を突き止め“現代の戦争”を止めることができるのか?

 

参考元:第9話 2週連続スペシャル「檻の中~告発」2019年12月11日(水)|ストーリー|相棒 season18|テレビ朝日

 

GOODポイント

  • ガラスの反射からの、鏡の反射を使ったのぞき見トリックの解答。今回の話は、こんな風に映像描写でトリックを説明してくれるのが面白いな~と思いました。
  • 暇課長が「はんしゃ」って言うと、「反射」じゃなくて「反社」に聞こえちゃいますね。今年はよく聞いたな、このワード。
  • ロボットはたぶん処分されちゃいそうだから、特命係で預かって、AIスピーカーも合わせて、カオスな特命係を作ろう!(提案)
  • 青木君がハンカチで手を拭きながら出てきたのは良いですよね。前回トイレの邪魔をして調べ物させられていましたが、今回はちゃんとトイレを済ませる余裕をアピールするって伏線で。「僕のプライドが許さないので」とか言いながら調べてくれて。結局良い子だなって思ってますよ。

 

気になったポイント

  • 復讐の前にワインを飲んで最後の晩餐…的な感じがちょっとくさい…。研究熱心な教授と、妻を殺されて復讐に燃える夫、どちらも実直だしあんなベタなことしそうじゃないなっていう違和感があります。個人的な感覚ですが。
  • 右京さんが男女の機微にこんなに敏感なはずがない(ひどい)。でも、高瀬教授の神経を逆なでしそうな、というか女心全然理解してなさそうな(そういう意図の演出ではないとわかった上で)説得の仕方で、右京さんっぽいのかも?でも右京さんもっと交渉うまいと思いますけどね。
  • 桝本さんが事実婚なのが何か関係あるのかなと思ったら、全然関係なかった。新しい夫婦の形もあたりまえの社会なんだなって、自分の認識を見直すか…。

 

感想

復讐って結局憎む相手と同じことしてる

復讐心は強い憎しみから生まれるもの。その結果の行為って、自分が憎んでいる相手とどうしても似通ってしまいますよね。対極にいるからこそ憎むのに、その対極になってしまう。今回の話もそうですよね。

 

自分が開発したものが兵器として利用されて、それで妻を失った人がいて、一緒に復讐する。その兵器を使って自分たちが抗議の自殺をする。

 

これって、技術の進歩を兵器として使って人を殺すって手段が、自分たちが憎む相手とまったく同じなんですよ。たしかに抗議にはなるかもだけど、やってること同じというか。

 

だから復讐はあまりにも切ない。誰も救われない。やらずにいてもつらいけど、やったところで何かが救われるのか。たしかに真実は明るみに出ますが、そのための犠牲が大きすぎませんか。

 

残り二人の遺族のことを考えるべきでは?

私がちょっと気になったのは、桝本さんの奥さん以外にも亡くなった二人がいますよね。被害者は桝本さんと皆藤教授だけでなくて、その二人の遺族や大切な人たちもなんですよね。そして、仮に桝本さんや皆藤教授が死んでしまっても、遺族は残るんですよ。

 

この先、「あのテロの被害者がテロ騒ぎ起こしたらしいよ」って言われ続けるんですよ。たぶん危険地帯へのボランティアをよく思わない人からも、批判の声もあったと思うんです。「自業自得」とか。それ以上に苦しみを与えるかもしれない。

 

って考えると、枡本さんと皆藤教授の復讐って、めちゃくちゃ自分たち本位で、自分勝手だなって私は感じてしまうんです。もちろん被害者だから、その思いは汲みたいけれど。

 

手を差し伸べたり寄り添ったりすべき人たちが目の前にたくさんいるのに、その人たちを恐怖に陥れるなんて。しかも亡くなった人と同じものを使って…。

 

今回は未遂で終わりましたが、また新たにトラウマを作ったんですよ。桝本さんも、皆藤教授も。本来は手を取り合うべき人たちを“その他大勢”のように扱って、優しくできない、今後の想像力もないところが私は嫌でした。ちょっと厳しい意見かも。

 

犠牲になって良い研究なんてない

桝本さんと皆藤教授がこんなことをしたのは、そもそもが無断で軍事転用したからなんですよね。

 

軍事や兵器の善し悪しは議論が難しいです。私は後ろ向き。だって武器は人を傷つけるものだから。ただ、政治的に考える軍事力って意味だとさまざまな意見があるのかもしれません。

 

科学技術の進歩はたしかに犠牲を伴うと思います。だからこそ、その犠牲の重みを科学者たちや技術の恩恵を受ける私たちは忘れちゃいけない。

 

でも東亜ダイナミクスの桂川さんは全く逆で、その犠牲を記号的に捉えていましたよね。

 

災害や事件でも、亡くなった人の数に心が重たくなってしまうことがあるのですが、本当は数字だけで捉えちゃダメですよね。一人の大切な人が亡くなって、心がぽっかり穴が空いたようで、その穴は決して埋まらない。

 

その重さが数の分だけあって、私たちはその重みを感じなきゃいけない。冠城君が桂川さんに伝えたメッセージは、桝本さんの思いを背負っていたと思うし、ぐっと来ました。

 

それにしても桂川小物じゃん!すぐに白状するし!「告発されちゃう!」とかって!演じている村上新悟さんが良い声で好きな俳優さんだったから、もっと粘ってほしかったな~。

 

右京さんと冠城君が桂川さんに言いに来て、本当に言いに来ただけなのは、これが特命係だなって思いましたね。捜査権ないからね。捕まえるのは別の所のお仕事だから。ちょっと去り際かっこよかったです。

 

メッセージ性は強いはずなのに…

個人的には強い印象に残りはしなかったかな。いろいろ考える話ではあったんですけど、ものすごーく頑張ったら1話でまとめられたんじゃないかな、とか。

 

あと高瀬教授と皆藤教授の恋愛要素はいらないかなとか思ってしまいました。桝本さんの夫婦との愛の対比ってのもあるのかな?結局は愛が命を救った、というようなメッセージもあるのかな?

 

それならもっと教授二人の関係性を描いてほしかったかな。恋愛じゃなくても、人間的な深いつながりでも良いので。そこが気迫なのに恋愛要素だけ出されると、思いとのバランスが不安定になる気がします。

 

次回:右京さん、パパになる

右京が何か隠し事をしているのではないか、と感じた冠城は仕事終わりにこっそり尾行。そこで若い女性と小さな男の子と一緒に、仲睦まじく買い物をする右京の姿を見てしまい…。

ゲスト:遊井亮子 鳥越壮真 渋谷謙人 石井愃一
脚本:根本ノンジ
監督:片山修

 

う、右京さんがパパ!?毎回予告で楽しませてくれますね。たぶん犯罪関係の潜入捜査か何かかと思うのですが、だとしてもパパに徹する右京さんは面白そうです。

 

脚本は安定のノンジさん。楽しみにしてます!

 

 

aoikara

 

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