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相棒17 第2話「ボディ~二重の罠」ネタバレ ボディ=遺体に隠されて秘密とは?

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罠はかけるよりかけられる気がするaoikaraです。私は騙されるタイプだよなぁ。嘘を吐けないですし、うずうずしてしまいます。良い人間ってわけではないのですが。

 

というわけで今回のテーマは…

 

相棒17 第2話「ボディ~二重の罠」ネタバレ

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼感想記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

▼相棒17 第1話「ボディ」記事はこちら

www.aoikara-writer.com

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第2話のゲスト・スタッフ

  • ゲスト:とよた真帆 利重剛 谷村美月 芦名星 柄本明
  • 脚本:輿水泰弘
  • 監督:橋本一

 

第2話「ボディ~二重の罠」あらすじ・ネタバレ

混乱の理由

とあるホテルの待合室にて、警察庁官房長官付の甲斐峯秋(石坂浩二)と、成林大学教授で国家公安委員の三上冨貴江(とよた真帆)が二人。

 

峯秋は、家宅捜索により、冨貴江の家の離れをぶちこわした原因である、特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)のことを詫びる。

 

冨貴江のことは「まんざら知らないわけじゃない」ので、ばかげた犯罪を犯したとは「これっぽっちも思ってない」と言う。その一方で、右京と冠城についても評価しているとも述べる。

 

冨貴江は右京と冠城のことを「デストロイヤー」と呼び、部下だからかばいたいのだろうと言う。峯秋は苦笑しつつ、「混乱している」と言う。冨貴江と特命係の二人とが勝負しているなんて、「想像を遙かに超えた異常事態に見舞われているんだからね」とのこと。

 

と、峯秋がしゃべっている途中に、冨貴江の電話の着信音が鳴る。画面には「鬼束鐵太郎」の名前。冨貴江は席を外して電話に出る。

 

相手は冨貴江の思った通り、夫の鋼太郎(利重剛)。何度も殺した父親の携帯電話を使って冨貴江に電話をしてくる。その要件とは、「あの二人、謝罪に来てるよ」

 

謝罪とは?

鬼束家の屋敷にやってきた右京と冠城は、なぜか若妻の祥(谷村美月)に屋敷を案内してもらっている。祥がリビングにある絵画について、アンリ・ルソーの「馬を襲うジャガー」と説明すると、むしろ右京の方が詳しいくらいだった。

 

鐵太郎の前妻が買ったものらしく、壁の傷を隠すために飾っていたが、リフォームしても飾っていたとのこと。

 

鋼太郎がやってくるまでには、2回の廊下に飾ってある絵まで右京の詳しい解説が続いており、「謝りに来た人屋敷ん中案内してどうすんだよ!」と祥を咎めるように怒っている。

 

鋼太郎が謝罪よりもぶちこわした離家をどうにかしてほしいといらだちながら言うと、冠城が「それを言われると耳が痛いです」と返す。まともなことを言っているが、口ぶりは軽薄。

 

また、ぶちこわした当人であるはずの右京も、離家再建築の心配をして、「大きなお世話ですよ!」と鋼太郎に怒鳴られる。「お気に障ったのなら謝ります」と一応右京は言う。

 

そこに、冠城のスマホから着信音が。相手は甲斐峯秋だった。

 

忠告

峯秋の部屋に呼び出された右京と冠城。冨貴江のスマホに「鬼束鐵太郎」から着信が入っていたことを伝える。ちらっと見ただけだが、「間違いない」と。

 

峯秋は、冨貴江について「犯罪に手を染めるとはどうしても思えんのだがね」と言う。あくまで個人的な心証に過ぎないとした上で。

 

「ただこれだけは言える。彼女は侮れない女だよ」

 

金を溶かす天才

夜、鬼束家の屋敷では、鋼太郎がリビングのソファに寝転びながら、バイナリーオプションに講じている。「上がれ上がれ!」と調子が上がり、「なんで下がるんだよ」と嘆き、大騒ぎ。祥は冷静に見ている。結局はすぐに負けてしまった。 

 

「わずか60秒で100万するなんてどうかしてる」と、祥は引いたように言う「その逆もあるんだ。バイナリーオプションの醍醐味はそこだ」と鋼太郎は言い訳するように言う。ただ、祥に通算勝敗を聞かれると、「聞くな、いずれ勝つ」とのこと。

 

知らない電話番号

と、鋼太郎のズボンのポケットに入っている、鐵太郎の携帯電話から着信音が。祥は「ダメですよ!電源切っておかないと!」と注意する。鋼太郎が携帯を開いてみると、知らない番号が表示されている。そのうち切れた。

 

同じ頃、特命係の部屋にて。右京が「今度は君、かけてください」と冠城に言っている。「僕もですか?」と驚く冠城に、「せっかくですから」と右京は番号を教える。

 

鋼太郎は携帯電話を手に持ったまま。祥は再度電源切るように言う。すると、また違う番号から電話がかかってきた。

 

冠城がかけた電話は切れ、電源を落としたようだとわかる。「さすがに出るとは思ってませんが、我々の意図は十分伝わるはずですよ」と右京は満足げ。

 

鋼太郎と祥は、鐵太郎の携帯に登録されていない番号から、2軒立て続けに電話が来て「気持ち悪いな」と感じていた。

 

特命係では、青木年男(浅利陽介)が、右京に「いつまで居座るんですか?」と尋ねる。右京は「残務整理の最中なもので」とさらりと答える。

 

「イタズラ電話が残務整理ですか」呆れたように青木は言う。「おまえもするか?」と言う冠城に、「ばかばかしい」と青木は二人を相手にしない。

 

次の手

鬼束家の屋敷には冨貴江が戻ってきて、鐵太郎にかかってきた電話番号は、特命係の二人のものだと説明。「俺が持ってるってバレてんのか?」と鋼太郎は焦るが、冨貴江はそれはわからないと言う。

 

ただ、「挑発」はしていると言う。冨貴江が番号を調べられるのを見越した上でかけてきたのだから。特命係の二人は圧力をかけてきているということ。そうなると、鋼太郎には困ったことが一つ。

 

「どうしよう親父の携帯」

 

「始末しようとするでしょうねぇ」

 

特命係の部屋で、右京は鬼束家の人びとについて推察を述べている。「こういうプレッシャーは疑心暗鬼を生むものですからね。捨てたくてもさあどこに捨てようか大いに悩むものでしょう」言いながら、悠々自適に紅茶を飲んでいる。

 

冠城も「下手なところ捨てて、発見されたら目も当てられないですからね」と同意している。

 

鋼太郎は鐵太郎の携帯をピアノの鍵盤にのせて、どう始末するかを考えている。祥は「さっさと捨てちゃえばいいじゃないですか」と言い、ゴミ捨て場や海・川などと言ってみるが、鋼太郎は捨てに行くところが見つかったら意味がないと困り果てる。

 

場所が変わってリビング。冨貴江は携帯電話をおもちゃ扱いしていた鋼太郎をコンコンと説教する。そして、「お父様に戻すのが一番良いでしょ」とも言う。つまりは遺体に戻すということ。

 

納得した鋼太郎は、「おい、頼むよ」となんてことない仕事を頼むかのように、携帯電話を祥に渡す。祥は「ひゃっ」と恐ろしいものを捨てるように、携帯から手を離す。「俺がそんな気持ち悪いことできるわけないだろ?」と鋼太郎は悪びれもせず言う。

 

冨貴江は「遺体を移動するときに一緒に捨てれば良いわ」と言う。今よりもっと安全な場所に遺体を移すと言う。鋼太郎としては、見つかっていないので、今のままで良いのではないかと言うが、冨貴江は否定。

 

鐵太郎の生存か死亡が確認されるまで、いつまでも疑惑がくすぶり続ける。失踪届が受理されて、死亡認定されるまであと7年。その間にずっと遺体が発見されるのではないかとおびえるのはごめんだと冨貴江は言う。

 

そんな冨貴江の元に電話が入る。スマホ画面には「中迫教之」と名前が。冨貴江は気まずそうに画面をさっと隠して、席を立とうとする。「ここで出りゃあいいじゃないか」と鋼太郎が言っても、仕事だからと聞かない。鋼太郎は気づいたように「おさかんだね!」と嫌味を飛ばす。

 

取引

冨貴江が中迫(松本享恭)からの電話に出ると、急に週刊フォトスの記者に取材されたと開かされる。「風間楓子って記者に」

 

その風間楓子(芦名星)は冨貴江と二人でバーに。「お目にかかりたいと思った矢先、そちらからご連絡いただいてありがたかったです」にっこりと微笑んで、楓子は上機嫌でお酒を飲む。

 

冨貴江はにらみつけるような目つきで楓子を見ながら言う。「お仕事でしょうから、あなたの行動にも一定の理解を示すわ。あれこれ言うつもりはない。ただ一言、

 

恥を知れ

 

しかし、楓子はさらりと取材を始める。何も言われなかったように、表情一つ変えずに。ゼミの学生である中迫教之との仲について。冨貴江はきっぱりと否定。

 

楓子は中迫も否定していたと言いつつ、二人が仲むつまじく映っている写真を見せる。プレゼントを贈ったかのような写真。

 

「こんなの何の証拠にもならないわ」冨貴江はなんてこともないように言う。「私たちが一枚しか写真を持ってないとお思いですか?」楓子は一歩も引かない。

 

「どっちにしろ記事にするんでしょ?そちらがそうするのなら、こちらも対抗措置を執るだけよ」冨貴江はいらだちながら言う。「事と次第によっては引っ込めます」にっこりと微笑みながら、楓子は同時に写真をしまう。「この件は記事にはしません」と。冨貴江は聞く。

 

「事と次第って?」

 

“事と次第”の結果

後日、週刊フォトスの社内では、楓子が完成した雑誌を手にして、ページをめくる。冨貴江とのあの会話の続きも思い出す。

 

特命係の右京と冠城が、鬼束家の何に興味を抱き、何を探っているのかと、楓子は聞いた。「こういったら失礼ですけど、行方不明案件にのめり込むようなお二人じゃないのに…」

 

そして完成した記事が、「国家権力の横暴か!? 警視庁が家一軒破壊!!! 捜査は空振り 地面に並ぶは縄文土器ばかり…」などのタイトルがあり、捜査後に破壊した離家を片付けている写真も載せられている。

 

さらに「疑惑をかけられた国家公安員 三上冨貴江大学教授が語ったこと」として、冨貴江の顔出しインタビュー記事まで載っている。

 

この記事を見てお怒りなのが、警視庁副総監の衣笠藤治(杉本哲太)。「家一軒とは大げさな!小さな離家だろ!」と、雑誌をぶん投げている。

 

床に落ちた雑誌を拾い上げて、意見に同意したのが首席監察官の大河内春樹(神保悟志)。「こういう雑誌の手合いは、最初から記事の正確性は放棄しているところです」と述べる。「ああ、読者も求めているのは刺激性だ!正確性など二の次だからな!」苦々しく言う衣笠の言葉にはまだ怒りがにじみ出ていた。

 

あなどれない女

特命係の右京と冠城は、記事を書いた記者である楓子と会っていた。冠城と楓子はまたも駆け引きをしている。右京は、冨貴江のインタビュー部分について、「ことに泣かせますねえ」と言う。それは…

 

今回、あらぬ嫌疑をかけられて。乱暴とも思える家宅捜索を受けましたが、わたくしは、正当な手続きによる、適正な捜査であった理解しています。

 

警察が日夜、市民の安全のために身を粉にして働いているのを知っていますし、わたくしは、彼等の正義を疑ったことは一度もありません。

 

今回のことも、たしかに警察の思い違いがあったことは事実ですが、あくまでも捜査上でのこと。わたくしが警察に恨みを抱くことはいっさいありませんし、国家公安委員という立場からも、警察の信頼は揺るぎないことは申し上げておきます。

 

冨貴江は勝ち誇ったような表情で日常を過ごしていた。教鞭を執る大学にもマスコミの記者が押し寄せて警察叩きをしようとするが、むしろ冨貴江はすみやかに対応することで、警察の評判を下げることに成功していた。

 

「へっへっへ」冨貴江の記事を読んで、愉快そうに笑っているのは、国家公安委員会の委員長で衆議院議員の鑓鞍兵衛(柄本明)。「したたかだねぇ」と笑っている。

 

記者会見

警視庁としての記者会見を大河内が行う。一貫して、警察の捜査は適性であったと主張。当該警察官は懲戒処分になるのかという記者の質問に対しても、捜査は適性であるので、懲戒処分などありえないと答えた。

 

建前

「わかっていると思いますが」と、記者会見を終えて特命係の部屋にやってきた大河内が言う。「あれはあくまでも建前ね」と、隣の部署の組対五課課長・角田六郎(山西惇)が続ける。

 

大河内から、懲戒処分となると、捜査不適正だと非を認めてしまうことになるので、と説明する。「もちろん承知していますよ」と右京。「わざわざそんなことを言いにきたんですか?」と冠城。

 

大河内は居心地が悪そうに咳払いをして、「残務整理はいつお済みになりますか?」と右京に聞く。近々と答える右京に、「正式に辞表を書いていただけますか?」と大河内は言う。

 

残務整理が済み次第、受理されると、衣笠副総監からお達しとも。「警察のメンツを保ちつつ、動きを封じ込めた。三上冨貴江に軍配だな」とこの件について語っていた衣笠。

 

青木は嬉々とした感情がおさえられない口ぶりで、「辞表のテンプレ用意しましょうか?」と聞く。冠城が「ああ、頼む」と答える。「手間、省けますもんね」と冠城が言うと、右京は「ええ」と同意した上で「ひとつだけ」と言う。

 

「いちいち先回りして僕の代わりに返事するの、やめてもらえますか?」右京からの意外なお叱りに、「以後気をつけます」と冠城は少しだけ反省してみせる。

 

大河内が退室してから、角田が聞く。「海外では“ホメロスでさえ時に居眠りをする”って言うらしいが、さすがのあんたも今回はやらかしたのか?」そんな角田の問いかけに右京は答えず、不敵な笑みを浮かべているだけだった。

 

 この日を待っていた

鬼束家の屋敷には、また離家の基礎工事を行うために、コンクリートトラックと業者が来ていた。と共に、右京と冠城も現れた。

 

鋼太郎は屋敷の中でパソコンを見ながら、窓から外の工事の様子を覗く。一瞬動きが止まり、見間違いじゃないかとというように再度外を見る。間違いなく、右京と冠城が近づいてくる姿が見える。

 

「祥ー!!!」鋼太郎が叫ぶ。「コンクリと一緒にあいつらがまたやってきた!!!」

 

一度ぶちこわし、再度基礎工事を進めている離家はコンクリートを流し込む直前。右京と冠城はそこを覗き込んでいる。鋼太郎が「なんだおまえら!」とどやどやとやってきた。後ろには祥もついてきた。

 

「いよいよコンクリートの流し込みですねぇ。この日を待っていました」と右京は軽妙に言う。「ここは私有地だぞ!出ていけ!」鋼太郎がわめく。「基礎にコンクリートを流し込むこの日しかないと思っていましてねぇ」気にせず右京は続ける。「おい人の話を聞け!」鋼太郎がキレる。

 

「あなたこそ聞きなさい!」

 

右京の突然の大声に鋼太郎はおびえる。「一旦調べの入ったここ以上に安全な場所はない。そう考えて、ゆうべ移し替えたのではないでしょうか」というのが右京の読みだった。冠城が「どうですか?」現場監督らしき男に聞いてみると、たしかに一部変な部分があるとのこと。

 

基礎工事に支障を来すといけないでという現場の判断で、男はスコップで掘っていく。すると、中から何かが埋まっているのを発見。さらに掘り進める。祥と鋼太郎は険しい表情で見つめている。そして、鐵太郎の遺体と携帯電話が出てきた。

 

真実は…

冨貴江が大学の廊下を歩いていると、捜査一課の刑事の伊丹憲一(川原和久)と芹沢慶二(山中崇史)が現れた。冨貴江のお出迎えだった。

 

右京と冠城は、ちょうど司法解剖が終わったところの法医を尋ねる。土中にいたなら死後2ヶ月ほどとのこと。右京は尋ねる。「死因は?」

 

「縄文の壺で頭部を殴打した?」と、取調室で伊丹が尋ねた相手は冨貴江。「ええ」と冨貴江はうなずく。「ご主人が?」と言う芹沢の確認に、「そうです」と冨貴江は答える。

 

「ソファクッションで窒息させた?」と取調室で伊丹が尋ねた相手は鋼太郎。

「ええ」と鋼太郎はうなずく。「奥さんが?」と言う芹沢の確認に、「そうです」と鋼太郎は答える。

 

捜査一課の刑事が集まり、中園照生参事官(小野了)に報告。夫婦で言い分が食い違っており、お互いに殺したのは相手だと供述している。ちなみに若い後妻こと祥は「冨貴江が殺した」と言い、鋼太郎の供述と同じである。

 

鋼太郎が帰宅すると、リビングに座る鐵太郎に、ソファクッションで顔を押さえつける冨貴江の姿が。驚いた鋼太郎は「やめろバカ!」と必死に止めるが、すでに鐵太郎には息がなかった。すぐに祥を呼ぶ。

 

とまるで回想しているかのように、鋼太郎は当時の様子を供述する。祥が救命措置を施したが、鐵太郎は息を吹き返すことがなかったと。

 

「嘘よ!全くのデタラメだわ!私がお父さんをなんて冗談じゃない!」と鋼太郎の供述を知った冨貴江は、ヒステリックに怒っている。しかし、死因は鋼太郎の供述通り、窒息死だった。しかも被害者の頭部に異常はない。

 

解剖結果では、冨貴江の供述の方がデタラメということになる。取調室で伊丹と芹沢に説明され、言葉を失う冨貴江。

 

そんな取調室を外から見ている右京と冠城。右京は「君の大好きな状況になってきましたねぇ」と声をかける。冠城は「ええ、カオスですね」と神妙に言う。

 

弁護士のお仕事

夜遅く、鬼束家の屋敷ではマスコミの記者たちが待ち構えている。と、誰かが出てきたと大騒ぎ。鬼束家の誰でもなく、中年の男。彼は学校法人鬼束学園の顧問弁護士・善波圭佑(土屋佑壱)だった。

 

七面倒くさそうにマスコミ対応をしている。名前を聞かれると、これまた面倒な顔をして、名詞を放り投げる。その善波はどこかへ。「どちらへ?」と記者から聞かれると、「クライアントの元へ」と答える。

 

 携帯電話の持ち主

右京と冠城は鑑識の部屋。益子桑栄(田中隆三)から、鐵太郎の携帯電話について教えてもらう。指紋は綺麗さっぱり拭き取られているとのこと。つまり、勝手に使っていた人間が拭き取ったと考えられる。

 

弁護士はつらいよ

警視庁の別室にて、冨貴江から話を聞いた善波は困り果てた様子。鬼束家の3人を弁護するつもりだったが、「無理だな」と言う。「利益相反になっちゃう」と。うろうろ歩いたり、ハンカチで爪を拭いたり、善波は落ち着きがない。

 

冨貴江が善波の事務所からもう一人出すように言うが、それも利益相反。とにかく誰でも連れてこいという冨貴江に、「わかりました」と善波はびくびくと答える。

 

冨貴江はこのまま帰りたいとも言う。任意の聴取なのだからと。「帰るなんて言ったら途端に逮捕状とられますよ。死体遺棄容疑は明白ですから、強制的に勾留されるでしょう」と善波は答える。

 

「このあたしにブタ箱に泊まれって言うの?」冨貴江はヒステリックに聞き返す。「どなたであろうと、遺体を隠したりするとブタ箱に泊まることになります」びくびくしながらも、善波は至極真っ当な正論を言う。

 

冨貴江が怒ったように机を叩くと、善波はおびえるように「失礼しました」と頭を下げる。冨貴江は、鑓鞍に連絡するように告げる。

 

国家権力の終わり

高級ホテルのスイートルームに、冨貴江の姿があった。鑓鞍の力によるものだった。

 

一方、警視庁では内村完爾刑事部長(片桐竜次)が面白くなさそうな顔をして、「いいご身分だな」と言っていた。そばにいる中園参事官が、逮捕状を出すという選択肢もあったが、事情聴取には100%応じ、証拠隠滅のおそれがないとして特別に許可したと話す。「泣く子と地頭には勝てん、か。ふんっ」内村は不満げだった。

 

スイートルームには冨貴江と鑓鞍。冨貴江は「図々しいお願いをして申し訳ありませんでした」と謝罪鑓鞍。

 

鑓鞍は「いやなんの」と言いながら、「私はあんたと内密で話したいことがあった」とも言う。国家公安委員の辞表を書くように言いに来たのだった。すでに書類は持ってきている。冨貴江は呆然。

 

「サインしてくれるだけでいいよ」と鑓鞍はなんでもないことのようにペンを渡す。冨貴江はためらいながらもペンを手にし、辞表に自身の名前をサインした。

 

招かれざる客

冨貴江がサインした辞表を受け取った鑓鞍は、ここを好きに使っていいと、自分のおごりだと言う。ただ、冨貴江には鑓鞍の声が耳に届いていないように呆然としていた。

 

鑓鞍が部屋から出ていこうとすると、「あー、時間に正確だね」という声が。誰かがいる様子で、冨貴江も目が泳ぐ。

 

戻ってきた鑓鞍の後ろから現れたのは、右京と冠城。鑓鞍は冨貴江のホテル泊まりの件を峯秋に相談したとのこと。峯秋としても冨貴江の力になりたいとのことで、「役に立つ」と二人を寄越したのだった。鑓鞍は帰る。

 

「便宜強要はお嫌いなんじゃ?」冠城はいきなり皮肉から始める。「なんとでも言って」冨貴江はソファにどんと座り、足と腕を組む。

 

右京は、鐵太郎の携帯電話の通信記録を調べたと伝える。冠城は、発見された遺体と一緒に埋めてあった携帯電話について、誰かが持っていたのだろうと聞く。それは鋼太郎なのではないかと、右京も聞く。

 

鐵太郎の携帯電話は6月7日に断続的に発信し、7回目に1分17秒の通話をしている。これは冨貴江が国家公安委員の定例会に出席していたときのこと。「あなたなの?」と冨貴江が通話相手に言っているのを、鑓鞍が聞いている証言もある。

 

右京は、相手が鐵太郎であれば「先の問いかけは奇妙」として、相手は「鋼太郎さんだったのではないでしょうか?」と聞く。が、冨貴江は何も答えず黙ったまま。

 

冠城は冨貴江の隣に座り、「だんまりですか?」と。そして冨貴江の状況が不利であること、鋼太郎と祥が冨貴江の供述を否定しているので、二対一だとも言う。「国家公安委員の特権も、歴然たる犯罪の前では通用しませんよ」

 

冨貴江はふっと笑い、首を横に振りながら、「もはや私は社会的には破滅した人間。だけど、やってもいない殺人の罪を負うのは御免だわ」と言う。「ならば本当のことをお話ください」と右京。

 

冨貴江は右京の言う通りだと、鐵太郎だと思ったら鋼太郎だったと明かす。そして、鋼太郎は「親父を殺した」とはっきり言ったことも伝える。「そうじゃなきゃ、あわくって帰ったりしないわ」と冨貴江は言う。

 

冨貴江が屋敷に帰ると、大広間では鐵太郎が頭から血を流して倒れ、絨毯には血痕、近くには割れた縄文土器があった。腰を抜かした冨貴江に、鋼太郎は「君のためだよ」と言った。

 

その言葉の理由を冠城が尋ねると、冨貴江は鐵太郎が自分の不倫を理由に家から追い出そうとしていたことを言う。不倫の相手は中迫であることも冠城は確認。鐵太郎が調査会社から受け取った、冨貴江の不倫の報告書についても押収されている。

 

が、「殺さなければならんかった理由は、 そっくりそのままあなたの殺害動機になりますね」と言う右京。冨貴江は頭を悩ませる。

 

冠城は、鋼太郎の供述を伝える。犯行前夜、鐵太郎が冨貴江に不倫の事実を突きつけて、鋼太郎との離婚を迫った。そして翌日に鐵太郎が高血圧で倒れたため、冨貴江に連絡。仕事を切り上げて帰ってくると聞き、驚きつつも殊勝な態度で看病するのかと思っていたら…「鎮静剤で寝ている親父の顔にクッションを当てて殺すとは…」と。

 

「嘘っぱちよ!何もかもデタラメ!」冨貴江はわめく。右京は、鐵太郎の体内から鎮静剤の成分が検出されていると伝える。祥の供述によると、血圧で倒れてしまったので、鎮静剤を飲ませてソファで休ませていたとのこと。その薬は主治医から処方されていたものという裏付けもある。

 

さらに、祥も鋼太郎に同意する供述をする。ソファで眠っていた鐵太郎を冨貴江がクッションで殺したと聞いたと。祥は呼ばれて駆けつけたので、その瞬間を見ていたわけじゃないが…と。

 

「うそうそうそ!全てうそ!父は絨毯の上に倒れてて、その絨毯の上には大きな血痕があって、そのそばには壊れた土器が落ちてたの!」冨貴江は立ち上がって頭を振って、信じたくないというようにわめく。

 

右京は頭部の傷は確認したかと尋ねる。が、そんな状況でするわけもない。右京は理解を示しつつ、「ことここに至っては、確認なさらなかったのは痛恨の極みですねえ」と言う。

 

犯行現場である大広間はリフォームされ、血痕のある絨毯と縄文土器は処分されてしまったのだから。リフォームを言い出したのは冨貴江で、「自分で自分の首閉めたようなもんね」と肩を落とす。

 

冠城は、冨貴江のように知性と教養に満ち溢れた人がなぜ死体遺棄を?と尋ねる。甲斐峯秋もそのことに戸惑っていると。

 

「恋々としたくなるような地位を得た人間ならばわかるはずよ。仮に自分の過ちで失うのだって我慢できないのに、ましてや人の落ち度でそれを失うなんて我慢できるわけないじゃない!」

 

人の落ち度、つまりは鋼太郎の落ち度。「あの人のせいでわたしのキャリアが台無しになるなんてまっぴらだったのよ!」冨貴江は言いつつ、全てに絶望したように、それ以上は何も言わなかった。

 

ホテルの部屋の呼び鈴が鳴り、誰か来た様子。冨貴江はとぼとぼと歩み、出ると捜査一課の伊丹と芹沢がいた。事情聴取で来たとのこと。部屋に入り、特命係の二人がいると気づくといつものうんざり顔。

 

二人は来た理由は明かさず、そのまま帰宅。冨貴江は絶望したような表情で、ぼんやりと遠くを見つめていた。

 

惚れた弱み

警視庁の取調室にて、右京と冠城が相手にしているのは祥。右京は素朴な疑問として、なぜ愛する人を殺した人物、すなわち鐵太郎を殺した冨貴江を告発せず、むしろ死体遺棄に荷担したのはなぜかと問う。

 

「鋼太郎さんに泣いて頼まれてしまって…」と祥は答える。その回想。鋼太郎は泣き、ときに抱きついて、祥にすがる。どうしても冨貴江を殺人犯にしたくない、助けたいと。「おまえも親父と一緒になったのは金目当てなんだからいいだろ?」と。

 

「金目当て?」と、冠城は聞き返す。「ええ、70過ぎの老人と愛し合ったとでも?」と祥は答える。「そうあってほしいと思ってました。俺、こう見えてロマンチストなんで」さらりと返す冠城に、祥は戸惑ったように眉をひそめて「すみません、ご期待に添えずに」と答える。

 

右京はまとめる。つまり、祥にとって鐵太郎の死はそれほど悲しくもなく、殺した相手への怒りもそれほどでもなく、殺した相手をかばおうとする鋼太郎にほだされてしまった、と。

 

「しかし、あなた間男されたんですよね?」と、冠城が聞いているのは鋼太郎。今度は鋼太郎の取り調べ。もちろん右京も同席。「自分を裏切ってた妻をかばいますか?むしろ率先して破滅させてやりたいと思うものなんじゃ?」

 

冠城の問いかけに対し、鋼太郎は怒りを抱いたのはたしかだが、「それで相手を憎めりゃ苦労しませんよ」と言う。「惚れた弱みってやつかなぁ」と。「わかります?」と冠城を見ると、「わかりますよ。俺、こう見えてロマンチストなんで」と冠城は返す。

 

右京は鐵太郎の携帯電話を使っていたことについて尋ねる。「実は、それも惚れた弱みの一貫でね」と鋼太郎は答える。偽装工作に使ったのも確かだが、冨貴江の連絡用にも使っていたと。自分の携帯から電話しても無視されるからと嘆く。それでも守ってやりたかったと。

 

右京は、そんな冨貴江は鋼太郎から鐵太郎を殺したと電話を受けて、血相変えて帰ってきたと供述していると説明。「あなたの供述とはずいぶんと違いますよね」。

 

鋼太郎はうなだれ、「ここは僕、妻に対して怒っていいとこですよね?人殺しの濡れ衣まで着せられているんだから!」と憤慨する。しかし、「でも、怒れないのよね。それが、惚れた弱みなんだろうね」としみじみ言うのだった。

 

女性の分析

「惚れた弱みですか」と、花の里の女将・月本幸子(鈴木杏樹)。右京と冠城の姿がある。「好きって感情はときに人をおかしくしますね。一種の副作用なんですかね、恋愛の」そんな風に言う幸子に、冠城は「女将さんが言うと、妙に説得力ありますね」と楽しそう。

 

「そんなの嘘っぱちですよ」ときっぱり言い切るのは、なぜか同席している風間楓子。「あそこの夫婦は冷め切ってますから。その証拠に、鋼太郎と祥はデキてる」そんな風に言う楓子に、冠城は「君が言うと妙に説得力あるけど?」とまたも楽しそう。

 

「それが本当だとすると…やはり、惚れた弱みなのかもしれませんね」と右京が結論づける。

 

警視庁では、鋼太郎と祥がそれぞれ警察官に連れられて移動中。すれ違うとき、二人の手は触れ合う。

 

アライグマ

右京と冠城は鬼束家の屋敷へ。犯行現場である大広間に来たが、冨貴江の供述した証拠はもはや何もない。

 

「どちらさま?」おそるおそるやってきたのは、善波。冠城が警視庁からと答えると、善波も鬼束学園の顧問弁護士だと、名刺を渡して自己紹介。

 

「ぶっちゃけ、殺人での立件は可能ですか?」と善波は尋ねる。鐵太郎が殺されたことは間違いないとしても、犯人は特定できないのではないかと。互いに相手が殺したと言い合っている状況。

 

立場上、善波は鋼太郎側の弁護を引き受けることになった。冨貴江には別の事務所の弁護士に任せるとのこと。冨貴江は実際に会ってもいたが、見るからに頼りなさそうな弁護士だった。

 

「ところで、このお屋敷に小動物の類いは出ませんか?」と右京は尋ねる。前にも何か隠れてはいないか探したが見つからなかったことも添えて。「前にアライグマが出ましたよ」善波の答えに、右京も応じて、世間話のように話し合う。

 

そのアライグマは悪さをするとのことで業者にとっ捕まえてもらったが、駆除せずペットとして飼うことになったらしい。「まあ、日本のアライグマはペットが野生化したものですし、そういう対処もありかと。話聞いた時は笑いましたけどね」と善波は言う。

 

「今はどこに?」と右京に聞かれ、裏庭を案内。ところが姿はない。前にはいたのだけれどと善波の回想。凶暴で人には懐かないアライグマをペットにすることに善波は心配していたのだが、祥は楽しそうにエサをやっていた。

 

屋敷の納戸を善波が開けてみると、アライグマが入っていたらしきゲージを発見。中には首輪とつながれていた鎖だけがあり、アライグマはいない。

 

右京は首輪を手に持ち、興味津々。善波が呆れたように「そんなにアライグマが気になりますか?」と尋ねる。「ええ、とっても!」と右京は答える。

 

事件の真相

右京と冠城は、鬼束家の屋敷の大広間に冨貴江、鋼太郎、祥を呼び出す。捜査一課の伊丹と芹沢も伴って。

 

右京が事件のことを話すのかと思いきや、アライグマの行方が気になると言い出した。納戸にあった首輪の毛は鑑識の益子に調べてもらった。「間違いないよ、アライグマだよ。だからなんだよ?」との益子の言葉から、アライグマの毛であることが発覚。

 

「今はどこへ?」と尋ねる右京。「大事なペットですよね?」と冠城。鋼太郎はこの二人にはうんざりしたという口調で、「また離家でも壊したら出てくるんじゃないですか?」と嫌味をぶつける。

 

冠城は、もう死んでるのではないかと話していたが、それを裏付ける説明だとする。まんまと揚げ足を取られた鋼太郎は憤慨。

 

右京は祥に歩み寄って目の前に立ち、「あなた、殺しましたね」と言う。「アライグマの生き死になんでどうだっていいじゃないか!」と鋼太郎が怒鳴ると、「アライグマではありませんよ。鐵太郎さんをです」と右京は答える。

 

「あなた、殺しましたね?鐵太郎さんを」

 

と右京は祥に言う。冨貴江は目を見開き、鋼太郎は明らかに動揺している。祥は戸惑ったような表情で、「なんなの突然?」と返すだけ。「突然のようにお感じになりましたか?アライグマの話題が振られたとき、ここに帰結するとお思いになったんじゃありませんかね?」と右京は続ける。

 

「殺したのは冨貴江だ!」「あなたでしょ!」と、夫婦はまたも言い合いを始め、伊丹と芹沢が仲裁する。

 

右京は夫婦には気にも留めず、祥を見つめたまま説明を続ける。冨貴江の供述によると、殺された鐵太郎は大量に出血していたとのこと。そういう観点で調べてみると、遺体から血が検出されたと。肉眼ではわからないがごくわずかに血液成分があった。それも、人間ではなくアライグマの血が。

 

仮に土器で殴られて殺されたと偽装するには、大量の血糊が必要となる。それもリアルな。その血糊をどう調達したのか気になっていたときに、「アライグマの存在を知ったんです」と右京は言う。

 

冠城が続ける。注射器などで鐵太郎の血を抜くことも検討しただろうが、遺体に無用な傷を付けたくなかったのではないかと。だから、ペットが犠牲になったのだろうと。おそらくは鐵太郎に処方されていた鎮静剤をアライグマに使い、目的を果たしたのではと。

 

冨貴江は、なぜ夫の鋼太郎ではなく祥なのかと尋ねる。「それこそが惚れた弱みなんですよ」と右京はにっこり。冨貴江は祥と鋼太郎の顔を見比べるように見て、「二人…そうだったの!?」と驚く。

 

右京は説明を続ける。祥が鐵太郎を殺したと知り、鋼太郎は驚愕しただろうと。とにもかくにも、祥を守るためにはどうしたらいいか考えた。真っ先に選択肢から外れたのは通報すること。病死と偽ることもできるが、変死として警察が来る可能性が高い。

 

通報は避けたいとなると、冨貴江を巻き込む必要がある。しかし、祥が殺したのでは冨貴江は巻き込めない。

 

冠城が説明を続ける。祥が殺したとなれば、冨貴江は喜んで告発しただろうと。祥が殺したとなれば、鐵太郎の遺産の相続人から外れるのだから。右京も、祥をかばういわれがないだろうとして、鋼太郎が捨て身で「自分が殺した」と伝えたのだろうと言う。

 

冨貴江は腕を組み「不愉快だわ」と言う。「まるで私がお金のためだけに今回のことをしでかしたみたい」と。冠城は夫の落ち度で地位を失うのは嫌なのは重々承知の上で、遺産の件も大きいだろうと言う。そもそも冨貴江には遺産の相続権がないのだから、夫の鋼太郎が頼みの綱だろうと。

 

右京が説明を続ける。冷め切った夫婦の利害が一致し、鐵太郎の行方不明と遺体の秘匿が実行された。 さて、死体遺棄については3人の供述通り、遺体の秘匿は冨貴江の主導で行われた。

 

ただし、鋼太郎は万が一のときのための保険をかけていた。それがつまり遺体の偽装。運悪く遺体が発見されても、罪を冨貴江に擦り付けられるように。「ええ、お二人で」と言われた祥と鋼太郎の顔は険しい。

 

その回想。鋼太郎が帰宅すると、ソファに座る鐵太郎の顔をクッションで押さえつけていたのは冨貴江ではなく祥だった。鋼太郎は必死に止めるも、鐵太郎は息をしておらず、死んでしまった。

 

「どうすんだよ!」と言う鋼太郎に、祥は「鐵太郎さんが悪いんです!私奥さんなのに、お金をちっとも自由にさせてくれないから!」と叫ぶ。荒い息も収まり、やがて冷静になり「どうしよう…」と祥は途方に暮れる。

 

鋼太郎は「なんとかしよう」と言い、祥を抱きしめる。「二人で考えれば何とかできる。なんとかしよう」と。祥はひっそりと笑っていた。まさに、アンリ・ルソーの絵画の「馬を襲うジャガー」のように。

 

伊丹は三人とも死体遺棄容疑で逮捕することを告げる。これで正式に被疑者。芹沢は令状を見せる。「先生も特別扱いは終了」と伊丹は冨貴江に念を押す。

 

「いや、違うんだよ。俺が殺したんだよ。祥は無関係なんだよ」と、突然鋼太郎が言い出した。冠城はぽんと手を鋼太郎の手に置く。その陰で、祥は声に出さず、嘲笑っているかのような顔をしていた。

 

伊丹と芹沢が、三人を連れて行く。「あ、一つ!」右京が引き留める。冨貴江に近づき、「三上先生、あなたが遺体を土の中に隠してくれたおかげで、こんな季節にも関わらず、腐敗の進行も遅れて、調べを進める上で大いに助かりましたよ」と礼を述べる。冨貴江は微笑んでみせた。

 

やり直す

面会室にて、冨貴江の元に、峯秋が来ていた。「過ちを…償う機会を与えていただいて、お礼を言うべきなのかしら」すっかり沈んだ様子の冨貴江は、ぽつりと言う。峯秋は穏やかな表情で答える。

 

「僕はねぇ、しくじりに対してどんどん寛容になっている。それこそ、前はしくじる人間は許せなかった。失敗する奴はそれまで。そこで終わり。やり直せるなんて思っちゃいなかったんだよ」

 

「今は…違うってことですか?」と冨貴江は聞く。

 

「再チャレンジをすることを、勧めたいと思う。心底ね」

 

峯秋の心には、過去に特命係にいた、次男の享(成宮寛貴)のことが思い浮かんでいた。享が捕まり、峯秋はムショの中で息子を平手打ちした。そんな自分を笑いながら「勝手なもんだねぇ、人間なんて」と峯秋は穏やかに言った。

 

辞表の行方

特命係の部屋では、右京がいつものように紅茶をなみなみと注いでいる。とそこへ誰かがやってきた。角田課長や組対五課の面々が驚いたその人物とは、衣笠副総監。一人で特命係の部屋へやってきたのだった。

 

青木の「サイバーセキュリティ対策本部 分室」ののれん見て、「噂では聞いていたが、たしかにやることが幼稚だな」とまずは一言。青木は気づき、顔を見せて背筋を伸ばす。

 

衣笠は、右京が“クビ”についてサインして誓約書を手に持ち、「一応約束は果たされたものと認めよう」とびりびりと破いて捨てた。「それはどうも」と右京。

 

衣笠は青木の方を見て、「くだらんものは撤去しろ。おまえはどう繕おうと今は特命係だ」と言い放つ。

 

冠城は、右京の辞表を「破いてもらえますか?」と言うが、「辞表は預かっておく」とのこと。

 

衣笠は右京をじっと見て、こう言う。「おまえはクビになることをへとも思わないのだろうが、その切り札を俺が握っておくのは不愉快だろう。だから俺が預かっておく」。右京は一応神妙な面持ちで聞いている。

 

「むろんしかるべきときは躊躇なくクビにしてやるから、そのつもりでいろ」にやりと笑って、衣笠は去って行く。右京は一礼。青木は口の端を上げている。

 

「だそうです」と言う冠城。右京と冠城は顔を見合わせて、互いにほくそ笑む。

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と言う話でした。いやー普通に面白かった!犯人がわかっていても飽きさせない楽しさが今回はありましたね。キャラも活きていました。ものすごーく長くなってしまいましたので、感想は次記事に書きます。

 

 

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