中卒フリーライターほぼ無職。

在宅Webフリーライターaoikaraの日常ブログです。

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相棒17 第1話「ボディ」ネタバレ せっかく3人になった特命係が…

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特命係は3人でも相棒は2人だと断言するaoikaraです。青木君は嫌いじゃないけど、相棒じゃないよ。相棒は冠城君だけだよ。

 

というわけで今回のテーマは…

 

相棒17 第1話「ボディ」ネタバレ

 

です。

※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。

 

▼感想記事はこちら

www.aoikara-writer.com

 

 

第1話のゲスト・スタッフ

  • ゲスト:とよた真帆 利重剛 谷村美月 芦名星 柄本明
  • 脚本:輿水泰弘
  • 監督:橋本一

 

相棒17 第1話「ボディ」あらすじ・ネタバレ

モスキート音

国家公安委員会での定例会にて、司法取引について話し合われている。6月1日から導入され、今後は実例を積み重ねていくとの方針が述べられる。

 

「モスキート音てあるじゃない?」

 

突拍子もないことを言い出したのは、一番上座に座っているスーツ姿に老齢の男(柄本明)。参加している数十人が、真意を探るような顔つきでその男を眺めている。

 

男は蚊の羽音であるモスキート音で耳年齢を調べてみたと話し出す。体のあちこちはボロボロで年相応に老いているが、耳だけは良いと。単なる雑談としながら、自分の耳年齢が20台の若者相応だったと言う。

 

聞こえないのも問題だが、聞こえすぎるのも煩わしい。本当に雑談のように、軽妙な語り口の男を見て、「お耳触りでしたか?」と女性が聞く。国家公安委員で成林大学経済学部経済学科教授の三上冨貴江(とよた真帆)だった。

 

「いや、耳触りってんじゃないけどね、出たらいいじゃない」男は言う。「後でこちらから折り返しますから」冨貴江が返すも、「でも何度もかかってきてるじゃない」と男はさらに返す。

 

携帯電話には留守電機能があるから、用があるなら吹き込めば良いのに、留守電設定になったら切って何度もかけ直してきていると。よっぽど大事な用なのではないかと。

 

「ほら、またかかってきた」男が言うと、冨貴江のバッグの中でスマホが着信のバイブレーションで揺れている。「鬼束鐵太郎」と名前が表示されている。

 

部屋を出るや否や、冨貴江は折り返す。「俺だ」という声に、「あなたなの?なんで?」と三上は意外そうな声をあげる。「驚くな」と男は続ける。

 

「親父を殺した」

 

君のため

冨貴江が豪邸のような自宅に戻ると、大広間で白髪で老齢の男(中田博久)が頭から血を流して倒れている。割れた凶器の土器が血に染まっている。目にした冨貴江は腰を抜かしてしまう。

 

「君のためだよ」

 

電話の相手である男(利重剛)がスーツ姿でふらりとやってきた。「あたしのために殺したなんて、意味がわからない!」冨貴江が取り乱すと、「だからそれを今から説明するんじゃないか」と男はさらりと答える。

 

冨貴江は遺体がきれいな姿勢で仰向けになっていることと、案外汚れていないことに気づき「祥(さち)さん?」と聞く。「さすがだろ?キレイに血を拭き取ってさ」男が言うと、そばに祥と呼ばれた若い女性(谷村美月)がいた。「血まみれなのはあんまりだと思って」二人はまるで世間話のようにあまりにも淡々と話す。

 

「俺は死体なんて触りたくないもない。まあ、生きていても、親父になんか触りたくないけどね」そう言いつつ、男は冨貴江に大きな封筒を手渡す。見てみると調査会社の封筒らしく、中には冨貴江と若い男性がただならぬ関係であることがわかる写真があった。

 

「親父が探偵に調べさせてたんだってさ、君の不貞を」男が言う。「お父様が?どうして?」冨貴江が驚いたように聞く。祥が「この家から追い出すためですよ」と説明する。

 

殺された男は冨貴江に不倫ネタを公にするぞと脅し、家から追い出そうとしていたと、二人は言う。社会的立場のある冨貴江なら、不倫スキャンダルで立場が木っ端みじんになるだろうと。

 

「そんなあたしのために殺してくれたって言うのね」冨貴江は皮肉を込めて言う。「君の危機だからね!それも人生最大の!」男は悪びれもなく微笑む。

 

「迷惑だった?良かれと思ってしたんだけど。迷惑だったのなら、潔く自首するよ。いくらでも自首する。でも…」男は半笑いになる。「夫が殺人犯ってのも、なかなかのスキャンダルだよね?」ついに男は吹き出す。男は冨貴江の夫だった。

 

「夫婦だって一心同体ではないから、罪をおっ被る必要はない。でも、正論が通用しないのが昨今の風潮だからね」とも夫は付け加える。祥は「大学の先生はやめさせられなくても、国家公安員はクビでしょうね」と冷静に、少しだけ気の毒そうに言う。

 

「このまま自首した方が良ければ僕はそうする。君次第だ。いずれにしたって、親父はもう生き返らないしね」

 

不気味な絵がある部屋で冨貴江が出した結論は…

 

三人になった特命係

警視庁の組対五課、さらに隅っこの特命係。「暇か?」といつものように、組対五課の角田六郎(山西惇)課長がやってきた。

 

特命係の杉下右京(水谷豊)は紅茶、冠城亘(反町隆史)はコーヒーを満喫。いつも通り暇そうだ。角田もいつも通り、勝手に特命係のコーヒーをもらっている。

 

そして、三人目の特命係、青木年男(浅利陽介)が浮かばない顔でやってきた。勝手に部屋を間切りにして、一人だけの自室にしている。「サイバーセキュリティ対策本部 分」というのれんまで掲げて。面白くもなさそうにパソコンに向っている。

 

相談

祥は一人で所轄に相談に行くことになった。殺した男の写真を刑事に見せ、「鬼束鐵太郎(おにづかてつたろう)」と名前を伝えている。

 

さらに、必要だと聞いていたと、自分の身分証明書も渡す。運転免許証には「鬼束祥」と書かれている。「お嬢さん?いや、お孫さんかな?」刑事が聞くと、

 

「いいえ、妻です」

 

と意外な答えが返ってくる。あまりの年の差に、聞いている刑事も思わず驚いた声を出してしまう。

 

年の差の関係

冨貴江は大学の部屋で、若い男子学生(松本享恭)といる。彼は冨貴江と不倫関係の写真を撮られていた人物だった。

 

冨貴江は義父である理事長が昨夜から行方不明になっていることを明かす。もちろん警察に相談するとも。なので、今夜の食事は中止というのも伝える。「もちろんです」若い男子学生は心配そうにしている。

 

スマホのバイブレーションが鳴る。冨貴江に夫から電話が来た。「話が違うじゃないか!警察が来てるぞ」と夫は言う。

 

所轄の刑事が二人、自宅に来て、祥が話をしている。必要とあらば警察犬を要請すると説明されて、祥もうまくは答えられず…。

 

忖度

冨貴江は所轄のお偉方に取り合い、「捜査は必要ない」と告げる。あくまで義父の鬼束鐵太郎は一般行方不明者だと。お偉方も「ご心配でしょうし、できる限りは…」と誠意ある姿勢を見せようとするが、冨貴江はそれを自分の立場を慮っての便宜だろうと指摘。

 

配慮には感謝するとしたが、特別扱いはしてほしくないと伝える。お偉方は自宅に話を聞きに言った刑事にも、その旨を伝える。「どうせかっこつけの捜査ならやらないに越したことはない」と、刑事たちも気に留めることはなかった。

 

念には念を

夏。冨貴江が住む屋敷は大規模なリフォームのため、工事を行っている。また、広い庭の一角に離家も建築していた。

 

磨けば光るネタ

 週刊フォトスの記者・風間楓子(芦名星)が出社すると、編集長の八津崎奨(橋本拓也)から呼び出される。何やら特ダネがあると言い、別室で話を聞くと、学校法人鬼束学園理事長の鬼束鐵太郎が行方不明になっているという情報だけ。

 

楓子はいまいちピンと来ていない様子だが、八津崎は「磨けばキラキラと光り出すかもしれん」と言う。

 

そんな鬼束邸ではすっかりリフォームが完了して内装が代わり、離家も完成していた。

 

週刊誌の怪しいネタ

トイレから特命係に戻ってきた冠城が、何かを探している。「おまえだろ、青木!かーえーせ!」青木は週刊フォトスを読み、「こんな低俗な雑誌読むなんてどうかしてますよ」と憎まれ口を叩いている。「おまえが言える立場か?」と冠城が戒めるように言うと、「僕はこうして制裁を受けていますから」と青木は怯まず言い返す。

 

「読むに値する記事はない」としながらも、「強いて挙げれば“これぞ若妻の極意”って記事が気になりましたね」と憎々しげに言っている。奇遇なことに、右京も同じ記事が気になったと言う。

 

雑誌を見ると買い物中の祥が映っている。学校法人鬼束学園の鬼束鐵太郎の若妻を追いかけ、「高級ブティック爆買い」などと見出しをつけられている。

 

右京は「学校法人鬼束学園と言えば、三上冨貴江が教鞭を執る成林大学も」と気になった理由について明かす。「そのとおり」と青木も返す。冠城は意外そうに「三上冨貴江、知ってるのか?」と尋ねる。

 

「その節はお節介で。あの件をややこしくした張本人ですから」とこれまた憎々しげに言う。冠城は「制裁を受けたのに反省してないな」と青木に呆れる。

 

また、なぜ青木が起こした卑劣な女性記者突き落とし事件について、冨貴江から大河内に直接連絡があったことを知っているのかと尋ねる。青木はそれには答えず、行方不明となっている鬼束鐵太郎の息子・鋼太郎が冨貴江の夫で、学園の副理事長であることを付け加える。つまり、鐵太郎と冨貴江は義理の親子。冨貴江自身も学長を務めている。

 

青木はあくまでそこらじゅうに漂っている情報をとっ捕まえるに過ぎないという。虫取り網を持った少年のようにと愛嬌も見せながら。冠城は、何のために三上冨貴江を調べていたのかと訪ねるも、青木は「さあね」とはぐらかすだけ。「お節介ですよ」と皮肉を返す。

 

また鐵太郎については「きっともう死んでる」と断言。冠城が根拠を尋ねると、「じじいが若い後妻もらって長生きできるはずない」とのこと。「アホか」冠城は手厳しく突っ込む。「なるほど?」右京は意外にも好意的に相づちを打ち、冠城は焦る。

 

「意外と僕と杉下さんは良いコンビかもしれない」と青木は言う。手元にはコンビの影を描いたイラストがあった。

 

「ですって」と冠城が言ってみせるが、右京は興味がないというような素知らぬ顔をしていた。

 

特権or立派な志

さっそく右京と冠城は、鬼束鐵太郎が行方不明となった届け出が出された所轄へ行く。そこで、冨貴江が捜査協力を断ったことを聞く。

 

帰りの車の中で、冨貴江が警察の便宜を受けなかった(右京が「親切」という冠城の言い方を訂正させたような形)ことについて、右京は「立派なことかもしれない」と言う。本音とは言い難い口調で。冠城も「自分ならダメだとわかっていても特権を使うだろう」と述べる。

 

注目の的

冨貴江がいつものように学校に行くと、学生達にじろじろと見られる。「このせいか」と冨貴江が自室で目にしていたのが週刊フォトス。義父の妻・祥の爆買い記事を見ていた。

 

不倫相手の若い男子学生も同じ部屋におり、「理事長の手がかりは?」と鐵太郎の消息を心配している様子。「何も」と冨貴江は答える。「蒸発してもう二月よ」とも付け加えて。

 

夜、鬼束家の屋敷では、祥が高そうな服を身につけて、ファッションショーのように軽やかに見せびらかしながら歩いている。服にはまだ値札がついている。

 

「で、ショッピング中を撮られたってわけか」と鋼太郎が言う。祥はたかが30万円ほどだと、雑誌記事に不服そうにする。「訴えましょうか?プライバシーの侵害で」と、弁護士に相談することも口にする。

 

「金が自由になったからってんまり浮かれるなよ」と、鋼太郎は釘を刺す。「ずっと我慢してきたんで!」祥は怒ったように言う。それでも諭す鋼太郎に対し、ムキになったように祥が走ってくる。鋼太郎は驚いて身を小さくさせる。

 

「だからって喪中のようになったらダメですよね?」祥は困ったように聞く。「うん、喪中はやばい。藪蛇だからな」と鋼太郎も答える。「夫が失踪中の妻って?」と祥が聞くと、鋼太郎は笑いながら「そんなこと俺だってわからないよ」と答える。

 

「未亡人の方が圧倒的に簡単な気がします」不満そうな祥に、「七年待つんだ」と鋼太郎は言う。七年経てば失踪届が受理されて、晴れて未亡人になれると。それでも祥は不満そうだった。

 

気を利かせる

冨貴江はとある人物と料亭にいた。料理を取ろうとする箸が止まり、驚いた顔をしている。その相手は警察庁長官官房付の甲斐峯秋(石坂浩二)。冨貴江に対して、特命係の二人に捜査させることを提案しているのだった。

 

冨貴江は丁重に断る。峯秋は冨貴江の立派な気持ちは尊重するが、手遅れになるのではと心配をしてみせる。そして、派遣する二人には捜査権がないので、警察の介入というややこしいことにもならないと付け加える。

 

捜査権がないのにどうやってと冨貴江が聞けば、峯秋は「話し相手になる」と答える。その話から何かを見つけ出すだろうと。「こと杉下右京は長けている。決して無駄じゃないよ!」と太鼓判を押すのだった。

 

ご挨拶がてら

大学にいる冨貴江の元に、右京と冠城がやってきた。部屋に入れながらも、冨貴江は「アポを取ってくださいな」と釘を刺す。右京は「ご挨拶だけなので」と伝えるも、「挨拶だけならアポは不要だと?」と詰め寄る口調。「連絡なんか入れたら断られるかと」と冠城が答える。

 

冨貴江は峯秋の申し出を受けたことを後悔していると口にする。右京と冠城も、冨貴江が不承不承で協力を受け入れたと聞いたと明かす。

 

冨貴江は、あくまで鐵太郎は一般行方不明者で、特別な配慮ははばかられると言う。と聞いても、もちろん右京と冠城も引き下がるわけもなく。「まあ、とにかくよろしくお願いします」と冨貴江が言い、「じゃ、これで挨拶は済んだかしら?」と続け、白々しい笑いが生まれる。

 

と、そこへ若い男子学生の彼がやってきた。冨貴江は「ゼミの子」と紹介。彼は「中迫です」と名乗る。

 

右京と冠城が帰ろうとして、「あ」と右京が声を発し、「ひとつだけ!」と振り返る。週刊フォトスの記事について、「部屋のリフォームと離れの建築を、鐵太郎氏失踪直後にやったとありますね?」と右京は突いてくる。

 

“強引な二人”の捜査らしきもの

右京と冠城は鬼束邸を訪れる。セミが激しく鳴いている真夏。祥が先導し、広い庭を通り、離家に案内してもらう。

 

離家の中は少しセミの泣き声が小さくなるようだ。冨貴江の土偶のコレクションが飾られている。

 

その後には、屋敷の中も案内してもらう。部屋の中にはスーツ姿の鋼太郎もいて、祥は驚く。「鬼束鋼太郎です」と、右京と冠城に向かって自己紹介もする。冨貴江から「とーっても強引なお二人がやってくるから、祥に加勢してやってくれってさ」とのこと。

 

冠城は、鋼太郎について鬼束学園の副理事長で、聖林大学の学長であることを確認する。「ええ、と言っても、突然妻に言われて帰れるくらい暇ですけどね」と鋼太郎は自虐する。

 

コレクションルームを見てきたかと尋ね、「妻は縄文人に崇拝の念を抱いていましてね」とも言う。

 

そして本題。右京と冠城は、鐵太郎が失踪した当時について聞く。祥と鋼太郎の話に寄ると、鐵太郎には夕食後に散歩の日課があり、その日も同じように家を出たとのこと。

 

出かけた直後に祥が慌てて追いかけ、飲み忘れた薬を手渡し、飲んでから散歩に行ったと話す。血圧の薬だったらしい。

 

その流れから、祥が結婚するまで看護師だったことについて、冠城が触れる。鋼太郎は「安心して親父を任せられた」と明るく語る。対して祥は切実な表情をしている。

 

ただ、鐵太郎はその日散歩から帰ってこなかった。祥から連絡を受けて、鋼太郎と冨貴江も慌てて来たくしたと言う。携帯電話もつながらない。散歩コースをたどってみようとしたところ、祥がやってきて「家出かもしれない」と言い出した。

 

鐵太郎の部屋を確認してみると、旅行鞄といくつかの衣類がなくなっていた。鋼太郎は、おそらく「事前にガレージにでも衣類を入れたカバンを置いて、家を出てからカバンをピックアップして行方をくらませたのでは?」と語る。

 

家出の痕跡があるため、特異行方不明者ではなく事件性は薄く、警察は待つしかないと冠城が続けた。鋼太郎は、最初は警察が捜査してくれることを喜んでいたが、妻が断ってしまったと不満があったような振りをしてみせる。

 

右京は、祥に聞く。届け出をしていたときも言っていたように、鐵太郎の家出の理由はわからないのかと。今もって。「わかりません」と祥は答える。

 

右京と冠城が鋼太郎を見ると、さあと言うように手を広げて見せる。「皆目見当がつきません。親子といっても所詮は他人。それを今、猛烈に実感しています」鋼太郎が言い、右京と冠城もこれ以上質問することはなかった。

 

青木の目論見

特命係の部屋には青木が勝手に作った分室でひとりぼっち。のれんからぬっと顔を出したのは、捜査一課の芹沢慶二(山中崇史)。「ちょっと面貸して」とのこと。もちろん伊丹憲一(川原和久)の姿も。

 

「特命係の~ご両人はおでかけ?」二人は右京と冠城の様子を探りに来たのだった。鬼束鐵太郎の失踪の捜査について、「純粋に行方不明者の捜索?」と青木に尋ねている。「つまりさぁ、警部殿なら違った目論見があるんじゃないかと…」と芹沢が言う。

 

「殺しを疑ってるんじゃありませんか」青木はざっくばらんに言う。伊丹と芹沢は驚くも、「死んでいるだろうって。年寄りが若い後妻もらって長生きできるはずがないって言ってましたよ」と、青木は自分の意見をさも右京が言っていたかのように言ってみせる。

 

出来が悪い子ほど

「あいつはろくでなしの出来損ないです」きっぱりとした口調で青木のことを述べたのは、衣笠藤治(杉本哲太)副総監。なぜか峯秋と甘味処に来て、一緒にあんみつを食べている。

 

「決して頭は悪くないが、例えば一言で奴を形容するならば“出来が悪い”と、こうなる」と言う衣笠に、峯秋は肩をふるわせて笑う。「あいにく否定する材料を持ち合わせていないから、生まれた時から彼を知っている君が言うならそうだろう」と峯秋は返す。

 

「親友の息子ですから」という衣笠の言葉には、「それ以上の存在じゃないのかね?君にとって彼は」と峯秋が聞く。「そうじゃなきゃ、彼にあの場所を与えてくれと、私に頭を下げないだろう」と。衣笠はそれには答えず。「その折は感謝しています」と言うだけ。

 

「出来が悪い子ほどかわいい」

 

そう噛みしめるように峯秋は言い、自分もかつて特命係にいた次男の享(成宮寛貴)を思い浮かべる。「僕もその気持ちは分かるよ」と。

 

利用できるものは利用する

一方で、内村完爾刑事部長(片桐竜次)は、中園照生参事官(小野了)に特命係が動いている理由について聞く。どうやら殺しだと聞き、「やっぱりか」と内村刑事部長は言う。峯秋が鐵太郎失踪の捜査に手を回したことを、不審がっていたのだった。

 

中園参事官に対応を尋ねられると、「まずは静観だ」と答える。「特命が成果を上げてからでも遅くはない」とにやりと二人で笑う。

 

ネタの探り合い

夜、右京と冠城は花の里を訪れる。いつものように着物姿の女将・月本幸子(鈴木杏樹)が「いらっしゃい」と笑顔を見せる。「おかえりなさい」と言う先客がいた。週刊フォトスの記者・風間楓子

 

楓子は成林大学で二人を見かけたことを明かす。「どんなご用事で?」楓子が聞くと、「君は?」と冠城が聞き、お互いに探り合う。

 

「それは第2弾に期待してください」と楓子は答える。「第2弾ってあるの?」と冠城が聞くと、「当然ですよ」と楓子は言う。「っていうか、第2弾で通じるってことは、鬼束鐵太郎の奥様の記事が念頭にあるってことですよね?」楓子は痛いところを突いてくる。

 

「つまりお二人もそれに関連して成林大学を訪れた?学長の鋼太郎か、三上教授か?」楓子は楽しそうにぐいぐい聞く。 「ノーコメント」冠城は気まずそうな表情になってしまう。

 

冠城の表情から自分の読みが当たっていることを察した楓子は、さらに自分が追いかけているネタの奥にもっとどでかいねたが潜んでいることを知り、「とっても興奮するんですけど!」とうれしそう。「女の子を興奮させられるなんて光栄です」冠城が言えるのは嫌味だけ。

 

「ちらっと、どんなネタなの?」「そっちのネタは?ちらっと?」お互いに探り合っていると、「どちらも、ちらっとお願いします」と幸子が突っ込んできた。「大丈夫、口の硬さは自信があります!」と愛嬌も見せて。

 

「ああ、三上教授が憤慨なさってましたよ」と右京が話題を変える。特に、部屋のリフォームと離れ家の建築について、鐵太郎の蒸発直後に行われた、という箇所について。「悪意を感じる」と。「よからぬ連想をさせるよね。わざわざああいう書き方は」と冠城も言う。

 

幸子もひそひそと話す。「私も、あれを読んでちょっと不謹慎なことを思い浮かべてしまいました。ああいうのって、人の心の邪悪な好奇心を刺激しますよね」。

 

右京もうなずき、「ええ、決して嘘を書いているわけではないものの、読み手のよこしまな妄想を喚起させるという意図を持って書かれた明白です。なので“悪意がある”と」と言う。楓子は「批判があるのは重々承知です」と面白くなさそうに答える。

 

また、右京は、リフォームと離家の建築は失踪より以前に決まっていたことらしい、というのも明かす。それは右京と冠城が、冨貴江を訪ねたときの続きに聞いたことだった。

 

冨貴江は、失踪の三日前には業者に発注したとのこと。「なんなら、業者からいただいた受注書ご覧になります?」という冨貴江に、「ええ、ぜひ!」と右京は答える。冨貴江は虚を突かれたように「本当に見ます?」と聞く。「見せていただけるとおっしゃったので」右京は引き下がらない。

 

冠城が、「この人には、社交辞令的言質は通用しません。通常ならば、いえいえそれには及びません、と申し上げるでしょうが、そうはいきません」と少し面白そうに右京の取扱説明をする。

 

冨貴江は疑われていることを面白くは思っていない様子。「疑うのは警察の習性です。ことこの人の場合、人一倍疑い深いですが…」冠城が右京のことを言う。

 

「見せてくれるというから見せてくださいと言ったのに、ずいぶんな言われようですね。そう思いませんか?」右京は不意打ちに、中迫に尋ね、彼も困ってしまっている様子だった。

 

国家公安員は偉い人

鬼束家の屋敷では、鋼太郎と祥が、右京と冠城の捜査に参っていた。「気持ち悪い」「しつこい」と散々な言いよう。

 

「それもこれも冨貴江のせい」と鋼太郎は言う。「国家公安委員なんか、周りが放っとかない」と。国家公安員は、日本の警察組織を束ねる警察庁を指導監督する組織。特別国家公務員で、年間報酬は2300万円あまりもある。

 

委員長は国務大臣、委員は内閣府直属で、いわば総理直轄。 「そりゃああちこち余計な気を遣ってくれるさ」と鋼太郎は言い、「ありがた迷惑」祥は憎々しげに言う。

 

と、疲れた様子で冨貴江が帰ってきた。右京と冠城について、なぜ断らなかったのかと鋼太郎は聞く。「あの二人は特別なの。甲斐峯秋の子分だから」冨貴江が言うと、「甲斐峯秋とまだ続いてんの?」と鋼太郎が呆れたように言う。

 

「続いちゃいないわよ。立場上接点があるから仕方ないの」冨貴江は極めて業務的に言う。ただ、祥は警察にうろちょろされて、気が気じゃないとも言う。

 

「大丈夫よ。たとえどんなに疑われたところで、最終的にはボディが出なきゃ、警察は手も足も出ない」

 

そう言って、三人は高級そうなソファに腰を掛ける。鋼太郎は脚を広げて、冨貴江は脚を組んで、祥は内股気味に、三者三様に座っているのだった。

 

耳ざとい証言者

右京と冠城は、峯秋の部屋にいた。国家公安員の定例委員会の最中に、冨貴江にしつこく電話が入ったという話を、参加した官房長から聞いたとのこと。それも全員が認知している。委員長の“鑓鞍先生”の耳自慢の話で、記憶に強く残ったと。

 

鑓鞍先生とは、衆議院議員の鑓鞍兵衛のことで、定例委員会で冨貴江に電話のことを回りくどく指摘していた老齢の男性だった。

 

「あたしの耳が驚異的なんだ」と、鑓鞍はまた耳自慢をする。よからぬことをたくらむ若者を撃退するために、モスキート音を流されている場所に行くと、自分も撃退されてしまうと「へあっはっはっは」と甲高く笑う。

 

右京が本題に入ろうとすると、「これって捜査?」と鑓鞍が聞く。「似たようなものです」と冠城が答えると、「似たようなものって」と、また「へっへっへ」と笑っている。「甲斐さんとこの若い衆は愉快だねと」。

 

定例委員会中の冨貴江の電話について、「繰り返し何度もかかってきたのは普通じゃなかった。だってさ、普通なら伝言残して折り返し来るの待つでしょ?出ない以上出られないのはわかるんだから」と鑓鞍は言う。

 

右京は「おっしゃるとおり」だと言い、「気になる」とも言う。鑓鞍が理由を尋ねると、鬼束鐵太郎からしつこく電話がかかってきたことが、直後の行方をくらましたことに関係しているのではないかと。

 

「本当に鬼束鐵太郎からだったのかな?」と鑓鞍は言う。鑓鞍は「冨貴江ちゃん」と呼び、相手が違ったのではないかと言うのだった。冨貴江が部屋を出て、電話をかけ直した直後に「あなたなの?」と意外そうに言ったのが、地獄耳の鑓鞍には、まだ閉まる前のドアの隙間から聞こえてきたのだった。

 

右京と冠城は帰り道に、冨貴江の発言について話す。冨貴江が嘘を言っていたわけではなく、電話に出るまでは本当に鐵太郎と思っていたのだろうと。電話には「鬼束鐵太郎」の名前が記されていた。ところが鐵太郎ではなかった。

 

「あなたなの?」という言葉使いから、冨貴江の知り合いがかけてきたこともうかがえる。

 

捜査一課のおつかい

特命係の部屋にて。ホワイトボードをつかい、「鬼束鐵太郎および鬼束家に関して」という題目で状況を整理する右京と冠城。

 

  • 6/7(木) 国家公安委員会定例会
  • 6/8(金) リフォーム建築業者発注
  • 6/10(日) 鐵太郎家出
  • 6/11(月) 行方不明者届け出提出
  • 7/12(木) 工事開始
  • 7/30(月) リフォーム完了
       ※
  • 8/6(月) 離家完成

 

二人が気になっていたのは、6月7日の定例委員会。鐵太郎ではない誰が冨貴江に電話をかけたのか。

 

「特命係のお~…まあ、いいや」いつもの調子をかましつつ、伊丹がやってきた。もちろん芹沢も引き連れて。鬼束家のリフォームと離家建設についての資料を持ってきたのだった。冨貴江の言う通り、前々から計画されたことだった。

 

ただ、芹沢は興味深いことも言う。リフォームは急遽ねじ込まれたとのこと。費用はいくら懸かっても構わないとの注文で、見積書もほとんど目を通さなかったらしい。右京と冠城は気になる。

 

伊丹は「さっさと殺しをあげていただいて」と発破を掛ける。右京はきょとんとした表情で、「殺し?僕は殺しだなんて一言も言ってませんよ」とさらりと述べる。二人は鐵太郎がもう死んでるとか、若い後妻をもらった老人だからとか、覚えていることを言うが…。

 

そのうち全員が、青木がいる方へと視線を集中させる。「みんなこっちにらんでるんでしょ?」青木が吐き捨てるように言う。「だって杉下さん、“なるほど”って言ったじゃないですか。あれは同意の意思表示でしょ!」と決めつける青木に、「あれは軽い相づちで、特に深い意味はありませんよ」と右京が答えると、青木はまた怒る。

 

「ごるあああ、青木!いい加減なこと言いやがって!」伊丹が青木の分室に顔を覗かせる。「そもそも青木の言うことを信じる方がどうかしてますよ」と、冠城はさらっと毒を吐く。「なにげに僕をディスるな、冠城亘!今は仲間だろ!」いらつきながら青きっが言う。

 

伊丹は特命係に流されてきたくせにと、「サイバーセキュリティ本部 分室」と書かれたのれんについて問い詰める。「それ模様ですから!読むのは勝手ですんで」と青木は言い切る。伊丹は食い下がろうとしたが、芹沢になだめられて戻る。

 

右京はホワイトボードを見ながら、「とはいえ、殺人のセンもまんざらではなくなってきましたね」とつぶやく。「いろいろ怪しくなってきましたしね」と冠城も同意。

 

「6/8(金) リフォーム建築業者発注」の項目の横に、「※リフォームは急遽発注」と赤いペンで冠城が書き足した。

 

夫婦のなれそめ

右京と冠城は、再び鬼束邸を訪れる。祥に庭を通り案内してもらう。話題は鐵太郎と祥のなれそめについて。

 

元々は病院で知り合い、ただの患者と看護師だった。鐵太郎が退院する際に、私設の看護師にならないかと提案され、通いから住み込み、あとは流れで。冠城は省略された部分を知りたがったが、「そこは男女の秘め事ってことで」と祥はかわす。

 

右京は鐵太郎の足取りについて聞く。鐵太郎が家出をしたとされる前日と前々日、つまり6月8日と9日には、鐵太郎は風邪で伏せっていたと、届け出をしたときに祥が話している。

 

仕事や予定のキャンセルが必要だろうとして、連絡は誰がしていたのかと訪ねる。祥曰く、鐵太郎本人がしていたとのこと。右京は「今は携帯がありますからねぇ」と納得する。

 

隠れているもの

その頃、屋敷では鋼太郎がドローンを動かして遊んでいる様子。カメラ付きのドローンで、庭に祥と右京と冠城が一緒にいるのを見つけ、驚く。ドローンは落下。

 

鋼太郎を見つけると、冠城は「お暇なんですね?」と声をかける。鋼太郎は苦笑しつつ、こう見えても新企画事業に携わっているので、暇に見えて頭脳派フル回転だと述べる。

 

「たいした教育理念もないのに、補助金目当てで学校なんてナンセンスですよ。子どもも減る一方ですし」と父親への辛口も絶えない。

 

新規事業については「秘密」と言う。冠城が知りたいと言っても、「そのうちわかりますよ」と笑みを見せるだけ。

 

鋼太郎が竹林について「どうですか?」と感想を聞くと、冠城は広い敷地について大いに褒める。なぜ竹林の中にいたのかと鋼太郎が聞くと、右京は「何か隠れてやしないかと思いましてね。残念ながら、何も隠れていませんでした」とにっこり笑ってみせる。

 

鋼太郎はうろたえ、「ええ、どゆこと!?」と聞く。右京はずかずかと竹林に入っていき、皆で追いかける。右京が辿り着いたのは離家。

 

追いかけてきた鋼太郎が「ねえ、隠れたって何が?」と尋ねる。右京は気に留めていないようで、離家の建築に便乗してリフォームをしたのはなぜかと、自分からも訪ねる。鋼太郎はしどろもどろになるだけ。

 

「こっちの質問答えてくださいよ!」鋼太郎が言うと、「ならばじゃんけんで。最初はグーで行きましょうか」と右京が突拍子もないことを言い…

 

「で、なんて答えたの?」その後、右京と冠城が帰り、冨貴江が戻ってきて、夫を問い詰める。鋼太郎は「覚えてない」と答える。予想もしていない質問で答えに窮したと。当時の様子を祥に尋ねると「説明しづらい」とのこと。「しどろもどろで全く要領を得ませんでした。理解不能というか…」

 

冨貴江は「だらしない」と呆れる。正しいか確かめる術などないのだから、適当に答えれば良いのにと。鋼太郎はかっとして、「俺はおまえみたいに面の皮が厚くないんだよ」と言う。思いついたように、「面の皮が厚い上に尻も軽いなんて、おまえは素敵な女だな!」とも付け加えて。

 

もう絶えきれないと言うように、鋼太郎は二人を引き上げさせろと言う。「それは無理よ」と冨貴江は言う。「なんで?」と言う鋼太郎に、「そんなこと、疑ってくださいって言ってるようなもんじゃない。わからないの?」とまたバカにしたような口調で言う。

 

さらに冨貴江は追い打ちを掛けるように、「あなたの尻ぬぐいしてあげてんのよ」と鋼太郎に言う。そもそも、全部鋼太郎自身のためで、父親が邪魔だったからだろうと。ろくでもない新事業を反対され、副理事も学長も解任されかかっていたからだろうと。

 

鋼太郎は「俺の新事業は!」と反論しようとするが、冨貴江が「うるさい」とぴしゃりと黙らせる。逆に、右京は何を隠れていると思ったのか、なんと答えたのかと尋ねる。鋼太郎は憎々しげになり、「本当にむかつくよ、あいつら!」とわめく。祥が「小動物です」と答える。

 

「たとえばたぬきやきつね、他にもりすとか。これだけの自然のあるところです。犬猫とは違う小動物たちが隠れているやしないかと思いましてね」と、右京は軽妙に話すだけだった。

 

「人をおちょくりやがって!」鋼太郎は思い出し怒っている。「とにかく、うろたえたらダメ。毅然としてて。大丈夫よ。こうしてもう現場は跡形もないんだから」冨貴江は冷静に述べる。

 

「遺体は大丈夫だろうな?黙ってたらあの二人、どんな無茶するかわかんねえぞ」鋼太郎はいらだちながらも最大の懸念は忘れずにいた。

 

存在の確証

伊丹と芹沢は成林大学へ。すると理事長室から鋼太郎が出てくるのが見え、少し不審に思う。

 

二人は理事長室にいる秘書らしき女性に、鐵太郎が自宅に伏せっていたという8日と9日の予定について確認してもらう。

 

その結果を、夜に特命係の部屋で、右京と冠城に報告。予定のキャンセルについては、携帯で本人から連絡があったとのこと。ただし、肉声ではなくメールで。9日のゴルフについても、キャンセルにしてくれという連絡がメールで入っていた。

 

右京は、つまり本人だったという確証はないと結論づける。冠城は、冨貴江に電話がかかってきた7日も含めて家出したとされる10日まで、存在の証拠が本人の携帯と家族の証言のみであることをまとめる。

 

「だから死んでるって」のれんからひょっこりと顔を出して、青木がほれ見たことかというように言う。「お前は黙ってろ」冠城に言われて、さっと顔をしまう。

 

捜査令状の決め手

伊丹と芹沢は、中園参事官に鬼束邸の令状を取ってほしいと頼む。特命係は離家に遺体が隠されているだろうとしているらしい。やっかいなのは、基礎工事の最中に遺体が埋められてしまった可能性があること。

 

「じゃあなんだ、離家を破壊しろってことか!?」

「ええ」

「ええ、じゃないだろ!」

 

内村刑事部長の部屋に呼ばれた右京と冠城。「ええ」と右京が返事をしたことについては、中園参事官が怒っている。冠城は「令状があれば建物の破壊も可能でしょ?」とひるまない。

 

まずその家の住人が国家公安員であることを内村刑事部長は懸念する。さらに、遺体が出るならまだしも、仮に遺体が出なければ「すみませんではすまされん!」と憤慨。しかし、冠城は「出ますよ」と余裕で言ってのける。

 

「杉下右京がクビをかけてますから」

 

冠城の言葉に、「何!?」「クビだと!?」と中園参事官と内村刑事部長も食いつく。「はい?」右京も初耳だというような顔をしている。が、中園と内村に聞かれた際には、「出ますよ、もちろん」と冠城に話を合わせる。

 

“杉下右京がクビになるかもしれない”ことに愉快な内村は、自信があることを再確認する。「ええ、出ますよ。離家を壊せば遺体が出ます。必ず」と右京はきっぱりと答える。

 

「言葉通りクビをかけるんだな?」と内村が再度確認すると、「当たり前じゃないですか」と右京ではなく冠城が答える。右京は物申したい顔つきで冠城をにらみつける。

 

部屋を出た後、冠城は「ああでも言わなきゃ腰が引けちゃって、令状取ってくれませんよ!」と言い訳。「相変わらず君の機転には敬服します」と右京は遠回しに嫌味を言う。

 

「しかし、想像以上に杉下右京の賞金首には価値があるんですね」という冠城の言葉に、右京は返事はせず、口の端を少し上げてみせた。

 

どちらにしても

内村刑事部長と中園参事官は、さっそく衣笠副総監に事の次第を伝える。衣笠副総監は国家公安員に触れることは前提として望ましくないと考えている様子。

 

「ま、それはさておき」として、「遺体が出れば国家公安委員を下手人にでき、出なければ杉下右京のクビを刈れる…。どちらにしても…面白いねえ悪い顔でにやりと笑っている。

 

翌朝、青木が颯爽と右京の元へやってきた。「誓約書」と書かれた紙を持、「サインください」と右京に言う。冠城が紙を奪い取り、音読する。

 

「わたくしは、鬼束邸離家捜索において、鬼束鐵太郎の遺体の出現なき場合、現職を辞することを誓います」

 

副総監からしっかりもらったと、青木はにっこり。冠城は悪びれることなく、「やったじゃないですか。これで間違いなく令状取ってもらえますよ!」とのたまう。あまりのことに言葉も出ない右京だが、冠城は察したように「あ、ペン!」と手持ちのペンを右京に渡す。

 

こうして、右京はクビを賭けた誓約書に「杉下右京」と直筆でサインをした。

 

気遣い

衣笠副総監は、「先生のお耳にも入れておいた方が良いと思いまして」と、捜査令状について電話で誰かに明かしている。電話の相手は鑓鞍。「ありがとう。私の耳は特別だよ」と、鑓鞍は答える。

 

捜査令状の力

警視庁から何台もの車が鬼束邸へやってきた。右京と冠城、伊丹、芹沢、ほかの捜査一課の刑事たち、益子桑栄(田中隆三)をはじめとした鑑識も。様子に気づいた祥が眉をひそめている。目の前には、刑事達がずらっと整列していた。

 

一方、冨貴江は大学で授業中。また鐵太郎の携帯から着信が入る。授業後、「どういうつもり?」とかけ直して、鋼太郎に怒る。「俺からの携帯じゃ出ないだろ?」鋼太郎もイライラしながら答える。自宅からの電話で、「やっぱり言ったとおりだぞ、あの二人!」と鋼太郎は窓から外を眺めている。

 

鬼束邸にはトラックに乗せられたショベルカーも運ばれてきた。冨貴江も車で自宅に戻ってくるも、家の前は警視庁の車だらけで通れない。車から降り、小走りへ自宅への向かう。

 

竹林を抜けて離家へ。警察の者が離れの中から土器など物を出している。「おかえり、早かったな」その様子を眺めていた鋼太郎が冨貴江に声をかける。そばには祥もいる。「見ての通りだよ」と妻に伝える。

 

鬼束鐵太郎の遺体を捜すためと、伊丹と芹沢は捜査令状を冨貴江に見せる。「死んでるって言うの?」冨貴江が咎めると、右京が「ええ、家出などなさってない」と答える。「証拠は?」冨貴江の質問に、今度は冠城が「その証拠を見つけようとして、遺体を探しています」と答える。

 

「親父も爆笑だろうね。知らないうちに死人にされちゃってさあ」鋼太郎は呆れたようにつぶやく。右京はリフォームについて尋ねた時の、鋼太郎のしどろもどろな対応を見て、鐵太郎がすでに亡くなっていることを確信したと言う。鋼太郎も冨貴江も閉口。

 

 

右京は続ける。想像を巡らせると、大広間のリフォームは証拠の隠滅だったのだろうと語る。つまりは犯行現場の消滅。大広間で鐵太郎は殺されたのだろうと述べる。

 

また、姿を消したという数日前から生存が曖昧なのも気に掛かっていた。8日と9に鐵太郎は生存していたのか。「してなかったと思いますねぇ、僕は」右京は軽やかに言いう。さらに、離家の建築に便乗し、遺体の処理もおこなったのではと結論づける。

 

冨貴江は「想像力がたくましいのはそれなりに評価するけれど、悪いけど恥をかくだけよ。中止しなさい」と命じる。もちろん従うはずもない。「あなたも一緒に恥をかくのよ?」と冠城の方も見る。「ご心配どうも」と冠城は答えるだけ。

 

離家にはショベルカーが近づいてくる。下から眺めている益子は、伊丹と芹沢のそばに寄る。「こんなの普通じゃねえぜ。どっか一部ならわかるが、下手したら全壊だぜ?それでもやんのか?」と表情を歪めながら確認。伊丹は中園参事官から許可が出てる答える。

 

益子は「やってくれ!」とショベルカーに指示。屋根を突き破り、バリバリと破壊する音を立てながら、どんどん壊していく。警察も鬼束家も、ただそれを眺めていた。

 

峯秋の元に電話が入る。それに対し、「捜査令状で家を壊しても国家賠償はなされない。まあ、君が不服として、賠償請求訴訟を起こす権利はあるよ」などと答えていた。

 

「それを聞いて安心しました、なんて言うと思います?暴徒二人をよこした責任は重いですよ!食ってかかる相手は冨貴江だった。「相変わらず君は辛辣だねえ」穏やかな口調とは裏腹に、峯秋は握った拳が怒りで震えていた。

 

家は全て壊し、残ったのは基礎だけ。益子が眺めている。「特に異変はねえな。遺体なんか埋まってたら変色してるもんだが」とのこと。「端からぶちこわしていくかい?」という確認に、「ええ、徹底的に」と右京が答え、「遺体が出るまでお願いします」と冠城が答える。

 

今度は基礎のコンクリートを壊していく。

 

ボディはどこに?

「出ませんでしたか」言ったのは衣笠副総監。「破壊し尽くして、一軒潰しましたか」とも。内村刑事部長は、中園が現場に許可を与えていたと責任逃れがすさまじい。衣笠副総監は、右京がサインした誓約書を見つめていた。

 

すっかり日も暮れて、離家跡地にいるのは右京と冠城だけ。「これでご満足?」冨貴江が声をかける。「ああ、また基礎からやり直しですねぇ」右京は何事もなかったかのような口ぶり。「お詫びはまた改めてじっくりと」冠城は少しうちひしがれて、二人で帰途につく。

 

特命係の隣にいる、組対五課トリオの角田課長、大木長十郎(志水正義)、小松真琴(久保田龍吉)がやらかした件について噂話。ちょうど退勤する青木が、得意げに「猿も木から落ちるですね」と言っている。

 

今度は組対五課トリオで「河童の川流れ」「天狗の飛び損ない」「上手の手から水が漏れる」など、脳天気にことわざ合戦が始まった。

 

週刊フォトスの楓子は、一人でパソコンに向かっている。自分が撮った写真を見ている。そこには冨貴江の姿が。そして、不倫相手の中迫の姿もあった。ツーショットはない。それぞれ一人の写真だけ。中迫の写真を見ながら、楓子はふふっと笑う。

 

鬼束邸では、祥が一人で大広間に飾られている絵画を見ていた。奇妙な絵画。後ろからやってきた鋼太郎が、ぽんと祥の肩に手を置く。

 

これからの特命係

翌日、「で、いつ退職だ?」特命係に来た角田課長が、いつものように勝手にコーヒーをもらいながら聞く。右京は紅茶、冠城は挽き立てコーヒー、いつもと変わらない。「残務整理が済んだらでしょうね」と右京は答える。

 

「残念ですう。やっとお近づきになれたのに~」と青木は全く残念そうではないうきうきとした口調で言う。

 

「冠城さんは責任取らないんですか?」と青木は聞く。冠城は神妙な面持ちで、「杉下右京亡き後、特命係を盛り上げていくのは俺の任務だから」と、無駄に格好つけている。青木はしゃくに障ったような表情をしている。

 

 「なるほど」と言ってから、右京は紅茶を一口飲み、なぜか一人だけ余裕の笑みを浮かべている。

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と言う話でした。次週に続くパターンです!詳細に書いていたらものすごく長くなってしまいました。こんな自己満足なブログもありませんね。というわけで、詳しい感想は次記事に書きます。

 

 

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