デマは極力言いたくないaoikaraです。それで人生が変わってしまうこともあるから、言葉や情報は気をつけて扱いたいです。そう戒めておかないと、自分にも。
というわけで今回のテーマは…
私のおじさん 第7話 感想
です。
※個人的な感想なので辛口なコメントを含みます。
※ネタバレもしていますので、まだ内容を知りたくない方はドラマを見てからどうぞ。
▼私のおじさん 第6話 記事はこちら
第7話 あらすじ
突然、妖精おじさん（遠藤憲一）が見えなくなってしまった千葉迅（城田優）。見えないどころか、その存在まで記憶から失っている様子に、一ノ瀬ひかり（岡田結実）は寂しい気持ちと疑念が浮かび始める。
あらためて「おじさんって何者なの…？」。問いかけてみるも、おじさんは「ただの妖精だよ」と微笑むばかりで…。
そんな中、『限界MAX★あなたも私もヤッテミー!!』にヤラセ疑惑が浮上する。とある週刊誌が、この前放送したばかりのネタに対し「正解確率0.04％という超難問にパウダー（JP）が全問正解することはあり得ない」という記事を出したのだ。
なんの根拠もないデマ記事にうんざりする一同。しかし責任者であるはずのプロデューサーの泉雅也（田辺誠一）は、なぜか突然妻の実家で農業に勤しむと宣言してドロンしたという…。
後日、今度は別の週刊誌で“ひかりとパウダーの熱愛疑惑”が写真付きでスクープされる。もちろんこれも事実無根、先日みんなで行った飲み会の写真がトリミングされただけなのに、「パウダー、15歳年下ADと淫行疑惑」という煽り文により、パウダーそして番組自体にも、一気に世間のバッシングが始まる。
ひかり自身も、街頭インタビューロケに出ただけで、パウダーファンの主婦に「あんたがパウダーさんを騙したのね！」と罵倒され、更には一ノ瀬ひかりという名前はもちろんのこと、現住所や経歴などがすべて特定され、ネット上に拡散されてしまう。
一方、パウダーは更にあらぬ疑いをかけられ、ついには芸能人生に幕を下ろさなければならない窮地に追い詰められ…。
なんとか現状を打破しようと考えたひかりは、ある秘策に出るが、それはかえって騒動をさらに炎上させる結果となってしまい、事態は最悪の方向へ。
フェイクニュースに踊らされて騒ぎ立てる世間に苛立つひかりに、おじさんは「じゃぁ君は、今までこういうゴシップで楽しんだこと、一度もないの？」と冷たく言い放ち…？結果、ヤッテミーは打ち切りに…
参考元：第7話｜ストーリー｜金曜ナイトドラマ『私のおじさん～WATAOJI～』｜テレビ朝日
GOODポイント
- パウダーさん、ドリンクバー混ぜたの当てるの謎の才能！下積み時代にカラオケ店でネタ書きまくっていたって良いエピソードですよね。って思ってたのになぁ…
- ひかりちゃんに「黙ってて」と言われたおじさんが「どう？」と聞かれて、「おじさん黙ってろって言われたんで！」ってバナナ食べるとこ、すねててかわいいですｗ
- おじさん柔軟体操しているけど、体硬いｗ
- おじさんの叱咤は初めてだったから、びくっとしました。でも、本当に大事なことだったもんね。
気になったポイント
- 全然関係ない話なんですが、週刊誌の記者役の人って、おっさんずラブの「マロ」を演じていた金子大地さんでしたね。
- 最後のひかりちゃんのウェディングドレス姿と、千葉Dのタキシード姿は、おそらくバラエティのカメラリハか何かでしょうね。1ヶ月で結婚はないでしょう。
感想
デマでも人生を簡単に終わらせられる
このドラマ、見始めたときは、いや人間的にどうよって人ばかりだなぁと思っていたんです。リアルだったら問題になるでしょ、いやでもリアルでもならないからリアルなのかな、なんて思っていたりして。
なのに、まさかのリアルに問題が起こされて番組が終わるという話で驚きました。全然救われないんです。こう、考えさせられながらも楽しく見られるドラマだと思っていたので、うわーって悲しくなってしまいましたね。
でも、こういうことってあるんですよね。フェイクニュースやデマで、人生が変わってしまうことも、終わってしまうことも。
人は信じたい方を信じるんですよ。それは正しいから信じるとか、単純なことではなくて。騒ぎたい叩きたいバカにしたい、そういう願望だとしたら、何が真実かなんてどうでも良くて、それこそエンターテイメントとして楽しみたい人が炎上させて、多勢になるだけ。
デマを嘘だと見抜いてくれる人もいるけど、その声が小さければ全然届かない。人間は白か黒か判断したいけど、本当は真実も嘘も混じってて、グレーもあって、そんなすっぱり分かれていないんですよ。白に影ができて黒に見えるだけでも、「黒に見えたから黒！」と言われてしまいますし…。
その後デマがどんどん広がって、まるでそれが真実みたいに言われていくのは怖い。明確になっていないことでも、人は平気で他人を責めますから。
でも、おじさんも言った言葉にはっとさせられました。「デマやフェイクニュースで楽しんだこと踊らされたことないの」と。たしかにそう。自分は部外者みたいに言ってますが、私もそういう側面はあるよなと、すごく反省もしました。
今回のわたおじの話なんかも、やらせもデマ、パウダーさんの熱愛もわいせつもデマですよ。0.04％の正答率の問題だとしても、0％じゃないかぎりあるんだから、あり得るんですよ。0じゃない限り。やらせをやってないと証明しろというのは、悪魔の証明ですよ。個人情報特定も怖すぎます。
その後のひかりちゃんのSNS発信だったり、出淵さんが怒ってケンカになっちゃったり、九条君の検証SNS自作自演も、ギリギリアウトな部分はありました。で、全てが悪い方向にいって、打ち切り。
でも、千葉Dも言ってたことですが、それって番組のこと思った上の行動なんですよ。やり方は間違ってしまったかもしれませんが。嘘で騒ぎ立てられてさ、そうじゃないって主張したくて。
だから、もうどう頑張ってもダメっていう状況が、悲しい。そして悔しかったです。責め立てた人たちは、番組が終わってしばらくしたら、もう騒動のことなんて忘れてしまうんですから。
記者に「もういいや」ってなったひかりちゃんの気持ち
ひかりちゃんが追っかけてくる記者をとっ捕まえて、いろいろ言っていたけど、「もういいや」ってなったシーンがありましたよね。あれ、すごくわかるなぁと思いました。
社会とかに不満があって、何もうまくいかない人がいて。そんなくすぶりを、顔を出さないネットとかで、怒りを正当化してぶつけられる方法として、炎上ネタを探しまくっているというような人なんだろうなって、思うんですよ。
でも、あの記者には奥さんも子どももいました。いや、もしかすると仕事や社会に不満があるかもしれない。でも、幸せな部分あるじゃない。誰かを食い物にして生きるほど、飢えてないじゃないって思ってしまう。
なんかそういう一見どこにでもいそうな人が、ものすごい攻撃性を持って、真実ではないことを意図的に広めようとするってめちゃくちゃ怖いんですよ。なんでそんな人を傷つけられるのって。
「何が不満なの？」って思って、こんなに幸せそうなのにまだ人を傷つけられるんだって思ったら、私なら肩の力が抜けてしまいます。この人にも生活があるんだ、とかじゃなくて。なんか、言葉が通じない人なんだなって、もう何もかも嫌になってしまいそうです。
ヤッテミーをこんなに好きになるなんて！
正直、ドラマを見始めたときは、ヤッテミーのことをくだらないバラエティだなぁ…って思ってたんですよ。でも、作る人たちの熱意を知って、その人たちの魅力を知って、ヤッテミーという番組やスタッフの人たちをとても好きになってしまったんですよね。
その熱意を、勝手に語ります！
パウダーさんは良い人過ぎか！
ピンクの髪でトリッキーな感じかと思いきや、ものすごーく良い人すぎるパウダーさん。仕事でも文句を言っているところをみたことがありませんでしたし、地味に良い人だなぁ…と思っていたのですが、今回めちゃくちゃ良い人だと発覚しましたね。
スキャンダル発覚で実は裏の顔があるかと思ったけど、そもそも女性とお付き合いしたこともなければ、恋愛とかその他もろもろの経験もないって！それで女性問題で責められるってかわいそうすぎます。
親友に個人情報バラされたり、両親の離婚をネタにされたり、自分が大変な思いをしているのにもかかわらず、ひかりちゃんのこととか心配してくれて、優しすぎます。
いや、そもそも酔っている人を支えただけで熱愛って！むしろ介抱でしょ！これだけ優しすぎると、妙齢の女性でなくてもパウダーさんのファンになりますよ。
しかもレギュラー降板させられて、世間の嫌われ者にまでなって…かわいそう。だってお笑い真面目にやってきただけで、叩かれるって意味がわかりませんよ。心折れそうですよ。
パウダーさんに関しては何も悪いことしていないので、再起してほしいです。
泉P、影で支えてくれる
今回、泉さんが全然出てこなくて（役者さんの都合）、番組から逃げてしまったのかと悲しくなりました。でも、裏でヤッテミーを続けさせるために頑張っていてくれたんですね。しかも、自分が会社を辞めて責任を取るとか…優しすぎます。
最初はなよなよしているだけかと思いましたが、本当は芯があって、ちゃんと仲間を守ってくれる人でした。
AP馬場さん 嫌味だけど正論しか言ってない！
APの馬場さんはお局だと言われていましたが、そもそも正論しか言ってないんですよね。敬語についても、今回ひかりちゃんきちんと直っていましたし。ひかりちゃんのSNSについても、なぜ言われたことをまた繰り返すのかって話で。
ちゃんとしている人です。周りのフォローもしてくれますし。「なんだろう、か？」の言い方は腹立つけど、人間性ってよりそれは言い方の問題で、それ言うなら口の悪さは千葉Dの方が問題ですしね。
最後の打ち上げでも明るく振る舞おうとしてくれていました。いろいろ面倒くさい部分はありますが、やっぱり良い人です。
出淵Dはゆるキャラ的な…
出淵さん、そういえばADからDになったんですよね。オメデト。なんだかんだ周りのことを気に懸けてくれますよね。自分の体型ネタにしてくれるから、いじりやすいし扱いやすくてありがたいです。ゆるキャラ的な感じで。
なんだかんだ仕事が好きで、今ではプライド持ってくれています。ケンカはダメですが、熱い部分もあるんだなってうれしかったです。
AD九条は結局番組が好き
九条君はずっとやる気ないみたいな感じでしたけど、この仕事が好きって千葉Dにバレてから、仕事へのやる気がぽろぽろこぼれていますよね。
SNSでヤッテミーの検証をするっていうのも、私は悪くなかったと思います。たしかに内部がやってたなら、揉み消しだって思われるから、方法としてはアウトだったんでしょうけど。
ひかりちゃんがSNSで自分の意見を書いたときも、「あることないこと叩く方が悪い」って言ってて、その通りなんだよなぁ…と思いました。なんだかんだ、みんなヤッテミーが好きだってのは、やっぱり同じなんですよね。
千葉Dがまさか…！
千葉Dは最後までちゃんとディレクターとして仕事をしていましたね。炎上ネタを逆手にとった最終回で、謝罪はしないけど、きっちり反論するところはして、面白くもして。
打ち上げでは、まさかあの千葉Dが泣くとは！本当なら泉がいたのかな…ってのも悲しい。みんなの行動も番組のためだって思ったから、その点は注意しても、ガチで切れることとかなかったですし、ちゃんと真意が伝わっていたんだってじーんと来ました。
涙キレイかよ！って出淵さんに言われているのは笑いましたけどね。そういえば、また今週も千葉Dがキスしていないっていうのを忘れるくらい、すごく良かったです。
ひかりちゃんがこんなに成長してくれるなんて！
そして、忘れてはいけないのが主人公のひかりちゃんですね。最初は見ながらイライラさせられて、今回もSNSで発信するのはダメだろうと思っていたら、やっぱり案の定で。
でも、みんなが無理して笑ってるのに、私だけ泣いてるのは違うなって、ああ、そう思えるだけ成長したんだなって、ぐっと来ました。番組のスタッフ一人一人のことをおじさんから言われたら、反論しようともしていましたし。
結局最終回もさ、なんだかんだいつもの仕事をこなしていました。そのことを悔やんでいましたけど、ちゃんとADをやって、番組のことを考えて、この仕事が好きになった。
だからこそ、仕事のことを責められた気持ちで、おじさんに怒りをぶつけてしまったのでしょうね。ひかりちゃんに今までなかった感情とか思いがあったように思います。仕事への誇りとか、人への尊敬の気持ちとか。
それはひかりちゃんにとって、ものすごく大きな成長だったのだと思います。だから…
おじさん、消えないで
ひかりちゃんが自分の仕事を好きになって、人生を決めたいとまで思ってて、そうやって涙を流していたら、おじさんが急に真剣な表情になるんですよね。
「人生決めたいって言うんなら、こんなことでへこたれてんじゃないよ！」
と怒鳴ってびっくりしました。おじさんが怒鳴るのなんて初めてでしたから。“こんなこと”にしては、個人情報特定されてネットに晒されるって、けっこうハードだよ…とも思いましたし。その後は、よしよしといつものようにひかりちゃんをなだめていましたけどね。
で、おじさんが煽ったら、ひかりちゃんが「おじさんなんか嫌い！」と言って、切ない顔で本当に消えてしまって…。あああ、切ない。ひかりちゃんが先に進めたから、成長できたから、おじさんが消えてしまったのでしょうか。
いつかいなくなってしまうとわかってるんだけど…でもやっぱり、切ないです。おじさん消えないで！
次回：君のやりたいことは何？
ヤッテミーが終わり、それぞれのスタッフはバラバラの番組で仕事をしていた。と、ひかりの元に会社を辞めたはずの泉がやってくる。そして、ヤッテミーのスタッフ達が集まる。なんと復活をもくろんでいた。が、当のパウダーがすっかりキャラ変してしまっており…。そして、おじさんの秘密が明らかになる！
パウダーさんがまさかの毒舌路線になっていて笑いました。いや、そういう人ちゃいますやん！ってパウダーさん風にツッコみたくなってしまいます。
面白ドラマだと思って見始めたけど、最終回は普通に泣いちゃいそうです。最終回も見て、きちんと考えたいと思います。
aoikara
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