真田信幸を演じる大泉洋さんが、元気くんの頃から出世したな~と感慨深い道産子のaoikaraです。いやあ、今回の話は本当に大泉さんが素晴らしかった!
というわけで今日のテーマは
第35回「犬伏」の感想
です。
天下分け目の大戦、真田はどう動くのか
上杉と徳川の戦いに見せかけて、実は影で三成(山本耕史)が動き、北と南で徳川を挟み撃ちにしようという算段だった。
それをまだ知らず上杉に加勢しようとする真田家だったが、豊臣が動いてることを知り、親子3人でどう動くのかを犬伏にて話し合うことになった。
という、有名な犬伏の別れを描いた話でした。
今週の面白かったシーン
- 徳川との戦いで大丈夫かと心配する景勝(遠藤憲一)に
兼続(村上新悟)「領内で我らと共に闘うというものを、身分を問わず取り立てるのはいかがでしょう?」
景勝「それが良い…嫌がるものは逃がしてやれ」
→やっぱり親方様やさしーい!好きです。 - ダメ息子っぽい秀忠(星野源)に対し、姉さん女房・江(新妻聖子)「おまえ様ならできます!」まさかの松岡修造系嫁だった。
- 阿茶局(斉藤由貴)、大阪城をそそくさと出て行く
- ガラシャ(橋本マナミ)を燃える屋敷から運ぼうとするきりちゃん(長澤まさみ)「案外重い!」
今回は重要な話ではありましたが、面白いシーンもあって楽しい回でした。
今週の真田家
- 信繁(堺雅人)「きり、皆のことをよろしく頼む」と言われてうれしそうなきりちゃん。それに対抗意識バリバリの春ちゃん(松岡茉優)。間に挟まれる母上様(高畑淳子)。…なんだこれ!(楽しい)
- 稲ちゃん(吉田羊)、父親・本多忠勝から真田の動きを知りたいと思っているものの「私は真田の嫁です」発言。良かったなぁ。
- 母上の着物手放せないの直ってなくてほっこり
- 結託する信幸(大泉洋)の嫁's=稲&おこう(長野里美)
- 刑部(片岡愛之助)「佐助(藤井隆)と申したな、密書を届けてくれ。何日かかる?」
佐助「四日と半日」
刑部 うなずく…あっ、急がされなかった!佐助が苦労せずに済む!大谷刑部もやさしいなあ。 - 犬伏での親子会議で様子を見にきた家臣・河原綱家(大野泰広)に
「あっちへ行っておれー!」
と、物を投げる兄・信幸。結果、河原は歯が欠ける。シリアスなシーンなのに爆笑。
信繁の回想はいったい…?
話の冒頭で信繁は片桐(小林隆)のもとへ訪れていました。そのとき秀吉(小日向文世)や茶々(竹内結子)との過去を回想します。これは、不思議なシーンでした。何かの暗示なのかなと。
豊臣への思いが強いと言うことか。はかなく散る予感をしているのか。ただ思い出しているだけなのか。
表情からいまいち読み取れませんでした。これが伏線になる…のかもしれませんね。
小早川が裏切るのは江雪斎の仕業か…
小早川秀秋(浅利陽介)につきながら、実は徳川の間者として働く江雪斎(山西惇
)。戦に乗り気ではない小早川秀秋を上手に操っています。どう見ても三成のこと好きじゃないもんなぁ。これはすぐにでも裏切りそうです。
前半の見所、大谷刑部と石田三成の友情
三成の一件以来、家康(内野聖陽)に近い関係だった大谷刑部ですが、この戦いを機に三成が訪れたことで、心が変わります。
「あの男(三成)を待っていたのかもしれぬ」
という刑部の言葉にはぐっとくるものがありました。病気に冒されながらも、豊臣を守るために今後のことを熱く語る刑部の言葉に涙する三成。そりゃあね、人望なさ過ぎて心折れかけていたし、この友情は本当にうれしいよね。
その後の執筆シーンも圧巻でした。燃え尽きるような刑部の熱さを感じられる、とても良いシーンだったと思います。
しかし、今回の主役はお兄ちゃんこと信幸
刑部と三成の友情も素晴らしかったのですが、今回特筆すべきは、やはり犬伏での信幸の発言。上杉と徳川の戦ではなく、豊臣と徳川の戦だと気づいてから、真田家はどう動くのか犬伏で話し合われました。
父・昌幸は「どちらにもつかず、沼田に籠城する!」と宣言。しかし、弟・信繁は「夢物語はもう終わりにしてください!父上!」と現実に引き戻します。徳川か豊臣か、どちらかにつくべきなのか思案を巡らせる父子3人。
それなのに、またも「選べ」とくじを引かせようとする昌幸。「黒が徳川、朱が豊臣じゃ」といって、どっちも朱っていうくだらない仕掛けが懐かしいですね。さすがの信幸も「こういうことはもうよしましょう」と諭します。
ちょっとだけがっかりする昌幸w
そして信幸が
「私は決めました」
「私は決めました、父上」
「私は決めたあー!」
と決心します。そして述べたのは、父と信繁には豊臣につくように、自分は徳川に残るという案。つまり、どちらが勝っても真田は残る。
ここからが信幸のカッコイイセリフだらけでした。厳選しきれないので全部どうぞ!
- 「いずれが勝っても真田は残る」
- 「我らは決して敵味方に分かれるのではない」
- 「豊臣が勝ったときは、おまえはあらゆる手を使って俺を助けよ。そしてもし、徳川が勝ったならば俺はどんな手を使ってでもおまえと父上を助けてみせる!」
- 「これは我ら親子3人がいつの日か又、ひざをつき合わせて語り合うための策じゃ」
- 「たとえ徳川と豊臣に分かれても、常に真田は一つでございます!」
真田昌幸と言えば策士。そして、それを強く受け継いだのが信繁、という描かれ方でした。しかし、最も大きな決断で最高の策を出したのは信幸だった、と。
かっこいいぞおい。その決断をしてくれたのが誠実で真田家のために尽くしてきたお兄ちゃんで本当にうれしかったです。
そのあと兄弟2人で語らう姿も胸にくるものがありましたね。その影で、自分を超えた息子に喜ぶ昌幸の姿も印象的で。
「父上のこと頼んだぞ」と明るく笑う信幸は兄で、それを切なく涙する信繁は弟で。この2人って上とか下とかない、同志のような兄弟だと思っていました。しかし、これはやはり兄と弟です。
頼りになる偉大な兄と、その兄の偉大さを感じ、慕い支える弟なのだと。その関係性を感じられるシーンで、ものすごくかっこよかったです。
そして最後には笑って酒を組み合わす。実に真田家らしい、最後の3人の姿でした。これが3人で共演した最後、というのも切ない話ですね。
次回「勝負」いよいよ徳川と豊臣がぶつかる
信幸は徳川につき、昌幸と信繁は豊臣につく。次回予告を見る限り稲ちゃんもどうやら驚く行動に出るようで…。信繁も信幸と戦うのを防ぐため、一計を案じるが…。
いよいよ関ヶ原だー。ハラハラしますね。それぞれがどのように動くのか、真田家はもちろんほかの武将の動きも楽しみです。
お兄ちゃんがカッコイイ「犬伏」は真田丸 完全版 第参集に収録されています。
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aoikara
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